ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1905 愛で愛で・ゆっくリウム
最終更新:
ankoss
-
view
*この世界は愛で特化されています。
*設定のみで、お話としては山もオチも意味もありません。
*嘆きあき様リスペクト作品です。
*でも原型はほとんどなくなりました(泣)
*私はまだ続きが生えてくるのを諦めていません。
愛で愛で・ゆっくリウム
俺は時々思うのだ。
この世が科学と魔術の均等に発達した世界じゃなかったら、今のような理想郷は存在しえなかったんじゃないかって。
科学だけが発達した社会を想像してみるといい。
きっと無味乾燥な実績主義の下、人間を含めた様々な生物がその身を危険に曝し、命を散らせていくだろう。
科学的な副産物による環境汚染が進行し、人間社会そのものの存続できなくなってる可能性すらある。
そして、魔術だけが発達した世界も同じ事。
魔術の触媒となる生物、つまり生け贄の為に、どれだけの命が失われるか想像すらできない。
才能の有無による格差が拡大し、奴隷制度すら正当化されているかもしれない。
そう思うと、この科学と魔術の同時に存在する世界というのは、とても理想的だといえるだろう。
……とまぁ、ご大層な事を色々と言ったけれども、要するに……
「ミニゆっくり、かぁいぃよぉ~♪」
これが言いたいだけだったりする。
今日は休日。特にプライベートでの用事もない。
そんな日にする事なんて俺にはひとつしかない。
それは、自室で『ゆっくリウム』を鑑賞する事だ。
『ゆっくリウム』とは、ゆっくりは飼いたいけど、生物を飼うだけの生活的な余裕がない。
けど、飼いたい!という人向けに作られた、擬似ゆっくり飼育キットである。
細かい説明は追々するとして、まずは目の前の水槽から見てみよう。
「ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪」
「ゆっくりー、ゆっくりー、ゆっくりしていってねー」
「ゆっくりしていってくださいね!」
「ごはんさんをたべるんだねー」
「とっても とかいはなな くささんね!」
「うーうー、おひさまがぽかぽかなんだどー」
「おはなさんはゆっくりそだってね!」
「むきゅ、これくらいおみずさんをあげれば だいじょうぶよ」
幅1メートルほどもある大きな水槽の中には、ゴルフボールほどのサイズのミニゆっくりたちが8匹いる。
仲良く歌っているまりさとれいむ。
その2匹へ挨拶をしているさなえ。
ご飯の草を食べているちぇんとありす。
日向ぼっこ中のれみりゃ。
口へ溜めて運んだ水を、小さな花へかけているのは、ゆうかとぱちゅりーだ。
このゆっくりたちは、いわゆる普通のゆっくりたちとは違う。
この赤ゆっくり並みのゴルフボールサイズで成体な事ももちろんだが、実はこれらは正確にはゆっくりではないのだ。
科学的に分析された身体の組成を元に作られた饅頭に、魔術的な手法でゆっくりとしての人格をコピーされた存在。
つまり、ゆっくりゴーレムとかゆっくりホムンクルスと呼ぶ存在なのだ。
ちゃんとした生物ではないので成長しないし、自身のいる閉じられた環境に疑問を持つという事もない。
それでいて、各ゆっくりの性格はちゃんとあるし、エサを食べたり睡眠を取ったりする。
「ゆっ!さなえ、ゆっくりしていってね!」
「さなえも いっしょにうたうのぜ?」
「はい、さなえもうたいますよ!」
おっ、どうやらさなえが歌うようだ。
このミニゆっくりたちには、色々と水槽とセットになったギミックが仕込まれている。
例えば、さなえが歌う時には……ほら、どこからともなくスポットライトが当てられて、周囲が暗くなった。
そして、さなえの目の前の地面から、黄金のマイクが伸びてきたぞ。
