カメレオン・デッドマン フェーズ2

「俺は自分が誰よりも嫌いだった。鏡を見る度に…割りたくなった!とにかく自分を捨てたかったのさ」

【名前】 カメレオン・デッドマン フェーズ2
【読み方】 かめれおん・でっどまん ふぇーずつー
【声/俳優】 田邊和也
ザブングル加藤(本体)
【登場作品】 仮面ライダーリバイス
仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ
【登場話】 第13話「フェニックス危機一髪!」
第14話「司令官は…デッドマン!?」
第15話「撲滅!対決!デッドマンズ!」
第16話「守りたい想い…時代は五十嵐三兄妹!」
【分類】 デッドマン/フェーズ2/ギフテクス(フェーズ3)
プロトバイスタンプ カメレオンプロトバイスタンプ
【悪魔】 昆虫系
【契約者】 名称不明の男性
【特色/力】 形態変化/保護色
【モチーフ】 カメレオン、昆虫、タキシード、サイ(角)

【詳細】

契約者とデッドマンが上級契約を果たして一体化したフェーズ2
カメレオンプロトバイスタンプを使い出現したデッドマンのため、カメレオンの遺伝子情報を得ている。

カメレオンの顔を模したヘルメットを被った男性を思わせる姿を持つ。
長きに渡りフェーズ2の状態で活動していたデッドマンであり、本来上級契約を行ったデッドマンは二度と人間に戻れないのだが、このカメレオン・デッドマンはフェーズ2になったことで会得した形態変化により外見を操作し、様々な姿になりすましてしまうことで副次的にフェーズ2のデメリットを無視できている。

一度擬態すると人間はおろか悪魔ですら注意しないと見逃してしまうほどの精度を持ち、この能力で人間になりすますことが可能なためフェーズ2のデメリットが意味をなさない稀有なデッドマンと言える。
そして恐らくフェーズ1の状態から引き継いだ迷彩能力も持ち、体の色を周辺の景色に溶け込ませることで身を隠して移動する事が可能。

契約者は登場した第13話の時点では不明。
しかしデッドマンズをフェニックス本部のスカイベースへ引き入れる等の行為から、フェニックスの内情に精通した組織の裏切り者である可能性が高い。

そしてその容疑者は…司令官である若林優次郎。
ジョージ・狩崎が開発途中で破棄したはずのリベラドライバーのデータをサルベージして改良した上で完成させ、五十嵐さくらの元へと送りつけた謎の人物も裏切り者である可能性が示唆されているため、少なくともジョージの周りで行動のできるそれなりに位の高い人物であるとされる。

また第13話でジョージが開発中だったバリッドレックスバイスタンプを奪い取ろうと彼の研究室へ押し入ったものの、そこに保管されていたギフスタンプをチラ見しながら手を出そうとはしない等不可解な行動も取っている。

状況証拠は若林司令官を指し示しているようだが…






第14話で明かされた真実。それは…

「ヒィヤッハァアアアァァア!グラァアシアス!デェッドマァーンズゥー!」


カメレオン・デッドマンの正体が、若林司令官なのではない。
正しくはカメレオン・デッドマンと上級契約してフェーズ2になった何者かが、これまで若林司令官として行動していただけで、本物の若林は既に死亡していた。
つまり文字通りの成り代わりである。

第1話のフェニックスが開いた就任式、その段階ではまだ本物の若林は生きていたのだが五十嵐一輝が仮面ライダーリバイに変身した直後司令官室に乗り込んできたカメレオン・デッドマンに殺害されそれ以後、姿と立ち位置を乗っ取られてしまっていた。

仮面ライダーリバイス第1話以降登場していた若林司令官はすべてが偽物ではないが、ほぼほぼこのカメレオン・デッドマンが擬態能力でなりすましていたものであった。

デッドマンズの利益になるよう水面下で活動し続けていたが、ジョージ・狩崎に見破られたため正体を表してギフスタンプを奪い取りデッドマンズベースへ帰還。

若林に憧れ目標としてきた門田ヒロミは信じていた人物が裏切り者であり、本物は既にこの世に居ないと知り慟哭する。

まんまとギフスタンプを強奪することに成功しデッドマンズベースへ戻ってくるとギフの洗礼を受けてフェーズ3へ到達。
ギフテクスとなりフリオら同様人間とデッドマンの姿を自由に切り替えられるようになった。
しかし「自分のオリジナルの姿は嫌いでね」と発言し、一瞬だけ契約者本人の後ろ姿が映ったもののすぐに若林の姿に擬態し直している。
フェーズ3になったことでデッドマンの形態変化を生身で使えるようになったようだ。デッドマンへの変身の際にはプロトバイスタンプを身体に押印してるため、常時デッドマン化しているわけではないと見られる。

その後カゲロウからデッドマンズベースの位置を聞き出して突入してきたフェニックスと五十嵐兄妹と激突。
バイスと戦い彼に変身し混乱させるが、姿を変えられても中身を偽ることが出来ず、おまけにその場でバイスに擬態したことから彼の心の変化を読み取れなかったため、一輝に擬態を見破られてしまう。

