「チクショオオオオオオオォォォォォォォォォォォッ!!」

 雨の下、エドワード・エルリックの慟哭が響く。
 彼の足元に転がる無数の屍は、真人と名乗った男がいたずらに生み出した命だった。真人の凶行を止めるのであれば、この改造人間達を瞬時に屠らなければいけない。
 けれど、彼らにも心があった。賢者の石の材料にされてしまった人達のように、助けを求めていたけれど、エドは見殺しにしてしまった。

「また、俺は助けられなかった……俺は……!」

 ただ、犠牲を悔やむことしかできない。
 相手の生まれなど関係ない。誓ったはずの殺さない覚悟を守れなかったことに、変わりはないのだから。
 ニーナとアレキサンダー、ヒューズなど……エドが取りこぼした命は数え切れない。シン国の王子であるリンだって、グリードの中に取り込まれてしまった。
 あの映画館の中でも、名も知らぬ女性が命を奪われてしまう。まるで人体錬成のように、女性はすぐに蘇生したけれど、助けられなかったことは事実だ。


 ――だから、エドワード・エルリック、足止めしてるそいつらを殺して早く俺を追いかけてきなよ


 抑えきれない怒りに苦しむ最中、改造人間達を生み出した真人の嘲笑がエドワードの脳裏に蘇る。
 そして思い出した。こうしてエドが悩んでいる間にも、今もどこかで真人が暗躍していることを。

「あいつの言葉から考えると……人間の体を弄りまわして、改造人間を生み出しているはずだ。あいつのターゲットにされる人間は、この街にいくらでもいる」

 どんな原理で成立しているのかは知らないが、真人の手によって改造人間が生み出されていることが事実だ。しかも、その材料は生きている人間も含まれている。
 参加者名簿には、こんな殺し合いには93人もの人間が巻き込まれていることが書かれていた。しかも、あのロイ・マスタングも含まれている。アルフォンスやウィンリィがいないことに胸を撫で下ろすが、多くの人間が危機に陥っていることに変わりはない。
 まずは、逃走した真人の危険性を他の参加者に伝えることが最優先だ。どれだけの時間をロスしたのかわからないが、牙を剥いている危険は充分にある。

「……俺、あいつのことを止めますから。その後に、あなた達のことをちゃんと弔いますので」

 だから、エドワードは改造人間達に言葉を投げかけて、足を進める。
 こんな犠牲は繰り返さないと、固く誓って。

「騒ぎになっていると思ったら……大丈夫かい、お坊ちゃん?」

 その矢先に、男の声が聞こえてきたのでエドは振り向く。
 見ると、エドはもちろんマスタングよりも背丈が高く、見事にスーツを着こなす男性が立っていた。

「あの婆さん、本当に趣味が悪いねぇ……こんな子どもを何人も巻き込むとか、正気じゃねえな」
「……よかった。あんたは、まだあいつに襲われていないみたいだな」
「あ?」

 男の言葉はエドにとって特大の地雷だが、それに怒る気力もない。
 ただ、真人の魔の手にかかっていないという安堵の方が、遥かに大きかった。




「殺島さん、無事でよかったです!」
「おぅ、心配かけたな果穂ちゃん」
「はい! あれ、その男の人は……?」

 殺島飛露鬼という男と出会ってから、エドはレストランに案内された。
 レストランの中では、二人の少女が席に座っている。彼女達も、まだ真人の存在を知らないように見える。

「エドワード・エルリックだ」
「エドワードさんですね! あたし、小宮果穂って言います!」
「私は高海千歌だよ! よろしくね、エドワードくん!」
「……よろしく」

 小宮果穂や高海千歌の二人は、この状況にはそぐわない元気な笑顔を向けた。
 しかし、今のエドにとっては非常に有り難い。真人の悪意によって心を深く抉られてしまったから、彼女達の善意が大きな薬になる。
 けれど、エドの表情で何かを察したのか、果穂と千歌の笑顔はすぐに曇ってしまう。

「……エドワードさん?」
「果穂、って言ったか? 悪い、ちょっと外の雨で身体が冷えただけだ……」
「ご、ごめんなさい! あたし、すぐに暖かい飲み物を持ってきますね!」

 果穂は深く頭を下げると、レストランの厨房に飛び込んだ。
 彼女に気を遣わせたことが心苦しいが、今は少しでも身体を休めないといけないことも事実。3人に真人のことを伝えている間だけでも、体力を回復させたかった。

