くっ殺(ガチ) ◆QkyDCV.pEw
蒼月潮は男子中学生である。だが彼の性質から、思春期の少年に良くある性的なものへの興味から来る奇行の数々とは基本無縁であった。
ただそれでも、妙齢の女性ダクネスが全裸でいるのを目の当たりにして、完全無反応でいられるほど枯れてもいない。
なので、彼女を覆うあれやこれやを全て洗い落とす事になれば、必然、その内になる顕になった肌をその目にする事になるというのにも、気付いている。
それにもっと率直な話、彼女の負った怪我の状態を考えるに、下手に肌に何かが触れてしまえば、きっと激痛が走るだろうと予測され、潮は彼女のヒドイ汚れを落とす事を躊躇しているのだ。
ドロなんてなんだい、とかいう次元の話ではないのだ。
ビルの中、オフィスになっているその一室で、ダクネスはまっすぐに突っ立っていた。
衣服は無い。その代わり、体表のほとんどが出血と醜い傷口で覆われており、そのあまりの有様に、彼女を見た者の大半は彼女がまだ生きている事が信じられぬであろう。
座るのも寝転がるのも、その体表が何処かに触れるという事で。ダクネスはこれを避けるため立ち続けているのだ。
潮はダクネスに満足するまでパンを食べさせた後、そこで進退が窮まってしまう。
潮にもここがまともな場所ではないだろう事はわかる。町並みは普通なのにそこに人の姿は無く、殺し合いをしろと言われ放り出された場所であるのだ。
地図にある病院に行けばそこに医者が居る、なんて考える程世間知らずでも間抜けでもない。
潮に治療の心得は無いが、応急手当の本でも読みながら何とかするしかないか、とそこまで考えた所でダクネスが口を開いた。
「ウシオ殿、改めて提案させていただきたいのだが、よろしいか?」
「え? うん、何?」
「私は名簿を確認したのだが、そこに私の仲間の名前が書かれていた。恐らくは皆も私と同じようにここに連れてこられているのだろう」
潮も名簿は一部見た。そこに、死んだと言われていた秋葉流の名前が書いてある事も。
「その仲間の一人が、さっきも言ったが怪我の治療を得意とするのだ。なあ、ウシオ殿。もし良ければ彼女を探してはくれまいか? 私の負った怪我はかなり重いものであろうが、その仲間の魔法ならばたちどころに治ってしまうだろう。それほど優れた魔法を使うのだ、彼女は」
「そうなんだ! じゃあ、俺一っ走り行って探してくるよ!」
「ああ、そうしてもらえると嬉しい。私はここに隠れているから、見つかる心配もあるまい。頼んでばかりで心苦しくはあるのだが……」
「何言ってんだ! そのぐらいお安い御用さ! ……あ、でも、お姉ちゃん、その、体の方は……」
ダクネスは、顔を歪めると響くように痛むのだが、それを押し殺して笑う。
「ははは、見ての通りだ。ただ立っているだけならば何時までだってやってみせるぞ」
見ての通りだった場合絶対に放置とかありえないのだが、我が身を直接目にする事はもう出来ないダクネスは、そんな事をおどけるように言った。
そこで、屋内にすら聞こえる音量で、外より第一回目の放送が流れて来た。
ダクネスの知り合いは誰一人として、潮の知った名も、たった一つが呼ばれたのみ。しかも潮の知り合いで呼ばれたのは『紅蓮』である。
紅蓮の名が呼ばれた時、潮の脳裏に浮かんだのは無残に首を飛ばされたひょうの姿。そして、何故かとらの姿が思い浮かぶ。
その不思議に少し首を傾げる潮であったが、続々と呼ばれる名前に潮は自制が難しくなっていく。
それはダクネスも一緒だ。見ず知らずの人間であろうと、これまでに十六人も死んだと聞かされて、ああそうかと納得出来るような人間ではないのだ、潮もダクネスも。
重苦しい声でダクネスが言う。
「……ウシオ殿。どうやらあまり悠長にしている時間は無いようだ」
返す潮の声も剣呑な低さであった。
「ああ。これ以上、好きにさせてたまるか」
潮は出来るだけ急いでダクネスの仲間を見つけてくる、と言ってビルから外へ出る。ダクネスの仲間、カズマ、アクア、めぐみんの容姿と名前は口頭にてだが教えてもらっている。
この直前、潮はダクネスに頼まれて小さな包丁を一本、見つけて渡していた。
いざという時の為の気休め程度に、という事でダクネスが頼み、潮は快くこれを了承する。蒼月潮はまだ中学生で、ダクネスの真意を見抜く事が出来なかった。
目も見えず、身動きも取れない。その状況で周囲から誰も居なくなる。隠れているとはいえ、無防備にその身を晒しているのに変わりは無い。
そしてダクネスはついさっき、死ぬよりも恐ろしい目に遭うという事が、どういった事なのかを具体的に体験してしまっていた。
である以上、どうしようもなくなる前に、本当の最悪を迎える前に、自らを救う手段を確保しておきたいと考えるのは極自然な事であろう。
ダクネスはヤモリとクレマンティーヌの拷問をも耐え抜いた来たが、次同じ事をされて、人の尊厳を失わぬ自信は持てそうになかった。