さらにそこへ恩人の敵を取るべく激しい怒りを燃やす門田ヒロミがデモンズへと変身。
副作用に苦しむ彼を馬鹿にしたように煽るも、猛攻を受けて変身を解除した。

その後アギレラが生贄となることを知らなかったフリオがオルテカに掴みかかり仲間割れを始めたため、「おいおい正気かァ!?」とデッドマンに変身してフリオを引き剥がす。
そしてアギレラがクイーンビー・デッドマン フェーズ3となったどさくさに紛れオルテカ共々姿を消した。

その後オルテカ側についてリバイスドライバーを奪い取る、あるいはライダー達を始末するべく、五十嵐家の母親である幸実に擬態し、油断しているいる一輝を背後から刺し殺そうとしたものの、
事前に追い詰められたデッドマンズが何をするかわからないというヒロミから発信機を受け取っていた五十嵐家には筒抜けとなっていて、不意打ちは失敗。

ギフジュニアを呼び出して彼らに挑みかかるものの、単身では敵わずバリッドレックスゲノムに強化変身したリバイのフィニフィニフィニッシュを受け変身を解除。
すると擬態も解除され、本来の姿である男性に戻ると、

「残念だなぁ…!悔しいなぁ…!」


と駄々をこねるように体をくねらせた後粒子化して消滅した。
今際の際の言葉はこれまでの悪事に対する懺悔ではなかった。それはあれほどまでに嫌っていた自分の素顔が衆目に晒されてしまったことへの絶望だったのだった。

なお、この男本名等のパーソナルデータが全くわかっていない。
公式サイトはおろか放送終了した後データが記載された仮面ライダー図鑑においても「謎の男」という名前で登録され、種族が人間であること、性別が男性であること以外全く情報が無い。

【余談】

モチーフはカメレオンをベースに衣服要素としてタキシードを組み込んだもの。そして背中にサイの角をはやしている。

カメレオンの怪人が登場するのは仮面ライダーウィザードに登場したビーストキマイラの一部以来だが、スーツが作られた怪人としては仮面ライダーフォーゼカメレオン・ゾディアーツ以来となる。
怪人のモチーフとしてはかなりメジャーであるといえ、おそらく立ち位置等から裏モチーフとしてヒルカメレオンが含まれている。

なおカメレオン系怪人は保護色で姿を隠す能力を持つのがほとんどだが、形態を変化させる能力は珍しい。

またカメレオンといえば長く伸びる舌による捕食で、それに由来する能力や攻撃方法をもつことが多いが、このデッドマンにはそういった要素は無い。
カメレオン・ゾディアーツや、クウガに登場するメ・ガルメ・レのように、カメレオンモチーフの怪人は迷彩能力がクローズアップされ直接戦闘は得意としていない場合が多く、細身の姿をしているのがほとんど。
一方カメレオン・デッドマンは屈強な肉体を持つものの、やはり能力としては形態変化や透明化による撹乱等の絡め手がメインとなる。

このデッドマンは本性を表してからも基本的に若林の姿で行動しており、相当お気に入りだった様子。
なお田邊和也氏とザブングル加藤氏は顔の系統がかなり似ており、「単なるイケメンではなく自分と同じ顔立ちながら、その系統でイケメンに擬態し、それを気に入る」という流れから、元の顔に対するコンプレックスはかなり根深く、重い事が伺える。

その正体は擬態能力を持つことから、既に他の登場人物にも擬態して活動していたか、既に登場した人物がデッドマンの正体ではと視聴者から考えられ、様々な考察が飛び交っていた。
情報を仕入れてくるがその背景や職業を一切話そうとしないぶーさんこと伊良部正造、五十嵐家を盗聴したり、ホラー要素すらある家で視聴者に衝撃を与えた牛島家の誰か(父の太助か息子の光)が有力候補となっていたが、第16話で明かされた今まで全く登場したことのない誰でもない、設定上の名前すら出ないどこにでもいるような男性だった点は、視聴者に相当な衝撃を与えることとなった。

それと同時に、本性を表すシーンや、田邊和也氏が演じるいくつかのシーンでザブングル加藤氏を意識したと思われる演技をしていたため、生身の姿自体は公式サイドも念頭に置いた上で撮影していたようだ。

また第14話におけるギフテクスへの洗礼シーンでは、背を向けていたもののザブングル加藤氏が演じていたと東映公式サイトで語られた。

若林司令官になりすましていた上、本人は既にこの世に居ない事実も衝撃的ながら、契約者本人が消滅する寸前ごく僅かな登場シーンながら凄まじいインパクトを生み出したキャラクター造形が評価され、
ザブングル加藤氏のピンポイント起用に対し田邊和也氏と同系統の顔立ちであることに気がついた視聴者から、キャスティングに対する高評価も得ている。
正体を隠して様々な人間に成り代わっていたのが、結局の所誰というわけでもない名無しのキャラだったというのは視聴者の意表をつく結果となった。

なお最期の言葉はザブングル加藤氏の持ちネタである「悔しいです!」が由来だろう。

ただ、若林司令官に成り代わっていたカメレオンだが、リベラドライバーのデータをサルベージするのは出来るだろうが、果たしてあの男性にそれを改良した上で完成させる技術力があったのか。
オルテカ等の助力があった可能性もあるが、フェニックスにはまだ内通者がいるのではと見る意見もある。
その件に関しては牛島家として登場していた者達が属する別の組織、「ウィークエンド」のものであった。

最終更新:2024年02月02日 03:58