「ゆんゆーん、ゆんやー、ぶらがすけてる~♪らめぇ~」
……まぁ、歌の内容は分からないが、こんな風に演出が入るわけだ。
他にも、弾幕ごっこ遊びを始めると本当に立体映像の弾幕が飛び交ったりとか、「かわいくってごめんね!」で
星が目元でキラッと弾けたりとかする。
「ゆぅ、ちぇんは うんうんしたくなったんだねー」
「ありすも うんうんしたくなったわ。おといれにいきましょう」
水槽内に生えているエサ用の草を食べていた2匹が便意を催したようだ。
ぴょんぴょんとエサ場から少し離れた所にある砂場に移動する。
「「うんうんするよっ!すっきりー!!」」
2匹揃って、元気に排泄をする。
すると、砂場の中に落ちたうんうんは、ズブズブと砂の中へと沈んでいく。
この排泄物は水槽の下部に設けられた装置で加工され、新しい草として生えてくるようになっている。
エネルギー保存則とか、物理的に矛盾する所は、コンセントから補充された電気を魔術変換して使っているらしい。
あ、もちろん、砂場にゆっくりが入っても飲み込まれたりはしない。その程度の安全処理はされている。
「むきゅ。ゆうか、そろそろ おひさまがしずむわ」
「そうね。そろそろおうちにかえりましょう」
おや、ミニゆっくりたちを観察していたら、もう夕方だ。休日は時間が経つのが早いね。
ぱちゅりーたちが水槽の端にある巣へと入っていく。他のゆっくりたちも、ほぼ同時に帰宅したようだ。
普通ならこれで観察は終りになるのだが、このゆっくリウムはそれだけじゃない。
巣穴の場所は水槽の外壁側にあるので、ガラス越しに巣の中が丸見えになっているのだ。
「ゆっくりただいま!」
「「「「「「ゆっくりおかえりなさい!」」」」」」
巣穴の中には石のテーブルや、草を積んだベッドなどがあり、ゆっくりたちが快適に過ごせるようになっている。
8匹の共同生活スペースなので、あまりプライベートなどはないが、そこら辺は意識しないように設定されているので
揉めたりはしない。
さて、もう一度目を水槽の地表へと向けると、夜行性であるれみりゃがパタパタと飛んでいる。
「うーうー、よるはれみぃのじかんなんだどー♪」
夜間にゆっくりを観察したいという人の為に、れみりゃだけは夜になっても巣に帰らない。
まぁ、さすがに夜中になれば帰宅するが、それまでは活発に水槽内で遊んでくれる。
追加パックでふらんを購入すれば、れみりゃの遊びもバリエーションが増えるらしいが、ちょっとお高いのでまだ買わない。
ちなみに、この水槽では最大10匹までのミニゆっくりが飼えるので、あと2匹の追加パックを購入できる。
1匹はふらんで決定だが、あと1匹をどうしようか考え中だ。
それにつけても、ゆっくりは可愛い。
独り身で、ちゃんとしたゆっくりを飼うには不都合がある自分だが、こうやって癒してくれる存在がいるというのは、幸せな事だ。
まぁ、出来れば一緒に遊んだりできたらいいんだが……さすがに人間が介入するとゆっくリウムのバランスが壊れるらしい。
そんな訳で、水槽内のゆっくりたちは外の世界を認識出来ないし、水槽もメンテナンス用の一部を除くと開閉が出来ない。
相互不干渉な関係というのは、コミュニケーション重視の人には生殺しだとは思うけど、観察大好きな自分には問題ない。
「うーうー♪ゆっくりしていってねーだどー♪」
ご機嫌に歌いながら、れみりゃが飛んでいる。
いつの間にか演出機能が水槽内の背景を夜空に変えていた。ちゃんと満月も出ている。
「あぁ、やっぱりミニゆっくりはかぁいぃなぁ~♪」
今日一日、全く自分のご飯を摂取してないけど、問題ないぜ。
むしろ、ゆっくりの可愛さでお腹一杯。
明日も仕事を頑張れるというものだ。
+ + + + + +
後半戦いってみよー
そろそろ夜も更けて、自分も寝ようかと思って水槽を見てみると……
おや?演出機能が動いてるぞ?
