春のダンジョン:羽ばたく花の丘

【さくや】
んー、ええ雰囲気やね。こういうとこ居ると、自然と笑顔になってまうわ。

【マイス】
うん、穏やかな気持ちになるよね。

【さくや】
ほんま、あの花なんか、心なしかお金に見えてくる気いするしな。

【マイス】
…………。

【さくや】
あ、そうや!実はウチ、ちょっと歩きつかれてきたんよ。ここらでちょっと休んでかへん?

【マイス】
うん、いいよ。

【さくや】
なあ、マイスはん。花はやっぱり心がやすらぐなあ。

胸がはずむ・鼻がムズムズする・目がかすむ

▼胸がはずむ
【さくや】
マイスはん、意外に乙女チックやな。

【マイス】
え?そうかな……。

【さくや】
あ、ストップ!

【マイス】
え!?

【さくや】
って、小銭か思たら花びらやったわ。すまんすまん。

【マイス】
さくやはもうちょっと夢を持ったほうがいいと思うよ。

【さくや】
そうやろうか?

▼鼻がムズムズする
【さくや】
あー、確かに。花粉がなあ。けど、この場所で花粉って……。マイスはん、もっと、ムードとか考えてくれな。

【マイス】
ご、ごめん……。

【さくや】
そしたら罰金100ゴールドな。

【マイス】
え!?

【さくや】
なーんてな♪

▼目がかすむ
【さくや】
そら単なる疲れや。


【さくや】
それにしても、なんやさっきからウチばっか喋ってる気いするわ。

【マイス】
そう?

【さくや】
なあ、マイスはんは何かウチに聞きたいこととかないん?

【マイス】
じゃあ……。

さくやはなにが好き?・さくやはなにが嫌い?・さくやは僕のこと好き?

▼さくやはなにが好き?
【さくや】
そうやなあ。お刺身とか珍しいアイテムとかかな。けど、お刺身はペルちゃんがおるとこでは食べられへんからな。

【マイス】
じゃあ、今度一緒に、グルテンさんの食堂にでも食べに行こうか?

【さくや】
え?おごってくれはるん?なんや悪いなあ。

【マイス】
え!?

【さくや】
冗談や、冗談。

▼さくやはなにが嫌い?
【さくや】
卵やな。

【マイス】
卵が嫌いなんだ。

【さくや】
ほら、爆発とかするし。

【マイス】
爆発!?

▼さくやは僕のこと好き?
【さくや】
は!?な、何やいきなり!ウチをからこうてるんか!?

【マイス】
さくやは僕のこと嫌いなの?

【さくや】
う……。そ、そら、嫌いやないけど……。


【さくや】
あ、そうゆうたらこの町ではな、この花畑で結婚式をあげんねんて。舞う花びら。一面の花畑。ドレスに包まれながら、大切な人と誓いの言葉を交わす。なあ、素敵や思わへん?

そうだね・汚したら大変そう・ドレスはエリザさんに頼むの?

▼そうだね
【さくや】
な、ロマンチックやろ♪けど、相手がおらんことにはなあ……。

【マイス】
そうだね。

【さくや】
…………。

【マイス】
な、なに?

【さくや】
……え~。

▼汚したら大変そう
【さくや】
え~、そないなときドレスの心配て、マイスはん、どんだけ無神経なん?

【マイス】
ご、ごめん……。

【さくや】
けど、確かに汚したら一大事やら。気いつけんと……。

【マイス】
え?

【さくや】
な、なんでもない、なんでもない!

▼ドレスはエリザさんに頼むの?
【さくや】
え~、今、エリザはんの話て。もうちょっと空気読んだってや。

【マイス】
……ご、ごめん。

【さくや】
ま、マイスはんやしな……。


【さくや】
ほんなら、そろそろ行くとしよか。



夏のダンジョン:星降る砂原

【さくや】
はー、いつ見ても圧倒されるなあ。ここに来ると心が洗われるんよ。人間なんてちっぽけで、俗世の価値なんてもっとちっぽけな――あっ!マイスはんの足元にゴールドの輝きが!!

【マイス】
え!?

【さくや】
って、目の錯覚か……。はあ……。

【マイス】
…………。

【さくや】
なんやどっと疲れてもたわ。ちょっと休んでいかへん?

【マイス】
うん、そうしようか。

【さくや】
はー。それにしても、ほんまに果てしないなあ。

【マイス】
そうだね。

【さくや】
なんとなく、ウチらの生き様みたいやね。先の見えん旅の途中や。

【マイス】
うん……。

【さくや】
なあ、マイスはん。……結婚て考えたことあるか?