「あの、殺島さん……一体、何が……?」
「ほっとくことが1番の優しさってケースもあるんだぜ、千歌っち」

 千歌の疑問は、殺島によってあっさり遮られてしまう。
 しかし、彼の物悲しい瞳で察してくれたのか、千歌は黙り込んだ。こんな状況だから、人の死に関わる悲劇が起きたことを気付いたのだろう。
 果穂がホットココアの入ったカップを持ってきてくれた頃には、既にレストランの空気が重苦しくなっている。エドは「サンキュ」と口にするが、果穂の心が晴れるとは思えない。
 外で振り続ける雨の音も、空気を陰鬱にさせていた。

「……殺島、俺はあいつのことを言うつもりだ。下手に隠したって、二人の為にならない」

 沈殿した雰囲気を変える為、エドは口を開く。

「まぁ、それはそうだな。エドのお坊ちゃんが言う野郎のことが本当なら、流石のオレもドン引きだけどな……」

 殺島は軽口を叩いているが、その笑みは引きつっていた。
 既に彼には真人のことを伝えていたが、やはりまだ受け止めきれていない。エドですらも傷が癒えていない悲劇を、果穂と千歌に伝えるのはどうしても抵抗がある。
 だが、真人の危険性を一人でも多くに知らせなければ、また悲劇が起こりかねない。


 故に、エドは一つずつ時間をかけて話した。
 真人と名乗った男が、改造人間を使ってエドワード・エルリックという少年を襲撃し、今もこの街のどこかで暗躍していることを。
 等価交換を元に成立させる錬金術と、その中でも禁忌とされている人体錬成。かつて、エドはその禁忌を無視してでも母親を蘇生させようとした代償(リバウンド)として、片腕と片足をそれぞれ失ってしまった。
 だからこそ、鋼の錬金術師として生きるようになり、アメストリス国を脅かそうとしているホムンクルス達との戦いに身を投じるようになった。鋼の錬金術師であるからこそ、真人や改造人間達を相手にしても生き延びることができている。
 また、この殺し合いには焔の錬金術師として、共に戦っているロイ・マスタングも巻き込まれていた。エド個人としては気に食わない所があるものの、信頼できる軍人であることは確かだから、殺島達を確実に保護してくれる。


「あいつ……真人は錬金術を知らなそうだったから、3人もきっと知らないはずだ。だから、軽く見せてやるよ」


 パン! と両手で音を鳴らして、エドは錬金術を発動させる。
 すると、テーブルの中央が山のように盛り上がった。数メートルほどの突起で、錬金術師にとっては初歩の初歩だ。

「ま、真実(マジ)かよ……!?」
「す、凄いです~!」
「て、手品みたい!」

 だけど、レストランに集まった3人は目を見開く。
 殺島も、果穂も、千歌も……レストランの重い空気を吹き飛ばすように、錬金術に目を奪われていた。
 やはり、この3人もアメストリス国はおろか、シン国の人間でもない。雰囲気こそはシン国の人間に近いものの、それなら錬丹術についての知識はあるはずだ。

「なぁ、殺島……あんた達の国では錬金術や錬丹術が広まっていないのか?」
「……残念だけど、俺達はそんなの知らねえよ。ここまですげえのを見せられたのに、期待に応えられなくて悪ぃと思ってるけどな」
「そうか」

 殺島の答えは、エドにとって予想の範囲内だった。
 真人が錬金術を知らなかった以上、等価交換の法則について知っている人物はエドとマスタング以外に存在しない可能性が高い。

「……やっぱり、私達は別々の世界から集められた……のかもしれません」

 そんな中、千歌の口から出てきたのは、突拍子もなさすぎる言葉だった。

「えっと……上手く言えないんですけど、私や果穂ちゃん、それに殺島さんやエドくんは……それぞれ別の世界に生きているんじゃないかなって、思ったんです。だって、私は果穂ちゃんの283プロのことを知りませんし、逆に果穂ちゃんはラブライブのことを知らないので」
「こりゃまた、随分とぶっとんだ話だね? でもな、千歌っち……たまたま、お互いに知らなかっただけって話じゃないのか?」
「最初は私もそう思いました! でも、話を聞いてだんだん違和感が出てきたんです! ラブライブはあんなに有名になったのに、果穂ちゃんも殺島さんも知らないのは変だって!
 それに、私自身も……前にAqoursのみんなと一緒に、別の世界に行ったことがあったんです!」
「はぁ……」