「うふふふふ、れいむ。おきてください、れいむ」
「ゆぅ……ゆぅー?れいむは まだねむいよ……なんのようなの、さなえ?」
「れいむの ねがおをみてたら、よくじょうしてしまいました。すっきりさせてくださいね」
「ゆ、それはたいへんだね………ゆゆっ?!」
半分寝ぼけていたれいむだが、数秒後にさなえの言っている事を理解したのか、ビクゥ!と跳ね起きる。
当のゆっくりたちには分からないだろうけど、巣の中は演出機能によってピンク色の光で染まっていた。
どうやら、ゆっくりが発情すると起きるギミックらしい。
……この演出考えたヤツ、絶対にアラフォー以上だろ。なんかミラーボールみたいな演出光も入ってるし。
「さぁ、さなえと きもちいいことしましょうね!」
「さ、さなえ!れ、れ、れいむは まだそんなことするにははやいんだよ!まだねんねなんだよ!」
「さなえも はじめてですよ。いっしょに おとなのかいだんをのぼりましょう」
「ゆ、ゆんやぁああああっっ!みんな、おきてね!れいむをたすけてね!」
必死になって叫ぶれいむだが、何故か他の6匹は全く起きる気配がない。
夜行性のれみりゃすら、ぐーすか爆睡中だ。
んー?変だな。
俺は水槽下部に設置された液晶パネルをチェックする。
このパネルには、水槽内の様々なコンディションや、各ゆっくりたちの体調などが表示されるのだ。
<ゆっくりれいむ 状態:恐慌>
<ゆっくりさなえ 状態:発情 ぺにぺにスタンバイ>
<ゆっくりまりさ 状態:通常>
<ゆっくりありす 状態:通常>
・
・
・
あれ?全員起きてるだって?
ちょっと液晶パネルをタッチして、ゆっくりたちの心の声を表示させてみるか。
まりさ『さわらぬかみに たたりなし、だぜ』
ありす『いつか まりさとすっきりしたいわ』
ぱちゅりー『むきゅ。いつか まりさと(ry』
ちぇん『わかるよー。ひとのこいじは じゃましちゃだめなんだねー』
ゆうか『うるさいけど、かかわりたくないわ』
れみりゃ『うー、どうしたらいいのか わからないどー』
……全員、狸寝入りかよ!
すげぇな、ここまで本物の生物っぽいのか。
しかし、全員から見捨てられた形のれいむの方はたまったもんじゃない。
「ゆっくりにげるよ!れいぱーなさなえから ゆっくりにげるよぉ!!」
ゴロゴロと転がるようにベッドから飛び出すと、巣の外へと逃げ出そうとする。
「まってください、れいむ!さなえは、さなえは、ひとめあったときから れいむのことが!」
「それならそれで、いろいろな じゅんばんとかあるでしょぉぉおおぉぉ!!!」
「ことわられたら いやじゃないですか!」
「ふざけるなぁぁぁあああっっ!!」
ありゃ?なんだかBGMがコメディタッチなのに変わった感じだ。
巣から飛び出して、暫くはドタバタと外で追いかけっこしていた2匹だが、遂にさなえがれいむに追いついた。
押さえつけるように、れいむの上に圧し掛かり、熱くたぎったぺにぺにを挿入する。
「れいむれいむれいむれいむれいむー!きもちいいですー!!」
「ゆががががががが!!やめてね!やめてね!すっきりはいやだよ!」
歯を食いしばってすっきりーの衝動に耐えようとするれいむ。
だが、悲しいかな。擬似生命と言えども、刻み込まれた種の本能には逆らえないようだ。
やがて、声を揃えてフィニッシュを宣言する2匹。
「「すっきりー!!!」」
……なんだかレイプっぽかった。
つか、レイプそのものだったのに、何故にれいむは朗らかな笑顔で「すっきりー」宣言してるかな?
「……ふぅ、とってもすてきでした」
「れいむ、よごされちゃったよ。でも、きもちよかった……ぽっ」
何故か夜空の背景には、星がハートマークに並んでる。
な、なんだかなー。あれだけ嫌がってても、気持ちよかったらいいのか?
そして、そろそろと巣へと戻っていく2匹。
特にレイプに関してのわだかまりとかはもう無いらしい。
この辺は、ゆっくりらしいと言うべきか。それとも、そういう風に設定されてるのか?
