ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2385 ぼーきゃくろくっおん
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『ぼーきゃくろくっおん』 21KB
虐待 制裁 家族崩壊 同族殺し 飼いゆ 現代 虐待人間 某アニメ映画のパロディではありません
注意:
某映画とは一切関係はありません(録音というか録画だし)
ゆっくりが変なところで高スペックです(ネタってことで勘弁して下さい)
『ぼーきゃくろくっおん』
「ゆわああああぁぁぁぁぁぁ!?」
「どぼじでぇぇぇぇぇ!?」
とある住宅の一室にて突如響き渡るゆっくりの悲鳴。
その悲鳴を聞きつけた飼い主の青年が何事かと現場に駆け付けた。
「なんだなんだ?どうしたってんだ?まりさ、れいむ」
そこには二匹のゆっくりが大粒の涙を流しながら絶叫していた。
そして二匹の目の前には大量の餡子がぶちまけられている。
「お、おにーさぁぁぁん!れいむの・・・・・・れいむのおちびちゃんがぁぁぁ!」
「ん?ひょっとしてその餡子、お前らのチビか?」
よく見ると飛び散った餡子の中心には黒いとんがり帽子がちょこんと置いてあるのが確認できた。
この帽子が無ければ、飛び散った餡子が潰れた赤まりさのものであるとはわからなかっただろう。
「こいつは酷いな・・・・・・一体何があったんだ?事故ってレベルじゃねぇだろコレ」
この餡子のぶちまけられっぷりからして、躓いて転んだとか、どっかから落ちた程度では説明はつかない。
それほど酷い状態だった。
「わがらないんだぜぇぇ!まりざだちのしらないあいだに、おちびちゃんがいなくなって・・・・・・!」
「それで・・・・・・ゆぐっ・・・・・・どこにいったのか、さがしにいってもみつからないから、もどっでぎだら・・・・・・おちびちゃんが、おちびちゃんが・・・・・・えいっえんにゆっくりしてたんだよぉぉ!!」
ただ事ではないと判断した青年はただちに室内に異常が無いかを確認しはじめた。
そしてすぐに異常らしきものを発見する。窓の一つが開いているのだ。
「こりゃあ、別のゆっくりの仕業かもしれんなぁ・・・・・・」
家に侵入したゲスゆっくりか、捕食種ゆっくりなどの仕業ではないかと青年は判断した。
「ゆ、ゆるさないんだぜぇ・・・・・・!おちびちゃんをころしたゲスはただじゃおかないんだぜぇ!!」
まりさは歯をギリギリとさせ、怒りの表情を浮かべていた。
「ただじゃおかないって・・・・・・犯人を見つけたらどうするつもりなんだ?」
「きまってるのぜ!ふくっしゅうなのぜ!おちびちゃんがうけたいたみをはんっにんにもあじあわせてやるんだぜ!!」
まりさの穏やかではない発言に青年は思わず眉をしかめる。
「・・・・・・まりさよ、復讐なんて虚しいだけだぞ?
チビが死んじまったのは悲しいことだが、いつまでも過去にこだわってたら明るい未来なんてやってこない。
これは悲しい事故だと諦めて、また新しい子供でも作ってゆっくりした方がお前らの為ってもんだろ?」
青年は死んだ子供のことは忘れろという。
一見、冷酷なことを言っているようにも聞こえるかもしれない。
だが相手はゆっくりである。ゆっくりは本人にとって都合の悪い記憶は忘却する性質を持つという。
子供を殺された怒りの感情も時が経ち、新しい子供でも作ればすぐに忘れてしまえるだろう。
だから、一時の感情に身を任せて復讐などというゆっくりできないことに時間を費やしたところでただの徒労にしかならない。
そう青年は思ったのだが・・・・・・
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!?なにいってるんだぜぇぇぇ!?」
「そんなことできるわけがないでしょぉぉぉ!?」
冷却期間が足りないのだろう。そんなことを容認できるゆっくり達ではなかった。
ゆっくりと言えども子供を失った悲しみはそう簡単には忘れられないのだろう。
「はんっにんをみつけて!かおのかたちがわからなくなるまでボッコボコにしてやるんだぜ!」
「それだけじゃすまさないよ!おめめだってくりぬいて、めのまえでむーしゃむーしゃしてあげるんだよ!」
「あんよさんだってズタズタにしてやるんだぜぇ!うごけなくしてゆっくりといたぶってやるんだぜ!」
「いくらごめんなさいしたって、ぜっったいゆるしてなんかあげないんだよ!ゆっくりしていってね!えいっえんでいいよ!ゆぎぎ!」
「えいっえんにゆっくりさせるなんてなまぬるいんだぜ!
