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《双炎の剣士ブレイズ VS 倉吉 花梨》
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aioricharabattle
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《双炎の剣士ブレイズ VS 倉吉 花梨》
広大な平原に、二つの影が対峙していた。紫の鎧をまとい、聖剣プロメテウスと魔剣カグツチを携える双炎の剣士ブレイズ。
そして、身体に咲き誇る花々と赤黒い枝の左腕を持つ謎の少女、倉吉花梨。
ブレイズの瞳は冷静そのものだった。対する花梨は、淡々とした笑みを浮かべながら、指先で花冠をなぞる。微風が平原を撫でるたび、花梨の体に咲いた花々が揺れ、不気味な美しさを漂わせていた。
「あなたも、きっと綺麗になるわ。」
花梨が右手をそっと振ると、白い花が次々と芽吹き、揺らめくように咲き誇った。そこから漂う香りがブレイズの鼻腔を満たし、わずかに意識がぼやける。
「これは…まずい…!」
意識を取り戻そうと、ブレイズは聖剣プロメテウスを振り下ろす。消えることのない真紅の炎が、花梨を包む花畑を焼き払う。
白い花は燃え上がり、花梨は枝の腕で身を守りながら後退した。しかし、消えない炎であっても完全に白い花畑を消し去ることができない。
「無駄ですよ。」
そう呟くや否や、花梨の左腕の枝が鋭く伸びる。その動きはまるで蛇のようにしなやかで、しかし獲物を仕留める確信を持った一撃だった。
ブレイズはその動きに素早く反応し、プロメテウスを振るい、炎を纏った剣先で枝を弾き飛ばした。しかし、枝に触れた炎は、一瞬燃え上がったかと思うと、まるで何かを吸われたかのように不自然に消える。
「なるほど、ただの植物ではないか…。」
消えないはずの炎を消されてしまったブレイズは距離を取りつつ、次はカグツチを一閃。冷たい炎が弧を描きながら花梨に迫る。
しかし、花梨は右手を軽くかざして炎に触れると、炎は真紅の花に変わり、地面へと落ちる。まるで魔力そのものを花に変えたかのようだった。
「…ふふ、今日は赤い花束が作れるわね。」
冷たい炎が花になる様子に眉をひそめつつも、ブレイズは間合いを詰める。
「なるほど、ならこれでどうだ?」
ブレイズは再び剣を振り下ろす。その攻撃には、何らかの意図が読み取れた。
「何度やっても同じよ。みーんな花にしてあげる。」
花梨はまたしても右手をかざし、剣に触れようとする。
ザンッ!
花梨の予想に反し、"炎を纏っていない"プロメテウスは彼女の右腕をいとも容易く切り落とした。
「……ッ!」花梨は想定外の痛みに悶えつつも、右腕に花を咲かせて応急処置を試みる。
「どうやら、魔力を込めていない攻撃は通常通り効くみたいだな。」
そう、先ほどの斬撃には魔力が込められていなかったため、対象の魔力を利用して発動する【開花】を使用できなかったのだ。
「だが、一度見せた以上そう何回も使える手じゃないな。」
確かに、今回は不意打ちだったからこそ決まったが、一歩違えば魔力を纏っていない無防備な状態を攻撃されるところであった。
「これ以上の長期戦は不利だ。一気に決めるぞ。」
決着をつけるために、炎の剣士は一直線に駆け出す。彼の足元からは二つの剣の豪炎が舞い上がり、その軌跡が平原に焦げ跡を残す。
「燃え尽きろ…!」
永遠の熱を持つプロメテウスの炎と、生気を吸うカグツチの冷たい炎が交錯し、渦となって花梨を襲う。しかしその瞬間、花梨の左手の枝が一瞬で伸び、ブレイズの右腕に食い込んだ。
「…咲きなさい」
刹那、ブレイズの右腕から白い花が咲き始める。魔力と生命力を吸い取り、次々と花弁が開く。根を張るかのように腕を締め付け、生命そのものを喰らおうとする。
だが、ブレイズは歯を食いしばりながら、その痛みに耐えつつ剣を振り下ろした。
「これで終わりだ!」
カグツチの炎が花梨を直撃する。花梨の身体に冷たい炎が這い、彼女の生気を奪い取る。
しかし、花梨の左腕の枝もまた、ブレイズの胸元を貫き、そこから次々と花が咲き乱れる。
赤黒い花が血のように滴り、互いの魔力が交錯した瞬間、辺り一面に炎と花が吹き荒れた。
………二人は、同時に膝をついた。
「…あなたも、綺麗になった…」
花梨が呟く。その目は、燃え尽きた花と、散りゆく炎を見つめていた。淡い笑みを浮かべながら、咲いた花にそっと触れる。まるで、これが最初から定められた結末であるかのように。
「…正々堂々、見事だった…」
ブレイズもまた、冷たい炎の中で、剣を地面に突き刺した。彼の呼吸は荒く、しかしその顔には誇り高い戦士としての覚悟が刻まれている。
平原には、燃え尽きた炎と、咲き乱れた白い花が、静かに風に揺れていた。花と炎が交じり合う光景は、美しくも儚い。
両者はほぼと同時に倒れ、その命を落とした。
決着:相打ち