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ああ直哉君フォーエバー

30話 ああ直哉君フォーエバー

市役所ロビーには死臭が漂っていた。
それもそうだろう、合わせて4人もの死体が転がっているのだから。
虎の少女、河野史奈はその死体達の元に立つ。

「ふぅん」

やはり自分の知らない所で死闘が繰り広げられているのだなと、史奈は思う。

「…う、うあ!」
「きゃああ!」
「ん…」

背後から男性と女性の悲鳴を聞き、後ろに振り向く史奈。
黒い大きな犬と、少女が市役所の入口付近で驚愕の表情を浮かべている。
この状況、史奈が四人を殺したのかと疑われてもおかしくないが、彼女自身は特に動じる事は無い。

「…こ、これ…何があったんだ?」
「……」
「なぁ…?」
「…取り敢えず自己紹介からしようよ。私は河野史奈」
「あ、ああ…俺は関直哉」
「わたしは…なかひさ、はるか」
「…言っておくけどこれは私がやった訳じゃない」

まず史奈はここでの惨劇の下手人では無い事を強調する。
しかしいきなりそう言われても、簡単に信じて良いものかと、二人は顔を見合わせ悩む。

「…信じてくれない?」
「あー、いや…何て言うか」
「し、しんじないってわけじゃないけれど」
「…まあ、あなた達が信じようが信じまいが――――」

マウザーC96自動拳銃の銃口が、直哉と遥を捉えた。
再び、直哉と遥が目を見開く。

「関係無いんだけど」

ダァン!!

「あっ…」

銃声が響き、遥の胸元から血が噴き出した。
大きく後ろに仰け反り、遥は床に崩れ落ちる。

「はるっ」

ダァン!! ダァン!!

「ウグッ……ア」

二発の銃声、そして直哉の胸元と、左目から鮮血が噴き出し、直哉もまた床に倒れピクピクと痙攣する。
床に血溜まりが広がり、それは黒い魔犬の確実なる死を示しているようだった。
完全に二人を殺したと思った史奈は倒れた二人にゆっくり近付く。

「ウゥウオオ!!」
「!?」

しかし、黒い魔犬の牙が、虎娘の足を捕えた。
一気に鋭い牙が史奈の足に突き刺さり肉を裂き骨を軋ませる。

「うぐぁ…あ! この…」

激痛に顔を歪ませ、史奈は足に食らいつく魔犬を振り払おうとするが、
魔犬――直哉は全く顎を放す気配は無い。それどころかどんどん力を強めていく。
そして史奈を思い切り床に引き摺り倒した。

「きゃっ…!」

強か背中を打ち付け悲鳴をあげる史奈。倒された拍子に持っていたC96も手放してしまった。
すかさず直哉は史奈の上に圧し掛かりその細い首に食らい付き、顎に渾身の力を込めた。

グキッ

鈍い音が響き、直後、史奈は全く動かなくなった。
魔犬の強靭な顎は虎獣人の少女の細い首の骨をあっさりと粉砕したのだ。

「ゼェ…ゼェ…がぁぁ…痛ぇ…左目が見えねぇよ…くそ……」

左目付近と胸元がとにかく熱く、痛かった。

「は…るかちゃん……」

同行者の遥が気になった。
だが、倒れている少女はもう息をしていなかった。

「くそ……」

悔しげな、悲しげな表情を魔犬は浮かべ、牙を噛み締める。


【仲販遥@自作キャラでバトルロワイアル:死亡】
【河野史奈@オリキャラ:死亡】
【残り:29人】


【朝/B-4市街地】
【関直哉@オリキャラ】
[状態]左目失明、胸元に銃創
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1~2)
[思考・行動]
0:殺し合いはしない。英里佳を捜す。
1:……。
2:太田太郎丸忠信に注意。
[備考]
※仲販遥のクラスメイトについての情報を得ました。


029:本音建前焼き尽くす 目次順 031:思うがままに勧善懲悪さ

025:ウェップナー 河野史奈 GAME OVER
020:温い風が吹いて 関直哉 037:信じる事で憎しみを消して欲しい
020:温い風が吹いて 仲販遥 GAME OVER

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最終更新:2011年07月14日 21:26
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