あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《ガンガラ―ド・ラーシルースト VS アドヒージョンスライム》
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aioricharabattle
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《ガンガラ―ド・ラーシルースト VS アドヒージョンスライム》
無重力の住宅街——そこは奇妙な静けさに包まれていた。宙に浮かんだ家々はバラバラに積み上げられたブロックのように不規則に漂い、壊れた電柱や看板がふわふわと宙を舞う。
地面はなく、壁や床も意味を持たない空間だった。家の窓ガラスはひび割れ、家具は宙をさまよい、紙片がゆっくりと舞い踊る。すべてが重力を失った奇妙な街だった。
そんな異様な場所に、二つの影が対峙する。
【ガンガラード・ラーシルースト】
筋肉隆々の大男が宙に漂う。その拳は家一軒を砕くほどの怪力を持ち、背には燃えさかる炎をまとった巨大な大剣を背負っていた。
燃え上がる剣から時折火の粉が舞い、無重力の空間を彷徨う。
「ここが戦場か……動きづらいが、全て燃やすだけだ!」
その声はまるで空間そのものを揺るがすように響いた。
一方、相手は不気味な異形の怪物——
【アドヒージョンスライム】
全長2メートルほどの黒いスライム。その体は常にうごめき、内部からさまざまな生き物の部位が現れては消える。
人間の手足が雪崩のように押し寄せ、狼の顔が口を開け、熊の手が突き出てくる。グロテスクで悪夢のような姿だった。
スライムの内部は絶えず脈動し、時折粘液が滴り落ちるが、それも重力を失い、ゆっくりと球状になって漂う。
「シュルルル……」
粘ついた音を響かせながら、アドヒージョンスライムが動き出す。無重力にもかかわらず、その体から無数の手足が波のように押し寄せる。
液体のような体で宙を滑るように前進しながら、熊の手が力強く振り下ろされ、狼の口が牙を剥いた。
液体のような体で宙を滑るように前進しながら、熊の手が力強く振り下ろされ、狼の口が牙を剥いた。
「ふん、くだらねぇ!」
ガンガラードは拳を振るい、飛んできた手足の群れを粉砕した。粘液が飛び散り、空中に弾ける。
しかし、スライムはすぐに新たな手足を作り出した。次々と湧き上がる異形の部位は、まるで尽きることのない悪夢のようだった。
「チッ、きりがないな……」
ガンガラードは大剣を振り、反動でスライムに急接近する。焔をまとった大剣が燃え上がり、スライムの体を切り裂いた。火の粉が舞い散り、空間には灼熱の軌跡が残る。
「これでも食らえ、焔裂斬!」
大剣が炎をまとい、灼熱の光がスライムを焼き裂く。しかし、スライムはすぐに焼かれた部分を再生し、狼の顔が現れてガンガラードに噛みつこうとする。
無表情の狼の顔は感情の欠片も感じさせず、ただ敵を倒すことだけを目的としていた。
「くそっ……核を壊さねぇと!」
ガンガラードはスライムの中心にあるかすかに光る核をにらむ。しかし、熊の手や無数の手足がそれを覆い隠していた。核は暗い粘液の奥深くに潜んでおり、一瞬見えてはすぐに隠れる。
襲ってくる敵を排除するためにスライムは反撃に出る。手足と熊の手がガンガラードを取り囲むように迫る。
それらは無重力の空間でも滑らかに動き、まるで空間そのものに意思が宿ったかのようだった。
「うおおおおお!」
ガンガラードは大剣を振り回して手足を切り裂く。それでも再生する手足に囲まれ、次第に動きが封じられていく。
空間全体が粘液に埋め尽くされるかのように、スライムの攻撃は容赦がなかった。
「一か八かこの技に賭けるしかない……!」
その瞬間、ガンガラードは大剣を構え、全身の炎を剣に集めた。剣の輝きはさらに増し、無重力の空間をも灼熱の炎で満たしていく。
「燃え尽きろ——焔爆轟斬!!!」
灼熱の炎が爆発的に解き放たれ、スライムを包み込む。無重力の住宅街に炎が舞い、アドヒージョンスライムは核を守ろうと必死に再生を繰り返す。
しかし、消えることのない炎はついにスライムの核へ到達した。
「シュルルル……!!!」
悲鳴のような音を最後に、スライムは弾け飛び、粘液が空間に飛び散る。黒い粘液の破片が空中に舞い、最後には全てが消滅した。
ガンガラードは荒い息をつきながら大剣を収めた。剣の炎は静かに消え、辺りには炭のような残骸だけが漂っていた。
「終わった……か」
無重力の住宅街には、炎の跡と粘液の残骸、そして一人の戦士が静かに漂っていた。
勝者——ガンガラード・ラーシルースト