アニメキャラ・バトルロワイアル @ Wiki内検索 / 「失われたもの、守るべきもの」で検索した結果
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失われたもの、守るべきもの
失われたもの、守るべきもの ◆FbVNUaeKtI 始まった時と同じく、不快な笑い声で放送は終わりを告げた。 皮膚が白くなるほどに手にした物を握り締め、俺は・・・何も言うことができなかった。 それは、その放送があまりにも馬鹿らしかったからだ。 朝比奈みくる。 君島邦彦。 信じたくない、信じられるはずがない。 確かに朝比奈さんは、長門とは違って何の戦闘能力も無い、 むしろ、守ってあげたいと思うような人だった。 だが、だからといってここで死ぬはずが無い。死ぬわけが無い。 君島だってそうだ。 少ししか話してないが、わかる。 あいつはいい奴だ。それもお人よし過ぎるくらいに。 ここで死ぬような人間じゃない。死ぬはずが無い。 だいたい、別れてから2時間くらいしか経ってないんだぞ。 人間がそう簡単に死ぬわけが無いだろ。 ... -
◆FbVNUaeKtI 氏
...ITION 168 失われたもの、守るべきもの 183 響け終焉の笛 211 WHEN THEY CRY 275 遥か遠き理想郷~アヴァロン~ 283 I,ROBOT 作品に寄せられた感想 ロワ内屈指の漫才コンビ、キョンとトウカの二人組を「普通の人間にしか興味はない」で組ませた人。初っ端からキョンのツッコミが冴える。 「少女の幸運と少女の不幸」では、何とあの梨花に時限バカ弾を食らわせるという暴挙を、いや驚きの展開を描写。さーて、画面の前の皆さんも『おっぺけぺ~のぺ~!!』 「弓兵と使い魔、そして皇」では、支給品を存分に使った二対一の攻防を描く。ロワ内制限を上手く展開に盛り込んでいるところも流石。アーチャーは哀れ。 「洗濯⇔選択」は、二度目のキョントウカSS。この書き手さんはうたわれキャラを描くのが得意のようだ。相も変わらずトウカはうっかり、キョンはツッコミ。苦労してるな、キョ... -
【うたわれるもの】
...rKjWg 168 失われたもの、守るべきもの ◆FbVNUaeKtI 181 「ミステリックサイン」 ◆LXe12sNRSs 188 がんばれジャイアン! ◆lbhhgwAtQE 209 苦労人 ◆/1XIgPEeCM 217 以心電信 ◆lbhhgwAtQE (218) I believe you ◆lbhhgwAtQE 226 仲間を探して ◆/1XIgPEeCM 235 孤城の主(前編)孤城の主(中編)孤城の主(後編) ◆S8pgx99zVs 236 廃墟症候群 ◆WwHdPG9VGI 243 共有 ◆/1XIgPEeCM 253 ひめられたもの(1)ひめられたもの(2)ひめられたもの(3)ひめられたもの(4) ◆WwHdPG9VGI 254 Macabre in muddled rabbithutch(前編)Macabre in muddled rabbithutch(後編... -
すくわれるもの
...よ キョン 168 失われたもの、守るべきもの 135 行くんだよ トウカ 168 失われたもの、守るべきもの -
【Fate/stay night、BLACK LAGOON、うたわれるもの、HELLSING】
...くわれるもの168 失われたもの、守るべきもの181 「ミステリックサイン」188 がんばれジャイアン!209 苦労人217 以心電信(218 I believe you)226 仲間を探して 13(14) 【HELLSING】 名前 登場話 登場回数 アーカード 31 reckless snow wind45 吸血鬼の倒し方67 朧月夜93 Unknown to Death. Nor known to Life130 Ultimate thing137 正義の味方145 正義の味方Ⅱ158 圧倒的な力、絶対的な恐怖171 「聖少女領域」(前編)171 「聖少女領域」(後編)195 【黒禍】207 「ゼロのルイズ」(前編)207 「ゼロのルイズ」(後編)213 FOOLY COOLY(221 鷹の団(前編))227 お楽しみは、これからだ 15(16) セラス・ヴィクトリア 3... -
せおわれたもの
せおわれたもの ◆WwHdPG9VGI ――無意味に希望などを持とうとすること自体が間違いなのだからな! (生憎だったな、ギガゾンビ……) 先ほどの不愉快極まる放送を思い出しながら、ゲイン・ビジョウは皮肉気な笑みを唇の端に上らせた。 この世界につれて来られた時からゲインは確信していた。 死の恐怖に屈せず、人の尊厳を持って戦う人間の存在を。 希望を失わない人間の存在を。 どれほど強固な壁を築いて人を閉じ込めようとしても、恐怖でしばりつけても、人はその壁を壊し、恐怖を乗り越え、 『エクソダス』を目指す。 わずか2日の間に多くの人間達が倒れた。 悲しみと絶望がこの狭いフィールドを覆いつくした。 だがそれでも膝を屈しなかった人間達が、悲しみに耐えて歩き続けた人間達がいたということの証が、目の前にある。... -
第三回放送までの本編SS