しかし、普通なら18禁な犯罪なんだが、ゆっくりがやるとコミカルだな。
あ、一応フォローしておくと、こういうアクシデントも、ゆっくりの魅力のひとつなんで俺は別に嫌じゃないぞ。
そういうのが嫌な人は、初期設定の時に「すっきり禁止」にしておけばいい。
ぶっちゃけ、どんなにすっきりー!しても、このミニゆっくりはにんっしん!しないしな。
いやぁ、普通に愛の営みをするのかと思ったら、レイプだったってのは予想外だったけど。
でも面白かった。このイレギュラーがたまらない。
そんな訳で、つくづく俺は思うね。
ゆっくりは可愛いって。
+追伸+
翌朝になったら、れいむは昨夜のイベントを綺麗に忘れてました。
さなえが涙目で「つぎこそは!」とか言ってたけど、今度はどんなドタバタを起こすのか、俺は期待している。
<おわり>
*設定のみで、お話としては山もオチも意味もありません。
*嘆きあき様リスペクト作品です。
*でも原型はほとんどなくなりました(泣)
*私はまだ続きが生えてくるのを諦めていません。
愛で愛で・ゆっくリウム
俺は時々思うのだ。
この世が科学と魔術の均等に発達した世界じゃなかったら、今のような理想郷は存在しえなかったんじゃないかって。
科学だけが発達した社会を想像してみるといい。
きっと無味乾燥な実績主義の下、人間を含めた様々な生物がその身を危険に曝し、命を散らせていくだろう。
科学的な副産物による環境汚染が進行し、人間社会そのものの存続できなくなってる可能性すらある。
そして、魔術だけが発達した世界も同じ事。
魔術の触媒となる生物、つまり生け贄の為に、どれだけの命が失われるか想像すらできない。
才能の有無による格差が拡大し、奴隷制度すら正当化されているかもしれない。
そう思うと、この科学と魔術の同時に存在する世界というのは、とても理想的だといえるだろう。
……とまぁ、ご大層な事を色々と言ったけれども、要するに……
「ミニゆっくり、かぁいぃよぉ~♪」
これが言いたいだけだったりする。
今日は休日。特にプライベートでの用事もない。
そんな日にする事なんて俺にはひとつしかない。
それは、自室で『ゆっくリウム』を鑑賞する事だ。
『ゆっくリウム』とは、ゆっくりは飼いたいけど、生物を飼うだけの生活的な余裕がない。
けど、飼いたい!という人向けに作られた、擬似ゆっくり飼育キットである。
細かい説明は追々するとして、まずは目の前の水槽から見てみよう。
「ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪」
「ゆっくりー、ゆっくりー、ゆっくりしていってねー」
「ゆっくりしていってくださいね!」
「ごはんさんをたべるんだねー」
「とっても とかいはなな くささんね!」
「うーうー、おひさまがぽかぽかなんだどー」
「おはなさんはゆっくりそだってね!」
「むきゅ、これくらいおみずさんをあげれば だいじょうぶよ」
幅1メートルほどもある大きな水槽の中には、ゴルフボールほどのサイズのミニゆっくりたちが8匹いる。
仲良く歌っているまりさとれいむ。
その2匹へ挨拶をしているさなえ。
ご飯の草を食べているちぇんとありす。
日向ぼっこ中のれみりゃ。
口へ溜めて運んだ水を、小さな花へかけているのは、ゆうかとぱちゅりーだ。
このゆっくりたちは、いわゆる普通のゆっくりたちとは違う。
この赤ゆっくり並みのゴルフボールサイズで成体な事ももちろんだが、実はこれらは正確にはゆっくりではないのだ。
科学的に分析された身体の組成を元に作られた饅頭に、魔術的な手法でゆっくりとしての人格をコピーされた存在。
つまり、ゆっくりゴーレムとかゆっくりホムンクルスと呼ぶ存在なのだ。
ちゃんとした生物ではないので成長しないし、自身のいる閉じられた環境に疑問を持つという事もない。
それでいて、各ゆっくりの性格はちゃんとあるし、エサを食べたり睡眠を取ったりする。
「ゆっ!さなえ、ゆっくりしていってね!」
「さなえも いっしょにうたうのぜ?」
「はい、さなえもうたいますよ!」
おっ、どうやらさなえが歌うようだ。
