あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《ヴァイス VS アルティメットスライム》
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aioricharabattle
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《ヴァイス VS アルティメットスライム》
近未来の市街地は、ネオンの光が宙に舞う幻想的な戦場と化していた。
ビルの壁面には広告ホログラムが踊り、無人タクシーが規則的に空を飛ぶ。路面はガラスのように滑らかで、下層には複雑に入り組んだ配管やエネルギーラインが輝いている。しかし、その人工的な静けさを破るように、黒スーツの男——ヴァイスがひらりと着地する。
「さて、さて……今日は誰が相手をするのかね?」
その声は滑らかで品がある。次の瞬間、目つきが鋭くなり、まるで別人のように乱暴な口調へと切り替わった。
「クソッタレ、どいつもこいつも俺様をなめやがって!」
彼の言動は、次々と変わる人格に引きずられていた。それぞれが独立した思考を持ち、協調性など微塵もない。
そして彼の前に立ちはだかるのは、ドロリとした巨体——アルティメットスライム。
その体は虹色に輝き、絶え間なくうねり続ける。全属性のエネルギーが渦巻く液状の魔物だ。大通りを埋め尽くさんばかりの巨大なスライムは、近未来都市のきらびやかな光に照らされ、まるで異物のように不気味に蠢いている。
その体は虹色に輝き、絶え間なくうねり続ける。全属性のエネルギーが渦巻く液状の魔物だ。大通りを埋め尽くさんばかりの巨大なスライムは、近未来都市のきらびやかな光に照らされ、まるで異物のように不気味に蠢いている。
「グルルル……」
スライムは地面を揺るがしながら迫る。巨体を揺らし、まるで津波のようにヴァイスを飲み込もうとする。
「ほう、なかなか威勢がいいじゃねぇか!」
ヴァイスは薄く笑い、スライムの触手が襲いかかる瞬間、身を翻してかわす。雷撃を纏った触手が電流を放ちながら通り過ぎ、アスファルトが焦げ、紫色の火花が散った。
「おっと、これは痛そうだな……でも——」
次の瞬間、ヴァイスの手が閃いた。
「零掌」
その手が触れた瞬間、触手がピタリと停止する。まるで時間が止まったかのように、うねり続けていた液体が硬直し、その一部が崩れ落ちた。
「この手に触れたものは、エネルギーが完全に0になる……いい技だろ?」
人格が切り替わったかのように、ヴァイスは冷徹な笑みを浮かべる。しかし、スライムは動きを止めた部位を切り捨てるように分裂し、すぐに再生した。
「……おやおや、再生能力まであるとは。面倒だねぇ!」
今度は軽薄な口調だ。スライムはさらに巨体を揺らし、全属性の魔力を帯びた弾丸のような液体を飛ばしてくる。炎、氷、雷……あらゆる魔力が交じり合った砲撃だ。
ヴァイスは素早く身を翻すが、スライムの放った炎弾がすぐ横をかすめた。背後のビルの壁が一瞬で融解し、液状になって滴る。
「チッ……零掌も万能じゃねぇ、こういう魔法系の対処は難しいんだよ。」
距離を詰めるしかない——それがヴァイスの戦術だ。再びスライムに向かって駆け出す。
「今度はお前を動けなくしてやるよ、デカブツ!」
彼の指先がスライム本体へと迫る。スライムは反応が鈍く、迫りくる掌をかわす術を持たない。しかし、その代わりに——
「グルルル……!!」
巨体を揺るがせ、全身をヴァイスに向けて落とそうとする。まるで巨大な水袋が潰れようとするかのように、上から覆い被さる攻撃。例えスライムのエネルギーが0になったところでこの圧倒的質量はどうしようもない。
「しまっ——」
ヴァイスが触れられる距離に入る前に、スライムの巨体が地面に叩きつけられた。逃げ場がない。
だが、その時——
「ハハッ、ここで終わると思ったか?俺はそんなヤワじゃねぇよ!」
別の人格が前面に出る。ヴァイスはスライムの攻撃が迫る直前、ビルの壁を蹴って跳躍。巨体がアスファルトを砕く音が響く中、彼は空中で冷静に次の一手を考えていた。
「爆発系が弱点なら、こいつを誘い込むしかないな……」
彼は近くの燃料タンクを目に留める。都市の構造物の一部、そこにスライムを誘導することを思いついた。
「こっちだぜ、ウスノロ!」
今回の人格は比較的冷静、だが煽りは過激。スライムは逃げるヴァイスを追い、燃料タンクに向かって巨体を揺らす。
「そんなんじゃいつまでたっても追いつけねぇぞ!」
ヴァイスの煽りは止まらない。どことなくスライムも怒りを感じているように思える。
「……ここらでいいかな。おい!もう止まっていいぞ!」
ヴァイスは急に動きを止める。スライムは絶好のチャンスとばかりに多種多様な魔法で攻撃を仕掛ける。
しかし、それさえもヴァイスの狙い通りであった。
ヴァイスは飛んできた炎魔法を燃料タンクに命中させると、跳躍して爆心地となる場所から急いで距離を取る。
――次の瞬間、とてつもない大爆発が巻き起こった。
――次の瞬間、とてつもない大爆発が巻き起こった。
スライムの巨体は爆炎に包まれ、四散した。炎が全身を焼き尽くし、その欠片は小さく縮みながら活動を停止していく。
………だが、仮にもスライム種の最終形態。ただでは死なない。
残っている全ての魔力を集約させ、燃え盛る巨体から分離させる。
残っている全ての魔力を集約させ、燃え盛る巨体から分離させる。
「なるほど、ここからがファイナルバトルということですね。」
今度の人格は知的キャラらしい。彼はすっかり小さくなってしまったスライムに向き直ると、颯爽と駆け出した。
ヴァイスが相手に向けて右手を伸ばす。それに合わせ、スライムも全属性を融合させた特殊魔法【混沌】で迎え撃つ。
「ここで私が勝つ確率は……37%と言ったところですかね!」
二つの大きなパワーが拮抗し、周囲に衝撃波が広がる。
窓は割れ、ビルは崩れ落ち、街のネオンも色を無くしている。
……勝負の決着がついた。
その場には右手を抑えて呻いているヴァイスと、ビショビショの地面だけが残っていた。
「どうやら混沌の無限のエネルギーと私の強制エネルギー0がぶつかり合ってスパークを起こしたようですね。」
ヴァイスはかけてもいないメガネを直す仕草を取りながらそう呟く。
その声色はまた別人のように変わっていた。
その声色はまた別人のように変わっていた。
勝者:ヴァイス