...元、小次郎 168 失われたもの、守るべきもの ◆FbVNUaeKtI 氏 キョン、トウカ 169 深まる疑心 ◆/1XIgPEeCM 氏 剛田武、園崎魅音、古手梨花、翠星石 170 ――は貴方の/あたしの中にいる ◆q/26xrKjWg 氏 シグナム、八神太一、ドラえもん、ヴィータ、真紅 171 「聖少女領域」(前編)「聖少女領域」(後編) ◆LXe12sNRSs 氏 カズマ、劉鳳、アーカード、桜田ジュン、朝倉涼子 172 契約しよう ◆M91lMaewe6 氏 ガッツ、みさえ、キャスカ、獅堂光、クーガー、なのは 174 今、助けに行きます ◆5OBhuaMu0o 氏 鳳凰寺風 175 いざない ◆1sC7CjNPu2 氏 水銀燈、遠坂凛(カレイドルビー)、野比のび太、エルルゥ 176 愛する者の為の騎士( La mort de Chevalier Remix) ◆wlyXYPQO... -
失われた時を求めて
失われた時を求めて ◆k97rDX.Hc. 彼は、駅前の雑居ビルの3Fにその場所を見つけた。 人影のないカウンターの前を通り過ぎ、左右にたくさんのドアが並んだ廊下に踏み込む。 固いノブを捻ってそうしたドアの1つを押し開けると、そこはソファの並んだ小部屋になっていた。 彼は後ろ手にドアを閉めると、奥のソファに座り込んだ。 右の拳を固めて、テーブルにたたきつける。その上に載せられていた灰皿が衝撃ではねるが、 それだけだった。 彼は痛む拳を解くと、頭を抱えてうずくまった。 いつもの交差点。学校への道。他愛のないおしゃべり。 人々の集められた部屋。仮面の男。爆発音。 無人の街。誰もいないビル。この部屋にただ1人の自分。 永遠に失われた平穏な日々と今。あの惨劇の前後ですべてが変わってしまっていた。 だが、その前に戻るすべがあるのだとしたら…… テーブルにおい... -
ひめられたもの(3)
ひめられたもの(3) ◆WwHdPG9VGI 病院の裏口から出た所に劉鳳とセラスの二人はいた。 「――というわけなんだけど、どう思う? 劉鳳君」 二集団の衝突の顛末を語り、劉鳳に意見を求めるセラスに、 「どう……。と言われてもな」 空ろな瞳のまま、劉鳳は答えた 「だからっ! 水銀燈の言うことをどう思うかって聞いてるんだけど!?」 「分からない……。俺には、何も……」 ――また、間違うに決まっている。失敗するに決まっている その思いが劉鳳から、彼を彼としていた全てを失わせていた。 今の劉鳳の心からは、信念も、正義への思いも、どこかへ消えてしまっていた。 「っの腑抜け野郎!!」 怒声と共に劉鳳の体は壁まで吹き飛ばされた。 「腑抜けか……。まったくもってその通りだ……。腑抜けで、間抜けで、無力な... -
151~200
...介、小次郎 168 失われたもの、守るべきもの ◆FbVNUaeKtI キョン、トウカ 169 深まる疑心 ◆/1XIgPEeCM 剛田武、園崎魅音、古手梨花、翠星石 170 ――は貴方の/あたしの中にいる ◆q/26xrKjWg シグナム、八神太一、ドラえもん、ヴィータ、真紅 171 「聖少女領域」(前編)「聖少女領域」(後編) ◆LXe12sNRSs カズマ、劉鳳、アーカード、桜田ジュン、朝倉涼子 172 契約しよう ◆M91lMaewe6 ガッツ、みさえ、キャスカ、獅堂光、クーガー、なのは 173 ぶっ飛ばせ! レヴェッカさん ◆lbhhgwAtQE レヴィ、フェイト・T・ハラオウン、タチコマ 174 今、助けに行きます ◆5OBhuaMu0o 鳳凰寺風 175 いざない ◆1sC7CjNPu2 水銀燈、遠坂凛(カレイドルビー)、野比のび太、エルルゥ 176 愛する者の為の騎士... -
【涼宮ハルヒの憂鬱】
...rKjWg 168 失われたもの、守るべきもの ◆FbVNUaeKtI 181 「ミステリックサイン」 ◆LXe12sNRSs 188 がんばれジャイアン! ◆lbhhgwAtQE 209 苦労人 ◆/1XIgPEeCM 217 以心電信 ◆lbhhgwAtQE (218) I believe you ◆lbhhgwAtQE 226 仲間を探して ◆/1XIgPEeCM 235 孤城の主(前編)孤城の主(中編)孤城の主(後編) ◆S8pgx99zVs 236 廃墟症候群 ◆WwHdPG9VGI 243 共有 ◆/1XIgPEeCM 253 ひめられたもの(1)ひめられたもの(2)ひめられたもの(3)ひめられたもの(4) ◆WwHdPG9VGI 254 Macabre in muddled rabbithutch(前編)Macabre in muddled rabbithutch(後編... -
【涼宮ハルヒの憂鬱、ドラえもん、スクライド、ひぐらしのなく頃に】
...くわれるもの168 失われたもの、守るべきもの181 「ミステリックサイン」188 がんばれジャイアン!209 苦労人217 以心電信(218 I believe you)226 仲間を探して 13(14) 涼宮ハルヒ 06 ルパン三世の憂鬱54 従わされるもの99 「きゃっほう」/「禁則事項です」/「いってらっしゃい」125 D-3ブリッヂの死闘137 正義の味方(139 恋のミクル伝説(前編))(139 恋のミクル伝説(後編))155 お別れ180 Wind ~a breath of cure~187 「救いのヒーロー」(前編)187 「救いのヒーロー」(後編)197 孤独な笑みを夕陽にさらして203 【薄暗い劇場の中で】(217 以心電信)218 I believe you222 【団員の家出/映画監督の憤慨】231 SOS団新生 14(17) 長門有希 27 Fact or ... -
ひめられたもの(2)
