あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第8回トーナメント 準決勝 第1試合
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aioricharabattle
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第8回トーナメント 準決勝 第1試合
《更科 優佳 VS 求血者ラモ》
第8回あにまんオリキャラ最強トーナメント――第二回戦第一試合。
リング上空でスポットライトが交差し、観客の興奮が最高潮に達する中、二人の戦士が向かい合っていた。
そこに降り立ったのは、己の信念を筆先に宿す少女、更科優佳。
静かに胸の鼓動を整え、冷静に戦況を見据えるその姿は、まるで暗闇の中に浮かぶ光のように凛としていた。
対するは、赤黒く煌めく血液を自在に操り、飄々としたマイペースな態度の裏に獰猛さと冷静さを併せ持つ怪物、求血者ラモ。
彼女の瞳は眠たげながらもどこか冷たく、だがその奥には生存への激しい執念と狂気が潜んでいた。
二人の視線が、まるで刃のように鋭く交錯する。緊張の刹那、特設リングの空気が震え、まさに運命の戦いが幕を開けようとしていた。
「——試合開始ッ!!」
「ペンは剣よりも鋭いって、よく言うでしょう?」
優佳の細くしなやかな指が、静かに空間を撫でるように筆を動かした。
サラサラサラ……
空気を裂くような軽やかな音と共に、彼女の魔法が息を吹き返す。
『疾風迅雷』。
突然、遠くの山々を揺るがすかのような轟音が響き渡り、猛烈な暴風がリングを覆い尽くす。
ゴォォォッ!!
砂塵が渦巻き、視界が揺らめく中、ラモは涼しい顔で爪を鳴らした。
「…絶妙に気持ち悪い天候だねぇ…風邪ひいちゃうよ。」
刃のように鋭い爪先が優佳の袖をかすめ、赤く鮮やかな線が走る。
「ふむ……ならば。『堅牢堅固』。」
彼女の体表が徐々に硬質化し、まるで古代の石壁のように重厚な防御の鎧を身にまとう。その質感は冷たく、触れた風すらも跳ね返すかのようだった。
「またそういうタイプ?二戦連続だよ?」
軽口を叩きながらも、ラモは低い姿勢で鋭く踏み込んだ。
ズバァッ!!
再び鋭利な爪が閃くが、優佳の堅牢な防御に阻まれ、浅く鋭い傷をかろうじて刻んだだけだった。
「血が出たら、もっと嬉しいんだけどね。」
ラモの声に、わずかに含む余裕が滲む。
「こちらも簡単には負けませんよ。」
『百花繚乱』
『百花繚乱』
足元に突如として幻想的な花々が一斉に咲き乱れた。その中心に佇む優佳は、筆を軽やかに走らせるたびに、花弁が鋭い刃のように舞い踊る。
「まぁ綺麗と言えば綺麗だけど、正直私は血の方がいいかな。」
その言葉とともに、優佳は静かに指を鳴らした。
「引血。」
ピシィッ!!
空間が歪み、優佳の体から滲み出た血液が無理やり引き寄せられていく。血潮は魔力に絡まり、まるで生き物のように蠢いた。
「…さすがに一回戦で見ましたから、当然対策済みですよ。」
不敵な笑みを浮かべた優佳は、筆を握る手を一度軽く振ってから、静かに墨壺に手を添えた。その動作には、戦局を見極めた者にしか持ち得ない余裕が宿っていた。
「……狙いは、的確に。」
『一石二鳥』
『一石二鳥』
墨壺の口から解き放たれた小石が空中に躍り出る。その瞬間、小石は鋭い魔力の震えと共に分裂し、音もなく二条の軌道を描く。
シュバァッ!!
片方はラモの右腕を、もう片方は脚を狙い撃ち、寸分の狂いもなく殺到する。
ドガァン!!
小石が激突した瞬間、鈍く重い音と共に爆発的な衝撃が巻き起こり、土煙がリング全体を包んだ。
「その技は相手の血を引っ張るものです。ならば、その”引っ張るという動作”そのものを止めてしまえばいいんですよ。」
視界が晴れる頃には、ラモの腕と脚の一部に裂傷が走り、赤い血がにじんでいた。
「うーん、ちょっと痛い。」
口元を拭い、血に染まった指先を見つめながら、ラモはわずかに口角を上げる。その笑みは、痛みに怯むどころか、むしろ嬉々としていた。
「じゃあ、もう終わりにしよっか。活血。」
ゴォォォォン!!
その声と共に、ラモの周囲に蠢くような赤い魔力の奔流が巻き起こる。
血液がうねりを上げ、彼女の全身を包み込むと、その細身の体に膨大なエネルギーが流れ込んでいく。肌の下から燃え立つように血潮が滾り、表情は狂気を帯びていた。
血液がうねりを上げ、彼女の全身を包み込むと、その細身の体に膨大なエネルギーが流れ込んでいく。肌の下から燃え立つように血潮が滾り、表情は狂気を帯びていた。
「今のうちに……」
優佳は筆を構える。
『清廉潔白』。
辺りに澄みきった光が広がり、ラモの血を全て消し去る特殊な結界が展開される。
月光のように透明な魔力が、リング全体を緩やかに包み込み、空間そのものの気配を変える。
月光のように透明な魔力が、リング全体を緩やかに包み込み、空間そのものの気配を変える。
「なんか血消えてない?」
その異質な感覚に、ラモの眉がわずかに動く。いつもの飄々とした余裕が、その瞬間だけ微かに崩れた。
「書きますよ、あなたの終焉を。」
『千載一遇』
『千載一遇』
優佳が一閃、筆を走らせる。その筆致はまるで神意を描くような精密さで、空間に次々と現れる文字が銀光を放つ。
刹那、ラモは体を強引に捻って構える。血を使えぬ今、動きでの回避に賭けるしかない。
「えぇ……面倒だよ~」
しかし、その瞬間、空間を割くような閃光が全身を包んだ。
ドオォン!!
