季節は冬。放課後を迎えた時間も風が吹きすさび、すっかり手足もかじかんで来た
が、彩音はいつものように、元気いっぱいに施設へと赴いている
が、彩音はいつものように、元気いっぱいに施設へと赴いている
彩音「今日も♪ みんなと、遊んじゃお~~♪ ……ん?」
ふと、施設の入り口に人影を見つけた
少し小柄な少女
白い髪が風にキラキラと反射し、それと同じくらい白い肌
そして綺麗な赤い瞳がこちらを見ていた
白い髪が風にキラキラと反射し、それと同じくらい白い肌
そして綺麗な赤い瞳がこちらを見ていた
彩音「あぁ……こ、こんにちは
ここの子…? だったかな?」
ここの子…? だったかな?」
かなりの人数が居るし、全員が全員出て来る訳でも無い
顔と名前は、お話出来たら覚えているので。そうでないなら、見るのすら初めてかもしれない
顔と名前は、お話出来たら覚えているので。そうでないなら、見るのすら初めてかもしれない
少女「ううん」
白い少女はぷるぷると首を左右に振った
彩音「ええ~……?
でも、それはさすがに~……」
でも、それはさすがに~……」
少女「………」
ジッ…と見つめられる。会話が続かない
そこへ
そこへ
イーナ「彩ちゃん!」
彩音「あっ、イーナちゃん! 今日も来たよ~♪」
すっかり友達になった二人、彩音の努力の賜物である
中澤「あっエルさんこんなところにいた」
彩音「あっ中澤さん」
中澤が歩み寄って来るとイーナはなんとなく二人の間に立って半ば睨みがちになった
中澤「あははは……、あぁエルさん、どうしちゃったの。中入ってればいいのに」
エル「ここは、入りたくない」
中澤「そうか、まあ無理は言わないよ」
そんな二人を見て
彩音「はっ!? お子さんいたんですね! いや、いてもおかしくないよね
もともとEXMに乗ってあちこち飛び回ってたくらいだし…!!
私、それでも大丈夫ですから!!」
もともとEXMに乗ってあちこち飛び回ってたくらいだし…!!
私、それでも大丈夫ですから!!」
と凄む彩音に気圧されながら
中澤「あっいやこの子は…」
エル「なんで私がこのおじさんの子供なのよ! どう見ても似てないでしょ!」
彩音「あぁ、ごめん! ごめんねぇ~…。私まぁた早とちりしちゃって」
先程の無表情とは打って変わって、ぷりぷりと怒り出す
そんな仕草を見て、彩音は戸惑うと同時に、少し安堵していた
そんな仕草を見て、彩音は戸惑うと同時に、少し安堵していた
中澤「この子はね。訳合って僕が預かってるの、それよりそろそろ行こうか」
彩音「えっ? 今日はどこかに行くんですか?」
よく見ると今日はきちんとした服装、軍服だった
聞いてはいたけど、ほんとに軍の人なんだと少し息を飲んだ
同時に、いつもと違う雰囲気に、また少しドギマギしてしまう
聞いてはいたけど、ほんとに軍の人なんだと少し息を飲んだ
同時に、いつもと違う雰囲気に、また少しドギマギしてしまう
中澤「ようやくここの子達を迎え入れる施設が出来たからね。ちょっと拝見に」
見ると、校舎のグラウンドにヘリが止まっている
道理で風が強いと思った
道理で風が強いと思った
彩音「そっか、なんだかアッと言うまでしたねぇ。でも良かったァ!」
中澤「うん。ありがとう。だから、少し今日は頼みたくて、待ってたんだ
ごめんけど。じゃあ、ちょっと行ってくるよ
お~い、エルさ~ん」
ごめんけど。じゃあ、ちょっと行ってくるよ
お~い、エルさ~ん」
エル「は~~い」
と二人は出掛けて行った
彩音「いってらっしゃ~い♪」
ヘリに乗り込み、上空へと上がってゆくのを、イーナと二人で見送る
イーナ「彩ちゃん! まだあんな男の事好きなの? オジサンだし、ぜんぜんカッコよくないよッ!」
彩音「うん、大好きだよ~♪ 今度、どんなとこがステキか教えたげよっか?」
イーナ「い、ら、な、いッ!!」
ムッとするイーナの手を引きながら、二人は施設へと入って行った
今日は、いつにも増して、工事に来てるであろう大型トラックが多かった……
――――
N海沖S県O島
離島のほとんどが国境線の防衛の為、軍基地及び関連施設へとなっている
N国も、連合に組み込まれてからは、かなり物々しくなったという
それでも、他国に比べると独特の『アレルギー』があるため、配備は遅れ気味
ここはその内の1つ
COLORS研究所移設……。言うなればそれは体のいい厄介払いだ
かつての本州襲撃が恐ろしかったくせに、未だこうして防人に頼ろうとするのが現状
今回は、それがうまくマッチングしただけに過ぎない……
やはりここも襲撃後に放置された施設を宛がわれただけだったが、小川少将の計らいで今の施設よりはだいぶ良くなっていた
N国も、連合に組み込まれてからは、かなり物々しくなったという