ひめられたもの(2) ◆WwHdPG9VGI ■ 「だから、間違いねーってのに」 吸血鬼の超感覚、第三の目で三人を視認したセラスは凛と水銀燈にいった。 セラスが、『見よう』とすれば何百メートル先だろうと見える。 それは夜だろうと変わらない。 「待って! 今、魔法で辺り全部を索敵するから」 しかし、あくまでも凛は慎重だ。 「だからぁ、間違いなく、ホテルで一緒に戦った仲間だってば……」 セラスはため息をついた。 「でもぉ……。じゃあ、どうして木を倒したりしたのかしらぁ?」 「しらねーわよ、そんなの」 そっぽを向きつつセラスは吐き捨てた。どうにもこの水銀燈という人形はカンに障る。 「とにかく私、行くから!」 「ちょっ……」 凛が静止する間もなくセラスは駆け出していく。 気を揉んでいた仲間が無事辿り着... -
ひめられたもの(4)
ひめられたもの(4) ◆WwHdPG9VGI ■ (武……。ごめんね、酷いこと言って。会ってちゃんと謝りたかったよ……) 偽遠坂凛に殺されたという武に、魅音は語りかけた。 (どうして、ここに集められた奴はろくでもない奴ばっかりなんだ!) 数時間前にホテルで別れたばかりだというのに、武の命はもう失われてしまった。 沙都子の隣で眠っているイガグリ頭の少年は、両親を失ったのだという。 酷すぎる、あまりにも酷すぎる。 (何とかしないとね……。少しでも早くさ) 早くこのゲームから脱出したい。 脱出のお膳立ては整っているのだから、後はそれを力を合わせて解くだけだというのに。 力を合わせようとしていた人間達の一部とは、別れて 眠る北条沙都子の顔を見ながら、魅音は嘆息した。 あの人形が、不意を突いてセラスに襲い掛か... -
ひめられたもの(1)
ひめられたもの(1) ◆WwHdPG9VGI 「……っとにもう、後一歩だってのにさっ!」 腹立たしそうに園崎魅音が悪態をつき、 「けど仕方ないぜ。射手座なんて単語、普通は知らん」 ため息をつきつつキョンは答えた。 「そりゃ確かにターゲット1900には乗ってないけどさ……」 魅音の言葉にキョンは目を丸くした。 「園崎……。もうあれ全部覚えてんのか?」 「そりゃ完璧にって言われたら自信ないけど。まあ、大体は覚えたかな」 「マジかよ……」 キョンは感嘆を滲ませた声を漏らした。 「けど、あれをやっても定期試験に出んからなあ……。やらなきゃならんと分かっちゃいるんだが」 「そりゃそうだけどね。でも、キョンだって目標は大学受験でしょ? それを考えたらどっちを優先しなきゃならないかってことだよ。 定期試験はほどほどでいいって、割り切っち... -
深まる疑心
...で読む Back 失われたもの、守るべきもの Next ――は貴方の/あたしの中にいる 投下順で読む Back 失われたもの、守るべきもの Next ――は貴方の/あたしの中にいる 152 浮かぶ姿は暗雲 剛田武 178 最期の四重奏―それぞれの誓い― 152 浮かぶ姿は暗雲 園崎魅音 178 最期の四重奏―それぞれの誓い― 152 浮かぶ姿は暗雲 古手梨花 178 最期の四重奏―それぞれの誓い― 152 浮かぶ姿は暗雲 翠星石 178 最期の四重奏―それぞれの誓い― -
嘘800
...ナーくん Next 失われたもの、守るべきもの 投下順で読む Back ゴーゴーメガネ! ゲイナーくん Next 失われたもの、守るべきもの 161 「あはははは!」 ソロモン・ゴールドスミス 176 愛する者の為の騎士( La mort de Chevalier Remix) 161 「あはははは!」 蒼星石 161 「あはははは!」 竜宮レナ 161 「あはははは!」 前原圭一 176 愛する者の為の騎士( La mort de Chevalier Remix) 161 「あはははは!」 次元大介 176 愛する者の為の騎士( La mort de Chevalier Remix) 161 「あはははは!」 佐々木小次郎 176 愛する者の為の騎士( La mort de Chevalier Remix) -
のこされたもの(相棒)
のこされたもの(相棒) ◆WwHdPG9VGI 立ち寄った民家のソファーに横たわりながら次元は天井を睨んでいた。 (クーガーって奴の名前が呼ばれて、シグナムとかいうルパンを殺した女の名前が呼ばれてねえってことは、っと……) 改めて自己問答する必要もない。その女が勝ち残ったということだ。 聞いた話では、クーガーという男は相当の手練らしい。 あの化け物染みた力を持つ劉鳳ですら、クーガーという男には一目置いているように感じられた。 そんな男ですら、敗れた。 (ルパンが殺られたのも無理はねえ……。か?) ちっと次元は心の中で舌打ちした。 長年の相棒がくだらない相手に殺られたのではないと知って、どこか安堵している自分に気づいたからである。 共闘した人間達の仲間が倒されたことを知って喜ぶとは何事か。 (すまねえ……。嬢ちゃん)... -
ひめられたもの(前編)
ひめられたもの(前編) ◆WwHdPG9VGI 「……ったくもう、後一歩だってのにさっ!」 腹立たしそうに魅音が悪態をついた。 「けど仕方ないぜ。射手座なんて単語、普通は知らん」 ため息をつきつつキョンは答えた。 「そりゃ確かにターゲット1900には乗ってないけどさ……」 魅音の言葉にキョンは目を丸くした。 「園崎……。もうあれ全部覚えてんのか?」 「そりゃ完璧にって言われたら自信ないけど。まあ、大体は覚えたかな」 「マジかよ……」 キョンは感嘆を滲ませた声を漏らした。 「けど、あれをやっても定期試験に出んからなあ……。やらなきゃならんと分かっちゃいるんだが」 「そりゃそうだけどね。でも、キョンだって目標は大学受験でしょ? それを考えたらどっちを優先しなきゃならないかってことだよ。 定期試験はほどほどでいいって、割り切っちゃえば... -
のこされたもの(狂戦士)