あるよ・ないかな・先日、結婚しました

▼あるよ
【さくや】
そ、そうなんや。意外と色々考えてるんやな……。

【マイス】
意外とって。

【さくや】
ウチは最近まで全然考えたことなかったわ。そんなことより、女将になるための修行の方がよっぽど大事や思うてたし。

【マイス】
じゃあ、最近はどうなの?

【さくや】
そ、それは……。……企業秘密や。

▼ないかな
【さくや】
そか。……そしたら、まだまだこれからやね。

【マイス】
え?

【さくや】
な、なんでもないで!

▼先日、結婚しました
【さくや】
な!?

【マイス】
子供もいるんだ。

【さくや】
ええっ!?って、そんなわけあるかっ!


【マイス】
でも、急にどうしたの?結婚の話なんて……。

【さくや】
そら、決まってるやん……。

結婚したい相手が?・新しい客寄せ?・式はいつの予定?

▼結婚したい相手が?
【さくや】
…………。

【マイス】
え?違うの?

【さくや】
……これやもんな。

【マイス】
え?

▼新しい客寄せ?
【さくや】
え~!そんなわけ……。いや……ちょい待ち。

【マイス】
え?

【さくや】
花畑で挙げる結婚式。四季折々の新婚旅行。これ、いけるんと違う……?

【マイス】
はあ……。

【さくや】
ってあかんあかん!また話がそれてもたわ……。

【マイス】
はは……。

▼式はいつの予定?
【さくや】
そやな~、もう明日なんよ。なんとか時間空けてくれると嬉しいんやけど……。て、そんなわけあるかいっ!

【マイス】
あはは。


【さくや】
ま、マイスはんが鈍感なんは今日に始まったことやないし。そんでも、これだけは……。
ええか、マイスはん。正直に答えてな。

【マイス】
え?うん……。

【さくや】
その……。ウチのこと、どない思うてんのん?

かわいい・ごめんなさい・しののめさんの娘さん

▼かわいい
【さくや】
そ、そか……?

【マイス】
うん。

【さくや】
そしたら、ウチにもまだチャンスはあるいうことやね……!

【マイス】

▼ごめんなさい
【さくや】
え……。

【マイス】
やっぱり僕は、さくやの相方にはなれないよ。

【さくや】
そ、そんな……。

【マイス】
僕はペルシャみたいにボケられないから。

【さくや】
って、そっちの相方かっ!

▼しののめさんの娘さん
【さくや】
ん?なんでおかんの名前がウチの名前より先に出んのん?

【マイス】
いや、それは……。

【さくや】
それは?

【マイス】
と、特に深い意味はないよ。うん……。


【さくや】
ちょっと喋りすぎてしもたな。ほんなら、そろそろ行くとしよか。



秋のダンジョン:虹登る滝

【さくや】
んー。ここはほんまに気持ちええなあ。涼しいし、空気もきれいやし。

【マイス】
うん、そうだね。

【さくや】
滝見弁当とか作って売り出したら、絶対もうかると思うやろ?

【マイス】
いや、それは……。

【さくや】
ま、商売の話はまた今度でええわ。それより、せっかくここまで来たんやし、ちょっと遊んでいこか。

【マイス】
あ、うん。

【さくや】
やっぱりここの滝はキレイやね。

【マイス】
うん、そうだね。

【さくや】
なあ、マイスはん。ウチな、見てみたい景色があるような気いすんねん。

【マイス】
見てみたい景色?

【さくや】
うん。それがどないな場所にあってどうしたら行けるんかも分かれへんのやけど、なんとなく……歩き続けてたら、いつかそこに辿り着ける気いしてな。

かなうといいね・どんな場所なの?・行ってきます

▼かなうといいね
【さくや】
うーん、どうやろ。ちょっと微妙やな……。

【マイス】
え?どうして?

【さくや】
そやなあ……。叶えたいから頑張れてることが、叶ってしもたとたんに頑張れへんようになってまいそでな。そやし、届きそうで届けへん、この感じが一番ちょうどよい気もしてるんよ。

▼どんな場所なの?
【さくや】
うーん……。はっきりした形はないんやけど、キレイなとこやな。て言っても、ぼんやりしててあんまり伝わらへんよね。

【マイス】
……うん。

【さくや】
そんでも、目標ってそういうもんやんか。どんな具体的なもんでも、それがあるんは心ん中なんやし。そんでもって、そうやってぼんやりしてるから、頑張ってかなえたろて思えるしな。

【マイス】
最初から結果が見えてたら面白くないからね。

【さくや】
そういうこと。さすがマイスはん、分かってるやん♪

▼行ってきます
【さくや】
どこにやねん。


【さくや】
なあ、マイスはんには何かないのん?なんていうか、そういう目標みたいなもん。

人が喜ぶようなものを作りたい・強くなりたい・婿養子

▼人が喜ぶようなものを作りたい
【さくや】
ふーん。野菜とか料理とか?