それでも、他国に比べると独特の『アレルギー』があるため、配備は遅れ気味
ここはその内の1つ
COLORS研究所移設……。言うなればそれは体のいい厄介払いだ
かつての本州襲撃が恐ろしかったくせに、未だこうして防人に頼ろうとするのが現状
今回は、それがうまくマッチングしただけに過ぎない……
やはりここも襲撃後に放置された施設を宛がわれただけだったが、小川少将の計らいで今の施設よりはだいぶ良くなっていた
中澤、エル。そして、中澤と共に、研究所を墜とした仲間の一人、長柄を加えた3人は、格納庫で白いEXMを見上げていた
エル「これって」
そこに居たのは純白の機体。彼女が研究所時代から使っていた機体
エルにとっては、いい思い出もイヤな思い出もごちゃまぜで、複雑な心境だった
エルにとっては、いい思い出もイヤな思い出もごちゃまぜで、複雑な心境だった
長柄「君が使っていたアルトだよ。これも小川さんの計らいだ。あそこが表向き合法だったというのが幸いした。移送にこそ苦労したけど、いずれここで整備も可能になる」
中澤「はぁ~~……。ますます足向けらんなくなっちゃうよ、ほんと」
と頭をかく
エル「でも思ったよりいいところじゃない! ここからって感じがするわ」
中澤「まだ何も始まってないのに鼻息荒くしないの……。ところでさ」
と、後ろに控えていた兵士に問いかける。警備というには物々しいというか、思ったより人数が多いような
中澤「石田中佐はいつお見えになるのかな? もうけっこう待ってるよ」
エル「ほんとよね」
ボリボリとポテトチップスを頬張りながら呆れ顔をする
だが、兵士は何も答えない
中澤「愛想無いの良くないよぉ…?」
周囲を一瞥した時、中澤の目に軽く笑う兵士の顔が映る
中澤(しまった!!)
直感。これは警備ではない。『包囲』だ!!
中澤「まずい! 今すぐ戻るぞ!」
長柄「なっ!?」
エル「ふぇ?」
警備兵の一人が、隣の警備兵を殴って昏倒させたのを皮切りに
武装した集団が次々と警備兵を打ち倒し、関節を決める
何人かの警備兵は制服を脱ぎ、サッと口元を隠した
あっという間に警備は武装解除され…
武装した集団が次々と警備兵を打ち倒し、関節を決める
何人かの警備兵は制服を脱ぎ、サッと口元を隠した
あっという間に警備は武装解除され…
兵士?「中澤大尉、どうかお静かに。ここまでの失態を晒して、悪あがきも無いでしょう?
そのままお待ち下さい。今我らはテロ組織…ですので!」
そのままお待ち下さい。今我らはテロ組織…ですので!」
いくつもの銃口が、3人へと向けられた
――――
夜の上空。S県圏内
輸送ヘリ内、そこに石田はいた
輸送ヘリ内、そこに石田はいた
石田「さぁ行ってこい、これでケリだ。喧しい叩き上げめ
私は後でゆっくり現場へ向かう。車を用意しておけ
くっヒヒヒッ……!」
私は後でゆっくり現場へ向かう。車を用意しておけ
くっヒヒヒッ……!」
そこには、石田のいやらしい笑いだけが響いた
――――
S県。COLORS収容施設
部屋の窓から少ない町の灯りをイーナは見つめていた
彩音の中澤を見つめる目にを思い出す
彩音の中澤を見つめる目にを思い出す
イーナ「恋……かァ」
と頭に「あの事」が過る
腹に不快な感触が走った
イーナ「あぁ……。やっぱり、ダメ…だよォ……」
涙目で見上げた空に、キラリと一瞬だけ光る星を見た瞬間
ナニか、と認識する前に。その星が落ちて来て、施設の壁を崩した
見られている。その星に……
ナニか、と認識する前に。その星が落ちて来て、施設の壁を崩した
見られている。その星に……
――――
ドオォォォォォォン!!
夜は閑静な住宅街に、突如爆音が響く
彩音「な、何!? いったい何の音?」
母の帰りを待ちながら夕飯の支度をしていた彩は、飛び出すようにベランダへと出る
そこから見える山の向こう
馴染みとなった施設のある場所。その至る所に火の手が上がっている
そこから見える山の向こう
馴染みとなった施設のある場所。その至る所に火の手が上がっている
彩音(爆発? 火事? なんで!?)
天へと昇る、高い煙の中。夜闇に薄っすらと巨大な影が浮かんで見えた
ニュースでよく見る。でも、現物は『あの日』以来、ほとんど見ていない
人を模した機体の四肢。いつも通う校舎よりも大きな、鋼鉄の巨人
EXM…
その手には、その体躯に相応しい、巨大な砲口が握られている
ニュースでよく見る。でも、現物は『あの日』以来、ほとんど見ていない
人を模した機体の四肢。いつも通う校舎よりも大きな、鋼鉄の巨人
EXM…
その手には、その体躯に相応しい、巨大な砲口が握られている
彩音(EXM? なんでこんな所にッ!?)
考えるよりも早く、エプロンを脱ぎ捨て家を出た
彩音(お母さん、イーナちゃん、みんな…!!)