潮が部屋を出て、しばらくはダクネスも立ったままでいられた。
だが程なくして呼吸が乱れ、膝が笑い出してくる。
目の奥が薄暗く感じられるようになった所で、ダクネスはたまらずその場に腰を下ろしてしまう。
お尻が床につくと、とても痛い。痛いが苦しい方がよりキツかったので、そのまま床に横になる。
少し楽になった。胸から上、特に目の周りがかーっと暖かくなっていく感じがする。
床に触れた場所は痛いが、その暖かくなっていく感覚は心地良い。ダクネスは床に寝そべったまま脱力する。
傷がこすれる痛さと、床に触れてひんやりと冷たい気持ちよさが大体おなじぐらいに感じられる。
ならば疲れない分、横になっていた方が良い、と考える。
恐ろしさはある。
こうまで徹底的に痛めつけられた事は流石のダクネスにもなく。今の自分が、助かる程度の怪我なのか、それとも余命幾ばくもない有様なのかも、判断する事が出来ない。
目が見えず、かといって指で傷に触れてみた所で、指先が全てダメになっているので、触覚にすら頼れない。痛さで判別しようにも、ダクネスが考えていた苦痛の限界などとうに超えてしまっている。
ダクネスの常識では、こんなにも痛かったらとうに死んでいるだろう、と思えた。それでもこうして今、ダクネスは生きているのだ。
人間とは考えていた以上にしぶとい生き物なのだな、と怯え焦る自分とは別の、もう一人の自分が至極冷静に思っている。
その落ち着き払った自分が言う。食事も取ったし、今ならばもう、眠ってしまってもいいだろうと。
意識を失ったが最期、二度と目を覚まさないのでは、といった恐怖からダクネスは睡眠を受け入れられなかったが、体の方が休息を欲していたせいか、そのままゆっくりと、ダクネスは意識を失い、小さく寝息を立て始めるのだった。
武装霊柩車ネズミハヤイの後部座席は、ゆったり寛ぎ空間である座敷になっていた。本来の霊柩車であればこのスペースには遺体が置かれるわけで、コナンは何とも落ち着かぬ気分になる。
ヤモトとコナンの二人はここに腰を下ろす。コナンの常識からは考えられぬ程車内は震動が少ない。
運転席からオルガ・イツカの声が聞こえてくる。
「とりあえず北に逃げる。それで構わないな」
押し黙ったままのヤモトに代わってコナンが答える。
「うん、お願い」
座敷窓の外の景色を見るに、コナンが想定しているシャルティアの移動速度を上回っており、これなら逃走も容易だろうと、ようやくコナンは一息つくことが出来た。
コナンは何時も自分が使っているものとは違う、支給された時計を見る。
時間は午前五時過ぎ。後一時間で定時放送が流れるとの事だ。
座敷の壁によりかかると、全身が弛緩していくのがわかる。別に何かをされたとかではなく、極度の緊張状態から多少なりと安心出来る環境に落ち着けた事が原因だろう。
『……流石に、疲れた……』
「ねえ、ねえ、君」
不意に声をかけられ、コナンは身を起こす。
が、全身が動かない。いや、動くが恐ろしく鈍い。頭の奥にある重苦しい何かが思考を引きずっているようで、考えがまるで進んでくれない。
三秒。江戸川コナンのスペックから考えればありえない程鈍重な思考速度が、ようやく現状をコナンに提示して来た。
背筋を寒気が走り抜ける。
『ヤベェ! 俺寝てたか!?』
重苦しい体と思考は、睡眠状態から無理矢理意識を引きずり起こした結果だ。よほど疲れていたのか、時間感覚はまるで無い。
咄嗟に時計を確認する。五時五十五分。ぎりっぎりである。というより彼女、ヤモト・コキがそれとわかって起こしてくれたのだろう。
「あ、ああ、悪い。寝ちまってたか」
「ううん、その小さな体でジツを使ってたんなら仕方ないよ」
この車はびっくりするぐらい震動が少ないが、それでも車が停車していく動きぐらいはわかる。放送の時間が近くなったので、オルガは車を止めたのだろう。
前席から彼の声が聞こえた。
「そろそろ放送の時間だ」
首を振って無理矢理意識を覚醒させるコナン。
「ああ、シャルティアは?」
「あれからずっと走りっぱなしだ、振り切ったと考えていいだろ。それと……」
前席でオルガが何やら操作すると、座敷の装置が動きだし、お茶とおかきが出てきた。
良く見るとヤモトの分は既に同じものが出されている。
「そっちのねーちゃん曰く、毒は入ってない、だそうだ」
「わかんのかよ」
「ニンジャだし、それぐらいは」
おかきはともかく、喉は滅茶苦茶渇いていたので、出されたお茶を一気に喉に流し込む。
熱い。でも、味は悪く無いし、目を覚ますにはちょうどいい。
コナンはちらとヤモトを見て、次に運転席に座るオルガを見る。
コナンに余裕が全く無かったとはいえ、子供のフリをコナンは全くしなかった。
だが、見た目子供のコナン相手にも、二人はまるで大人にそうするような応対をしてくる。その理由を問い質したくもあり、またそれ以外にも山程聞きたい事はある。