のこされたもの(狂戦士) ◆WwHdPG9VGI ■ (上手くいった) 豚に向かって飛翔するシグナムの視界の中で、動けないブタの像が拡大していく。 元よりブタの戯言に本気で耳を傾けてなどいない。 会話に応じるフリをして脚の治療に専念していただけのこと。 (あれを斬り捨て、魔力の塊を奪ってこの場から離脱する) 魔力の塊があったとしても拳銃使いの男を、無傷で倒すのは難しい。 (よりよい機会を待つ) 剣から焔が発生。 剣の間合いまで後5歩の距離。 (救いだと?) 冷え切ったシグナムの心に怒りの熱が生まれた。 「笑わせるな!」 零歩。 炎を纏った必殺の剣が無力な豚に向かって振り下ろされる、まさにその刹那。 弾丸がシグナムの顔面を掠め、きいんという音と共にシグナムの視界が揺れた。 ... -
「ミステリックサイン」
...れ 168 失われたもの、守るべきもの キョン 188 がんばれジャイアン! 168 失われたもの、守るべきもの トウカ 188 がんばれジャイアン! -
闇照らす月の標
闇照らす月の標 ◆7jHdbD/oU2 青白い月明かりが、山林部に近い市街地を包むように降り注いでいる。 世界そのものが眠りに就いたかのような深い静寂は、果てのない砂漠のように広く横たわっていた。 そんな中では、普段気にも留めないような音も、強調されて響く。 からからから――。 回る車輪が立てる、単調で面白みのない乾いた音が、夜の空気を彩ろうとしている。 リヤカーの荷台に寝そべった剛田武は、遠ざかっていくレジャービルから目を離すことができなかった。 彼の手にあるのは、小さな首輪。彼女――翠星石の形見が、こんなものしかないという事実が、あまりにも悲しかった。 翠星石の首輪を握る手が、小刻みに揺れている。それは、リヤカーから伝わってくる振動とは別のものだ。 後悔と悲しみは、武の胸にこびりついて離れてはくれない。 もっとあいつのことを分かってや... -
過去の罪は長く尾を引く
過去の罪は長く尾を引く ◆2kGkudiwr6 暗い。 そう、劉鳳は思った。 何も無い暗い空間。そこに漂っているような幻覚。 武の姿が浮かび上がる。声と共に。 ――すまねえ (何故だ。なぜ謝るんだ。 謝るのは俺のほうであるべきだ。 お前を救えなかった俺の方こそが……) 「……くん」 声は届かない。届かないまま、劉鳳は自問し続ける。 次に浮かんだのは、一匹の豚の姿だった。 ――救いのヒーロー、ぶりぶりざえもんだ ただの自己紹介。 そんな言葉でさえ、今の劉鳳には自責の念を思い起こさせる。 (俺には人を救うことなどできない。 それどころか俺には……敵を討つことさえ……) 「劉鳳君!」 「……う」 突如聞こえた声に、劉鳳の意識は現実へと引き戻された。 真っ白い... -
◆WwHdPG9VGI 氏
◆WwHdPG9VGI 氏 氏が手がけた作品 214 「ゴイスーな――」 221 鷹の団(前編) 221 鷹の団(後編) 223 なくても見つけ出す! 227 お楽しみは、これからだ 231 SOS団新生 236 廃墟症候群 238 第四回放送 244 のこされたもの(相棒) 244 のこされたもの(狂戦士) 253 ひめられたもの(1) 253 ひめられたもの(2) 253 ひめられたもの(3) 253 ひめられたもの(4) 258 第五回放送 267 暁の終焉(前編) 267 暁の終焉(中編) 267 暁の終焉(後編) 272 鷹の団Ⅱ(前編) 272 鷹の団Ⅱ(後編) 277 せおわれたもの 290 すばらしき新世界(前編) 290 すばらしき新世界(後編) 290 この醜くもなく美しくもない世界 292 第七回放送 306 さよならありがとう(再) 306 今日までそして明日から... -
武人の本懐
武人の本懐 ◆lbhhgwAtQE 俺がこの地に来て初めて死というものを直視したのは、もう日が昇り始めていた頃だった。 「これは…………」 「何という無惨な……」 それは図書館に向かう途中の事だった。 周囲の至る所に大砲のようなもので攻撃されたような痕跡が残る中、瓦礫に埋もれるようにして、彼はいた。 身に纏っていたのがスーツであったことから察するに、彼はきっとビジネスマンか何かだったのだろう。 だが、そんな彼も今となっては砕かれた頭を初めとする体中から大量の血を流し、ぴくりとも動かなくなっている。 自慢じゃないが、俺だって他殺体(正確にはあれは死んじゃいなかったが)を見るのはこれが初めてじゃない。 だがこれは、あの夏の合宿で見たものなんかよりも数倍怖い、いわばホラー映画から飛び出してきたような見た目をしていた。 格好悪いと思うかもしれないが、俺は脚が... -
正義の味方Ⅲ
正義の味方Ⅲ ◆2kGkudiwr6 銃声と同時にセラスはベッドを押し倒し、急場のバリケードにしていた。 そのままベッドの陰に劉鳳とトグサごと倒れこんだものの、今の有様を思うと泣きたくなる。 状況は最悪。どうやら、のび太は劉鳳とセラスが裏切り者だと誤認したらしい。 「やめなよのび太くん、こんなことしたって……!」 「うるさい! あの二人はどう見ても僕達を裏切ってたんじゃないか!」 せめてもの救いは、まだドラえもんが冷静だったことくらいだろうか。 あいにく、顔を出してその話に割り込む気は三人は無い……というよりできない。 それをするのに問題なのは、予想以上にのび太が早撃ちと射撃を得意としていたこと。 おまけに完全な不意打ちとくれば、避けるのは相当に難しい。 そう……最初の一撃も、避けきれたわけではなかった。 「劉鳳、大丈夫か!?」... -
Take a good speed.
