ネビュラグレイ

「白キタマシイヲモツ者ハ許サヌ…」

【名前】 ネビュラグレイ
【読み方】 ねびゅらぐれい
【分類】 ボス
【属性】 無属性
【所属】 ネビュラ
【登場作品】 『5』
【基本装備】 グレイブファイア
【アニメ版CV】 中多和宏
【英語名】 NebulaG (Nebula Gray)

【詳細】

Dr.リーガルが人間の憎しみや怒りをデータ化した悪魔。
燃えるような怒りの形相をしており、人間の負の感情を増幅させたり、データ化した負の感情を様々な形に変えて操ることもできる。
ゆえに巨大な体の方は、あくまで集約されたデータの塊で形作られた映像のようなもので、意思や言語能力などは備わっておらず、周囲を飛び回る人魂のような青い炎の方(燃え上がっていない時は、金属質の球体が見える)が本体である。

Dr.リーガルはココロネットワークで世界中の人間の心を繋ぎ、サーバーにこのネビュラグレイをインストールすることで世界中を破滅させようとたくらんでいた。
このプログラム自体はかなり前に完成していたのだが、憎しみをデータ化した力はすさまじく、その力を制御することに時間がかかったらしい。
最終的に肉体を鎖で押さえつけることで制御に成功した。

身体は人の憎しみで構成されているため、いくら倒されても無限に再生が可能。
そのため一度はロックマンに倒されるも瞬時に復活、力を使い果たしたロックマンをデリートしようとするが、他のダークロイド達を倒し駆け付けたチームの皆が発した希望の光に包まれ完全に消滅した。

しかし、クリア後においてネビュラホールエリアにある暗黒星雲から現れ、ロードオブカオスとして再びロックマンたちと対峙する。
こちらは人魂自体が人の手で作られた球体の装置によるものではない、つまりDr.リーガルの手を介していない、正真正銘の「混沌の闇の王」本人そのものである(ただし、ロードオブカオスもまた「自在に姿を変える」ため、正確に言えば「ネビュラグレイが見せた巨大な姿を人魂ごと再現化した」とでも言うべきか)。
ゆえに、「白い魂=闇を打ち消す光」を憎んでいる意思と、言語能力を持っている。

バトルにおいては闇の炎(本物の「炎」というものではないためか、炎属性ではなく無属性である)やロックマンDSを召喚してのダークチップ攻撃などを行う。
通常時はロックマンの前後にブラックプロミネンスが現れて2マスに渡って常に飛び交っているため、足を止めている暇はない。

体の周囲をゆらりとした速度で周回する人魂のみにヒット判定があり、1周してネビュラグレイの目の前に来た際にあらゆる攻撃を行うのが基本行動になっている。
デューオと同じく敵エリアが穴パネルとなっているため地上攻撃は無効となる。
更にスチール系も一切効かないため、デューオのように一部の攻撃技対策で安全地帯を作ることもできないのも厄介だ。
しかし、ネビュラグレイ戦ではカオスユニゾンでの溜め失敗時にロックマンDSが出現しないため、カオスユニゾンの扱いに自信があれば恐れずに溜め撃ちをしていくといい。
一方でダークチップの単体使用は不可能となっている。悪に染まったロックマンで対峙するのは至難となるだろう。

デューオと同じく、初戦ではランク1のチップがほとんどなうえ、エリアを奪えない仕様になっているためなかなかの強敵なのだが、こちらは変身は全種類揃っており、カオスユニゾンでダークチップ使い放題なこともあり難易度が高すぎるというほどでもない。デューオと同じくノイズストームでマヒ状態に出来る。

実は、制作の初期段階では会話アイコンが制作されていた。
これはネビュラグレイが喋る(ロードオブカオスを除き?)と勘違いしたアイコン担当者のミスのため。
公式ページで没イラストが公開されている。

このボスのデータを収めたチップは存在しないため、毎作恒例のラスボスチップは1のドリームウイルスに加えこの作品にもない。
その代わりにネビュラグレイと同じ姿を持つ存在のデータを収めた「ロードオブカオス」が、ラスボスチップの代わりとして配信された。

【余談】

ちなみに、リーガルはココロネットワークのサーバーへこのネビュラグレイをインストールするときに手に持っていた物は1枚のディスクである
世界観が異なるため比較するのが野暮かもしれないが、エグゼ5発売時はプレイステーション2が波に乗ったDVDの覇権の時代であり(PS2が撤退させたドリームキャストのGD-ROMはDVD普及もあってすぐ破綻、任天堂のゲームキューブもCDのほうが多い8㎝版光ディスクだったので容量的に12㎝DVDにかなわなかった)、DVDの規格と容量は主に片面一層(4.7GB)、片面二層(8.54GB)、両面一層(9.4G)、両面二層(17.08GB)に分けられる。
このため当初は現実のDVDに毛が生えた程度の容量だったかもしれない。

