あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第7回トーナメント 準決勝 第2試合
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aioricharabattle
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第7回トーナメント 準決勝 第2試合
《ネム VS 太陽の魔法少女ヘリアン VS 大賢者 ファエル・オムニシエンス》
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング。
第二回戦の第二試合。陽光が降り注ぐリングの中央に、三人の異なる理を背負った者たちが立っていた。
それぞれが、異なる運命と信念、そして戦う理由を胸に秘め、この決戦の舞台へと足を踏み入れた。
「魔法少女ヘリアン!あなたを助けに来たよ〜。」
燦々と輝く太陽を背に、ひなのが朗らかに笑顔で名乗りを上げる。ミニスカ振り袖の華やかな衣装が風に揺れ、背中に広がる羽衣がふわりと舞い上がる。
一方で、ネムは無言のまま、ふるびたカメラを構え、ファインダー越しに相手をじっと見据える。
カシャッ。
「……。」
カメラの音と沈黙。それは不気味なまでに冷たく、まるで冬の夜のように張り詰めた空気を周囲に運んでいた。
彼女が発する気配は、まるで風が凍りついたかのように空間の温度を奪っていく。その空気の重さに、思わず息を飲んだ観客もいた。
そして最後に、漆黒のローブを纏った男が静かに一歩前へと進み出る。
その姿は、まるで夜そのものが形をとったように荘厳であり、黒という色にすら深淵を与えるような存在感を放っていた。
その姿は、まるで夜そのものが形をとったように荘厳であり、黒という色にすら深淵を与えるような存在感を放っていた。
「大賢者、ファエル・オムニシエンス。全ての理を知る者として、ここに立つ。」
その声は決して大きくはないが、耳元に直接語りかけるような重みと響きを持っていた。それは静かな断言であり、疑念を挟む余地など微塵もない確信だった。
三人が出そろい、ついに戦いが始まろうとしていた。
「試合開始ッ!!」
合図と共に、試合が始まる。
「……。」
ネムのカメラが一瞬でラジカセへと変形し、先ほど取った写真を利用した奇妙なリズムの旋律がリング全体に響き渡る。
そのビートは一定でありながらも、不規則な揺らぎと抑揚を含んでおり、聴く者の心を攪拌し、不安を煽るような不気味さを孕んでいた。
そのビートは一定でありながらも、不規則な揺らぎと抑揚を含んでおり、聴く者の心を攪拌し、不安を煽るような不気味さを孕んでいた。
リズムが流れ出した瞬間、ヘリアンが音よりも早く光り輝く杖『天照』を掲げる。
「いきなりいっちゃうよ!極光サンライト!!」
ピカッ!!
眩い閃光がリング全体を包み、灼熱の風が渦を巻く。その中心に立つヘリアンの姿は、まさしく太陽の巫女。
彼女の放つ魔法は、ただの攻撃ではなく希望の光であり、観客席の最奥にまで輝きが届くほどに強烈だった。まるで未来を切り開く力そのものが、そこに存在しているかのようだった。
だが、その全てを、ファエルは一瞬にして把握した。
「「時の脈動を凍てつかせる無の支配者よ、永遠の刹那を我が掌中に閉ざせ。星々の鼓動を沈黙させ、運命の糸を断ち切る無の瞳。過去も未来も全てを喰らう漆黒の静寂、我が声に応え、存在の流転を封印せよ。ヴォイム・停止。」
刹那――世界が止まった。
音が止み、風が止まり、光が止まり、観客のざわめきすら世界から切り離されたかのように凍りつく。
拍手の音も、歓声も、誰の心臓の鼓動すらも届かない。まるでこの世に存在する全ての音が、一時的に命を絶たれたかのような感覚が、会場を支配していた。
ラジカセも、ヘリアンも、リズムの奔流も、すべてがその場で凍りついた。ただ一人、ファエルだけがその中を動く。
「解析完了。これより殲滅を開始する。」
記憶の書から溢れ出た虚無の魔力が一点に凝縮され、彼の指先に光のない弾丸が浮かび上がる。
「ヴォドルマ。」
放たれた中級の虚無魔法は、ネムのラジカセを、そしてその背後にいた少女の存在を、音もなく、何も残さずに消し去った。
「決め台詞を言うとするなら…そうだな。”You are as small as a black ant.(おまえは黒アリのように矮小だ。)”とでも言ったところか。」
彼は誰に言うでもなくそう呟くと、停止した時間を再生する。
「ヴォイム・再生。」
………時間が再び流れ出すと、ネムの姿はリング上から完全に消え去っていた。
その場に残されたのは、まるで切り取られたようにぽっかりと空いた空間の違和感だけだった。
風も音も、そこだけぽっかりと穴が空いたような虚しさが残る。
「えっ!?なにこれ!?ネムちゃんどこ行ったの!!??」
突如として起こった謎の現象を前にして、ヘリアンは何がなんだかと言った様子で自分の杖を見つめる。
「もしかしてわたしの秘められた力が覚醒しちゃったとか……?」
見当違いなことを言って勝手に騒いでいるが、この状況は彼女だけでなく会場にいた全員にとって理解不能な出来事であった。
「さて、2人目といこうか。」
次にファエルは、太陽の魔法少女へと視線を移す。
敵意の視線に気づいたヘリアンの瞳が、きらりと光を放つ。彼女の背中から放たれる陽光はさらに強まり、全身を日輪のように包み込んでいた。
敵意の視線に気づいたヘリアンの瞳が、きらりと光を放つ。彼女の背中から放たれる陽光はさらに強まり、全身を日輪のように包み込んでいた。
「何をするのかわからないけど、わたし、絶対負けないよ!」
太陽の炎が彼女の身体を包み、炎と光のオーラが命そのもののように脈動する。彼女の太陽と再生の能力『日輪転生』は、幾度となく絶望を乗り越え、希望を繋いできた象徴だった。
だが、ファエルは動じない。
「その再生、尽きる時まで何度でも消し去ろう。」
彼は再び両手の指先に虚無の魔力を集中させ、ヘリアンに向けてそれを向ける。
「ガンズ・ヴォド。」
ドドドドドッ!