Take a good speed. ◆q/26xrKjWg 絶影の剛なる拳を受けて、女は森に墜落した。 月夜の中でも分かるほどに舞う土埃を見やりながら、劉鳳は呟く。 「やったか?」 「いーや、完全には入らなかった。また来るぞ劉鳳」 クーガーに否定されるが、それに対して反論はできなかった。あくまで希望的観測からつい出てしまった言葉だ。あの程度で本当に終わったとは劉鳳も考えてはいない。 このやりとりも、既に何度か繰り返されてきたものだ。 予想以上に時間を浪費していた。 アルターを出し続けて、戦い続ける。普段なら何ともないそれが、この場ではどういう意味を持つか。 絶影の解放状態を維持し続けることは、決して楽なことではない。 しかし、この女――シグナムと戦うには必要なことだ。それは認める。事実、二対一にも関わらず、シグナムはなおもこちらに食... -
『転』
『転』 ◆2kGkudiwr6 ◆LXe12sNRSs 両断された列車。主催者への反逆。 それを、しっかりと目で捉えていた者がいた。 (――全く、派手なことをする) その名はグリフィス。鷹の目は標的を鋭く見通し逃さない。 そう。彼はずっとフェイトを付けまわし、観察していたのだ。 いくら住宅街とはいえ、一歩間違えば自分の身を危機に晒しかねない愚行。 だが、それをうまくやってのけるのがグリフィスである。 もっとも、そろそろ日が出る時間帯。観察もそろそろ打ち切りにすべきだと彼は判断し始めた頃合いだったが…… ここに来て、大きな動きがあった。 (先ほど男としっかり会話をしていたのを見る限り、ミス・ヴァリエールのように狂っているわけではないはず。 ならば、あの行為も何かしらの理由がある) フェイトが飛び去っていくのを確認し、グ... -
【ローゼンメイデン】
桜田ジュン 6 44 怯える少年 ◆/1XIgPEeCM 90 回天 ◆wlyXYPQOyA 119 幸運と不幸の定義 near death happiness ◆QEUQfdPtTM 131 トグサくんのメッセージ ◆LXe12sNRSs 146 彼は信頼を築けるか ◆4CEimo5sKs 171 「聖少女領域」(前編)「聖少女領域」(後編) ◆LXe12sNRSs 真紅 7 30 薔薇の風 ◆Bj..N9O6jQ 49 決意の言葉 ◆wlyXYPQOyA 77 misapprehension ◆7jHdbD/oU2 130 Ultimate thing ◆nBFOyIqCVI 137 正義の味方 ◆2kGkudiwr6 160 逃げたり諦めることは誰にも ◆KpW6w58KSs 170 ――は貴方の/あたしの中にいる ◆q/26xrKjWg 水銀燈 17 (18) 34 ... -
永遠の炎
永遠の炎 ◆q/26xrKjWg ヴィータが死んだ。 昔――もう思い出せないほど遙か昔から、常に共にあった仲間。 そして、道を違えた敵。 どのような形であろうとも、違えた道が交わることは、もう、ない。 ヴィータから奪ったデイパックに入っていた、濡れた彼女の服。はやてが自分達にと与えてくれたものだ。 騎士甲冑と同じように。あるいは、もっと大切な何かと同じように。 何の因果か、それが今は自分の手元にある。 (死力を尽くさねばならない敵が一人減った。ただそれだけのことだ) そんな思いとは裏腹に、服を握りしめる拳に力が入る。 濡れた服から雫が垂れた。 ヴィータが死んだということは、レヴァンティンを振るうヴィータすらも屠った猛者がいるということでもある。 そんな相手と正面切って戦うことになれば、確実に勝てるとはとても言い切... -
私は笑顔でいます、元気です
私は笑顔でいます、元気です ◆q/26xrKjWg 彼女は目を覚ました。 海鳴市のとあるマンション。フェイトは自室のベッドで、いつものように伸びをしてから目をこする。 ベッドを降りて部屋を出ると、やはりいつものように、リンディがせわしなくキッチンとリビングを行き来していた。 「あら、おはようフェイト、もうすぐ朝ご飯の支度も終わるから、早く顔でも――」 「母さん」 駆け寄ってきた子犬形態のアルフの頭を撫でながら、フェイトはリンディに告げる。 「今日、局の任務があるんです。だから学校の方は昼には早退して、直接本局の方に向かおうと思っています」 「……随分と急な話ね。そもそも、確か今日は非番だったわよね?」 「はい。新たに見付かった次元世界で、ロストロギアの暴走が探知されたらしくて。既に探索隊の手には負えない状況だったみたいです。 それがあ... -
黄金時代
黄金時代(前編) ◆qwglOGQwIk 鷹の名を冠する銀髪の男、グリフィスは剣を手に入れた。 鷹の持つ剣はキャスカが持つ殺傷のための武器ではなく、覇道へと突き進むための道具。 彼の終わらない夢想するのために存在するもの、それが鷹の団であり、その要であるキャスカ。 望むのは夕焼けの小道の空に浮び、そびえる高き高き城。 その場所に至るためには決して抗えない身分という壁が存在し、彼の手中に収まることを応としない王者の標。 鷹は自分の全てを賭け、夢をその手に掴むために飛び続けてきた。 それは今も変わらない。 甘美な果実に手を出したばかりに、決して消え去るはずが無かった大火傷を負ったこともあった。 その大火傷は鷹の翼を完膚なきまでに叩き折り、終わらない夢へ続く覇道への道を消し去った。 夢を失い、翼を失い、足を失い、空を失った鷹には何の価値も存在し... -
黄金時代(前編)