【マイス】
僕もよく分からないんだけど……。ただ、喜んでくれる顔が見たくて、色々と頑張れてると思うから。だから、とにかく喜ばれるものを作れるようになりたいな。それが何かは分からないけど。

【さくや】
そか。……マイスはんも同じなんやな。

▼強くなりたい
【さくや】
そらまた何で?

【マイス】
理由はいらないんだよ。強くなることが目的であって、理由でもあるから。

【さくや】
ふーん。そんなもんなんや。

▼婿養子
【さくや】
え!?そ、そうなんや……。婿養子な。……おかんに相談してみよ。

【マイス】
え?

【さくや】
な、なんでもあらへん!


【さくや】
その、マイスはん。良かったら……えっと、ウチと一緒に旅館をやってみたりとかせえへん?

興味はあるかも・畑があるから・女湯の番頭なら

▼興味はあるかも
【さくや】
そうなんや!

【マイス】
でも、興味はあるけど、実際にどういう仕事なのか知らないと……。

【さくや】
そやな!そしたら、今度またじっくり話そか。二人の未来についてとか♪

【マイス】
え?

▼畑があるから
【さくや】
畑は続けながらでええやん。

【マイス】
え?いいの?

【さくや】
というか、旅館の仕事はだいたいウチがしたらええしな。あとはマイスはんの畑で採れたもので料理出してもろたりすれば、立派な夫婦旅館や……。な、なーんてな!あはは……!

▼女湯の番頭なら
【さくや】
は?

【マイス】
あ、いや、なんでも……!


【さくや】
ふー、ようしゃべったな。そしたらそろそろ行こか!



冬のダンジョン:氷原に咲く花

【さくや】
はあ……。この花はいつ見ても見事やね。これでこの寒さがなかったら完璧やねんけど。

【マイス】
それだと、この花自体が成り立たないんじゃない?

【さくや】
そう、そこやねん。『おみやげに氷の花を一輪』いいフレーズや思てんえど、いかんせん日持ちがな……。

【マイス】
売る気だったんだ……。

【さくや】
けど、間近でこの花見てると、そんな無粋な考えなくなってまうわ。な、マイスはん。ちょっと眺めていってもええ?

【マイス】
うん、もちろん。

【さくや】
それにしても、こんだけキレイやとウチもお客さんに紹介しがいがあるわあ。

楽しそうだね・大変そうだね・さくやもキレイだよ

▼楽しそうだね
【さくや】
そやな~。自分の町のええとこを紹介して、それを気に入ってもらえるんは素直に嬉しいし。いろんな人と話すことで、ええ刺激になることもあるしな♪

▼大変そうだね
【さくや】
ま、これも立派な仕事やから。それに、自分の町のええとこを紹介して、好きになってもらえたら、そら嬉しいしな!

【マイス】
……そっか。

【さくや】
お金にもなるし。

【マイス】
そっか……。

▼さくやもキレイだよ
【さくや】
な……!い、いきなり何いうてんねんっ!ビックリするやんか、もー……。


【さくや】
そうゆうたら、マイスはんは最近どないなん?うまくいってんのん?

絶好調・なにが?・女の子となら

▼絶好調
【さくや】
そらよかったな。ウチもあやかりたいわあ。

【マイス】
さくやの方は?

【さくや】
そらもちろん。……赤字や。

【マイス】
…………。

▼なにが?
【さくや】
マイスはん。基本がなってないなあ。

【マイス】
え?

【さくや】
そこで答えに困ったら、取り敢えず『ぼちぼちでんなあ』て答えといたらええねん。

【マイス】
へえ……。

▼女の子となら
【さくや】
え?それはウチのこと?

【マイス】
え?も、もちろん……。

【さくや】
ならなんで『女の子』やなんて、そんな遠回しな表現するん?

【マイス】
いや、えーと……。

【さくや】
なんで?

【マイス】
……ごめんなさい。


【マイス】
けど、どうして急にそんなことを?

【さくや】
いや……。ちょっと聞いてみたかっただけや。

【マイス】
そう……?

【さくや】
なあ、マイスはん。今日はなんでウチのこと誘ってくれたん?

さくやと話したかったから・さくやが話したそうだったから・気まぐれ

▼さくやと話したかったから
【さくや】
え……?そ、そうなん?ほんなら今は大満足ってことやね!

【マイス】
うん。

【さくや】
う……。……ウチも、大満足やわ。

▼さくやが話したそうだったから
【さくや】
ウチ、そんな顔してた?

【マイス】
うん。

【さくや】
そ、そんなつもりはなかってんけど……。まあええわ。そのおかげでこうして話してられるわけやしね。

▼気まぐれ
【さくや】
そら『誰でもよかった』いうことか?