彩音は、一目散に施設へと走った
――――
テロリストと名乗った兵士達の銃口が、まっすぐに3人を捉え続けた
兵士「どうか、大人しくしててくださいよ。此方もあんまり血は流したくないので」
ヘルメットにグラス。そして口元を隠し、表情はまったく窺えない
だが、息遣いから察して、笑っているのだと思う
だが、息遣いから察して、笑っているのだと思う
長柄「お・・・おい、どうするんだ?急がないと」
焦る長柄に
中澤「分かってるよ
エルさん、ちょいと頼めるかい?」
エルさん、ちょいと頼めるかい?」
エル「ん?」ボリボリ
肝が座っているのか、状況を理解してないのか
彼女はこんな状況下でもポテトチップスを離さず、食べる手も止めない
彼女はこんな状況下でもポテトチップスを離さず、食べる手も止めない
エル「まったく、あんまり子供頼りもどうかと思うけど?」
と呆れるエル
中澤は懐からチケットを出し
中澤「ドッグカフェのバケツパフェで1つ」
と片手で拝む
エル「ふぅん」バリバリ
中澤「デザートにケーキも付けちゃう」
エル「しょうがないわね」
二枚になったチケットを受け取り、白の少女は悠然と前に出る
兵士達の銃口がエルに向く
兵士「子供に何させようと……んん!?」
兵士の目にはエルが消えたように見えた
肘打ちの一撃で一人を打倒したかと思うと、奪った銃で別の兵士のヘルメットを撃つ
跳弾し脳震盪を起こした相手に目もくれず、飛び掛かって来た二人組をしゃがんで避けた後、互いに頭をぶつけた兵士がマスク越しにキスした瞬間、その顎を思いっきり蹴り上げる
たまらず銃を撃とうとした相手に、エルは奪った銃を投げつけると、オートで放たれたその銃は、固まった兵士達の脚を撃ち抜いてしまう
誤射にうろたえる暇もなく、目の前に迫った少女に関節を決められ、銃を取り落とすと、そのまま背負い投げの要領で別の兵士へとぶん投げた
肘打ちの一撃で一人を打倒したかと思うと、奪った銃で別の兵士のヘルメットを撃つ
跳弾し脳震盪を起こした相手に目もくれず、飛び掛かって来た二人組をしゃがんで避けた後、互いに頭をぶつけた兵士がマスク越しにキスした瞬間、その顎を思いっきり蹴り上げる
たまらず銃を撃とうとした相手に、エルは奪った銃を投げつけると、オートで放たれたその銃は、固まった兵士達の脚を撃ち抜いてしまう
誤射にうろたえる暇もなく、目の前に迫った少女に関節を決められ、銃を取り落とすと、そのまま背負い投げの要領で別の兵士へとぶん投げた
兵士「くそっ!? かこめ…」
それを言ったと同時に兵士は膝を後ろから蹴られ、ガクンとその場に倒れる
中澤「さっすがにここまで来たら…ねぇ?」
そうして瞬く間に、周りを取り囲んでいた兵士達は崩れ去った
エル「はい、終わり。任せるんじゃ無かったの?」
中澤「あら。いらなかった?」
エル「ううん。でもチケットはまけないから」
兵士「そん、な……ぐぅッ!?」
自分を見下ろす赤い目と、飄々としたその男に、動けなくなった兵士は寒気を覚えた
長柄「おい! 早くした方がいいんだろ!」
長柄は戦闘が収まるや、迅速に白のアルトを起動させていた
中澤「すまん。エルさん、いいかい?」
エル「ハイハイ」
2人はコクピットへ
エル「ちょっと! 一緒に入るの?」
中澤「あのね。夜の冬空を風に晒されて飛ぶなんて、普通は自殺行為よ。分かる?」
エル「もうっ」
メインシートにエルが乗り込み、その後ろに備え付けの緊急用座席を展開させ、そこに中澤は座る
アルトは格納庫の扉が開くと同時に外へと
アルトは格納庫の扉が開くと同時に外へと
エル「ところで……飛ぶってどうすんの?」
中澤「はぁ?」
何故そんな初歩的な事を。EXMは中澤が現役だったころからビュンビュン飛んでいた
この機体もウイングを装備しているので当然飛べるはずだが
この機体もウイングを装備しているので当然飛べるはずだが
長柄「エルくんはまだ飛行訓練はしてない!
それにエルくんの能力は人の動きのイメージを元にしてる。急に飛ぶのは無理だ
おまえが何とかしろ!!」
それにエルくんの能力は人の動きのイメージを元にしてる。急に飛ぶのは無理だ
おまえが何とかしろ!!」
中澤「ぇ~~」
とエルと目が合う
エル「何よ!」
中澤「いや、いいかい? まずそこのを引いて……」
どうやらすぐに理解したようでアルトはゆっくりと浮上するが、フラフラとバランスが取れずまったく安定しない
中澤「ちょ!? ホント大丈夫? コントロールこっちに回す?」
エル「このコ、私に合わせてピーキーって聞いたわよ!? 集中するから指示だけちょうだい!!」
そうなのだ。この機体は、エルの『脳波操作』専用に調整が施されている
ある程度肩代わりは可能かもしれないが、正直試してもないのにそんな事をして、どんな影響が出るかわかったもんじゃあない
ある程度肩代わりは可能かもしれないが、正直試してもないのにそんな事をして、どんな影響が出るかわかったもんじゃあない
エル「……羽、生やして……鳥じゃない…飛行機……それで…」
白の少女はぶつぶつと何かを呟いている
中澤(まさか、ぶっつけ本番で『羽を生やすイメージ』を作る気か!?)