黄金時代(前編) ◆qwglOGQwIk 鷹の名を冠する銀髪の男、グリフィスは剣を手に入れた。 鷹の持つ剣はキャスカが持つ殺傷のための武器ではなく、覇道へと突き進むための道具。 彼の終わらない夢想をするために存在するもの、それが鷹の団であり、その要であるキャスカ。 望むのは夕焼けの小道の空に浮かび、そびえる高き高き城。 その場所に至るためには決して抗えない身分という壁が存在し、彼の手中に収まることを応としない王者の標。 鷹は自分の全てを賭け、夢をその手に掴むために飛び続けてきた。 それは今も変わらない。 甘美な果実に手を出したばかりに、決して消え去るはずが無かった大火傷を負ったこともあった。 その大火傷は鷹の翼を完膚なきまでに叩き折り、終わらない夢へ続く覇道への道を消し去った。 夢を失い、翼を失い、足を失い、空を失った鷹には何の価値も存在... -
【ドラえもん】
ドラえもん 31 23 ドラえモンアドベンチャー 漂流? 殺戮の島! ◆I0.ou5lqlA 66 悲劇 ◆wlyXYPQOyA 84 現実の定義 Virtual game ◆B0yhIEaBOI 119 幸運と不幸の定義 near death happiness ◆QEUQfdPtTM 134 歩みの果てには ◆q/26xrKjWg 143 一人は何だか寂しいね、だから ◆lbhhgwAtQE 148 Standin by your side! ◆KpW6w58KSs 154 峰不二子の動揺 ◆pKH1mSw/N6 170 ――は貴方の/あたしの中にいる ◆q/26xrKjWg 182 白地図に赤を入れ ◆wuueI8w6Lw 191 避けてゆけぬBattlefieldこれがあたし達の全力全開 ◆2kGkudiwr6 198 Infection of tears ◆7jHdbD/oU2... -
「サイトと一緒」
「サイトと一緒」 ◆5VEHREaaO2 ルイズは何かに引き寄せられるように、川沿いを南に向かって一人で進んでいた。 その傍らには誰も居ない。そこにいるべき人物はすでに失われ、 いたかも知れない人物達もすべて拒絶した。彼女の虚無で。 そうして歩いていると、見慣れぬ建築物が目に入った。 それは防波堤と呼ばれるものであったが、ルイズはそのことを知らないため、それを見て多少困惑した。 まるで地球に住む人間がファンタジーの世界に迷い込んだように。 だが、そのまま歩む。もはや、後ろに戻る理由は彼女には無い。すべて滅ぼしてしまったはずだから。 そして、その道中の森の中で見つけてしまった。見知らぬ装束を着た首の無い遺体と、 見覚えのある珍しい異界の装束を着た首の無い、愛すべき人物のなれのはてを。 ルイズはそれを見るやいなや走り出す、そして平賀才人の遺体に縋り... -
勝利すべき黄金の剣
勝利すべき黄金の剣 ◆/XG/ITgUpI 「聖杯を求めて契約したはずが、このような場所に呼ばれるとは」 映画館の屋根の上。青いドレスに白銀の鎧を纏った小柄な少女、セイバーは思わず呟いていた。 その表情は、暗い。 彼女の正体は王――伝説に謳われるアーサー王。国を滅ぼしてしまった自分の愚かさを嘆き、 絶望し、自分よりも上手く国を統治できる新たな王に選定の剣を抜かせるため……過去を改竄する ためにあらゆる願いを叶えることのできる聖杯を求めた。そのために彼女は世界と契約し、色んな 時代、色んな世界への召還に応じている。そのため、聖杯という言葉が欠片も存在しないここに召 還されるのは少々意外ではあった。だが。 「願いが叶うという点では変わりない…… そういう点では、呼ばれるのは当然の出来事かもしれませんが」 そう、いかなる手段であろうと願いが叶う... -
Macabre in muddled rabbithutch(前編)
Macabre in muddled rabbithutch(前編) ◆S8pgx99zVs 舞台の北東に大きく広がる緑を湛えたなだらかな山。その西の麓、裾野に広がる市街との狭間。 そこに並んだ平屋の一角に全ての戸を閉じ窓を幕で覆った、目立たない中でもさらに隠れようと している静かな一軒の民家があった。 その、あまり立派だとは言えない一軒の民家の中には八人の男女が潜んでいる。 電灯も点けず、外からの月明かりさえも取り入れていない家の中は真に暗かったが、いくつかの 人が集まる場所は、布を被せたランタンの最低限の光で淡く照らされていた。 その内の一箇所、この家の中で最も広い部屋である居間に幾人かの人間が集まっている。 涼宮ハルヒ、ロック、園崎魅音……、そして外から戻ってきたトウカとエルルゥ。 彼女達に見守られながらキョンはノートPCが検索を終え... -
王の手の平の王
王の手の平の王 ◆LXe12sNRSs 夜の帳は明朝を向かえ、下ろした黒幕をまた白の世界へと譲っていく。 物語は終焉を迎えつつある。この世界で三度目の朝日を見ることはあるのか、はたまたその前に決着は着くのか。 私はあと幾度、あの主催者の傲岸不遜な様を見ればよいのだろうか。 ――此度の濫觴は、主催者ギガゾンビの急な招集にある。 集った参加者は老若男女隔てりはなく、それこそ闘争とは無縁の人生を歩むはずであった幼子もいたことだろう。 どんな人間とて、良識はある。 あのギガゾンビがヒトの範疇に収まる生物であるというのなら、そこに良識を凌駕するほどの悪意が秘められているのは明白だった。 私も含め、この余興では数多くの人間がその悪意に身を歪められながら生き、そして死んでいく。 最終的に残るのは一人。ギガゾンビに見定められた、勝利者のみだ。 ... -
彼女の死を乗り越えて