 真摯な表情で語る千歌だが、殺島は呆気にとられたまま。果穂だって困惑している。
 だけど、エドは千歌の話が虚言や妄想の類とは思えなかった。

「……千歌、詳しく聞かせてくれないか?」
「うん! あれは、ちょっと前のことなんだ……ルリアちゃんって女の子と出会ったことなんだけど……」

 そうして、千歌は語り出した。
 千歌はAqoursという9人組のアイドルユニットのリーダーであり、ある時にメンバー全員が別の世界に呼ばれてしまったことがあるらしい。その世界はたくさんの島が空に浮かび、人間の他にもたくさんの種族が共生していて、魔法の力が古くから伝わっていた。けれど、その世界の島々には人間を襲う魔物も多く生息している。
 空の世界に呼ばれた千歌は、魔物達と戦いながらルリアという少女と絆を深め合い、そして元の世界に戻ることができた。

「……で、今度は千歌だけがこんな殺し合いに巻き込まれたってことか」
「そうだよ! でも、なんで私だけが呼ばれたのかわからないんだ……果穂ちゃんの283プロのアイドルは4人もいるのに」
「……あたしも、どうして283プロの皆さんがこんなに巻き込まれたのか、全くわかりません!」

 千歌の疑問に、果穂は表情を曇らせてしまう。
 千歌は知り合いが一人も連れてこられていない中、果穂は友人が4人も巻き込まれていた。エドや殺島はたった一人に対して、明らかにバランスが悪い。
 無作為に連れてきたのか? あるいは、この人選に何らかの意味があるのか? エドは考えるものの、現時点では情報が少なすぎた。
 二人には悪いと思うものの、今は保留とするしかない。

「話は大体わかった。考えてみりゃ、映画館でも奇妙な格好をしたご婦人が化け物達とドンパチをやってたよな……なら、千歌っちの言う別の世界とやらも、案外デタラメじゃねーのかもな」

 懐疑的だった殺島も、ようやく納得したように頷く。
 しかし、その瞳は鋭さが増していた。まるで、戦場特有の空気を知り尽くした軍人のような威圧感も凝縮されている。

「だけどよ、エドのお坊ちゃんはこれからどうするつもりだ」
「決まってるだろ。まずはあの真人を止めて、ホダカって奴も守る……そして、首輪の解除もするつもりだ。首輪については、内部構造さえ把握できれば……」
「どうやって、真人とやらを止めるつもりなんだ? 『殺す』じゃなくて、『止める』って言ったんだろ?」

 エドの口を遮るように、殺島は強い口調で問いかけてきた。
 その重みに千歌と果穂が圧倒されることも構わず、殺島は真っすぐな目でエドを見つめている。

「二人とも。悪ィけど、これから物騒な話をするからよぉ……嫌だったら離れててもいいんだぜ?」
「い、いいえ! あたしは……離れません!」
「私も同じ……です!」
「……そうかい」

 千歌と果穂は震えているが、決して怖気づいていない。
 二人に気を配れるので、殺島も信用できる人間であることは確かなようだ。しかも、改造人間達の死体を見ても動揺していなかったので、それなりの修羅場を潜り抜けている人間であることが伺える。
 そして、これから先の問いかけも、エドにとっては予想の範囲内だ。

「話を戻すぜ。お坊ちゃんが戦った真人とやらは、改造人間どもを自由自在に操れるんだろ? しかも、今もどこかで改造人間を作ることができる上に、あえて意識を残して絶望させるつもりじゃないか? そんな奴を止めるなんて、できるわけねえだろ?」
「……あの野郎は徹底的に俺が叩き潰す」
「んなことができたら、逃がしてなんかいねえだろ? 大方、あの連中に同情して、真人の野郎を取り逃した……ビックリ人間かと思いきや、中身はただの子供(ガキ)じゃねえか」
「ッ!」

 殺島の言葉にエドは震える。
 そう。改造人間達を相手に手間取っていたから、真人も逃がしてしまった。
 エドの過ちを見抜く殺島の目は冷めていた。それでいて、あのゾルフ・J・キンブリーに匹敵する程に重い。

