あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
グランドチャンピオンシップ 第1回戦 第3試合
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aioricharabattle
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グランドチャンピオンシップ 第1回戦 第3試合
《野焼橘花 VS 真王ゴルバス》
あにまんオリキャラ最強トーナメント・チャンピオンシップ一回戦第三試合。
まばゆい照明の下、熱狂と期待の渦巻く観客席が揺れ動く中、轟音とともに始まりの鐘が鳴り響いた。
その視線が一点に注がれる先、特設リングには凛然たる気配を放つ二つの影が静かに立つ。
一方は紅蓮の火華を纏いし少女――野焼橘花。
その足元に揺らめく炎はまるで意志を持つ生き物のように鼓動し、彼女の闘志を映し出すように燃え上がっていた。
もう一方は十束の神器を背負いし覇王――真王ゴルバス。
長身の体格に纏うは王の威厳そのもの。その眼差しは静かでありながら、そこに宿る力と覚悟は誰の目にも明らかだった。
リング中央、炎と権威がぶつかり合い、火花を散らすその瞬間――観客たちは息を呑み、目を離せぬ熱戦の幕開けを見守っていた。
「私、負けません……何でも屋さんに認めてもらうまではっ!」
「ならば王に立ち向かう覚悟もあるということだな、小娘。」
「――試合開始ッ!!」
試合開始の合図とともに、リングに重圧が走る。
「火廻(ソレイユ)ッ!!」
ゴォォ!
橘花の右手から放たれる橙の火炎が、音を置き去りにして一直線に走る。大気を裂くその炎を、ゴルバスは即座に璽盾ゴランドルで受け止める。
「その程度では届かん。」
バギィンッ!!
盾に反射された炎が爆ぜるように炸裂し、細やかな火花が弾ける。その粒子は燐光となって宙に舞い、空中にきらめく幻影の花を咲かせた。
「ならこれはどうでしょう!赫煌(ヒガンバナ)ッ!!」
橘花の叫びとともに、彼女の足元から紅蓮の火が円を描いて立ち昇る。
その炎はまるで生命を宿したかのようにうねり、真紅の花弁が嵐のように咲き乱れながらリング全体を呑み込んでいく。
「フルクラ、貫け。」
ピシュンッ!!
静かな号令と同時に、死弓フルクラがうなりを上げて毒矢を射出。
矢は赫煌の炎の波をものともせず切り裂き、一直線に橘花を狙って飛来する。その鋭い矢筋が空気を震わせ、ひときわ鋭い一射が彼女の肩をわずかに掠めた。
「くっ……!」
咄嗟に凍焔(ヒョウカ)を自分の肩に押し当て、患部を凍らせて毒の循環を止める。
白煙が立ちのぼる中、彼女は顔をしかめつつも立ち上がる。
「冷たっ!……でも、負けられない!」
橘花は足に炎のジェット噴射を纏い、その勢いで一気に加速、リング中央のゴルバスとの距離を瞬く間に詰めていく。
手に握る火の剣は、燃え盛る紅蓮の炎が刃となって煌々と輝き、周囲の空気まで焦がしそうな熱量を放っていた。
手に握る火の剣は、燃え盛る紅蓮の炎が刃となって煌々と輝き、周囲の空気まで焦がしそうな熱量を放っていた。
「そうくるか。」
ゴルバスは静かに構えを取り、真剣クライクを豪快に振り下ろす。
剣が大地を切り裂く轟音と共に、切っ先は橘花へとまっすぐ襲いかかる。
剣が大地を切り裂く轟音と共に、切っ先は橘花へとまっすぐ襲いかかる。
ズドォン!!
その振動が地面に響き渡る。
だが、攻撃の直前――橘花は素早く身を翻し、鮮やかな側転から流れるような跳躍でゴルバスの剣の軌道を見事に外す。
通り過ぎざまに、炎を纏った鋭い斬撃を振るい、空間を切り裂く鋭い音がこだました。
燃え盛る炎の刃がクライクの剣身をかすめ、火花と熱い蒸気が激しく弾け飛んだ。
「……ふっ、やるではないか。」
ゴルバスが微かに笑みを浮かべる。
「まだまだっ、次はこっちです!!」
橘花はそのまま足元を強く蹴り上げ、炎を纏った蹴撃を放つ。
その動きはまるで舞踊のように優雅で、しかしその蹴りは刃よりも遥かに鋭く、空気を裂きながらゴルバスへ襲いかかる。
「雷銃ヒナワ。」
バンッ!バンッ!
銃声が炸裂し、雷銃ヒナワの連射が嵐のように火を噴き出す。次々と放たれる銃弾が橘花の周囲の空気を切り裂き、その動きを激しく制限した。
「うわっ……っく!」
彼女は反射的に身を翻し、間一髪、燃え盛る火柱を盾にして銃弾の雨を回避する。
その瞳は揺るがぬ決意と炎のような闘志に満ちていた。
「なら、炎装劫火(カグツチ)――っ!!」
身体が陽炎のように揺らぎ始め、次第に炎そのものへと変化していく。
陽炎の揺らぎが彼女の肉体を包み込み、攻撃をすり抜ける術を与えたのだ。
「ならばこちらも応えよう……剛斧ラングル。」
ゴォォォォンッ!!
轟音と共に巨大な焔の斧が振りかざされる。
重厚な振り下ろしが橘花の存在を一掃せんと迫るが、彼女の身体はまるで実体を持たぬかのように揺らめき、斧が空を切る。
「すり抜けた!?肉体が……!」
驚愕の声が響く。
「そうです、今の私は……触れられませんっ!!」
橘花はすれ違いざまに烈火の刃を叩きつけ、ゴルバスの背中にまるで燃え盛る花が咲いたかのように炎の紋様を刻みつけた。
「だが……王は、退かぬッ!!」
ドガァァン!!