はんっごろしにしたあとオレンジジュースさんをかけてまたはんっごろしにしてやるのぜ!
えいっえんのくるしみをあじあわせてやるんだぜー!ゆがー!」
怒りで頭(といっても頭しかないのだが)に血が上っているのだろう。
ゆっくりらしからぬ物騒な発言を繰り広げている。
そんな飼いゆ達の姿に青年は溜息をついた。今は何を言っても無駄だろう。
「はぁ・・・・・・わかった。そんなに言うなら犯人探しを手伝ってやろう」
「ゆゆ!?そんなことできるの!?」
「まあな。・・・・・・実はこの部屋にビデオカメラを設置しておいたんだ。
これを再生してやれば事の顛末がわかるはずだ」
元々はゆっくりの生態を観察するために青年が設置しておいたものだ。
まさかこんなことになるとは夢にも思わなかったに違いない。
「ゆ?びでおかめらさんって?」
「ああ、ビデオカメラってのはだな・・・・・・」
ゆっくり達にもわかるようビデオカメラが何なのかを説明した後、録画した内容を観るためにビデオをモニターにセットする。
「さて、これで準備はOKな訳だが・・・・・・最後にもう一度だけ確認する。
本当にいいんだな?やめるなら今しかないぞ」
これを見れば犯人はわかるだろう。
だが、それと同時に自分たちが可愛がっていたおちびちゃんの死に様を見せられるということでもあるのだ。
それは両親にとっては辛いことである。
「ゆぅ・・・・・・おにーさん。まりさたちは、もう、きめたんだぜ。
そうしなきゃ、みらいにむけてゆっくりなんてできないんだぜ」
「れいむたちはみらいをゆっくりするためにも、かこのせいっさんをしなくちゃならないんだよ!」
二匹のゆっくりはキリッとした表情で青年を見つめていた。
どうやら二匹の決意は固いようだ。
「そうか・・・・・・お前らがそう決めたんなら、もう止めはしないさ」
青年はビデオを再生させる。
「それじゃあ始めようか・・・・・・その嘆きを再生する」
『ゆぅ~ぴぃ・・・・・・ゆぅ~ぴぃ・・・・・・』
モニターにはついさっきまで寝床でゆっくりと眠っていた赤まりさの姿が映っていた。
「ゆぅぅ・・・・・・ほんとうに、おちびちゃんがうつてるよ!おちびちゃん!ゆっくりしていってね!」
「れいむ、さっきも説明したがこれは過去の映像だ。チビが生き返ったわけじゃない」
「ゆ、ゆぅ、わかってるよ・・・・・・」
それでも叫ばずにはいられなかった。それほどまでに我が子は大切な宝物だったのだ。
『ゆぅ~ぴぃ・・・・・・ゆぅ~ぴぃ・・・・・・』
『ゆゆ~ん、まりさはもうたべられないんだぜぇ。むにゃむにゃ・・・・・・』
『ゆう、ゆう、れいむ、かわいくってごめんね~・・・・・・ゆぅ、ゆぅ・・・・・・』
ぐっすりと眠っている赤まりさの後ろにはまりさとれいむも眠っていた。
幸せそうに眠る3匹の寝顔をみているとこれから恐ろしい惨劇が待ち構えているなど想像もつかないだろう。
だが、それは唐突にやってきた。
画面外から大きな「手」がぬっと現れたのだ。
そしてその「手」は赤まりさの帽子を摘みあげた。
「ゆゆっ!?なにするんだぜ!おちびちゃんのおぼうしをかえすんだぜ!」
映像を見ていたまりさが叫ぶがこれは過去の映像である。
何を言ったところで起こってしまった出来事は変えられない。
「こいつがおちびちゃんをころしたはんっにんなの?」
しかし、予想に反して「手」はこれ以上赤まりさには手を出さなかった。
「手」は赤まりさから取り上げた帽子を寝床の近くにあるピンポン玉の上に乗せたのだ。
このピンポン玉は赤まりさの玩具として青年が用意したもので、赤まりさにとっては大切な宝物になっていた。
その後「手」は眠っているれいむの頬を人差し指でツンツンと突き始めた。
『・・・・・・ゆぅ?なんなの?れいむまだねむいよ・・・・・・』