このミニゆっくりたちには、色々と水槽とセットになったギミックが仕込まれている。
例えば、さなえが歌う時には……ほら、どこからともなくスポットライトが当てられて、周囲が暗くなった。
そして、さなえの目の前の地面から、黄金のマイクが伸びてきたぞ。
「ゆんゆーん、ゆんやー、ぶらがすけてる~♪らめぇ~」
……まぁ、歌の内容は分からないが、こんな風に演出が入るわけだ。
他にも、弾幕ごっこ遊びを始めると本当に立体映像の弾幕が飛び交ったりとか、「かわいくってごめんね!」で
星が目元でキラッと弾けたりとかする。
「ゆぅ、ちぇんは うんうんしたくなったんだねー」
「ありすも うんうんしたくなったわ。おといれにいきましょう」
水槽内に生えているエサ用の草を食べていた2匹が便意を催したようだ。
ぴょんぴょんとエサ場から少し離れた所にある砂場に移動する。
「「うんうんするよっ!すっきりー!!」」
2匹揃って、元気に排泄をする。
すると、砂場の中に落ちたうんうんは、ズブズブと砂の中へと沈んでいく。
この排泄物は水槽の下部に設けられた装置で加工され、新しい草として生えてくるようになっている。
エネルギー保存則とか、物理的に矛盾する所は、コンセントから補充された電気を魔術変換して使っているらしい。
あ、もちろん、砂場にゆっくりが入っても飲み込まれたりはしない。その程度の安全処理はされている。
「むきゅ。ゆうか、そろそろ おひさまがしずむわ」
「そうね。そろそろおうちにかえりましょう」
おや、ミニゆっくりたちを観察していたら、もう夕方だ。休日は時間が経つのが早いね。
ぱちゅりーたちが水槽の端にある巣へと入っていく。他のゆっくりたちも、ほぼ同時に帰宅したようだ。
普通ならこれで観察は終りになるのだが、このゆっくリウムはそれだけじゃない。
巣穴の場所は水槽の外壁側にあるので、ガラス越しに巣の中が丸見えになっているのだ。
「ゆっくりただいま!」
「「「「「「ゆっくりおかえりなさい!」」」」」」
巣穴の中には石のテーブルや、草を積んだベッドなどがあり、ゆっくりたちが快適に過ごせるようになっている。
8匹の共同生活スペースなので、あまりプライベートなどはないが、そこら辺は意識しないように設定されているので
揉めたりはしない。
さて、もう一度目を水槽の地表へと向けると、夜行性であるれみりゃがパタパタと飛んでいる。
「うーうー、よるはれみぃのじかんなんだどー♪」
夜間にゆっくりを観察したいという人の為に、れみりゃだけは夜になっても巣に帰らない。
まぁ、さすがに夜中になれば帰宅するが、それまでは活発に水槽内で遊んでくれる。
追加パックでふらんを購入すれば、れみりゃの遊びもバリエーションが増えるらしいが、ちょっとお高いのでまだ買わない。
ちなみに、この水槽では最大10匹までのミニゆっくりが飼えるので、あと2匹の追加パックを購入できる。
1匹はふらんで決定だが、あと1匹をどうしようか考え中だ。
それにつけても、ゆっくりは可愛い。
独り身で、ちゃんとしたゆっくりを飼うには不都合がある自分だが、こうやって癒してくれる存在がいるというのは、幸せな事だ。
まぁ、出来れば一緒に遊んだりできたらいいんだが……さすがに人間が介入するとゆっくリウムのバランスが壊れるらしい。
そんな訳で、水槽内のゆっくりたちは外の世界を認識出来ないし、水槽もメンテナンス用の一部を除くと開閉が出来ない。
相互不干渉な関係というのは、コミュニケーション重視の人には生殺しだとは思うけど、観察大好きな自分には問題ない。
「うーうー♪ゆっくりしていってねーだどー♪」
ご機嫌に歌いながら、れみりゃが飛んでいる。
いつの間にか演出機能が水槽内の背景を夜空に変えていた。ちゃんと満月も出ている。
「あぁ、やっぱりミニゆっくりはかぁいぃなぁ~♪」
今日一日、全く自分のご飯を摂取してないけど、問題ないぜ。
むしろ、ゆっくりの可愛さでお腹一杯。
明日も仕事を頑張れるというものだ。
+ + + + + +
後半戦いってみよー
そろそろ夜も更けて、自分も寝ようかと思って水槽を見てみると……
おや?演出機能が動いてるぞ?