「ああ……あんたから見れば、俺はただのガキだし、ちっぽけな人間だ」

 だからこそ、エドは殺島の言葉に屈しなかった。

「だからこそ、俺は前に進みたいんだ! あんたが俺をバカと思うなら好きにすればいい……けどな、俺は誰かを守りたいという気持ちを曲げることはできねえ。自分の身一つが精一杯なのに、犠牲を出したくないと考える傲慢でバカなクソガキさ」
「おいおい、まさか開き直る気かよ?」
「あぁ、開き直る気さ! やらない善よりやる偽善だ! 俺はあの真人を徹底的にボコって、そして法の裁きを受けさせるつもりだ! ちっぽけなガキの俺が、あいつの命をどうにかするなんて……それこそおこがましいだろ?」

 殺島を見上げながら、エドは心から叫んだ。
 一人でも多くを守るのであれば、真人や改造人間達を殺すべきだろう。だが、それ以外の方法を探すための手足がある限り、他の方法を諦める訳にはいかなかった。
 もちろん、真人を許せない気持ちは今も変わらない。変わらないからこそ、真人には生きて罪を償わせるべきだった。

「やれやれ……熱くなった子供(ガキ)はこれだから困る。ちょっと前にオレの手を焼いた子供(ガキ)を思い出しちまったよ」
「ほう? そりゃ興味深いな! 何だったら、今度俺にも会わせてくれよ!」
「そいつは勘弁願いたいね」

 エドが煽ると、殺島は溜息と共に苦笑する。
 だが、すぐにその表情は真摯に染まった。

「まぁ、エドのお坊ちゃんがあつ~い心を持っているのはよーくわかった。けどよぉ、オレはそんな甘っちょろい理想にしがみついていられねえ……オレはこの二人を守るために銃を使うつもりでいるぜ?」
「なら、俺が守ってやるよ。あんたが殺す覚悟を持っているように、俺だって殺さない覚悟を決めているからな」
「殺さない覚悟……そりゃまたご立派なこと。
 と、そういう訳だ。オレはこんな物騒な考えのわるーい大人(おとな)だけどよ……二人がオレと手を切るなら今のうちだぜ?」

 懐から拳銃を取り出しながら、殺島は果穂と千歌に尋ねる。
 されど、少女達は殺島に対して、恐怖や幻滅の視線を向けていない。むしろ、敬意を込めた微笑みすら浮かべていた。

「いいえ! あたしは、殺島さんから離れようなんて全然考えていません! だって、あたし達を守るために真剣に考えてくれたことがわかりましたから!」
「その通りです! エドくんも、殺島さんも……二人とも一生懸命に考えていますから! 考えは正反対ですけど……だからこそ、お互いに補い合えると思うんです!」
「だ、そうだぜ? 殺島のおっさん! 二人の為にも、俺はあんたのことだって守る……例えあんたが何を言おうとも、俺は決めたからな」

 殺島飛露鬼という男が何者で、これまでにどんな人生を歩んできたのかをエドは知らない。
 けれど、二人の少女から慕われて、信頼されていることは確かだ。頼れる大人である殺島を見捨てるなど、エドにできるはずがない。
 真人も止めて、ここに集まった3人も守る。そして、帆高と陽菜の二人を守り、この街から脱出する。折れかけていた決意が、少しずつ蘇ろうとしていた。

「そうかい……それなら、しょうがねえ。まぁ、ぼちぼち頼むぜ……エドのお坊ちゃんのことも守ってやるからさ」
「お坊ちゃん言うな!」

 そして、殺島からコンプレックスを突かれて逆上する程の気力も、エドワード・エルリックの中でようやく取り戻していた。



 ◆


(やれやれ……オレってば、いつの間にこんな甘っちょろくなっちまったんだ? 子供(ガキ)の青臭い台詞に感化されちまうなんて)

 エドワード・エルリックの怒りを軽くあしらいながら、殺島飛露鬼は内心で自嘲していた。
 いつもなら、殺さない覚悟とやらをあしらった挙句にエドの命を奪っていたはずだ。けれど、彼の目から伝わる胆力は……殺島を打ち倒した忍者に匹敵する程で、殺島のあらゆる理屈を跳ね除ける凄みがあった。
 錬金術と言う力をこの目で見せつけられた以上は、彼の話を信じるしかない。手品の領域を遥かに超えていて、下手に喧嘩を吹っかけては返り討ちに合う恐れがある。並の極道(ごくどう)はもちろんのこと、破壊の八極道ですらも手を焼くだろう。
 もちろん、エドを恐れたつもりはない。ただ、自分を守ってくれるという子供の気持ちを、大人が無碍にする訳にはいかなかった。