れいむが覚醒し始めると「手」はまりさを同様に起こし始めた。
『・・・・・・なんなのぜ?まりさはすーぱーすーやすーやたいむなのぜ・・・・・・』
まりさも覚醒したようだ。
二匹はまだ寝ぼけているようで自分たちを起こした「手」には気がついていないようだ。
そして「手」は何をするわけでもなく画面外へと引っこんでしまった。
おかしい。
この映像を見ていたまりさとれいむは自分の体から嫌な汗が流れていることに気がついた。
なぜだろう?わからない。
ただ、ここから先の映像は見てはいけない。
そんな漠然とした思いが二匹の頭の中で警鐘としてガンガンと鳴り響いていた。
それがなぜなのかは全くわからない二匹はこの状況に困惑していた。
と、その時である。
『ゆゆっ!?なんだかゆっくりしてないゆっくりがいるよ!!』
突如、映像内のれいむが叫び声を上げた。
『ゆっ!ほんとうなのぜ!しかもなまいきにもおちびちゃんのベッドさんをどくっせんしてるのぜ!』
ゆっくりしていないゆっくり。
ゆっくりの世界では見た目が汚いゆっくりなどはこのように呼ばれることがある。
特に飾りのないゆっくりがよく言われることが多い。
そう、この映像の両親が言っている「ゆっくりしていないゆっくり」とは、先ほど「手」によって帽子を取られた赤まりさのことだ。
ゆっくりは飾りによって個体の認識をしているという。
だから帽子が取られた赤まりさは両親に自分の子供であると認識されなかったのだ。
「ゆっ!?ゆっ!?な、なにいってるんだぜ!?そのゆっくりはおちびちゃんなのぜ!」
「そ、そうだよ、とってもゆっくりとしたれいむのおちびちゃんだよ!?」
だが、映像を見ている両親は帽子の無い赤まりさをちゃんと自分の子供であると認識していた。
映像内の両親はそれができていないのに、同一のゆっくりでこの認識の違いは何故なのか?
それは帽子を取られるところを実際に目撃しているかいないかの違いが、認識の違いにつながったのである。
いくらゆっくりといえど、目の前で飾りをとる場面を見ていれば個体認識はできるのだ。
『おちびちゃんのベッドさんをうばうなんてとんでもないゲスだね!』
『おい!おきるのぜ!このゲス!』
まりさが赤まりさに体当たりを喰らわせる。
『ゆぴ!?・・・・・・ゆ、ゆぅ?』
気持ちよく眠っていたところを突然、突き飛ばされた赤まりさは一体何が起こったのか理解できていなかった。
『ここはれいむのかわいいおちびちゃんのベッドさんだよ!
ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりしないでゆっくりきえてね!』
『ゆぅ~?なにいっちぇるの?まりちゃはまりちゃだよ?』
『はぁぁぁぁぁぁ!!?なにいってるのぜ!?おちびちゃんはあそこにいるでしょぉぉ!?』
『そうだよ!おちびちゃんはベッドさんをとられてかなしんでるんだよ!ゆっくりしないであやまってね!』
どうやら二匹は帽子を乗せたピンポン玉を自分の子供として認識しているらしい。
これも飾りで個体認識をするゆっくりの特性だった。
『なにいっちぇるのぉぉぉ!?まりちゃがまりちゃだよ!おきゃーしゃん!』
『だれがおまえみたいなきたないゲスのおかあさんだぁぁ!』
『しかもおちびちゃんのなまえまでかたってるのぜ!』
『ゆぅぅぅ!?おちょーしゃんもなにいっちぇるのぉぉぉ!?』
あんなに優しかった両親から罵声を浴びせられ困惑し涙目の赤まりさ。
その時、赤まりさは自分の帽子が乗せられたピンポン玉を発見する。
『ゆゆ?どうちてまりちゃのおぼうちがこんなとこりょにあるにょ?ゆっくちかえしちぇね!』
赤まりさはピンポン玉に近づき帽子を取ろうとした、その瞬間。
ドン!