幻肢痛。というものがある
失ってしまった体の部分が、まるで『ある』かのように、脳が痛みを感じる症状
もし逆に、『無いモノをあるとして、それを操作するべく、彼女の脳の意識が、機体にまで伝染』したとするなら
ボゥ!! と、ブースターに火が入り、安定して飛び始めた!!
失ってしまった体の部分が、まるで『ある』かのように、脳が痛みを感じる症状
もし逆に、『無いモノをあるとして、それを操作するべく、彼女の脳の意識が、機体にまで伝染』したとするなら
ボゥ!! と、ブースターに火が入り、安定して飛び始めた!!
長柄「おお!!」
エル「やった!! いけそう!」
中澤「はぇ~…。大したもんだよホント」
そして、機体は昼まで居た方角に向き直す
長柄「行くのはいいが、アイツらあれだけか?」
中澤「えっ? いや~、どうだろ?」
長柄「ちょっと待て! 俺の安全は!? せめて蹴散らしてからいけ!!」
中澤「あぁ~~。たぶん逢坂さんが誰よこしてくれてるよ。恐らく、いやきっと」
長柄「おいっ!」
エル「行くよ!」
中澤「じゃ。あとよろしく」
とアルトは本土へと飛んで行った
長柄「だ~~~!! 後で覚えてやがれ~~~~!!!!」
その声も振り切り、機体は冬のN海の空気を裂いて、一気に加速していった
――――
同刻
S県。COLORS収容施設
S県。COLORS収容施設
突然の衝撃に、意識が朦朧としている
何か周りが騒がしい
ボヤける視界の中、誰かが近づいて来るのがわかった
何か周りが騒がしい
ボヤける視界の中、誰かが近づいて来るのがわかった
?「やぁ、やっと会えたね」
誰? と聞き返す間も無く
「貴方!その子から離れなさい!」
震えるような声で女性の叫び声が聞こえた
?「うるさいなぁ~~」
パン!パン!パン!
「ぎゃっ・・かっ」
なんだ? 何かあったの?
渇いた音が響き、ナニかが倒れたようだったが、恐怖に支配された彼女には知りようもない
渇いた音が響き、ナニかが倒れたようだったが、恐怖に支配された彼女には知りようもない
まだ虚ろな意識
誰かはさらに近づいてくると、少女の身体を無遠慮に触れる
一瞬ゾッとする感触、しかし身体は動かない
誰かはさらに近づいてくると、少女の身体を無遠慮に触れる
一瞬ゾッとする感触、しかし身体は動かない
?「君も変わらないね・・・嬉しいよ」
そのまま、誰かの手と認識したそれは、ぎゅうっと掴み、離そうとしない
?「あぁ、お帰りぃ……僕の、117」
とイーナは自分を引き裂く痛みに覚醒する
イーナ「くぅ…あ……あぁ」
思い出したくないあの感触。だが確信する
覚めた意識の中、目に入ったその顔は忘れもしないあの少年
覚めた意識の中、目に入ったその顔は忘れもしないあの少年
イーナ「86!?」
かつて愛した人の、爛々と輝く瞳と
遂に、目が合ってしまった
遂に、目が合ってしまった
イーナ「い、きて……」
名前を呼ばれたのにも驚いたが、彼が生きていた事に驚いた
α「あ~~。なんで僕が生きてるか不思議なんだろ?
僕もさ
あの後僕らは文字通り廃棄されたんだ
でもたまたま一緒に廃棄されてたコイツ」
僕もさ
あの後僕らは文字通り廃棄されたんだ
でもたまたま一緒に廃棄されてたコイツ」
と後方に控えるように座るEXMを指した
α「この僕にだけ反応を示した
それに偶然気付いた研究員は慌てて僕を蘇生回復させた
その後は施設が閉鎖し、流れ流れて今の隊さ」
それに偶然気付いた研究員は慌てて僕を蘇生回復させた
その後は施設が閉鎖し、流れ流れて今の隊さ」
αの、彼の動きは止まらない
足掻こうにも力が違い過ぎる
足掻こうにも力が違い過ぎる
イーナ「あっ……いっ…ぐぅ、あァッ!?」
「う、うぅ……」
近くに、彩音の母である、さおりがうずくまっている
さっきの声はこれかと気付く
そして、施設の壁の向こう
彼が乗ってきたEXMとは違う影が立っていた
さっきの声はこれかと気付く
そして、施設の壁の向こう
彼が乗ってきたEXMとは違う影が立っていた
ポルタ・ノヴァ。連合のアルトと対を成す、バイロンのEXM
連合ではなく、彼を拾ったのはバイロンなのだろうか?
