あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《堕犀 VS サーペント・Σ》
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aioricharabattle
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《堕犀 VS サーペント・Σ》
昼の草原——どこまでも広がる青々とした草原に、風がそよぎ、太陽が眩しく照りつける。しかし、穏やかな景色の中にあって、そこには異様な緊張感が漂っていた。
巨体を揺らしながら堂々と草原を踏みしめるのは、重力を操る怪物——【堕犀】。
まるで鋼鉄で覆われたかのような分厚い外皮に、草の上を進むだけで大地が悲鳴を上げるように沈み込む。その双眸は戦意よりもどこか悠然としていたが、それこそが脅威である証だった。
対するは、うねる影——【サーペント・Σ】。
長さ20メートルに及ぶその体は草むらに溶け込むように静かにのたうち、退化した目の代わりにピット器官が堕犀の体温を正確に捉えている。鋭い牙からは毒液が滴り、蛇特有の冷酷さが漂う。
風が吹けば草が揺れ、その中を音もなく滑るように移動するサーペント・Σの姿は、まさに死神のようだった。
「ゴオオオッ!!」
堕犀が蹄を振り上げた瞬間、重力が歪む。周囲の草が一瞬にして地面に押しつぶされるほどの強烈な重圧。空気さえも重く感じるほどだった。
しかし、サーペント・Σは体をしならせ、その場から素早く飛び退いた。空気を切り裂く音とともに、堕犀のストンプが炸裂。地面には巨大なクレーターが刻まれ、草の根までが無惨に引きちぎられていた。
「シュルルル……」
サーペント・Σはその巨体を鞭のようにしならせ、堕犀の脚を狙う。
ペシンッ!
鋭い一撃が堕犀の外皮を叩くが、鈍い音がするだけで傷ひとつつかない。
その圧倒的な防御力を前に、サーペント・Σはすぐさま作戦を切り替える。次に狙うは、内臓を揺さぶるような皮膚への攻撃。
サーペント・Σの巨大な尾がしなりを付けて堕犀の腹に向かう。
べチン!
先ほどとは異なる重い打撃音が響き渡り、堕犀は痛みにのたうち回る。
「グオオオ!!」
この一撃で堕犀の肝臓は破裂し、痛みだけでは済まない圧倒的なダメージを受けてしまった。
追撃とばかりにサーペント・Σは再び体をしならせて攻撃を仕掛けようとする。
だが、次の瞬間、堕犀が自らにかかる重力を限りなく軽減した。巨体とは裏腹に、まるで羽のように身軽な動きでサーペント・Σに向かって突進する。
轟音を伴いながら、まるで重さが存在しないかのように地面を抉り上げるほどの速度。それを察知したサーペント・Σは体を回転させながら毒液を霧状に放った。
ドシュッ!!
だが、堕犀はそれすらも重力操作で弾き飛ばす。毒の霧は拡散することなく、重力の壁に阻まれて地面へ叩きつけられた。その痕跡すら許さぬかのように、毒は草を焦がしながら泥の中に吸い込まれていく。
「ゴオオオオ!!」
堕犀はさらに重力を強め、サーペント・Σの体に圧力をかけ始める。草原の大地がきしむ音が響き、サーペント・Σの体が少しずつ地面に沈んでいく。その細長い体は軋み、内部から臓器が悲鳴を上げるほどの重圧だった。
「シュルルッ!!」
苦し紛れに呪いの牙を繰り出そうとするも、堕犀はその動きを読んでいた。重力をさらに強め、サーペント・Σの頭部を地面に叩きつける。
激しい衝撃音が響き渡り、サーペント・Σは動きを鈍らせる。その口からは泡のように毒液が零れ、草が紫色に染まる。
だが、サーペント・Σは最期の賭けに出た。
「シュアアアア!!」
全身に毒素を巡らせ、自爆を試みる。それを察した堕犀は重力を一気にゼロにまで減らし、自身を高く跳躍させた。
そして次の瞬間——重力を限界まで強め、サーペント・Σの体めがけて急降下する。
「グオオオオ!!」
ストンプが炸裂した。
大地は震え、爆音とともにサーペント・Σの巨体は完全に押し潰される。
その衝撃により毒素が周囲に飛び散るも、堕犀はすぐさま重力を操って毒の霧を遠ざけた。
毒素が土に染み込み、草原には無惨な痕跡だけが残される。
だがしかし、その傍らには、肝臓が破裂したことで僅かに残っていた空気中の毒素を中和できなくなった堕犀の亡骸が残っていた。
自然とは時に非情。勝ったからとはいえ生き残れるとは限らない。
勝者——【堕犀】