あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第4回トーナメント エキシビションマッチ 第3試合
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aioricharabattle
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第4回トーナメント エキシビションマッチ 第3試合
《長嶋小雪 VS 紫月凛音》
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リングは、夕焼けに染まる空の下で黄金の光を受けながら静かに時を刻んでいた。
その中心に立つのは、かつて初代トーナメントで優勝を果たした歴戦の強者、長嶋小雪。
対するは、影を操る異能力の怪物、紫月凛音。
礼儀正しい笑顔の奥に潜む戦闘狂の本性と、影の化け物としての異質な存在感が、辺りの空気を鋭く震わせていた。
「へえ〜、影を使う系って中二っぽくて私は好きですよ。」
「ありがとうございます。あなたの能力も素敵だと思いますよ。」
お互いに軽口をはたいてはいるが、その内では冷静に相手のことを分析している。
この勝負、いったいどうなってしまうのであろうか。
「——試合開始ッ!!」
小雪はその場に立ったまま、即座に【鑑定】を発動。脳内に流れ込む情報を絞り込み、「相手の設定」「スキル」「特性」の三つを選び取る。
「ふんふん…って、え!?これ私めちゃくちゃ不利じゃないです!?」
そう、凛音の特性により小雪の習得しているスキルはほぼ全て効かず、凛音のスキルを習得することもできない。
まさに小雪の天敵と言えるだろう。
(まぁ正直『光輝の魔剣』とか『重光』を使えば簡単に勝てそうですが……それじゃ面白くないですよね。)
「…いいでしょう。そんなに私を倒したいのなら、本気で戦わせてあげますよ。」
小雪は相手の全てを理解し、全力で戦うことを決意する。
「ただし、勝負は1分で終わらせますよ。【奈落の門出 (ナラク・エンドゲート)】!」
リングの上にナラクが展開され、完全に暗闇へと包まれる。
それはすなわち、凛音がフルパワーを発揮できるということだ。
「……いいんですか?ただでさえあなたの攻撃は効かないのに。」
凛音は尋ねる。彼女には、小雪が何を企んでいるのか理解できなかった。
「問題ありませんよ。こういうのって大体不利な方が勝つってのが相場ですしね♪」
「そうですか。なら遠慮なくいかせてもらいますよ。」
凛音はすでに【鎧】を纏い、全身を漆黒の闇に染め上げていた。
手には影で模した長槍が握られ、背後には五体の分身体――【夢幻】が出現する。
「おぉ、いきなり本気みたいですね。」
小雪が感嘆の言葉を放っている間に、凛音たちは光に匹敵するほどの速度で小雪に攻撃を仕掛ける。
「1分経つ前に終わっても許してくださいね。」
6つの影が同時に小雪を貫いた……かに思われたが、
「そんな簡単に負けてあげるほど私は優しくないですよ。」
小雪は「マイナスエントリー」を使用してその場から動くことなく攻撃を回避する。
「お返しです!」
さらに、電装兵雷(ヨモツイクサ)を発動し、小雪も5人の分身を生み出す。
その一体一体が「漢の調理道具」の包丁を携えており、カウンター気味にその包丁を凛音の分身に突き刺す。
ドスッ!
凛音の分身が刺される同時に、小雪の分身も影の槍で全身を串刺しにされる。
「いやマジで危ないですね!?『鑑定』で事前に知ってましたけど、いざ生で見ると結構えげつない感じじゃないですか!」
あまりの惨劇に小雪が震えあがり隙を見せる。
それが演技なのか本当なのかはわからないが、凛音は続けて攻撃に入る。
「戦闘中によそ見は禁物ですよ!」
「奈落」で地面を沼に変え、「業」で無数の影の手を生み出しつつ、「新月」で小雪の逃げ場を遮る。攻撃が効かないとはいえ、放っておけば何か厄介なことにつながりかねない。ここで完全に仕留めにかかるようだ。
無数の手はとてつもないスピードで小雪へと迫り、その肉体に掴みかからんとしている。
無数の手はとてつもないスピードで小雪へと迫り、その肉体に掴みかからんとしている。
「えぇ、知ってますよ!」
小雪は冷静に〈大玉〉で「新月」を相殺しつつ、『影縛の呪い』の黒槍を無数の手たちに突き刺す。
とてつもないパワーを秘めているとはいえ所詮は影、呪いによって手たちの動きは止まってしまう。
「直接ダメージは与えられないとはいえ、攻撃を対処するぐらいなら朝飯前ですよ!」
小雪は自信満々な顔で言い放つ。だが、影の沼は着々と彼女の身体を沈ませており、その能力を封じ込まんとしている。
「足元はちゃんと見た方がいいと思いますよ。」
凛音は小雪の油断を指摘しつつ、鎧の影を伸ばして小雪の土手っ腹をぶん殴る。
「っ!」
スキルが使用できない中、惑星破壊級の力が小雪の体を吹っ飛ばしてナラクの端に激突させる。
「これで終わり?あと30秒は残っていますよ?」