まりさの体当たりを受け、赤まりさは思いっきり吹っ飛ばされた。
そして赤まりさは顔面を床に激しく打ちつけられた。
『ゆ、ゆぴぃ?・・・・・・きゃわいい、まりちゃのきゃおが・・・・・・い、いちゃい?』
赤まりさは突如受けた攻撃に何が起こったのか理解できていなかった。
だが、その攻撃を繰り出したまりさは怒り心頭で顔を醜く歪ませていた。
『こいつ・・・・・・おちびちゃんのおぼうしをうばおうとしたのぜ・・・・・・』
『ベッドさんだけでもずうずうしいのに・・・・・・おぼうしにまでてをだすなんて・・・・・・』
飾りはゆっくりにとって命の次に大事なものだ。
もし他ゆんがそれに手をだそうものならどうなるのか。
ピキピキピキィィィィィィィィィィィィ!!!
『とんっでもないゲスなのぜぇぇ!!!ぷくぅぅ!!』
『もうおんこうなれいむもかんにんぶくろのおがきれたよっ!!!ぷくぅぅ!!』
『ゆぴぃぃぃ!?お、おちょーしゃん!おきゃーしゃん!どうちておこっちぇるのぉぉぉ!?』
体をぷくーっと膨らませ、ゆっくり最大の威嚇行為を赤まりさに向けている。
もはや両親の怒りは有頂天に達していた。
『『ゆっくりできないゲスはせいっさいするよ!!!』』
『ゆ、ゆ、ゆ・・・・・っ!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
こうして、両親による恐ろしい制裁がはじまった。
「や、やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」
「やめてねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
映像をみていた両親が叫び出す。
もはや変えられぬ過去の映像であるとしても叫ばずにはいられなかったのだ。
それほどまでに凄惨な制裁だったのである。
『ゆんやぁぁぁぁ!ゆんやぁぁぁぁああああ!!』
二匹掛りで執拗に体当たりを喰らわせている。
『やべちぇぇぇぇ!!まりちゃのかぎゃやくおうぎょんのかみのきぇぎゃぁぁぁ!!』
れいむが髪をブチブチと引き抜いている。
『いじゃいぃぃぃぃ!!おべべ!まりちゃのおべべぇぇぇ!!』
まりさが右目をくり抜き、空いた右目の空洞を舌でグリグリと穿っている。
『ぼう、やべちぇ、いちゃい、いちゃいよぉぉ、ゆんやぁ・・・・・・』
これだけ痛めつけられていながら、赤まりさは死ななかった。
二匹が殺さないよう適度に手を抜いているのだ。
『ゆげら!ゆげら!どう?いたいのぜ?いたいのぜぇぇ?』
『ゆげげ!でもゆっくりなんてさせてあげないよ?もっともっとくるしんでね!』
ゆっくりはゆっくりしていないものを見下す事が多い。
それは他者を見下すことで自分がよりゆっくりした存在であると認識する為である。
そしてその嘲りの感情は、時として暴力となって対象に襲いかかる。
それが今の状況だ。これは、もはや制裁などではなかった。
「うわぁ、流石の俺でもこれは引くわぁ・・・・・・ん?どうしたおまえら?」
二匹のゆっくりはもう映像を見ていられなかった。
目をつぶり、プルプルと震えながらこの真実から目を避けていた。
「おいおい、お前ら。過去の清算するんだろ?あんなにキリッとした顔でいってたじゃないか。
だからちゃんと見てないとダメだろ。おっ!なんかまた出てきたぞ。みてみろ」
「ゆ、ゆぅ?」
恐ろしい虐待が行われている最中。
画面外から再びあの「手」が現れたのだ。
その「手」はピンポン玉の上の帽子を摘みあげると画面外へと消えていった。
しかし、映像内の両親はそれに気付いていない。
赤まりさをいたぶることに夢中になっていたからだ。
『れいむ、そろそろふぃにっしゅにするのぜ。アレをひさしぶりにやってみたいのぜ!』
『ゆぅ?アレなの?ゆふふ、そうだね、ひさしぶりにやってみようね!』
そう言うと、れいむは頭が低くなるよう体をへにゃりと縮ませた。
まりさは息絶え絶えの赤まりさを口に咥えるとれいむの頭に乗り上がった。
『いくよ?まりさ』
『じゅんびおーけーだぜ!れいむ』
『ゆ、ゆぴぃ・・・・・・な、なに、ちゅるにょ?やめちぇね、やめちぇね・・・・・・』
れいむはまりさを頭の上に乗せたまま勢いよく伸びあがった。
『のーびのーび!』
そしてその伸びが最大になった瞬間、まりさはれいむの頭を踏み台に、遥か上空へと飛びあがる。
「ゆ、ゆげぇぇぇぇ!あ、あのわざはー!?」
「知っているのかー?まりさー!ってお前の映像なんだから当たり前か」
まりさを打ち上げた後、れいむはその場で仰向けに倒れこみ、あんよをプリン!と持ち上げる。
一方、上空へ打ち上げられたまりさは口に咥えていた赤まりさを腹の上に乗せ、そのままクルリと回転し、赤まりさが下になる体制のまま一気に下降しはじめる。
まりさの真下にはあんよを持ち上げたれいむがニヤニヤとした笑みを浮かべて待ち構えている。
『ゆっくりしてないゲスは・・・・・・っ!ぷくぅぅぅ!』
『ゆっくりしねぇぇぇぇぇ!』
『ゆぴぃぃぃぃ!た、たしゅけちぇ・・・・・・っ!』
『『ゆっくりほうかいのふぃなーれ!!』』
グシャアアアアアア!!!