彼女の死を乗り越えて ◆7jHdbD/oU2 轟音とも呼べる歌声がなくなり、驚くほど静かになったその部屋で、カラオケの筐体が選曲を待っている。 それに構うことなく、ヘテロクロミアの人形、翠星石はうなだれる大柄の少年、ジャイアンをじっと見つめていた。 ジャイアンはそのことに気付いてはいない。ただただ、自分が衝動的に放ちかけた言葉を心の中で反芻していた。 『ぶっ殺してやる』 日常的に、深く考えることなく使っていた言葉だ。当然、本気でそんなことを思ったことなど一度もない。 だというのに殺すという言葉を使っていたのは、ジャイアンにとって『死』というものが遠く、実感の伴わないものだったからだ。 それでも今、吐き気を催すほどに死は現実感を伴っていた。 彼は死の残酷さと無情さを見せ付けられたのだ。それも、最悪の形で。 ジャイアンの頭に先刻の光景がフラッシュバックする。... -
ガッツ
ガッツ 「ベルセルク」の主人公。タイトルである「ベルセルク(狂戦士)」は、彼の事を指す。 登場時期は原作1~2巻前後、「黒の剣士」時代のため、年齢は20歳前後で、隻眼隻腕。 身長190cm前後の大柄で筋肉質な体格。全身いたるところにある傷跡は歴戦の証。 「蝕」により失われた左腕は鋼鉄の義手となっており、その義手には大砲や弓矢といった武器が仕込まれている。 (企画中では義手から武器は取り除かれ、ガッツが使用していたものは支給品としてロックに支給されている) その他炸裂弾や投げナイフなども使用でき、武器の扱いには精通している。 さらに作中で幾度と無く「鉄の塊」と評される「ドラゴンころし」を片手で軽々と振り回すほどの怪力と 魔物の攻撃を全身に受け、血反吐を吐いてなお幾度と無く立ち上がれる屈強さを持ち合わせる。 特にそれは憎むべき敵がいるときほど発揮され、自らの命をまるで... -
従わされるもの
従わされるもの ◆lbhhgwAtQE 「ようやくここまで辿り着いたか、っと」 俺は背負っていた少女を下ろし、横たわらせると自分もその場に座り込んだ。 そりゃ、ずっと女の子一人を背負って歩いてりゃ流石の俺だって疲れるさ。 で、休憩がてら、とりあえず俺は地図を広げた。現在地を確認するためにな。 「……っと、確か最初C7って位置にいて、南西に進んできたんだから……今はD6あたりってことかぁ?」 最短で山を下りれそうだったルート。それを進んだ結果が、南西方向への下山だった。 何せ、女の子一人背負ってるんだ。出来るだけ近道を使いたいってのが道理だろ? ……で、俺の視界には山の麓にそびえるホテルらしき建造物の姿が映っているわけだが。 「なぁるほど。あっちの方角に、こいつが見えるって事はぁ……大体ここらへんかぁ」 目の距離感覚を信じて俺は大方の目星をつけた。 ... -
淵底に堕ちた鷹
淵底に堕ちた鷹 ◆KZj7PmTWPo 輝くがらくたを求めて石畳を駆け抜けた、嘗ての幼少時代。 茜色の帳が下りる夕暮れの中、ただただ純粋に目指した至高の到達点。 最初は何も持ってはいなかった。だが、最初から他人が羨むものを持っていた。それは才能と言い換えてもいい。 始まりは光の差さぬ陳腐な路地裏で。底辺に位置する穴倉から、曖昧に輝く真なる王城を求めて。一歩一歩と確実に歩みを進めてきた。 一つずつ、丁寧に丁重に。積み木を重ねるが如く慎重にだ。 積み上げる腕は震えることなく、万事滞りなく高みを目指していった。 順調にゆるりと進行した自身の目的であったが、そんな折に一人の男が現れる。 躓きがなく、面白みに欠ける遊戯であったが、彼との邂逅は愚鈍な遊びに転機をもたらした。 男は自分以上に何も持ってはいなかった。他人に羨まれるものとて所持していな... -
Reckless fire
Reckless fire ◆2kGkudiwr6 ――夢を。 夢を、見ていました。 違う時から呼び出されたのなら、こうはなっていなかったのかもしれない。 けれど、今、そんなことは知りようがないこと。 こうして出会ってしまった。だから戻れない。 全ては前に歩くために。 全ては今までのことを清算するために。 目的は正反対。だから対峙する。しなくてはならない。 そう思っているはず――あなたも! ■ 「……どこ行きやがった」 民家の屋根の上。 首を動かして周囲を見渡しながら、カズマが唸る。 周りにセイバーの姿はないし、見えない。 しかし――カズマはそれを「逃げ切られた」と思ったのではなく、「近くに隠れた」と判断していた。 一見、この判断は相当無茶があるものに思えるかもしれない。 だが、地理的に考え... -
GAMEOVER(5)
GAMEOVER(5) ◆S8pgx99zVs [ The World end of Haruhi Suzumiya ] 時の流れが限りなくゼロに近い真っ白な世界の中心。 僅かずつに崩れていく自分の存在を意識しながら、ハルヒは無限に近い一瞬の時間を過ごしていた。 ……ああ、もうどれぐらい時間が経ったのかしら。 10秒くらい? それとも、1時間ぐらいは経ったのかな? みんなはもう元の世界に戻れたのかな? それとも、まだあの病院の中でぐずぐずしてるのかしら? 凛は……きっと、怒っているわよね。 あの時だってあの剣幕だったんだから、目の前にいたらきっと引っ叩かれるに違いないわ。 最も、わたしだって立場が逆だったら彼女を許さないけど……。 しんちゃんが何か無茶してないか心配だわ。ロックさんが面倒を見ててくれるとよいんだけど……。 それにし... -
佐々木小次郎
