トリニティアと隣接する数千年の歴史を持つ大国。
資源、エネルギー、食料の全てが国内で十分に確保できるため交易など他国との関係を一切持たず、国境沿いを要塞のような巨大な城壁で囲っている。
過去、この豊かな国を狙って他国に攻められた事も少なくないが天災や偶然の重なりにより国境付近で全て退けており、何か超常的、神秘的な存在に守護された国だと囁かれている。
非常に豊かな国では在るがその恩恵は『星神の使途』を名乗るスターリンク王家と国民の３割程の貴族達が独占している。
国のほぼ中心に位置する『星神の神殿』兼スターリンク城の周囲に、豪華絢爛な貴族の屋敷、カジノやハーレムと言った様々な娯楽施設や一流のレストラン等が立ち並んでおり、何不自由のない正にこの世の楽園である。
この国土の半分以上を占める『都』に王家と貴族が生活しており、周りを城壁で囲まれている。
『都』の城壁と国境の城壁に挟まれて『平民街』が存在し、この国土の半分以下の土地に農耕施設、工業施設、軍事施設、居住区などが押し込まれており、国民の７割近くが生活している。
彼らは生まれながらに貴族のために働く為の存在。幼い頃から長時間の過酷な労働を強いられ、貧しい食事とケチな博打などのささやかな娯楽のみの生活を繰り返しており、外の国の情報が一切遮断されている為城壁の中の世界しか知らず、自分達と貴族は違う生き物であり、貴族のために働くのが当たり前だと思っている。
『都』や『平民街』の地下に張り巡らされた下水道に『底辺街』が存在する。
ここの住民は、生活に困った『平民街』の者達が養えずに捨てた子供や老人、病人、障害者とその子孫でありその数は１００万を超え、大小様々なグループで生活している。
彼らは地下の過酷で不衛生な環境で生き抜いてきた為見た目は醜悪でとても臭く教養は低いが肉体は強靭な者が多い。
夜になると地上に這い出し残飯を漁っての生活が殆どだが『都』でも『平民街』でも見つかり捕らえられれば娯楽やストレスの捌け口として酷いリンチが待っている。
そんな境遇に不満を持ち、犯罪集団と化するグループも多いが、地下においても美しい容姿と清らかな心を持ったネイティオの女性『メイシア』が率いるグループ『ピース・フェニックス』では日々が過酷であるからこそ、人を恨むのではなく、助け合い、支えあうことを説き、巨大な花を背負った奇形のフシギバナの率いる『トリフィ一派』は平民街での用心棒や労働を請負うことで多少なりとも地上での信用を築いたり等、優れた指導者による規律あるグループも存在し、それらのグループは周りの小グループを吸収し成長している。
２百年程前まで独自の宗教文化を持ち、独立していた小さな島国だが、当時の女王の行った『聖人殺し』により起きた国民の暴動によって滅んだと言われており、現在はスターリンクランド領となっている。
現在は地下で割と大きな影響力を持っていた『トリフィ一派』が姿を消しており、平和主義であったメイシアはある日を境に豹変し、真なる星神の使途『救世主ライア』を名乗り『ピース・フェニックス』改め『スーパーフェニックス』は『トリフィ一派』以外の殆どのグループを吸収、国外からもならず者を傭兵として雇い『平民街』に存在する幾つかの軍事施設を制圧、『弱者救済』の大義名分を掲げてクーデターを起こした。未来を諦めていた『平民街』の民からもコレに賛同する者が現れ出し、王国軍との激しい内乱が続いている。尚、世界各国でも『スーパーフェニックス』の分隊を名乗り奴隷や貧民の集団が反乱を起こす事件が起きているが実際にスターリンクランド国内の『スーパーフェニックス』と関連があるのかは不明。
最終更新：2011年04月26日 23:18