それは二人にとってもそうなのだろうが、今はまず。
外から聞こえて来た放送を全て聴き終えると、コナンは額を抑え俯いていた自分の姿勢に始めて気付いた。
安室透が死んだという話は、コナンにとってはかなり衝撃的な内容であった。
あれほど用心深い男がそう容易く殺されるものか、と考える一方、シャルティアのような存在や魔法の事を考えるに、彼程の男が不覚を取る要因も充分にあるとも思えた。
そして、殺し合いをさせる側の立場になって考えるに、特に最初の放送では虚偽を交えない方が有益だろうと考えられる。
江戸川コナンの思考力は、安室透の現在の生存率はかなり低いと言っていた。
コナンにとって衝撃的な放送ではあったが、コナンは他の名前を聞き落とすような事は無い。
呼ばれた名前と名簿のそれで整合性はとれていた。反応を見るに、ヤモトもまた知人の名が呼ばれたようだ。恐らくはあの二人のどちらか或いは両方であろう。
前席のオルガの表情は見えないが、放送を聞く間全く反応は無かった。
さて、とオルガは後部座敷に移動してきた。
「色々と話しておくべき、だろうな」
ヤモトは起こった事柄を言い難そうにしていたし、多分コナンがそうするより適切な説明が出来ないと思うので、コナンは自分がここに招かれて起こった出来事を全て、二人に説明する。
空を飛ぶネックレスの話に、オルガもヤモトも胡散臭げな顔をしていたが、論より証拠と二人にこれを持たせて、車の外で空を飛ばせてやった。
盗んで逃げる可能性を考慮しなかったわけではないが、人間離れした身体能力を持つヤモトと、このちょっと乗っただけでわかるぐらいご大層な車を持つオルガとが、そうする理由は薄いと考えた。
二人はこれだけで三十分潰れてしまうぐらい飛行ネックレスを堪能した後で、コナンの言葉を信用してくれた。
ネックレスで荒唐無稽にそれなりの信憑性を持たせた後で、コナンはシャルティアとこれを防がんとする動き、そしてヤモト達との遭遇と逃走をオルガに説明する。
オルガは、必死に現状を受け入れようとしているようだが、整理しきれぬ山程のものを相手に苦戦している模様。
一方ヤモトはというと、コナンやオルガよりはよほどあっさりと魔法なりも受け入れているように見える。自分を守って死んだ二人を想ってか、その表情は晴れぬままだが。
コナンは探るようにオルガに問う。
「随分と馬鹿げた話をしてる自覚はある。けどその辺の証明や確認をするよりも先に、コイツをはっきりさせとかないとこの後に響く。なあ、オルガさん。アンタはこの後どうするつもりなんだ」
「……どうもこうもねえ。このままここで言われるままに殺しあったとして本当に先はあるのか? 俺はそうは思わねえ。だったら可能性があろうと無かろうと、どうにか道を見つけるしかねえだろ」
「諦める、とは考えないんだ」
「性に合わないんでな。お前はどうだよコナン、諦めて誰かに殺されるのを待つか?」
「……殺すのも殺されるのも出来ねえんだよ。俺が守ってやらなきゃならねえのが居るんでな」
オルガは口の端を上げ笑ったようだ。
「そうかい。なら、手を貸せよ。ダークニンジャが言ってたぜ、お前には何かがあるってな。そいつを、俺に預けてみねえか」
「お互い、いきなり全部をさらけ出せる程考え無しでもないだろ。けど、目的は一緒だし、俺の出来る限りで協力したいと思う。……後、俺の見た目で判断しないでいてくれたのには、感謝している」
「……見た目だけでなめてかかる程、考え無しじゃねえんでな」
オルガは具体的になめてかかっちゃマズイ例である三日月を思い出していたり。
オルガからの反応を受け、コナンはここで更に一歩踏み込む事にした。
すなわち、この集団でのイニシアチブを得る事だ。今話した中で、オルガはまだ確たる脱出のプランを考えていないだろうと判断出来る。
ただ漠然と協力者を増やす事で、打てる手を増やそうとしている。コナンにもまだ脱出のプランは無いのだから、そこを責める気は無い。
今はまだ敵、味方、参加者、会場、等々の情報収集を行う段階であろう。そしてこれと並行して、シャルティアのような殺人者から他参加者を守る手立てを講じなければならない。
江戸川コナンの思考能力は、その為に現状最も有効な手段は、シャルティアの殺害である、と断じていた。
あの人間離れした能力を相手に、防戦一方はありえない。基本的に、殺害を意図して動く者を殺さずに止めるには、相手を圧倒する戦力を有していなければならない。
江戸川コナンにとって、例えば戦闘ヘリであったり、何なら戦車の一両や二両ならば、打倒可能な範疇である。
もちろんコナンも大きなリスクを負う事になるが、搭乗者を殺さず捕えるという策を、状況次第では充分考えうると思っている。
だが、そんなコナンでも、アレはダメだ。
何とかしようと観察を続ければ続ける程に、どうにもしようのなさが際立って来る。
コナン程の知略を持ってすら、シャルティアに対する物理的アプローチに、まともな成功率を伴う策は出て来ない。