「うふふふふ、れいむ。おきてください、れいむ」
「ゆぅ……ゆぅー?れいむは まだねむいよ……なんのようなの、さなえ?」
「れいむの ねがおをみてたら、よくじょうしてしまいました。すっきりさせてくださいね」
「ゆ、それはたいへんだね………ゆゆっ?!」
半分寝ぼけていたれいむだが、数秒後にさなえの言っている事を理解したのか、ビクゥ!と跳ね起きる。
当のゆっくりたちには分からないだろうけど、巣の中は演出機能によってピンク色の光で染まっていた。
どうやら、ゆっくりが発情すると起きるギミックらしい。
……この演出考えたヤツ、絶対にアラフォー以上だろ。なんかミラーボールみたいな演出光も入ってるし。
「さぁ、さなえと きもちいいことしましょうね!」
「さ、さなえ!れ、れ、れいむは まだそんなことするにははやいんだよ!まだねんねなんだよ!」
「さなえも はじめてですよ。いっしょに おとなのかいだんをのぼりましょう」
「ゆ、ゆんやぁああああっっ!みんな、おきてね!れいむをたすけてね!」
必死になって叫ぶれいむだが、何故か他の6匹は全く起きる気配がない。
夜行性のれみりゃすら、ぐーすか爆睡中だ。
んー?変だな。
俺は水槽下部に設置された液晶パネルをチェックする。
このパネルには、水槽内の様々なコンディションや、各ゆっくりたちの体調などが表示されるのだ。
<ゆっくりれいむ 状態:恐慌>
<ゆっくりさなえ 状態:発情 ぺにぺにスタンバイ>
<ゆっくりまりさ 状態:通常>
<ゆっくりありす 状態:通常>
・
・
・
あれ?全員起きてるだって?
ちょっと液晶パネルをタッチして、ゆっくりたちの心の声を表示させてみるか。
まりさ『さわらぬかみに たたりなし、だぜ』
ありす『いつか まりさとすっきりしたいわ』
ぱちゅりー『むきゅ。いつか まりさと(ry』
ちぇん『わかるよー。ひとのこいじは じゃましちゃだめなんだねー』
ゆうか『うるさいけど、かかわりたくないわ』
れみりゃ『うー、どうしたらいいのか わからないどー』
……全員、狸寝入りかよ!
すげぇな、ここまで本物の生物っぽいのか。
しかし、全員から見捨てられた形のれいむの方はたまったもんじゃない。
「ゆっくりにげるよ!れいぱーなさなえから ゆっくりにげるよぉ!!」
ゴロゴロと転がるようにベッドから飛び出すと、巣の外へと逃げ出そうとする。
「まってください、れいむ!さなえは、さなえは、ひとめあったときから れいむのことが!」
「それならそれで、いろいろな じゅんばんとかあるでしょぉぉおおぉぉ!!!」
「ことわられたら いやじゃないですか!」
「ふざけるなぁぁぁあああっっ!!」
ありゃ?なんだかBGMがコメディタッチなのに変わった感じだ。
巣から飛び出して、暫くはドタバタと外で追いかけっこしていた2匹だが、遂にさなえがれいむに追いついた。
押さえつけるように、れいむの上に圧し掛かり、熱くたぎったぺにぺにを挿入する。
「れいむれいむれいむれいむれいむー!きもちいいですー!!」
「ゆががががががが!!やめてね!やめてね!すっきりはいやだよ!」
歯を食いしばってすっきりーの衝動に耐えようとするれいむ。
だが、悲しいかな。擬似生命と言えども、刻み込まれた種の本能には逆らえないようだ。
やがて、声を揃えてフィニッシュを宣言する2匹。
「「すっきりー!!!」」
……なんだかレイプっぽかった。
つか、レイプそのものだったのに、何故にれいむは朗らかな笑顔で「すっきりー」宣言してるかな?
「……ふぅ、とってもすてきでした」
「れいむ、よごされちゃったよ。でも、きもちよかった……ぽっ」
何故か夜空の背景には、星がハートマークに並んでる。
な、なんだかなー。あれだけ嫌がってても、気持ちよかったらいいのか?
そして、そろそろと巣へと戻っていく2匹。
特にレイプに関してのわだかまりとかはもう無いらしい。
この辺は、ゆっくりらしいと言うべきか。それとも、そういう風に設定されてるのか?
しかし、普通なら18禁な犯罪なんだが、ゆっくりがやるとコミカルだな。
あ、一応フォローしておくと、こういうアクシデントも、ゆっくりの魅力のひとつなんで俺は別に嫌じゃないぞ。
そういうのが嫌な人は、初期設定の時に「すっきり禁止」にしておけばいい。
ぶっちゃけ、どんなにすっきりー!しても、このミニゆっくりはにんっしん!しないしな。
いやぁ、普通に愛の営みをするのかと思ったら、レイプだったってのは予想外だったけど。
でも面白かった。このイレギュラーがたまらない。
そんな訳で、つくづく俺は思うね。
ゆっくりは可愛いって。
+追伸+
翌朝になったら、れいむは昨夜のイベントを綺麗に忘れてました。
さなえが涙目で「つぎこそは!」とか言ってたけど、今度はどんなドタバタを起こすのか、俺は期待している。
<おわり>