爆ぜた衝撃と共に、辺りの空気が震える。
一瞬、時間が止まったかのような静寂が訪れたが――そこには新たな構図が浮かび上がっていた。
なんと、ラモの背後には『鏡面反射』の文字が書かれていたのだ。
なんと、ラモの背後には『鏡面反射』の文字が書かれていたのだ。
「いやー、なんかやってみたらできたね。ラッキーだったよ。」
彼女は優佳の『千載一遇』に内包された魔力を、優佳の血液を使って筆現の言を発動させることで反射させたのだ。
ドゴォォォン!!
直撃こそ逃れた優佳だったが、跳ね返された衝撃波がラモの意図を超えて互いを巻き込み、二人は同時に膝をつく形となった。
ラモの背中には焼けたような熱の痕がくっきりと刻まれ、優佳の呼吸もまた荒く、衣服の端が焦げていた。
ラモの背中には焼けたような熱の痕がくっきりと刻まれ、優佳の呼吸もまた荒く、衣服の端が焦げていた。
予想外の攻防――まさに一進一退。だが、どちらの視線にもまだ戦意が宿っていた。
「……まだ、やれる?」
「当然。筆を落とすまでは。」
そして、第二幕が静かに始まる――
『起死回生』。
その文字が空間に刻まれると同時に、優佳の体に宿っていた疲労とダメージが一掃され、筆先が再び冴えを取り戻す。
「言葉には、最後の一手すら用意できる余白があります。」
『石火矢口』。
『石火矢口』。
ズアアアッ!!
筆が舞う。空間をなぞるその軌跡が、燦然と光を放ち、ラモの視界を白く覆い尽くす。
「……これ、やばいやつだ。目が、焼ける……!」
閃光と共に炸裂する瞬間的な爆発。反射的に腕を盾に構えたラモは爆風に耐えながらも、爆発の余波に押されて数歩後退する。その隙を突くように、優佳の姿が猛然と間合いを詰めてきていた。
「ここで仕留めます――。」
冷ややかな決意の声と共に、筆が空中に鋭く振るわれる。
『一刀両断』。
その言葉が空に描かれるや否や、書かれた文字が刃と化し、鋭い殺意を伴って一直線にラモを穿った。
ドシュウッ!!
鋭利な光刃が直撃し、ラモの身体は空を舞い、リングの端まで吹き飛ばされる。
「いった~。私じゃなければ死んでたよ。」
倒れたまま、苦笑を浮かべるラモ。だが、その足には震えが走り、思うように立ち上がることができない。
どうやら足の腱が切断されてしまったようで、膝が揺らぎ、ついに音を立てて崩れ落ちた。
観客が息を呑む中、その瞬間――
「まぁこれぐらいならなんとかなるかな。」
ラモの口元に、ゆるやかな笑みが浮かぶ。
深く抉られた傷の痛みを感じながらも、彼女の瞳にはまだ光が宿っていた。
ボォッ!!
爆ぜるように血が燃え上がり、既に終わったはずの“活血”が再びラモの全身を紅蓮に染める。
その様はまるで血の魔神が蘇ったかのようであり、燃える血潮が彼女の髪を逆巻かせ、肌の下を紅の光が這うように走っていた。
「……まさか、二回目の活血……!?」
優佳は筆を構えながら後退し、筆先で必死に文字を編もうとする。
その動作すら、ラモの暴走を前にしては紙一重の遅れになる。
「甘いね。」
ラモは指を鋭く弾くと、血の奔流を瞬時に操り、自らの指先から飛ばした血液を空中で槍のように凝固させて撃ち出した。
「でも、まだ終わりじゃない!」
彼女の唇が震えながらも決意を宿す。筆が宙を走り、『捲土重来』の文字が浮かび始める。
ガシィィィン!!
筆を走らせる彼女の腕よりも速く、鋭く尖った血の杭が優佳の足元を貫通し、リングの床に縫い留めるように固定した。
「っ……!」
動きを封じられた優佳がもがく間に、ラモは音を置き去りにするような跳躍を見せる。その姿は赤い彗星の如く天空から降下し、狙いを一点に絞る。
「これで終わりにしようね。」
空を裂いて振り下ろされた手刀が風を引き裂き、圧倒的な加速をもって優佳の胸元を正確に貫いた。
ズシュウウゥッ!!
赤黒い血飛沫が弾け、筆が指先から滑り落ちた。その筆はまるで力尽きた羽のように、静かに床に落ちる。
「うん、やっぱり血っていいね。」
ラモは静かに微笑み、血に染まった手をそっと下ろした。
「勝者――求血者ラモ。」