そもそも、アレは殺し合いを殺し合いと認識してすらいない。自分が殺される事を微塵も考慮しておらず、ただただ蹂躙する対象としてのみ接して来る。
この殺し合いを企図した者が、殺し合いを促進させるべく招き入れた、と言われた方がよほどしっくり来る。
『こっちも、まずは情報収集か。よしっ』
「なあオルガさん。この後、どう動くかを俺なりに考えてみたんだが聞いてもらえるか?」
オルガはまだヤモトに協力を持ちかけてはいない。その前にこの話をする事には、それなりに意味がある。
「ん? 何か考えがあんのか?」
「まず、何より先にシャルティアへの対処を考えるべきだと思う」
「…………逃げるだけじゃマズイってのか?」
「足を止めるだけになるか、それ以外になるかもわからないけど、アレがどんな生き物なのか、どういった習性があるのか、何を目的としているのか、その辺調べておかない事には何をするにも大きなリスクを抱え続ける事になるよ」
「俺は見てねえんだが……ダークニンジャも相当警戒してたな。一度俺も見ときたいが、出来るか?」
「幾つかアレを調べる手は考えてある。その過程でオルガさんもアイツを、アイツのヤバさを見る事が出来ると思う」
「殺しに動いてる奴ぁ、アレだけじゃねえだろう。先に話の出来る奴を集める方がいいんじゃねえのか?」
「そっちはダークニンジャって人に任せるのは?」
「ふむ、交渉向けの奴じゃねえが……それで納得すべきか。居るかどうかもわかんねえ殺し屋より、居るのがはっきりしてる殺し屋に先に対処しろってのは、わかる理屈だ」
「それで、その為の準備なんだけど、結構な手間がかかりそうなんだ。だから……」
そこでコナンはヤモトに目を向ける。
「もし良かったら、ヤモトさんも手を貸してくれないかな」
ヤモトの目が鈍く輝く。
「それは、アレを討つ手に繋がるの?」
「アイツを調べてそれ次第だ。事によっちゃひたすら逃げ回るってのも充分ありうる」
「ほおっておけば、アレは次々人を殺していくよ」
「まずは、自分が殺されないようにしなきゃだろ。レスキュー隊員も現場に入れば要救助者の一人になるんだぜ。いいか、俺達はアイツに減らされる訳にはいかねえんだ。アレを何とかした後、ここを脱出しなきゃならないんだからな」
タイミングを合わせたのか、オルガが口を挟んで来る。
「出来るんなら殺すさ。そいつを見極める為にも、シャルティアってのがどんだけやれるのか、何をやれないのかを調べなきゃなって話だ。最悪、逃げる足にはネズミハヤイがある。どうだ、アンタも俺達に乗らねえか?」
しばらく間を空けて後、ヤモトは小さく頷いた。
「家電量販店?」
オルガの問いに、コナンはネズミハヤイの助手席に座りながら頷く。
「出来るだけ大きい店がいい。後は、車やバイクの部品の店かな。小型のカメラを山程設置して、シャルティアの動きを監視する、もしくは……」
コナンが言葉を止めるのに合わせ、オルガもちらと背後を見る。それだけで二人の間で意図が通じる。
シャルティアと交渉する、その言葉を恨みを持っていると思われる彼女の前で口にすべきではない、という話だ。
例え決裂前提であろうと、会話を交わす事で何かしらの情報が得られると二人は期待している。
またコナン曰く、使える携帯電話でもあれば無線式のスイッチを電話の数だけ作れるし、アレを追い込む仕掛け造りにはもって来いだとか。
それだけでなくずらずらと家電機器を小道具に用いたアイディアの数々を披露する事で、オルガも、口は挟んでこないが話だけは聞いているヤモトも、コナンの発想と知識に目を丸くしている。
支給された地図には店の場所まで書かれてはいない。
コナンが家電大型店がありそうな通りを探し、オルガを案内している。
オルガは運転を続けながら、世間話程度の気安さでコナンの急所を突いた。
「コナン。殺しはしたくねえか?」
「…………したい奴が居るのかよ」
「好き嫌いで殺す奴なんざ、俺もお目にかかった事ぁねえよ」
しばし無言。先に口を開いたのはオルガだ。
「殺らなきゃ殺られるだけだ。お前だけじゃない、お前の大事な奴も死んじまう。その時が来る前にさっさと腹くくれ。まさか、ガキだからって容赦してもらえるなんて考えてねえよな」
「シャルティアは、多分、子供でも殺すさ」
「殺された人数聞いたろ。お前を殺しにかかる奴ぁ、きっとそいつ一人じゃねえ。生き残りたきゃ殺せ、殺さなきゃならねえ奴をな」
「選択の基準は?」
「そいつを決められないってんなら俺が教えてやるさ。誰を、何時殺すか、俺がお前に教えてやる」
「アンタは人の生き死にを決められる程、大した人間なのか?」
オルガはしばし、返事に間を置く。
「……基準なんざ明快だ。俺の、俺達の、行く道塞ぐ奴ぁ、皆敵で、殺さなきゃならねえ奴だ。コナン、俺達の行く道は、俺達の生きる道だ。抜けられないなら死ぬだけだ。死ぬのが嫌なら、踏み潰されるゴミで居たくないってんなら、戦って勝ち取れ」