【マイス】
まあ……。

【さくや】
ふーん。何やウチも、気まぐれに帰りたい気持ちになってきたかも。


【さくや】
そしたら、そろそろ帰るとしよか。



結婚後デート

【さくや】
はわー。相変わらずキレイなとこやなあ。
【マイス】
そうだね。
【さくや】
なあ、せっかくやしちょっと休んでいかへん?
【マイス】
うん、いいよ。
【さくや】
なあ、マイスはん。あの竜に操られてたときのことやねんけどな……。
【マイス】
うん。
【さくや】
どうしてウチのこと信じてくれたん?
【マイス】
え?
【さくや】
ウチ、あんなにひどいこと言ったのに……。
ずーっと気になっててん。
どうして、ウチのこと信じてられたん?

さくやじゃなかったから・いつものことだから

▼さくやじゃなかったから
【さくや】
は?
【マイス】
いや……。なんていうか、さくやらしくなかったから。
【さくや】
ウチらしくって?
【マイス】
うーん。さくやにしてはちょっと威圧感が足りなかったような……。
【さくや】
へー。そら、どういう意味やろか?
【マイス】
そう、それそれ……。その笑顔。
【さくや】
まったく……人のこと鬼みたいに。
けど……ウチのことちゃんと分かってくれてたんやね。
……おおきにな。

▼いつものことだから
【さくや】
へえ……そうなんや。いつもそんな風にウチのことみてたんやね。
【マイス】
え……!?ご、ごめん! つい……。
【さくや】
『つい』……。
なるほど、つい本音が出たと。
【マイス】
あ……。
【さくや】
ええねん。ウチが聞いたことやし、正直に答えてくれて、おおきにな。けど……まさかそんな風に思われてたなんてなあ。
なあ、マイスはん。
【マイス】
はい……。

【マイス】
でも、さくやのほうこそ不安じゃなかったの?
【さくや】
え?なにが?
【マイス】
僕と結婚すること。だって、僕の半分はモンスターだし……。
【さくや】
ウチはモンスターが苦手やし、か?
【マイス】
……うん。
【さくや】
そら不安なトコもあったけどね。
けど……ウチはマイスはんを信じてたから。
マイスはんも、ウチを助けに来てくれたとき、似たような気持ちやったんとちがう?

そうかもしれない・覚えてない・後悔した

▼そうかもしれない
【さくや】
せやろ♪
ウチはこれからも、マイスはんのこと信じ続けるから。

▼覚えてない
【さくや】
そっか……。
無我夢中でウチのこと助けに来てくれたんやね。
【マイス】
いや、そもそもどうやって助けたんだっけ……?
【さくや】
そこまで!?

▼後悔した
【さくや】
ふーん。そら、ウチとなんか結婚せえへんかったら良かったいうこと?
【マイス】
ううん。いっしょに居たらこんなことにならなかったのにって。
【さくや】
え……?
【マイス】
不安にさせることも、危ない目にあわせることも、ずっとそばに居ればなかったのに……。……ごめんね。
【さくや】
マイスはん、そこまでウチのこと……。……おおきに、ありがとう。

【さくや】
なんにしても、無事にここに帰ってこれてよかったわ。
マイスはんとの結婚も、女将になるいう夢も、まだ何1つかなえてへんかったしな。
【マイス】
そうだね。そういえば、女将の夢の方はどうなの?
【さくや】
いや……ウチなんかまだまだやね。女将としても、マイスはんの奥さんとしても。
【マイス】
え?
【さくや】
せやし……。
これからもよろしゅうな。マイスはん。

こちらこそ・がんばってね・いや

▼こちらこそ
【さくや】
うん♪
あ、そうや!マイスはん、ちょっと耳かして。
【マイス】
え?
【さくや】
ええから、早く!
【マイス】
あ、うん……。これでいいの?
【さくや】
うん。……好きやで、マイスはん。
【マイス】
え!?
【さくや】
なーんてな。ふふ……。

▼がんばってね
【さくや】
おおきに!って違うやろ!マイスはんも頑張ってくれな。
【マイス】
漫才を?
【さくや】
そうそう。って、まだ続けるんかい。

▼いや
【さくや】
え!?
【マイス】
なーんてね。冗談だよ。
【さくや】
なんや……。ホントのことやったら、マリオンにいい薬でも作ってもらおう思てたのに。
【マイス】
え!?
【さくや】
なーんてな。
【マイス】
なんだ、冗談か……。
【さくや】
なーんてな。
【マイス】
どっち!?

【さくや】
そしたら、そろそろ帰るとしよか。……ウチらの家に。
【マイス】
うん。
ここを編集

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最終更新:2022年11月20日 10:55