ぷくぅっと膨れた状態で下降してきたまりさの腹とれいむの持ち上げていたあんよが勢いよく衝突する。
そしてその間に挟まれていた赤まりさは衝突のショックでグチャグチャに潰されてしまった。
『ぷしゅるるるぅぅ~、ゆへへ!きまったのぜ!』
口の中から息を吐きながられいむのあんよから飛び退くまりさ。
『やったね!まりさ!』
れいむもむくりと起き上がる。
その際、あんよの上に残っていた潰された赤まりさがべちゃりと地面に落ちた。
「ゆ、あ、あ、あ・・・・・・」
「ど、どぼじで・・・・・・こんな、ことに・・・・・・」
「すっげぇなぁ、お前ら。無駄にスペック高すぎ」
赤まりさが自分たちによって殺される映像を見せられ、二匹はただ涙を流して呆然とするしかなかった。
『ゆ!そうだぜ!おちびちゃん!ベッドさんをどくっせんしてたゲスはやっつけたんだぜ!』
ゲスの制裁に夢中になり忘れていた自分の子供のことを思い出したようだ。
『ゆゆ?おちびちゃん?』
だが、どこを見渡しても赤まりさの姿は見えなかった。
目の前で潰れているのだが、いまの二匹にはそれがわからない。
『ゆぅ・・・・・・どこいっちゃったのぜ、おちびちゃん』
『ひょっとして、ゲスがせいっさいされるところをみるのがこわくなっちゃったのかも。
それでどこかにかくれちゃったんだよ』
『ゆゆ!おちびちゃんにはすこししげきがつよすぎたのかもしれないのぜ』
『ゆもう!ゆっくりやりすぎだよ!まりさ!』
自分もノリノリで制裁していたのを棚に上げてぷんぷんと頬を膨らませてまりさに注意をするれいむ。
『ごめんごめんなのぜ。きっととなりのおへやにでもいるのぜ。いっしょにむかえにいってあげるのぜ!』
『そうだね、こわがってるおちびちゃんにすーりすーりしてあんしんさせてあげようね!』
そう言いながら二匹は部屋から出ていった。
その直後、画面外から三度「手」が現れ、先ほど奪っていった赤まりさの帽子を潰された餡子の上に乗せ、画面外に消えていった。
しばらくした後、
『ゆぅ、おちびちゃんいないね』
『まったく、どこへいったのぜ』
二匹が部屋に戻ってきた。
こうして話は冒頭へと繋がるのだった。
「さて。これで犯人はわかった訳だが・・・・・・。
お前ら、犯人が見つかったらどうしてやるんだっけ?なんか言ってたよなぁ」
「ゆ!ゆ!し、しらないのぜ。まりさ、なんにもいってないのぜ!」
「れいむもしらないよ!それにおちびちゃんがしんだのは!かなしいじこだったんだよ!