しかしその下、施設の少女達を品定めしている兵士達は地球の装備
しかしその下、施設の少女達を品定めしている兵士達は地球の装備
イーナ(なに…!? 一体どういう……)
節操の無い兵士の何人かが、その場で少女を襲い始めていた
イーナ(何? 何なのよッ!?)
街はあちこちで火の手が昇り、その暗闇に乗じた彼らは獲物を貪り始める…
何故だろうか。消防のサイレンすら一切聞こえない
いつもであれば、知らない場所で火事が起きていても聞こえるのに…
誰も助けに来ないここは、ただの狩場と化していた
何故だろうか。消防のサイレンすら一切聞こえない
いつもであれば、知らない場所で火事が起きていても聞こえるのに…
誰も助けに来ないここは、ただの狩場と化していた
イーナ「さ、さっき……EXM…が…っ、反応したって……ッどういう……こ、と…?」
イーナは、されるがままの状態にもかかわらず、彼の目を見ながら何とか口にする
αは、彼女を愛でながらも、言葉を紡いだ
αは、彼女を愛でながらも、言葉を紡いだ
α「僕が今着ている服……、そしてEXM…ェ…。見覚えないとは言わせない……
忘れるはずがないだろう…? 自分の『色』を!!」
忘れるはずがないだろう…? 自分の『色』を!!」
イーナ「!?」
暗き暗き灰の色。自分の力の源泉。そう教えられた。その色
よく見ると彼は上から下までその色で、乗って来たEXMも同様だった
よく見ると彼は上から下までその色で、乗って来たEXMも同様だった
α「ようやく思い出したかい? そう君の色だよ……!
愛しい愛しい、君を示す彩…ォ…!
そして君と交わった証なんだよ!! 君から僕が貰ったサイッコウのプレゼントさ!!」」
愛しい愛しい、君を示す彩…ォ…!
そして君と交わった証なんだよ!! 君から僕が貰ったサイッコウのプレゼントさ!!」」
αがイーナの顔を撫で、見開いたその瞳に自分の顔を映す
α「だから僕は助かったんだ。僕だった、あれだけいて僕だけがッ…!!
…だから大人は僕を欲っしたんだよ…! だからこそ君も…」
…だから大人は僕を欲っしたんだよ…! だからこそ君も…」
『やめなさいッ!!』
話を遮るように声をした
彩音「イーナちゃんを離して!!」
その声の主は彩音であった、状況は判らない
だが、イーナが他の子が襲われているのはわかった
だが、イーナが他の子が襲われているのはわかった
イーナ「彩ちゃん!! 逃げて!!」
α「逃がさないよ…!!」
αは銃を構える
しかし、その銃口と彩音の間に
しかし、その銃口と彩音の間に
さおり「彩! いけない早く逃げ…ッ!」
パンッ
渇いた音は、びちゃりと血飛沫を撒き散らし、あっけなく掻き消えた
さおり「ぁごっ……」
その凶弾は、さおりの。母の頭を撃ち抜き爆ぜる
彩音「お……、お母さァん!!!」
α「うるさいおばさんだな」
なおもその銃口は彩音へと向けられる
イーナ「逃げ……」
α「逃がさないさ」
目に見えない何かが、αを中心に広がる
その『彩』の瞬きの奔流が、彼女を母の亡骸ごと包み込んだ瞬間
ズシッ。っと
急に身体が重くなる
その『彩』の瞬きの奔流が、彼女を母の亡骸ごと包み込んだ瞬間
ズシッ。っと
急に身体が重くなる
彩音「な、に? ………こ、れェ?!」
そしてαが近付きおもむろに彼女の衣服を引き裂いた
α「ちょうどいいや。君とも遊んであげるよ」
そう言うαの後ろで横たわるイーナを見て寒気が走った
彩音「いや、いやぁ!!」
その瞬間
大きな銃声と共に白い何かがポルタ・ノヴァを一体吹き飛ばした
大きな銃声と共に白い何かがポルタ・ノヴァを一体吹き飛ばした
α「なんだ!?」
真っ白なアルトがこちらに向かって降りて来た
コクピットが開く
中澤「彩音さん! 大丈夫!?」
彩音「中澤さァん!!」
その姿に彩音は安堵し、思わず叫んだ
涙を流し、動かぬ体のままであっても
とても心強かった……
涙を流し、動かぬ体のままであっても
とても心強かった……
――少し前――
N海沖
真っ白なEXMが飛んでいた
真っ白なEXMが飛んでいた
エル「ウフフ♪ 飛ぶのってけっこう簡単ね」
と、どや顔をしていたが、中澤は彼女の方を見向きもせずに、コンソールに向かっていた
中澤「装備は?
マシンガンとナックル……と何コレ? コビッツ?
シールドじゃないの? 慌て過ぎたなぁ、武器が乏しい」
マシンガンとナックル……と何コレ? コビッツ?