ゴルバスの足元が一瞬で崩れ、空間が歪む。
「支配の権能・10メートル制圧。」
空間がねじ切れ、橘花の身体が一時的に崩壊しかける。
「っぐぅ……!?こんな……世界そのものを捻って……っ!」
「王とは万象を御するもの……当たり前だろ、王だぞ?」
だが橘花の目が、決意の炎を宿す。
「熾束(フラワー・ブーケ)……あなたの技、少し真似させてもらいます!」
彼女の炎が青白く輝き、クサナギの風刃が燃え上がった剣となって橘花の手に再現される。
「ほう……我が技を……!」
二人の刃が交差する。
ガキィィィン!!
「青燈(ネモフィラ)ッ!!」
ぶつかり合いの不意を突き、一点に集束した青の炎が貫通するビームとなって放たれる。
「ゴランドル!」
盾で受けるも、ビームは貫き切る寸前まで到達。
しかし、カウンターで放たれた光の矢が橘花の脇腹を掠める。
「ぐぅっ……!!」
互いの攻撃が激しさを増し、観客の熱気も最高潮に達する。
「そろそろ終いとしよう、小娘。」
「私だって、全力なんですからっ!」
同時に動く二人。
「燐華不知火≪フローレス・グロリオーサ≫!!」
その声と同時に、創世の白炎が彼女の周囲に咲き乱れた。炎の花は咲いては舞い、そして散りながらもまた咲く。
橘花の身体は紅白の光に包まれ、少女の姿は一瞬にして神聖な衣を纏った炎の巫女へと変貌する。
「行きます!!」
白炎が生き物のようにうねり、十束の神器を包み込む。
神器たちは燃え盛る炎に晒されながらも、その輝きをさらに強く、鋭く変えていく。
その時だった。
「……王が、王自身を支配せぬで誰が支配する。」
ゴルバスの低く静かな声が空気を切り裂き、戦場の熱気を一瞬にして凍らせた。
「支配の権能――自己支配。」
ドンッ!!
大地が震え、空間が軋む。視界が歪み、重力が一時的にねじ曲がる。
ゴルバスの身体が内から発光し始め、その瞳には王としての威厳と覚悟を超えた、完全なる存在の気配が宿っていた。
それは自身の内にある肉体、思考、能力、精神、そのすべてを自らの支配下に置く行為。
無数の神器が渦巻き、王の力が最大限に引き出される。
「これぞ完全なる王の力だ。」
神器たちが共鳴し、光と熱が大地を裂く。
その力に、創世の白炎さえ飲まれかけるほどであった。
しかし、橘花の白炎は、なおも抗うように燃え盛った。
「まだ……終わってませんっ!!」
彼女の全身から放たれた白炎が旋風のように渦を巻きながら一点に収束し、その膨大なエネルギーが臨界点に達する。空間が震え、地面が微かに揺らぐ。
「燐華開花≪フローレス・ブロッサム≫!!」
橘花の叫びと同時に、創世の白炎はその姿を変える。天を突くような白炎の柱が花の蕾のように膨らみ、ひと息の後に咲き誇る。
白く輝く炎の花弁が幾重にも重なり、中心から奔流のごときレーザーが放たれた。
ゴオオオオォォッ!!!
それはまさに世界を焼き尽くす力。リングを越えて観客席奥深くにまで届く圧力と熱が場を支配する。
しかし――
「王の力を見よ!」
ゴルバスが重く、一歩を踏みしめる。時間が止まったかのような静寂の中、彼の手にあるのはかつての敵から勝ち取った新たな神器、魔刀 黒。
「――ッ!!」
刃が閃き、空間そのものを縦断するかのように放たれる一閃。
この一撃には形の有無すら意味を持たない。
魔刀 黒は、炎、光、空間、果ては理までもを両断する絶対の斬撃。
創世の白炎と神器の煌光が交錯する一瞬――世界が揺れる。
閃光が天を裂き、爆風がリングの床を抉る。
ドォォォォンッ!!!
暴風が吹き荒れ、あらゆる音を押し流す中、白炎と黒刃の激突は、勝者を決する運命の交差点となる。
………
視界が開けた時、そこに立っていたのは、十束の神器を背負い仁王立ちするゴルバスの姿だった。
「……やっぱり、何でも屋さんみたいには……なれませんでしたね……」
その声には悔しさと安堵、そしてどこか清々しさが滲んでいた。
ゴルバスはその言葉に、静かに頷く。
「いいや、貴様は立派に戦った。誇れ、小娘。」
橘花は視線を地面から上げ、ゴルバスを見上げた。
その瞳にはわずかに涙が滲み、それでもその笑顔は誇らしげだった。
「……ありがとうございます、王様。私……少しは、近づけたかな……何でも屋さんに……」
「ふっ……貴様が憧れるその者にも、今日の貴様なら届くだろう。堂々と胸を張れ。」
「……はいっ!」
橘花は膝をついたまま、力強く頷いた。
ゴルバスは彼女に背を向け、ゆっくりと歩き出す。その背中には、王の威厳と共に、橘花の想いが静かに乗っていた。
「王は……すべてを背負う。その背に、敗者の願いも、想いも、悔しさも……すべてを乗せて歩む。それが……王だ。」
「勝者――真王ゴルバス!!」