わざとらしい程に大きく嘆息するコナン。
「オルガ、アンタさあ、どっかで戦争でもやってたか? 発想が文明人のそれじゃねえよ」
半分嫌味で言ったのだが、オルガからは気分良さげな返事が。
「おうよ、鉄華団って知らねえか? こう見えて俺ぁそこの団長サマだぜ」
「……兵士、か?」
「兵士ってよりぁ傭兵ってのが近いんだろうな。……仲間みんな置いたまま、こんな所に拉致られちまう情けねえ団長だがよ」
「道理で」
「ん?」
「雰囲気がおっかねえわけだ。なあオルガ、ここは、戦場なのか?」
「殺しに来る敵が居るんなら、そこが宇宙だろうと火星だろうと地球だろうと、戦場になっちまうんだよ。コナン、お前は戦場を知らねえのか?」
「知りたくも無いね。それに俺は、ここが戦場だなんて認めた覚えはねえ。町並み見ても日本以外にありえねえし、なら、日本の法律に則った形以外の解決方法を俺は認められねえよ」
オルガは、とても驚いた顔でコナンをまじまじと見る。
「本気で、言ってんのかそれ?」
「当たり前だろ」
「そのニホンとやらの法律じゃあ、殺しに来られても殺し返したらマズイのか?」
「……過剰だと判断されない程度の反撃は認められてる」
小さく噴出すオルガ。
「なら、それでいいだろう。何時首輪吹っ飛ばされて死ぬかわからねえ、常時殺しにかかられているような状況だ。だったらこっちも何時反撃したって構わねえんじゃねえのか。どの道、俺達の今の状況に適した法律なんてある訳ねえだろうしな」
無言のコナンに、オルガは畳み掛ける。
「小利口な理屈並べたってよ、俺達が今こうして殺されかけてるって事実は変わらねえし、そいつを、都合良く何処かの誰かが何とかしてくれるなんて事ぁありえねえ。俺達が、自分の手で、切り抜けてくしかねえんだ。コナン、クソみてぇな逃げ口上なんざ、聞いてやれるのは今の内だけだぜ」
言い草はあまり気分の良いものではないものの、自称傭兵団団長のオルガ・イツカが、子供でも容赦しない的態度を取りつつもコナンに対して随分と気を遣ってくれているのはコナンにもわかる。
命令する事で、その殺しの責任は自分にある、と明言してくれており、更にコナンの言葉にも一々丁寧に相手をしてくれている。
コナンは、このオルガという青年の、現代日本からは大きくかけ離れた価値観を理解しつつも、その言葉に納得出来ないでいた。
今コナンが置かれた状況においては、オルガの言葉や判断の方がより正しいとわかっていても。
ここが戦場であるか否か。それ自体はさして問題ではない。
戦場であろうと正しく法が施行されている場所もあるし、逆に戦場でなかろうと法秩序の及ばない場所もある。
そしてこの土地を管理運営している者達は、一応、そこに一定の秩序がもたらされるよう
ルールを定めている。
郷に入っては郷に従えとも言うし、ここが彼らの土地である以上、彼等のルール、法に従うべきであろうか。
ただ、ここに招かれた者達は、現状を満喫している者ですら、望んでここに来たわけではない。
当人達の意思確認もせず勝手に連れて来ておいて、我等のルールに従えでは話は通らない。
挙句、期日が過ぎれば殺す、と言ってくるのだ。そんなルール、誰が好き好んで従うものか。
彼等の主張には正当性なぞなく、そのルール、法にも正しい根拠は無い。
それでも、と彼等が自らのルールを押し付けてくるのなら、後は、戦争しかあるまい。
その戦争も、敵味方の両陣営でただの一度も話し合いの場がもたれていない今は、ルールなどは無い。
更に、ルールはルール違反を咎める者が居て始めてルールたりえるのだ。
『ルール違反を咎める』目的でシャルティアを拿捕出来ればコナンの規範にとっての最善なのであろうが、オルガも、ヤモトも、先程居たダークニンジャとやらも、そんな目的ではきっと協力してもらえないであろう。
別に彼等の順法精神が著しく劣っているという話ではなく、今置かれている状況の中で優先すべきものがわかっているというだけだ。その判断に、コナンも否やはない。無いのだ。
この地では、害意から身を守る為の公的手段が存在しない。である以上、自分の身は自分、もしくはその身内で守るしかない。
だからこそオルガは身内を増やそうというのであるし、コナンもこの地で出会った殺人者に対し順法を説いたりはしないのだ。
この段階ではまだ法律というよりは道徳に類する規範である他者を害してはならないといった部分には抵触しておらず、そうする事に抵抗は無い。いや、それが可逆的なものであるのなら、コナンは他者に被害を及ぼす実力行使を厭わない。
だが、反省、後悔の機会が永遠に失われる、殺人はダメなのだ。
公平、公正な審議の元下された判決により、死をもたらされるのであればコナンも納得はする。だが、そういった審議をすら行わず個人がそれらを断じるなぞと、コナンには決して受け入れられる事ではない。