シールドじゃないの? 慌て過ぎたなぁ、武器が乏しい」
無視されてちょっとムッとするエル
エル「大丈夫よ! 私のスノーホワイトは強いんだから」
と胸を張る
と胸を張る
中澤「ところでそのスノー……って名前何?」
エル「女の子が乗ってるだからやっぱりかわいくね」
中澤「かわいくって……こんなカクカクしてる見た目で?」
エル「もうっ! いいじゃない!!」
とふて腐れる
後に数年、長柄博士を悩ませる事になった会話であった
後に数年、長柄博士を悩ませる事になった会話であった
中澤「そんな事より見えてきた!」
まだ数キロ離れているここからでも火の手がわかった
エル「じゃっ、行くわよ!!」
加速するスノーホワイト
一気に陸が見えた
同時に、町を荒らすEXMも確認出来る
同時に、町を荒らすEXMも確認出来る
エル「先制アタック!」
とマシンガンを撃とうとする、が
中澤「ダメダメ! 居住区が近いんだから連射しちゃダメ! オートから切り替えて単射にして」
エル「なんでッ!?」
叱る中澤にエルは悪態をつく
中澤「街にこれ以上被害出たらどうすんの!? チケット使えんくなるよ!?」
エル「ああ! もう!!
これじゃあ【00B】との模擬戦の方がよっぽど楽だったわよ!!」
これじゃあ【00B】との模擬戦の方がよっぽど楽だったわよ!!」
中澤は思い出す。そういえば彼女は、模擬戦はともかく、実戦は初めてなのだ
中澤(この辺から教育かなぁ。女将さんにでも頼んでみようかね)
そう思いながらモニターから町の状況を窺う
中澤「とにかく着陸して接近しようか
……まぁまぁ数いるな
今回、影さんのサポートは無いし……」
……まぁまぁ数いるな
今回、影さんのサポートは無いし……」
と思考を巡らせていると困った顔のエルが目に入る
エル「着陸……?」
しまった!と中澤が思うより早く
エル「止まればいいんでしょ! だったら!!」
とスノーホワイトを更に加速させ敵機へ一直線
中澤「なっ…!? まっ、待ってまって!!」
ガカァァァァン!!!!
ポルタノヴァの頭部はへしゃげ、そのまま地面に倒れる
さすがに不意の横転に、パイロットも無事ではないだろう
さすがに不意の横転に、パイロットも無事ではないだろう
エル「どうよ♪」
中澤「あたた…っ、またなんという…ん?」
頭を抑え、ふとモニターに彩音の姿を見た
中澤「エルさんハッチ! 降ります!」
エル「ハイハイ」
とハッチを開け腕を地面へと下ろした
中澤「彩音さん! 大丈夫!?」
彩音「中澤さァん!!」
こうしてこの状況に至る訳だ
中澤はスノーの腕をスルスルと降りて行く
中澤はスノーの腕をスルスルと降りて行く
α「誰かと思えば……やっぱり大人は役に立たないな」
悪態をつきながら、少年はいやらしそうな顔をする
中澤「へぇ。あの時の少年じゃない」
とサッと状況を見る
乱れた服の少女たち。血まみれで倒れた女性
そして、目の前の、石田と共に居た少年
乱れた服の少女たち。血まみれで倒れた女性
そして、目の前の、石田と共に居た少年
中澤「ちょっと悪さが過ぎたかな」
中澤は、自分でも怖いくらいに冷静だった
ふと落ちていた鉄パイプを拾い、剣を中段に構えるような姿勢を取る
ふと落ちていた鉄パイプを拾い、剣を中段に構えるような姿勢を取る
α「ナニそれ? あぁチャンバラで僕をどうにかしようって?
…頭おかしいんじゃない?」
…頭おかしいんじゃない?」
と銃を彩音の頭に押し付けた
彩音「…えっ」
母の撃たれる姿が過った瞬間だった
バシン!!
銃を持った腕が弾かれる
彩音の目にさっきまで数メートル先にいた中澤が大きく映る
α「なっ・・・そんな!」
αには何が起こったのかも分からない
ただ、その手にはもう銃は握られておらず、代わりに鈍い激痛が遅れてやってきた
咄嗟に下がりイーナの元に…
と、距離を取ったと思っていたαはぎょっとした
もう目の前に中澤がいたのだ
先程と同じように、構えからの突きが肩へと入る
咄嗟に頭を庇った腕に、容赦無い一撃が見舞われ、彼は恐怖に慄いた
ただ、その手にはもう銃は握られておらず、代わりに鈍い激痛が遅れてやってきた
咄嗟に下がりイーナの元に…
と、距離を取ったと思っていたαはぎょっとした
もう目の前に中澤がいたのだ
先程と同じように、構えからの突きが肩へと入る
咄嗟に頭を庇った腕に、容赦無い一撃が見舞われ、彼は恐怖に慄いた
α「そ、そんな! 研究所出の僕が圧されるなんて!? 強化も…訓練もッ!!?」
中澤「知ってる
でも君、落ちこぼれだったんでしょ」
でも君、落ちこぼれだったんでしょ」
α「そんな! 117たすけ…」
ゴスッバシンッ!!