(ただ、これで良かったのかもな……エドのお坊ちゃんが言った野郎のことが真実(マジ)なら、オレ一人の手に負える相手じゃなさそうだ)

 そして、エドに同行した理由はもう一つある。
 怪物を操る真人という男が街のどこかにいる以上、一人でも多くの戦力が必要だった。この殺し合いには93人もの参加者が巻き込まれている為、今もどこかで改造人間が生まれている可能性はある。
 何も知らないまま、真人に遭遇したら……殺島はまだしも果穂や千歌は格好のターゲットだ。
 エドの話を聞く限りでは、仮に『聖華天』が総動員で戦いを挑んだとしても、誰かが改造人間にさせられる危険がある。『聖華天』の連中が少しずつ、改造人間に変えられては……殺島でも対処しきれない。
 ましてや、自分のあずかり知らぬ所で改造人間を増やされたら、いずれ牙を剥けられるだろう。


(それこそ、ボスの力も借りねえといけねえが……ボスがどこにいるかわからねえ以上、贅沢は言えねえな)

 名簿には、あの輝村極道の名も書かれている。
 彼ならば、例え真人が改造人間を率いようとも、軽く返り討ちにするはず。再会したい気持ちはあるものの、そこまで急ぐ必要もない。
 ただ、気がかりな名前が一つだけあった。

(それにしても、多仲忍者か……忍者とは、こりゃまた嫌な名前だな)

 極道(きわみ)の隣に書かれた多仲忍者という名前を見た瞬間、殺島は苦い笑みを浮かべてしまう。
 花奈が死ぬきっかけを作った忍者の名前を見せられては、気分が悪くなる。ただの偶然だろうが、こいつの親はどんなネーミングセンスをしているのかと、目を疑った。
 いわゆる、キラキラネームとやらかもしれないが、もしもこれが原因でいじめに遭ったのならば流石に同情する。

(ま、どーでもいいな。顔も知らない奴のことなんて、気にしても意味がねえしな)

 名簿に書かれた忍者の名前を、一旦考えないことにする。
 殺島がするべきことは、ここにいる3人を守ることだからだ。特に果穂は知り合いのアイドルが4人も連れてこられている為、彼女達だって助ける必要がある。
 気がかりではあるものの、忍者という名前はただの偶然と考えることにした。名簿に書かれている田仲忍者こそが、殺島飛露鬼と戦った忍者(にんじゃ)であると知らないまま……


【A-6 レストラン/1日目/深夜】


【エドワード・エルリック@鋼の錬金術師】
[状態]:健康、精神ダメージ(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:ここから脱出する。
1:真人を止める。
2:殺島、果穂、千歌の3人を守る。
※参戦時期はプライド撃破前後。
※自分達が別々の世界から集められた可能性を認識しました。


【小宮果穂@アイドルマスターシャイニーカラーズ】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:正義のヒーローとしてこの殺し合いを認めません!
1:千歌さんや殺島さんやエドワードさんと一緒に頑張ります!
※自分達が別々の世界から集められた可能性を認識しました。


【高海千歌@ラブライブ!サンシャイン!!】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:自分に嘘をつかない為にも、殺し合いを認めない!
1:果穂ちゃんや殺島さんやエドくんと一緒に頑張る!
※少なくとも、Aqoursのメンバーが全員揃ってからの参戦です。
※自分達が別々の世界から集められた可能性を認識しました。
※グランブルファンタジーとのコラボの出来事を経験している為、異世界についての認識があります。


【殺島飛露鬼@忍者と極道】
[状態]:健康
[装備]:拳銃×2@忍者と極道
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2、花奈とおそろいの”腕輪(ブレス)”@忍者と極道
[思考・状況]基本方針:責任を取るため、もう少しだけ”大人”になる。
1:花奈の為にも、果穂と千歌の二人、そしてエドのお坊ちゃんも守る。
2:エドのお坊ちゃんが言っていた真人の野郎に警戒
3:帆高については……?
※忍者との一騎打ちに敗れ、天国への階段を登ろうとした直前からの参戦です。
※自分達が別々の世界から集められた可能性を認識しました。

54:さぐりあう大人たち 投下順 56:正義
時系列順
前話 名前 次話
05:鋼のこころ エドワード・エルリック
31: 小宮果穂
高海千歌
殺島飛露鬼
最終更新:2021年08月18日 15:51