まるで機関銃のように矢継ぎ早に放たれる虚無の弾丸。
しかし、対するヘリアンも太陽の魔法を自身の指先に集中させ、同じように太陽の弾丸を放つ。
「いっけー!バンバンサンシャイン!!」
ジュジュジュジュッ!
大地を焼き焦がすほどの高温のマシンガンが放たれ、ファエルの放った虚無の弾丸とぶつかり合う。
弾丸同士はエネルギーの対消滅を起こし、結局お互いにノーダメージで事が終了した。
弾丸同士はエネルギーの対消滅を起こし、結局お互いにノーダメージで事が終了した。
「太陽魔法か……厄介だな。」
ファエルですら会得することができなかった超常魔法の一種であり、彼の親友の息子のみが使用できるものとされていた。
だが、目の前の少女はまるで手足のようにその魔法を操っており、ただものではないことが理解できた。
だが、目の前の少女はまるで手足のようにその魔法を操っており、ただものではないことが理解できた。
「次はこっちから攻める番だよ!」
彼女は太陽の力を宿した薙刀・天日を召喚し、ファエルに向かって近接戦闘を仕掛ける。
「やぁ!」
音を切り裂きながら放たれる一閃。しかし、ファエルは最小限の動きでそれを回避し、逆に『ヴォルドル』によって生命力と魔力を吸収する。
「うぅぅ…!なんか変な感じがする!」
生命力が吸収されているとはいえ、彼女は日輪転生によって常に生命力と魔力を補充されており、ほとんど効き目があるとは思えない。
「でも、これなら避けられないよ!極光サンライト!スラッシュバージョン!!」
ボオゥ!!
薙刀の刃が太陽の魔力によって大きく伸び、間合いが大幅に巨大化した。その刀身はまるで太陽そのものかのような熱を帯びており、直撃してしまえば一瞬で蒸発してしまうところだろう。
「いっけぇ!!」
ガオンッ!
しかし、ファエルは空間魔法『ヴォリア』で空間そのものを裂き、薙刀の刃が到達するまでの空間を消し飛ばすことで攻撃を無力化した。
「無駄だ。虚無は全てを飲み込む。」
……
それからも激戦が続いた。
何度でも蘇る太陽。何度でもそれを消し去る虚無。二つの意志が、激しく、そして執拗に衝突を繰り返した。
「はぁ…はぁ…もうむり…つかれた……。」
数度の激突の末、疲労によってヘリアンの再生が一瞬、僅かに遅れる。
その刹那を、ファエルは決して見逃さなかった。
「ヴォイム・時間圧縮。」
一秒が千倍に引き延ばされた時の中で、ファエルは幾千もの詠唱なき魔法を連続して発動し、この瞬間に最大の一撃を叩き込むことを明らかにする。
「深淵の底に響く無音の理、存在の全てを飲み込む虚無の門よ。星々の命運を裁く叡智の瞳、我が意に従い万物の終焉を刻む。無の理を穿つ刃、時間の流れを断ち、空間の理を砕く。」
詠唱と共にその空間に浮かぶ魔法の軌跡は、まるで星々の軌道が複雑に絡み合う宇宙のようであり、壮麗な破壊のシンフォニーだった。
「ヴォド・ヴォイド、最終解放。」
空間と時間、そして存在そのものを呑み込む終焉の魔法。闇に輝く虚無の花が彼女を包み込み――
地を照らす太陽の光は、静かに、だが確かに、完全に消えた。太陽の少女の姿はもう、どこにもなかった。
「勝者――ファエル・オムニシエンス!!」