手首のスナップを利かせた連打を防いだと思った瞬間
腹に重い一撃を喰らい、更に後ろへと吹き飛んだ
腹に重い一撃を喰らい、更に後ろへと吹き飛んだ
α「か…ッ!? グフッ」
無理やり肺を圧迫され、αは咽返すように空気を吐く
だが、腐っても強化兵士。倒れながらも、まだこちらを睨み上げる…
その様子に鉄パイプを構え直し
中澤は小川の顔を思い出す
だが、腐っても強化兵士。倒れながらも、まだこちらを睨み上げる…
その様子に鉄パイプを構え直し
中澤は小川の顔を思い出す
中澤(こういう時は、貴方のしごきに感謝します)
エル「おっ♪ 指令もやるじゃない」
彩音「イーナちゃん!!」
イーナ「あァ…彩ちゃん!!」
二人を見て、胸が苦しくなった
中澤「ごめん、2人とも」
今はこれしか出なかった
よろよろと立ち上げるα
α「くっ……他の連中はどうした!」
と周りを見るとポルタノヴァや兵士達との連絡が取れない
配置しているはずの方向を見ると、もうすでに無力化されかかっていた
そして、月明かりすら消えたと思った時、上空を覆わんとする影が迫ろうとしていた……
配置しているはずの方向を見ると、もうすでに無力化されかかっていた
そして、月明かりすら消えたと思った時、上空を覆わんとする影が迫ろうとしていた……
――――
エドガー「本艦はこれより、N国S県、K区画地区のテロ鎮圧特別任務を遂行する
各員。街に対する被害は最小限に
フォワードは3バーストマシンガンと大型ナイフの携行を許可する
街中でライフルやビームの支援は無いと思え」
各員。街に対する被害は最小限に
フォワードは3バーストマシンガンと大型ナイフの携行を許可する
街中でライフルやビームの支援は無いと思え」
その上空に現れた戦艦から、艦長『エドガー・ユーバンク・ヘイルズ』は、出撃する隊に向かい叫んだ
エドガー「全艦、油断するなよ!!」
艦長であるエドガー司令。まだようやく30になろうというくらいにも関わらず、冷静な判断で指示を飛ばしていた
急に【市長】から詫びを入れたい案件があると打診が入り、何事かと思い文字通り飛んできたのだが…
急に【市長】から詫びを入れたい案件があると打診が入り、何事かと思い文字通り飛んできたのだが…
エドガー(ポルタノヴァ……。偽装はしているが、地球製だな?
まったく、他人の事をとやかこ言える立場でもないが。厄介な……)
まったく、他人の事をとやかこ言える立場でもないが。厄介な……)
『……』
『これが……本当の戦場……』
『私たち、これを諫められるのかな……。こんなの経験した人を、ホントに元気づけられるのかな……?』
『これが……本当の戦場……』
『私たち、これを諫められるのかな……。こんなの経験した人を、ホントに元気づけられるのかな……?』
同じく、簡易潜水艇に匿われていた、『真中次郎』のプロデュースする三人組も保護され、共に上空から戦場を見下ろしていた……
エドガー「君たち。無理であれば、下がっててもいい。私もそう言われているのでね」
『…いえ! 確かに怖い…けど』
『【あのコ】達や、今こうして戦ってくれてる人たちの事を想えば!!』
『プロデューサーの言ってた事が、ちょっとでもわかるような気がするから…!』
『【あのコ】達や、今こうして戦ってくれてる人たちの事を想えば!!』
『プロデューサーの言ってた事が、ちょっとでもわかるような気がするから…!』
エドガーは、その後ろ姿に、かつての自分やそのライバルの姿を重ねた…
確信する。彼女達はきっと、次代の戦乙女として羽ばたくと
そして、そんな彼女たちに、負けてなどいられないと
確信する。彼女達はきっと、次代の戦乙女として羽ばたくと
そして、そんな彼女たちに、負けてなどいられないと
エドガー「了解した。ヴァルキュリアの卵たち
では、このエドガー・ユーバンク・ヘイルズ。下手な指揮は見せられんな…!!」
では、このエドガー・ユーバンク・ヘイルズ。下手な指揮は見せられんな…!!」
――――
『な、なんだよ? レーダーが!? ゆ、有視界せんと…ぐあッ!?』
ライヒアルト「こちらモイライ1
この方面は仕留め終わった。次のターゲットに移ります」
この方面は仕留め終わった。次のターゲットに移ります」
強力なジャミングを撒かれ、機械による視界を遮られたテロ機達は、その中でも悠然と動く部隊に翻弄されていた
ライヒアルト「こちらのOSは特別製でな
スマンが、生死はそこそこでいいと聞かされている
EXMに乗っていたのが運の尽きだったな」
スマンが、生死はそこそこでいいと聞かされている
EXMに乗っていたのが運の尽きだったな」
3バーストから単射モードに切り替えたマシンガンでも
うろたえた案山子の担い手を撃ち貫くには、彼と【試作AI】の手にかかれば、造作も無い事だった……
うろたえた案山子の担い手を撃ち貫くには、彼と【試作AI】の手にかかれば、造作も無い事だった……
――――
α「なっ…バカな!? EXMが全滅!?