佐々木小次郎 [名前] 佐々木小次郎 [出展]Fate/stay night [声優]三木眞一郎 [性別]男 [一人称]私 [二人称]そなた、おぬし、おまえ、貴様 [三人称] [能力] 真名:佐々木小次郎 アサシンのサーヴァント。 正規の英霊ではないため宝具を持たず、剣の技量のみでサーヴァントと渡りあう無双の剣士。 剣の技量のみならば剣の英霊であるセイバーをも上回り第五回聖杯戦争においては最強を誇る。 第五回聖杯戦争に召還されたサーヴァントは殆どが攻性であるが、唯一彼は防性である。 武芸者の無想の域としての気配遮断が可能。 以下原作ステータス 筋力:C 耐久:E 敏捷:A+ 魔力:E 幸運:A 宝具:― 保有スキル 燕返し ……対人魔剣。最大捕捉・1人。相手を三つの円で同時に断ち切る絶技。回避不能の必殺剣。 心眼(偽) ……... -
黄金時代(後編)
黄金時代(後編) ◆qwglOGQwIk 目の前で固まってしまったガッツ、子供のように笑うグリフィス。 両者の沈黙は永遠のように長く長く夜の中に留まる。 夕闇の中を風が通り抜け、崩壊するものだけが時を刻む。 永遠のような二人の会合は終わりを告げ、先に動いたのはグリフィス。 大剣を頭上に振り上げたきり固まるガッツを突き飛ばし、同時に振り落とされるそれを最小限の動きで回避する。 間合いを開いたグリフィスは瞬時にディパックから散弾銃を取り出し放つ。 その一撃を回避すること叶わず、ガッツの体に至近距離から散弾銃の弾がめり込み、黒き鎧を打ち壊す。 終わりを告げるはずだった戦いは、まだまだ続く……。 ガッツの甲冑は散弾によって吹き飛ばされ、果たすべき防御はもはや期待できない程となっていた。 襲い掛かる数々の致命傷を防ぎ続けたその鎧は、名工ゴドーによって鍛... -
暁の終焉(中編)
暁の終焉(中編) ◆WwHdPG9VGI 二人の足音が遠ざかっていくのを確認し、沙都子は居間へ通じるドアから耳を放した。 (……出て行かずに聞いておいて、よかったですわ……) 沙都子は胸を押さえた。 (そういえば確かに、しんのすけさんは、やたらとエルルゥさんの側にいきたがってましたわね……) 山の中でのしんのすけの行動を思い出し、沙都子は顔をしかめた。 背後には気を配っていたが、自分はエルルゥの隙を窺うことに集中力の大半を割いていた。 ――見られたかもしれない 心の中に不安の黒雲が立ちこめ心臓がばくばくと音を立てている。 (どうすれば、どうすれば、どうすれば、いいんですの?) ハルヒがロックの申し出を受け入れた時、ロックの口調は確かに明るさを増した。 (もしかして……) ――ロックは自分が犯人だと気づいている?... -
It is not the end. To be continued to 『Heaven's feel』 and 『Strikers』.
It is not the end. To be continued to 『Heaven s feel』 and 『Strikers』. ◆2kGkudiwr6 [Now -Will the scar on the mind remain forever?-] 「……帰ってきたんだ」 自分の家の扉の前。 最初に私が言った言葉が、それだった。 でも、言葉に感慨なんてない。気持ちはそれこそ曇天のように沈んでいた。 「どう説明すればいいのかしらね……」 歯を噛み締める。 あの子はきっと泣くだろう。 下手すれば藤村先生やイリヤまで泣くかも……いや、確実に泣く。 その覚悟ができていないから……私は、逃げている。 最初は衛宮邸に行くつもりだったのに、いつの間にか足は自分の家に向いていた。 ほんと、私は弱い。イヤになる。 いっそ無理を言ってでも連れ... -
親友を失った悲しみと、愛する人を失った悲しみ
親友を失った悲しみと、愛する人を失った悲しみ ◆LXe12sNRSs 親友を失った悲しみと、愛する人を失った悲しみとでは、どちらの方が強いのだろう? そんな疑問は、何の意味もなさない。私はそう思います。 でもあの時、あの瞬間。私は愚かにも、抱いてしまったのです。 親友を失った悲しみと、愛する人を失った悲しみ……どちらが、狂気を宿しやすいのだろう――そんな、愚かな疑問を。 ◇ ◇ ◇ ギガゾンビが行った第一回目の放送は、二人にとって絶望以外のなにものでもなかった。 たったの六時間で、19人もの参加者が命を落としたという事実――本音を言えば、そんなことはどうでもよかった。 エルルゥ、鳳凰寺風。それまで誰に襲われることもなく、平穏な道を歩んできた二人にとっては……何よりも。 龍咲海……ハクオロ……カルラ。 この、見知った... -
彼は信頼を築けるか
彼は信頼を築けるか ◆4CEimo5sKs 考えてみれば遊園地から出たのは初めてだ。 見飽きた遊具や鬱陶しい音楽などからようやく解放されて、劉鳳は少しだけ心中で喝采をあげた。 ギガゾンビや殺し合いにのった人間、またこの状況それ自体といった 自分の苛立ちを募らせる要因は未だあるものの、少なくともこれでその内の一因が消えたことは喜ばしい。 西門ゲートの先には、舗装された道路が北と東に伸びていた。 どっちに進むべきか迷ったが、最初にあの真紅と名乗る、その名の通り真っ赤な服を着た動く人形に 初めて出会った場所から考えると彼女は東側の市街地に逃げた可能性が高い。 なので劉鳳もまた、東の道路を進行方向に選んだ。足を一歩、そちら側に向かって踏みしめる。 「頼む……無事でいろ」 そう呟く。 自分の過ちのせいで……いやそうでなくても、ただの民間人が殺さ... - @wiki全体から「失われたもの、守るべきもの」で調べる