理想の果てに

「あれからなかなか人に会えないな…」

言葉こそ軽いが、さやかは上條恭介を生還させるためにゲームに乗っている。
その緊張と精神的疲労は、さやかのソウルジェムを少しずつではあるが、黒く濁らせ始めていた。
手には魔法少女時の剣を持っている。実際なら、先ほど既に一人を殺めているはずだったのに、あの少年には逃げられてしまった。

「でも、今度は絶対、」

バァン。

「ーーーーー、え?」

さやかの胸元から赤い華が咲き誇っていた。
直後に、形容しがたいほどに大きな激痛がさやかを襲う。

「………すまねぇ」

さやかを撃った高校生くらいの少年は、ゆっくりとさやかに背を向けて歩きだした。
追おうとはしたが、できない。
荒耶により、魔法少女の力は一部抑えられている。前までのさやかであれば、並外れた再生力で少年を返り討ちにしていたかもしれないが、今は無理だった。

ーーーそんな
ーーーこんなのって、ないじゃん
ーーー恭介の役になんて、立ててない

ーーーもう、楽になろう



ーーーみんな、死んじゃえ




ーーーあたしって、ほんとバカーーー




美樹さやかのソウルジェムが真っ黒になり、砕けてしまった。


もう、美樹さやかはどこにもいなかった。
そこに居たのは、人魚姫の魔女、オクタヴィア。もう彼女に自我などは存在しない。
全てを捨てた魔女は、今破滅の権化となった。

【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】 死亡(魔女化)
【残り33/40人】


岡崎朋也は、苦虫を噛み潰したような表情で電柱を蹴りつけた。
彼は殺し合いに乗った。
最愛の彼女、古河渚だけでも生きて元の世界に帰すために。もう既に戻る道は存在しない。あの少女は確かに死んだだろう。

「……渚」

ただ、その名前を呟くことしかできなかった。

【深夜/d-6】
【岡崎朋也@CLANNAD】
[思考・行動]
基本:古河渚を優勝させるためにゲームに乗る。
1:渚と春原には会いたくない。
2:春原に会っても容赦しない。渚に会ったら逃げる。
※渚に告白をした直後からの参加です

情報を制す者は人生を制す 投下順 OPEN THE EYE
リア充爆発しろ 美樹さやか GAME OVER
GAME START 岡崎朋也 主人公たちの三つ巴

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最終更新:2011年07月05日 09:45
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