どおして? 石田は! 中佐は何してるんだ!!」
どおして? 石田は! 中佐は何してるんだ!!」
中澤「ふぅ、逢坂さん……いや違うか? とにかく助かった~~」
謎の部隊は、町に展開していたEXMを次々と沈黙させ、包囲していた歩兵も捕縛していく
少なくとも、こちらの意図に協力的らしい
その様子に、中澤は少し安堵する
少なくとも、こちらの意図に協力的らしい
その様子に、中澤は少し安堵する
α「…チッ!」
舌打ちしながら、αがEXMへと向かう
中澤「逃がさないって」
と不意に身体が重くなったのを感じた
中澤(これは…!?)
中澤(能力…!? 何故だ? イーナじゃない、まさか…!!)
その間にαは乗り込む
中澤「エルさんお願い! あとその子たぶんCOLORSだ! 油断するな!!」
エル『はぁ? さっきの男じゃなかった?』
コクピットに座り直しながら聞き返す
中澤「よくわからないけど、そうみたいなんだ気をつけて!」
エル「ったく」
スノーはマシンガンを放つが、弾が反れて地面へと落ちる
エル「……ん?」
続けて撃つがやはり同じ現象が起きた
エル「何かある!」
とマシンガンを投げつけると敵アルトの手前でマシンガンは不自然に落ちた
ガゴンッ!
と同時にマシンガンが暴発した
ダダダダダッ!
中澤「わっ!わわわわっ!!」
彩音とイーナを小脇に抱え逃げる中澤
中澤「バカ! 銃を軽々しく投げない!」
エル「あぁ、ごめんごめん」
と向きを直し向かい合う
携帯コンソール画面にデータが表示される
イーナの能力データ
イーナの能力データ
中澤「たぶんあってる、どういうわけかあの子はイーナの能力をコピーしている」
イーナを見るが言いたくない素振りになんとなく察する
エル「さてさて」
α「くっ……フィールド範囲が狭いッ!
途中だったからか…!?」
途中だったからか…!?」
α機が迫る
触れそうな距離まで迫ると、互いのマニピュレータを掴み合い、取っ組み合いになる
触れそうな距離まで迫ると、互いのマニピュレータを掴み合い、取っ組み合いになる
エル「遅いって…ん?!」
ガクン。と
膝が落ちそうになる。モニタに表示されるのは、【重量過多】の警告
ギリギリ蹴りを見舞うと同時に、バーニアを吹かせ距離を取った
膝が落ちそうになる。モニタに表示されるのは、【重量過多】の警告
ギリギリ蹴りを見舞うと同時に、バーニアを吹かせ距離を取った
α「ゲホッ!?
あ、アイツにやられてなけりゃ、さっきので決まってたのに…!!」
あ、アイツにやられてなけりゃ、さっきので決まってたのに…!!」
エル「これが『加重』ってのか…!」
そんなに広いフィールドではない、しかし弾は届かない、近付けば捕まる…
エルは左手腕に装備されたシールドに目をやる
エルは左手腕に装備されたシールドに目をやる
エル「今の私に出来る? ……ううん! 出来る!!」
スノーはおもむろにシールドを掴みα機に投げつけた
α「そんなもの……!?」
と軽くかわす
するとシールドの影からスノーホワイトが顔を出す
するとシールドの影からスノーホワイトが顔を出す
がαはニヤリと笑う
α「甘いんだよ!」
『加重』のフィールドは常に展開している
スノーホワイトは捕まると、今度こそは言わんばかりに地面へと押し潰された
スノーホワイトは捕まると、今度こそは言わんばかりに地面へと押し潰された
エル「くっ……! ぁあ…!?」
α「意外と呆気なかったねェ!! 01!!
【00B】に連戦連勝って言うから、どんなバケモノかと思っていたけど
こんなのが『母さん』の秘蔵っ子なんて…ッ!!」
【00B】に連戦連勝って言うから、どんなバケモノかと思っていたけど
こんなのが『母さん』の秘蔵っ子なんて…ッ!!」
自分が落ちこぼれと称されたことへの苛立ちが募る
だが、それは今この時払拭されるのだ…!!
α機が長刀を引き抜き、スノーの首元へとかざした
だが、それは今この時払拭されるのだ…!!
α機が長刀を引き抜き、スノーの首元へとかざした
α「さぁ終わりだ!」
エル「コビッツ! お願い!!」
その言葉に応えるかのように
先程投げられたシールドが青い光を纏って、光の矢の如く飛翔する!!
『加重』のフィールドをものともせず切り裂き、そのままα機の腹部を貫いた!
先程投げられたシールドが青い光を纏って、光の矢の如く飛翔する!!
『加重』のフィールドをものともせず切り裂き、そのままα機の腹部を貫いた!
α「なんだ?! ナニが起こって…!?」
フィールドが消えた
エル「だあぁぁぁぁぁ!!」
スノーホワイトのナックルがα機の頭部を捉える
グワシャッ!!!
α「グハァッ!!?!」
今度はα機が地面へと沈む
エル「……【アイツ】にタイマンで勝てたのは。私だけだっての…」
そして、それと同時にテロリストとおぼしき部隊の制圧も完了した
長い夜はようやく明け、辺り一帯に日の光が指そうとしていた
キャンパスを並べる日4へ続く