だかられいむ、なんにもわるいことしてないよ!」
あそこまで悪意に満ちた言動で子供を殺しておいて、この言い分である。
青年は肩をすくめ、軽く溜息をついた。
「お前らが、数分前に言った自分の発言もすぐ忘れるような餡子脳だってのはわかった。
・・・・・・だが、そんなこともあろうかとお前らの発言もきっちり収録しておいたのさ」
ビデオはその後のことも録画し続けていた。
つまり、二匹が犯人を見つけて復讐を誓う場面もしっかりと録画されていたのである。
「えぇ~と確かここらへんだったな。ピッピッピッと・・・・・・」
リモコンを操作し、映像を問題のシーンまで進める。
『はんっにんをみつけて!かおのかたちがわからなくなるまでボッコボコにしてやるんだぜ!』
「・・・・・・だ、そうだが」
「「ゆ!?ゆ!?」」
「しかし、言った本人達が犯人だったということは、制裁の執行人がいなくなってしまうなぁ」
「そ、そうだよ!だから・・・・・・!」
「わかった。そういうことなら、僭越ながらこの俺が代わりに制裁を実行してやろうじゃないか!」
「「ゆゆっ!?」」
青年はそう言うとまりさの顔面を思いっきり殴りつけた。
「ふん!」
ドゴっ!
「ゆべぇぇぇ!?い、いだいぃぃぃぃぃ!!!」
「な、なにするのぉぉぉ!?おにーさぁぁぁん!!」
「お前もだよ。そら!」
れいむも同様に顔面を殴りつける。
「いだぁぁぁぁぁぁあああ!!」
ドゴ!バゴ!ベシ!ガスガス!
「ゆ、ゆべ!や、やべっ!やべ・・・・・・でっ!」
「いだ、いだい!いだいよぉぉぉ!ゆんやぁぁ!!」
その後、青年はまりさが言ったように顔の形が変わるまで殴り続けた。
「さてさて、お次は何をするんだっけかな?」
『それだけじゃすまさないよ!おめめだってくりぬいて、めのまえでむーしゃむーしゃしてあげるんだよ!』
「りょーかい♪とりあえず片目をくり抜いてやんよ」
ドスっ!
「ゆぎゃあああああああ!ば、ばりざのほうせきのようなおめめがぁぁ!!」
スボっ!
「ゆんぎゃああああああ!でいぶのよぞらにかがやくこうせいのようなおめめがぁあああ!!」
二匹は赤まりさと同じように右目を抉りとられ、あまりの痛みに辺りをのたうち回った。
「もっちもっち!お前らの目玉、白玉団子みたいでうめぇな。
もう片方は後で食ってやるから、とりあえず次いってみよう」
『あんよさんだってズタズタにしてやるんだぜぇ!うごけなくしてゆっくりといたぶってやるんだぜ!』
「次は足か。よっしゃ、このよく切れるカッタ―でズッタズタにしてやろうじゃないか」
ザク!
「ゆぎぃぃぃぃ!ばりざのがもじかのようなあんよさんがぁぁぁあ!!」
「ザックザクに耕してやるよ!」
ザク!ザク!ザク!
「や、やべでっ!ご、ごべんだざい!ごべんだざいぃぃぃ!あやばりばずがらっ!ゆるじでぐだざぁぁぁ」
『いくらごめんなさいしたって、ぜっったいゆるしてなんかあげないんだよ!』
「だってさ。あきらメロン♪」
「ぁぁぁぁぁいぃ!?や、やべでねぇぇぇ!あんよさんっ!いだいいだいじないでぇぇぇぇ!!」
足をズタズタに切り裂かれた。これでもう逃げることもままならないだろう。
「ゆ゙、ゆ゙、ゆ゙」
「も、もう、ごろじ、で・・・・・・」
「ふぅ。流石にもう限界か。充分いためつけたことだし。そろそろ楽にしてやろうか。ん?」
『えいっえんにゆっくりさせるなんてなまぬるいんだぜ!
はんっごろしにしたあとオレンジジュースさんをかけてまたはんっごろしにしてやるのぜ!