【使用技】

ブラックプロミネンス
上記通り、ロックマンの前か後ろに出現してロックマンのいるマスに襲い掛かる、計2マス分を飛び交う無属性の闇の炎。ロックマンのマスの前後どちらにもが開いていれば(もしくは最後列にいて、かつ前のパネルが穴パネルであれば)無力化出来る。

グレイブファイア
ネビュラグレイの口から吐き出される、追尾性能を持つ無属性の闇の炎。フレイムタワーのそれとは違い、ナナメにも追尾してくるため誘導が甘いと追い詰められやすい。ただしこちらもロックマンが穴パネルの上に立っていれば追尾出来ず消滅する。余談だが、炎の中には背景と同じような怨念らしき顔の形が見える。
ブラックプロミネンスと同じく、ロックマンを的確に攻撃した直後、続けて狙って弾を当ててくる点が、プロトのデビルハンドからのリバースバルカンとやや似ている。プロトの方が厄介。

ヘルフレイムサーペント
ネビュラグレイが首長龍の姿に変形し、ロックマンのいるマスに襲い掛かる。
攻撃した箇所の周囲1マスにも誘爆するため誘導を誤ると中央に襲い掛かられて回避不可能になってしまうことも。
さらに、この攻撃で誘爆したマスも含めて範囲内をヒビパネルに変えてくるため、この後の他の攻撃が回避しにくくなる非常に厄介な技…なのだが、エアシューズを装備していれば、この攻撃を誘導した後に自分から穴を開けることで上記2つの技を無力化しやすくなる。
是非とも最前列に誘導したいところ。
今作のフォルテには範囲と効果が同じ攻撃のカオスナイトメアを使ってくるため、これでかわす練習をする場合、カオスナイトメアより遅いので感覚違いには要注意。

サウザンドデスハンド
HPが半分以下になると使用してくる、12発分の腕を飛ばしてくる攻撃。
前作のデューオのメテオナックルを彷彿とさせる技だが、こちらはある程度ロックマンのいるマスを攻撃しながら他のマスにもランダムで襲い掛かってくるため、完全な安置やパターンも無くやや避けにくい。
また、避けたつもりで掠っても拘束判定に引っかかるため、なおさら避けにくさを助長している。
被弾するとロックマンは腕に拘束されて連続でダメージを受け、さらにダメージ分だけネビュラグレイのHPが回復するので、何としても絶対に避けたい。
インビジブルカースシールドやバリアもダメなブレイク/対インビジ、さらにはユカシタ代わりの対水中カワリミも効かないので避けるか無敵状態になるしかない。
マークキャノン系と同じくマヒ+持続ダメージとなっているようでカワリミを貫通する珍しい攻撃。
アンダーシャツが効かないので要注意。
マヒ状態なのでカスタム画面を挟んでユニゾンすればダメージは続くが移動ができる。
チップも使えるのでリカバリーでデリート前にもちなおすことも可能。

メイドインダーク
グレイブファイアの代わりに何回かのローテーションで挟んでくる攻撃。
口から即席のダークチップを生み出してダークロックマンを召喚、4種の攻撃のうちの1種で攻撃してくる。
この技の仕様により、エリアスチールでエリアを奪えない。
シラハドリなどの罠チップで反撃できるが、どれが来るかは運絡み。
  • ダークソード:縦3×横2マスを切る巨大な闇のソード。ロックマンが前列寄りにいるとこの攻撃をしてくることが多い。気づいてギリギリ避けられるかどうか。
  • ダークランス:最後列の後ろ側から突如現れる闇の竹槍。ロックマンが最後列にいるとこの攻撃をしてくることが多く、気づいてからではほぼ避けられない。
  • ダークサンダー:長い時間追尾する巨大な闇のサンダーボール。ロックマンが中央列にいると、ダークソードよりもこの攻撃をしてくることが多い。追尾速度はそれなりに遅く、発動中はネビュラグレイも他の技を使用してこないので大きな隙が生まれる。
  • ダークメテオ:短い間隔で10発分落ちて来る闇の隕石。この技だけはロックマンがどこにいても他の3種の代わりでいきなり使ってくることがあり、使用頻度が他よりも低い。また、こちら側が使用するものとは違い、さすがに着弾したマスが穴パネルになることはない。ただしメテファイア系のメテオよりも落下間隔が短いので、足は絶対に止めないこと。

【改造カード】

『5』用の改造カードとしても登場。容量は70MB。
適用するとB溜め撃ちがダークソードに変化する。このダークソードには使用後のバグ発生のデメリットがなく、カオスユニゾンのようなリスクすらないとんでもないものとなっている。
実は『6』の改造カード「ダークロックマン」よりもチャージ完了までの速度が1/6秒早い。
しかしそれ相応にデメリットは重く、最大HPが30%減りカスタム中だろうとバトル中だろうとHPが減るバグが付いてくる…が、そのHPバグをバグストッパーで打ち消した場合、ダークソードが大したデメリットなしで打ち放題になるというとんでもない改造カード。
ただし、HP-30%はバグではないのでバグストッパーでは打ち消せないことだけは注意。