ただ他方、今コナンの置かれた状況が常識で判断を下せる状況でない事も理解している。そこに、コナンのみならず毛利蘭や灰原哀までもが巻き込まれている事も。
コナンには一刻も早い状況の打開が求められている。
更に、コナンに譲れない一線があったとして、それをオルガだったりヤモトだったりに強要する事は出来ない。そしてコナンが迷い悩むのは、コナンが殺人を忌避する事が同行するこの二人のリスクとなっているからだ。
或いは友愛を諭し非殺を声高に叫べれば楽だっただろう。正義を信じ一命を賭して順法に殉じるのも道であったろう。
だが、そんな思考停止を、江戸川コナンは行えない。何時だって最善を模索し続け、数多の不可能に挑んで来た江戸川コナンなればこそ、最期のその瞬間まで思考を手離す事は出来ず、故に、苦悩は絶えず付きまとい続ける。
江戸川コナンをもってすら、殺さねば守れない、そんな場面に出くわしたとして、コナンは自分が引き金を引けるかどうか、まるで自信が持てなかった。
思考がそれなりにまとまった所で、コナンは内心でだが全力で愚痴を零す。
『不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる……って、魔法なんて言われたら、何処までが不可能で何処から可能なのかわっかんねえんだよバーロー! そんな状況で! 人の命の取捨選択なんて出来るわけねーだろ!』
ネズミハヤイの助手席にて思考に浸っていたコナンであったが、これで周囲への警戒は怠っていなかった。そんな真似が平然と出来るのが、江戸川コナンという少年の非凡さである。
「あん?」
道路の先に、黒い人影のようなものが見えた。
その移動速度に、コナンは瞬時の判断を下す。
「オルガ! Uターンだ戻れ!」
人間サイズではあれど、移動速度が人間のそれではなかった。そしてその人影は、こちらの存在を認めたように見える。
あれが友好的な何かであるかどうかはわからない。ただ、あんな尋常ならざる動きを出来る存在に、コナンは心当たりがある。もし、それだったら即座に逃げなければならない。
いきなりの命令口調ではあったが、オルガはその声の必死さのせいか、一度コナンの表情を確認した後でブレーキを踏み込み、ハンドルを回す。
この車の非常識なグリップ力のせいか、タイヤが滑り始めるのにそれなりにかかったが、アクセルをふみっぱなしのまま維持していると、急に車の後部が大きく振り回される。
少し我慢してからハンドルを逆に当てる。景色がめまぐるしく変わっていくが、オルガが進行方向を見失う事は無い。
サイドミラーで背後を確認していたコナンが声を上げる。
「マズイ! 追いつかれる! シャルティア? じゃない?」
何かをしゃべっている。コナンは窓を開く。
「……おーい、待ってくれー……」
髪が背中にかかる程に伸びており、長大な槍を手にしてはいるが、良く見れば年恰好は成人前に思える。
ただ、目というか顔つきが物凄く怖い。
コナンは助手席の開いた窓から乗り出し叫んだ。車は既に反対方向に向け加速を始めている。
「アンタ! その槍は何のつもりだ!」
そう言ってやると、少年はそこで始めて気付いたとばかりに驚いた顔をし、その場に止まって槍を地面に下ろし両手を上に挙げてぶんぶんと振る。
「おーい! 俺はそっちとケンカする気無いんだ! 助けてくれー!」
少年が槍を手離すと、背後に伸びていた髪がばさばさと落ちていく。怪しいなんてものではない。
コナンはやっぱり逃げよう、という極めて常識的な発想をねじ伏せ、オルガに言った。
「車止めて! シャルティアじゃない。一応、見た目すんげぇ怪しいけど、友好的な接触を求めてるっぽい」
「なんだそりゃ……まあいい、止めるぞ。ヤモト、護衛を頼む。コナン、お前は出るか?」
「……オルガが隠れて俺が出る、ってのがこっちの最善だけど、流石に俺じゃ話聞いてもらえねえだろうしなぁ」
「なら三人で行くさ。どの道お前の背じゃネズミハヤイは動かせねえ。車の中からじゃ口も出せねえだろうしな」
「お、俺、蒼月潮ってんだ。向こうに怪我人が居るんだけど、何処かにお医者さんとか知らないか?」
開口一番彼はこんな事を言い出した。その切羽詰った様子に、かなりの怪我なのでは、と考えたコナンは彼の話に乗ってやる。
「どんな怪我なんだ? 具体的に、後応急手当は?」
「か、体中ひでえんだ。もう、何処も彼処も傷だらけで、チクショウ。ほ、本当にヒドイ事になってて、て、手当てとか、俺、何処をどうしていいかわかんなくって……」
十台半ば、中学生ぐらい、とコナンは見た。なら、大怪我を負った人間を見た反応としてはこの焦りっぷりも仕方が無いとも思える。後、これで演技は多分無い。
コナンが確認の為オルガを見上げると、オルガはヤモトの方を見ていた。彼女は首を横に振っている。なのでコナンが言ってやった。
「簡単な応急手当ぐらいなら出来る。行こう」