今度は凛音が自信満々な顔を浮かべ、戦闘の楽しさに浸っている。だが、先ほど凛音本人が言っていた通り、戦いの中で意識を別のことに逸らすのは大変危険なことである。
「っ!これめっちゃ痛いですよ!!時凍の呪いを使ってなかったら確実に即死でしたよ!!」
小雪はナラクの端にまで叩きつけられようとまだ倒れておらず、元気に怒り散らかしている。
「あら、まだ倒れてなかったんですね。でも、これで力の差はわかりましたよね?」
凛音は無限に湧き出てくる影の力の全能感に酔いしれており、小雪が何をしてこようと負ける気が一切しない様子だ。
「えぇ、わかりましたよ。………やっぱりあなたよりも私の方が圧倒的に強いみたいですね。」
先ほどの凄まじい影の一撃によって「奈落」の泥はすっかり飛ばされており、小雪のスキルも復活した。
さぁ、ここから反撃開始だ。
さぁ、ここから反撃開始だ。
「あなたの力は私と同じ偽物。よって、あなたの攻撃は私には通じませんよ。」
「人モドキの化け物と一緒にしないで貰えます?私は生まれてこのかた私のままですし、今を生きてる私の力が本物です。」
小雪は凛音を煽り、どこからともなくソニアのレイピアを取り出す。
「それに……私があなたにダメージを与えられないなんて誰が決めました?」
彼女は空間魔法で空中に穴を開け、持っているレイピアを全力で突き刺す。
「無駄ですよ。何をしようと絶対には私には……」
”私には効かない”
そう言い放とうとした刹那、彼女の腹部から黒い液体が噴き出す。
「……え?」
小雪のスキルに絶対的な耐性を持つはずの凛音に攻撃が通じている。
一体何が起こったのだろうか。
一体何が起こったのだろうか。
「あなたにダメージを与えるために”今目の前にいる”あなたを刺す必要はありません。”並行世界の”あなたを刺せばいいんですよ。」
そう、小雪は「並行干渉」によって耐性を持っていない並行世界の凛音を攻撃し、「存在証明」をでこの世界の凛音に被せることによってダメージを与えられたのだ。
「で?何が効かないんでしたっけ?」
小雪はすっとぼけてまた煽る。どうやら戦いのペースを握ったのは小雪のようだ。
「くっ、どうやら本当に私を怒らせてしまったみたいですね。」
ペースを握られたからと言って凛音が負けるとも限らない。小雪の挑発に応えるように、凛音も本当の力を覚醒させる。
「『黎明』!発動!!」
その瞬間、凛音の影は一段と深く、濃く、重くなる。足元から巨大な影の翼が広がり、時間すら飲み込まれるような圧が会場を覆う。
これこそ凛音が仲間との戦いの中で見つけた一つの決意の姿『黎明』である。
「残り10秒で決着をつけます!!」
凛音は影の力をさらに高め、超スピードで小雪に殴りかかる。
ドガンッ!!
小雪はギリギリのところで『剛感・獣気』を発動して攻撃を回避するが、拳圧だけで意識が飛びそうなほど脳が揺さぶられる。
「っ!当たったら不死身になってもバラバラ死体確定コースですね!絶対に当たりたくないです!」
口ではそう言っているが、小雪の心は未曽有の強者を前にしてさらにヒートアップする。
「進化魔法『ビケイム・ハイエンド』からのぉ!【変異・黒鳥】――≪第四形態≫!!」
神災クラスの黒鳥の力を、文明を滅ぼす巨竜の力で抑え込む。
小雪の体が鳥人と竜人のハーフ&ハーフのようになり、黎明の凛音に匹敵しうるパワーへと変化した。
「力なら負けませんよ!!」
影で覆われた凛音の顔面を竜の拳が殴り抜き、その濃紺の影の一部を弾き飛ばす。
「やるじゃない!!なら、この力の全部をぶつけてあげる!!!」
凛音はあまりにも強大な影の力によって完全にハイになっており、溢れる無限の力を自然とコントロールできるようになっていた。
「そろそろ時間も時間ですからね!私も最後の一撃といきますよ!!」
領域の終了まで残り5秒。ついにふたりの勝負にも終わりが訪れそうだ。
「私のありったけ!!『滅砲』!!!」
凛音が持つ全ての影の力が収束し、全てを撃ち滅ぼす究極のビームとして放射される。
対する小雪は、かつて勇者ブレイヴが使っていたとされる伝説の剣を呼び出し、それを凛音に向けてぶん投げる。
「貫け!『剛打・神殺』!!」
さらに、追い打ちとばかりに黎明の剣の柄頭を殴り飛ばし、剣をさらに加速させる。
「絶対的な秩序——"飛ばされた剣はどこまでも加速する"」
極めつけに発動された『絶対的な秩序』によって速度がどんどん上がっていく。
チュイィィィン!!!
表現すらできないほどの強大な力が衝突!
だが、黎明の剣は凛音のビームを二つに割りながら一直線に飛んでいき、ついには凛音を貫いた。ブレイヴの使用する黎明の剣には、真の勇者以外が使用しても効力を一切発揮しない不変の法則がある。それによって剣の所有者は「小雪」ではなく「ブレイヴ」のままとなっており、凛音の耐性を無視して一方的に貫くことができたのだ。
………領域が晴れた後に残っていたのは、ピースサインをした小雪の姿のみであった。
「勝者——長嶋小雪!!!」
「勝者——長嶋小雪!!!」