「ーーーどうして、こうなっちゃったのかしら」
やっと、やっと消えることができたのに、と仲村ゆりは歯噛みする。
どうやら仲間からは音無だけが参加させられているらしく、日向や直井、立華奏は参加していないようだったのはまだ救いだったかもしれない。
ポケットからAK-60を取り出し、装填する。
天使と戦っていたころ何度も繰り返してきた動作に無駄はない。仲村ゆりの決意は
殺し合いを潰し、今度こそ『消える』。
次なる人生を歩み始めるために。
と、その時だった。近くの壁に投擲用のナイフが音を立てて突き刺さっていたのだ。
後数ミリで直撃していた。
「(敵ーーーーーーーー!?)」
実はナイフというものは扱いずらい武器である。
槍投げなどのように、うまく飛ぶとかなりの距離を飛んでいくのだが、下手な投げ方をするとただ隙を作ってしまうだけだと、『戦線』での戦いで学習していた。つまり、襲撃者は相当できるらしい。
AK-60で射撃する。攻撃するという威嚇に過ぎないのだが、相手はどうも平静だ。
容赦はいらない。
この女は強い。手身近に決着させなければ誰かの命が奪われてしまうのだ。
ゆりは殺人を犯す決意をした。
ババンッ!という音の後に銀の刃が飛行する。
激しい戦いの中、敵もまた焦りを覚え始めていた。
ただの少女だと思って攻撃してきたのだろうが、ゆりは相手を鼻で笑う。
「期待外れね。終わった人生で鍛えてきた技術に、あんたたち生きてる奴にそう簡単に追いつけるほど世界は甘くできていないわ」
襲撃者の胴体に至近距離から乱射する。
あまりにも呆気なく、相手は動かなくなってしまった。
「ーーー残念だったわね」
そうとだけ言うとゆりは投げナイフの残り3本を失敬して、その場を後にした。
【深夜/f-2】
【仲村ゆり@Angel Beats!】
[思考・行動]
基本:主催を倒してもう一度成仏する。
1:音無くんを探そうかしら…
※卒業後からの参加です
※死なないなど死者としての性質はすべて封印されています
◆
しかしゆりはまだ甘かった。自分が撃ち殺した相手の脈くらいは確認しておくべきだったのだ。至近距離で撃った=即死だと経験で決めつけてしまったのはいけなかった。
襲撃者、阿万音鈴羽は気絶していた。
彼女は研究機関にしていずれ世界を牛耳る組織『SERN』に対抗するため相当な武術訓練などを積んでいたのだが。
投げナイフのような投擲武器を使ったことがなかったため、圧倒されてしまった。
彼女を救ったのは防弾ベスト。着ていなければ鈴羽は脱落していただろう。
鈴羽の目的は『SERNの存在しない世界線に移動したい』。
その願いは鈴羽にとって唯一無二の悲願であった。
【阿万音鈴羽@Steins;Gate】
[思考・行動]
基本:優勝して、SERNの居ない世界線に行く。
1:………。
2:岡部倫太郎たちには会いたくない。
※桐生の部下撃破後からの参加です
最終更新:2011年07月02日 23:52