オルガもヤモトも、何やら恥ずかしげというかいたたまれなさそうにしていた。
コナンのような小さい子供が出来て自分が出来ない事を恥じているのだろう、一々フォローを入れるのも面倒なのでコナンはスルーする事にして、車に乗り込んだ。
車内でコナンは怪我の原因を少年、潮に問うと彼は激情を堪えながら教えてくれた。
潮はその現場を見たわけでもないのだろうが、彼の説明を聞いただけでも、そこで何があったのかはコナンにも想像出来る。
オルガが忌々しげに吐き捨てる。
「……クソ野朗が」
ヤモトもまた、表情からしてわかりやすい程に怒っているのがわかる。
コナンも同じ気持ちであったが、頭の奥底の冷静さは失われず、途中車を止めさせ薬局で必要と思われる医療品を手に入れた後、その現場へと向かった。
ダクネスが目を覚ましたのは、足が妙に震える感じがしたせいだ。
どれぐらい寝ていたのか、体が重く寝起きは最悪だ。
まだ外は暗い。
何故こんな時間に目が覚めたのか、と身を起こそうと動くと、途端全身に凄まじい激痛が走った。
「うひゃうっ!」
思わず変な声が出てしまう。何が起きたのか、体を確認しようと身をよじると、また予期せぬ部位から痛みが。
頭は混乱したままであったが、ふと、気付いた。自分は目を瞑ったままだと。
瞼を開こうと力を込める。それもまたとても痛くなかなか開いてくれないのだが、何とか開こうとしてもがく。全身の痛みに対し、どうなっているか見る事も出来ぬでは恐ろしすぎる。
顔を左右に振ったり上下に揺らしたりしながら、何度も瞼を開こうと試すがダメ。一体どうなってるのかを思い出そうとして、そこでようやく、ダクネスは我が身に降りかかった不幸を思い出した。
ダクネスの目は、失われていたのだ。
全身を震えが走る。痛みではない、恐怖故だ。
無意識の内に両手を左右に伸ばし、周囲にある物を確認する。そんな動きもまた痛みを伴うものだが、何もわからぬままの恐怖に比べれば遥かにマシだ。
床をぺたぺたと触って回ると、何か細長いものに触れる。ちなみに、指先で触れると痛くて堪らないので、手の平ではたくように触れて回っていた。
更に思い出した。これは、寝る前に潮からもらった短剣だ。
これをぎゅっと胸元に握り締めると、ダクネスは必死に恐怖を堪える。
声を張り上げ、ウシオを呼びたい。別に何をして欲しいという訳ではない、ただ側に居てくれるだけでいい。
近くにあの優れた戦士であるウシオが居て、自分の身を守ってくれているとわかるだけで、どれほどダクネスの心は安らぐか。
だが、ダメだ。ウシオはダクネスの側に居て良い人間ではない。今の何の役にもたたないダクネスなぞほおって、もっとたくさんの助けられる、まだ間に合う人達を救うべきだと。
そう言って彼を追い出したのは他ならぬ自分であるのだ。ダクネスはそんな自分の意地にすがって恐怖に耐える。
ダクネスには、とうにわかっていた。
あの二人。大男と女とに対して、ただ声をかけられただけならばまだ、まだなんとか、震えながらであっても矜持の欠片にすがって人であり続ける事が出来る。
だが次またあの二人に触れられたなら、軽く表面をなでるだけであっても、悲鳴を上げその足元に這い蹲って許しを請うだろう。
地獄とは、煉獄とは、悪夢とは、ダクネスはその全てを知ってしまったのだ。例えアクアの治療で怪我が治ったとしても、もう決して元のダクネスには戻れまい。
暗闇の中で、ダクネスは暗闇であるが故に、思い出したくも無い悪夢の映像を見る。
例え魔王であろうとも、ああまでの悪意は持ちえないだろう。
苦痛への強靭な耐性を持つダクネスをして、苦痛が恐怖に直結するような、そんな仕打ちを執拗に何度も何度も何度も何度も繰り返してくるのだ。
身も世も無い悲鳴をあげ、無様に救いを求めて喚き、それら全てを、二人は歓喜と共に蹂躙していく。
そんなダクネスの元に、辛うじて残った感覚器、耳からの情報がもたらされる。
聞いた事の無い音。恐ろしげに響く低音だ。ダクネスがまっさきに思い至ったのは、あの二人であった。
今の、目も見えない、身動きも取れないダクネスに、何をしろと言うのか。
いや、唯一。たった一つだけ、逃げ道があった。
手の平で握った刃を確かめる。片刃ではあるが、先端まで尖っていて、充分に鋭い。
重い騒音が、徐々に大きくなっているとわかった時、ダクネスは動いた。
躊躇いはなかった。むしろ、自らの用心深さとこれを持ってきてくれた潮への感謝の心しかない。
ダクネスは動きの鈍い我が身でも、不器用な自分でも、無駄にしぶとい体力があっても、確実にしとめられる急所を狙う。
体重をかけ倒れ込むと、首に深く突き刺さった。
だが、まだ甘い。
顔をそむけるようにして刃に首をこすりつけると、完全に力が抜けたダクネスの頭部が床に横たわる。
『良かった、間に合った。これでもう、痛く、ない』
ダクネスの顔は苦痛に歪んではいたものの、何処か、微笑んでいるようでもあった。