アニメ版

『Stream』の劇場版ロックマンエグゼ 光と闇の遺産にて登場。
Dr.リーガルが関わっている点以外の設定は異なり、闇の力を用いず闇の存在ではない。

さらに、原作でネビュラグレイの本体である青い炎は存在せず、巨大な体の方が本体となっている。
これは、青い炎を攻撃するより巨体と直接やり合う方が、映画の映像表現として見応えがあるという判断なのかもしれない。
その肉体は無数のプラグ状のような束で構成されており、プラグ状の先端からデータを吸収・分解することができる。

『AXESS』最終話で熱斗たちに敗れたリーガルは裏電脳世界に飛ばされ、電脳生命体となってしまった。
飛ばされた先では、かつてDr.ワイリーがアメロッパ軍に務めていた際に開発され放棄された「ワイリープログラム」を発見し、リーガル自身がこれと融合することで、まったく新たな電脳生命体「ネビュラグレイ」となった。
ワイリープログラムとスペクトルの力で、現実世界では一部が電子化されてしまう「非物質化現象」が起こり始める。

スペクトル」とはかつてワイリーと光正が共同研究・開発した未来型ネットワークシステムであり、これを起動する鍵の1つであるワイリープログラムと、対をなす形で開発されていたもう1つの鍵「ヒカリタダシプログラム」をリーガル自身が取り込むことで、ネビュラグレイは完全体となり地球全土を電子化できてしまう。

かつてアメロッパ軍時代のワイリーの研究施設でスペクトルが放棄された「KA-222」と呼ばれる離島を根城に、2つのプログラムでスペクトルを完全に蘇らせ、地球の非物質化を進めていく。
完全体へ近づきつつある中で自身の中に侵入してきたロックマンとフォルテをも圧倒したが、2人の究極プログラムが合体して生まれた「フォルテクロスロックマン」にはまるで歯が立たず、最後は頭部を消し飛ばされる形で破壊された。

しかし、リーガルは未だ生存しており、フォルテを道連れにして再度裏電脳世界へと行方をくらました。
その後、Stream第47話「なんでおまえがここにいる」にて再び熱斗たちの前に姿を現し、ワイリー共々驚愕させた。

Stream最終話では直接的な再登場がなかったものの、フォルテがスラーに雪辱戦を挑んだ際にフォルテの背後にネビュラグレイがシルエットとして描かれた。
リーガルの道連れにされた先で、破壊されたネビュラグレイの残骸データを吸収したと思われる。
フォルテ曰く「裏電脳世界で強大なバグを腹いっぱい吸収したんでな!」とされ、これは恐らく、私情で映画を観に行けなかった視聴者を考慮した可能性もある。

ちなみに、リーガルが完全体ネビュラグレイとなって地球全土を電子化する理由が劇中で語られていない。
ただ、本劇場版はStream中間の話であることから「デューオの試練」の真っ最中である。
リーガル自身は『AXESS』の時点でデューオの接近に既に気付いており、地球抹殺を阻止するため、AXESS第50話で地球全体をディメンショナルエリアで覆ってバリアにしようとしていた*1
これが熱斗たちにより阻止されてしまったため、Stream中盤以降ではダークロックマンたちを用いて、熱斗たちに与えられた「デューオの紋章」を奪い、自らデューオの彗星をコントロールし、デューオの超テクノロジーを以て地上を支配しようとしていた。

そのため、ネビュラグレイを用いて地球全土を電子化する理由は、「電子化した全人類の中からデューオの紋章を持つ者を探し出してまとめて回収する」ことだったのではないかと思われる。
現代では既に死亡しているバレルの分は、かつて自身が飛行機事故に遭いデューオのプローブに改造されワイリーに拾われた際、当時のワイリーが保管していた過去のバレルの紋章データを奪って所持しているため、現代で12個の紋章を回収すれば彗星のコントロール権を得られる。

別の理由としては、デューオによる地球抹殺を逃れる目的も考えられる。
ネビュラグレイ消滅後に電子化した物質は元に戻ることが証明されているため、電子化した地球はデューオをなんとかした後に戻す算段があったのかもしれない。

劇場版ではデューオの試練に関する内容には触れられていないが、あくまでアニメ版を知らないゲームプレイヤーや、その他のユーザーに分かりやすくするために配慮として省いたのだろう。
ただし、重ね重ね述べるが、Stream本編中の出来事であるため、デューオの試練を切り離すことができない内容の作品である。

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最終更新:2024年01月02日 03:12

*1 善意で地球を守ろうとしていたのではなく、自身が征服を目論んでいる地球が滅ぶのはリーガルにとっても都合が悪いため