最早物言わぬダクネスの側で、潮は肩を震わせしゃがみこんでいた。
コナンは既にダクネスの遺体の状況は確認済みで、幾つかの不審点を除けば、自殺で処理してよいと考えていた。
体中ひどくて、全身傷だらけで、手当とかどうしていいかわからない有様。正に、潮が言ったそのままであった。
オルガもヤモトも、ダクネスという女性の有様が、余りに想像を超えすぎていたせいで、どちらも大きくショックを受けたままでいるようだ。
コナンも二人に負けないぐらい衝撃を受けていたのだが、それでも思考が止まらないのが江戸川コナンだ。
取り急ぎ死因を特定し、周囲の状況から自殺と判断し三人に告げる。
不審点は、こうまで勢い良く自らの命を断てるものなのか、という部分だが、遺体に刻まれた傷跡を考えるに、再び拷問を受けるやもと考えたのなら、この躊躇い傷一つ無い自殺にも納得は行く。
オルガもヤモトも、表面的にヒドイ怪我に驚き憤慨していたが、コナンはもっと深いところまでが見えてしまう。
如何に人を痛めつけかつ、殺さないかといった技術の粋であろう、彼女の遺体は。
肉体的にだけではなく、精神的にも追い詰め追い込み、苦しむ様を引きずり出す為の、自白を強要する目的のソレではない。
少し時間を置いて、潮にこれをしたと思われる犯人像を問うた。
大男の方は「ヤモリ」と呼ばれていたようだ。女の方の名前はわからない。
オルガもヤモトも目が言っている。その二人、見つけたなら生かしてはおかないと。怒り抜きにしても、正しい判断であろう。
ここまでの悪意の塊を、上手く利用しようとするのは幾らなんでもリスクが大きすぎるし、潮の話を聞く限りではかなり武器戦闘に慣れた二人であるらしく、これを捕えるのは至難の業であろうと。
どうすべきか、といった冷静な思考とは別の所で、コナンは嘆息する。
『少しづつ、外堀が埋まって来てる気がしてならねえんだがね。だがっ!』
コナンに考えうる最善が、他者の殺害となるその瞬間まで、コナンは非殺の道を模索し続けるつもりであった。
【ダクネス@この素晴らしい世界に祝福を!】死亡
残り52名
【B-7/朝】
【オルガ・イツカ@機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ】
[状態]:健康
[装備]:コルト・ガバメント(4/7)+予備弾倉×2@現実、クナイ・ダート×3@ニンジャスレイヤー、武装霊柩車ネズミハヤイDⅢ@ニンジャスレイヤー
[道具]:支給品一式
[思考・行動]
基本方針:鉄華団のメンバーと合流し、殺し合いを瓦解させる。
1:三日月とビスケットを探す。
2:放送を聞いた後、コナンとヤモトから話を聞く。
3:南下して時計回りにCGS本部を目指し、十二時間後にダークニンジャと合流。
4:ベッピンを探す。ニンジャスレイヤーにダークニンジャのメッセージを伝える。
5:ヤモリと相棒の女は見かけたら殺す。
[その他]
※参戦時期は地球到達直後。
【ヤモト・コキ@ニンジャスレイヤー】
[状態]:健康
[装備]:ヤモトのスカーフ@ニンジャスレイヤー
[道具]:支給品一式、不明支給品1(武器の類ではない)
[思考・行動]
基本方針:ニンジャがシュウゲキするならば相手をする。
1:シャルティアから逃げる。
2:二人のニンジャに警戒。
3:折り紙を確保し大量にバッグへ仕込む。
4:……………………。
5:ヤモリと相棒の女は見つけ出して倒す。
[その他]
※参戦時期はスワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウにて『シルバーカラス』と対峙する前から。
【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:健康
[装備]:双眼鏡(トロピカルランドの備品)飛行ネックレス@オーバーロード
[道具]:支給品一式、ランダム支給品0~2
[思考・行動]
基本方針:殺し合いからの脱出
1:シャルティアから逃げる。
2:人外の怪力と運動能力を持つシャルティアの打倒。
3:蘭、灰原の保護
4:ヤモリと相棒の女に注意する。
※シャルティアの恐るべき能力を見ました。魔法の存在を認め、この世に本当に魔法があるとどうなるかを考えています。
【蒼月潮@うしおととら】
[状態]:健康、絶望
[装備]:獣の槍@うしおととら
[道具]:支給品一式、不明支給品(獣の槍ではない)、キリオの帽子
[思考・行動]
基本方針:
1:ダクネスのおねえちゃんも、死んじまった
2:流兄ちゃんに会いたい。
※33話で獣の槍が砕け散って海中に沈んだところからの参戦。
※『秋葉流』の名前以外は確認していません。
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最終更新:2017年01月10日 21:10