えいっえんのくるしみをあじあわせてやるんだぜー!』
「ああ、残念。まだまだ許されないようだ。ちょっとまってろ。オレンジジュース持ってくるから」
そう言いながら、青年は部屋から出ていった。
「ゆ、ゆぅぅ・・・・・・ど、どぼじで、ごんなごどにぃ・・・・・・」
「あんなに、ゆっくりしてたのに・・・・・・どぼじで・・・・・・」
この二匹は元々野良ゆっくりだった。
それを今の青年に拾われて飼いゆっくりになった。
それから二匹はとてもゆっくりとした日々を過ごしてきたのだ。
「ひょ、ひょっとして・・・・・・おにーさんは、ぎゃくったいおにーさんだったの、ぜ?」
「ゆゆ!?あんなにやさしかった、おにーさんが・・・・・・」
青年は毎日おいしいものを食べさせてくれた。
いっしょに遊んでくれた。
子供を作ることも笑顔で許してくれた。
それなのに、自分たちは騙されていたというのか。
「き、きっと・・・・・・おにーさんはまりさたちを、だましてたのぜっ!」
「ぞ、ぞんな・・・・・・!し、しどい!」
世の中にはゆっくりを虐めて楽しむ虐待鬼威惨と呼ばれる人間がいる。
まりさは野良時代、そうした人間に殺された仲間をみたことがある。
「ゆ、ゆぐぅぅ!ぐ、ぐやじいのぜ・・・・・・!
このまりざのめをもっでじでも、あのくぞにんげんのほんっしつがみぬけなかったなんで・・・・・・」
まりさは涙した。
自分がもっと用心していれば、こんなことにはならなかったのだと。
「そんなことはないぞ、まりさ。俺は別にこんなことしたくてやってる訳じゃない」
青年がオレンジジュースを持って帰ってきた。
「な、なにいってるのぜ!よくもそんなことをぬけっぬけとぉ!」
「冷静になって考えてみろよ。今こうしてお前らを制裁してるのは元々お前らが言い出したことじゃないか」
「ゆゆ!?」
「俺は復讐なんてやめようって最初に言ったぞ?
そもそも、お前らがチビを殺したりしなければこんなことにならなかったんだ」
「ゆ、あ、あああ・・・・・・!」
青年はバシャバシャとオレンジジュースを二匹にかけてやる。
二匹のゆっくりの体がある程度再生されていく。
「俺は有言実行をモットーとしていてね。だからこれはお前らが言ったことは忠実に実行しているだけに過ぎない。
つまり、今のこの状況はお前らの自業自得ってことだな。ゆっくり理解できたかな?」
「ゆぐぅぅぅぅ!!」
勿論、青年の言っていることは詭弁だった。
そもそも赤まりさが眠っている間に帽子を奪い、ゆっくり達が家庭崩壊するよう仕向けたのはこの青年である。
まりさの言うとおり青年が二匹のゆっくりを拾ったのは虐めることが目的だった。
可愛がる反面、日常のあちこちに死亡フラグをばらまき、何時自滅するのか観察するのがこの青年のやり方だったのだ。
例え、今日の事件がなかったとしてもいずれは自滅に至っていただろう。
だが、ゆっくり相手にはこの程度の詭弁でも充分論破できてしまう。
「ゆぐっゆぐっ!ま、まりざがばがだったのぜぇぇ!」
「ゆ、ゆぅぅぅぅ!ご、ごべんねぇぇ、おちびちゃん!おかぁさんがもっどじっがりじでいればぁぁ」
単純なやつらだと青年は苦笑した。
こんな馬鹿なやつらはゆっくりの中でも珍しいんじゃないのかとも思った。
「さ、そういうわけだ。続きを始めよう。なに、心配するな。殺しはしないさ。
お前らは犯人を殺すとは言わなかったからな。
・・・・・・ただし、死んだ方がマシだとは思うかもしれんがな。ジョワ、ジョワジョワジョワ!」
「ゆわぁぁぁぁぁ!がんべんぢでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「も、もうやだぁぁぁ!おうちかえるぅぅぅぅぅ!!」
こうして、まりさとれいむへの制裁はいつまでも続くのであった。
<了>
前作:
anko2106_プラント
虐待 制裁 家族崩壊 同族殺し 飼いゆ 現代 虐待人間 某アニメ映画のパロディではありません
注意:
某映画とは一切関係はありません(録音というか録画だし)
ゆっくりが変なところで高スペックです(ネタってことで勘弁して下さい)
『ぼーきゃくろくっおん』
「ゆわああああぁぁぁぁぁぁ!?」
「どぼじでぇぇぇぇぇ!?」
とある住宅の一室にて突如響き渡るゆっくりの悲鳴。
その悲鳴を聞きつけた飼い主の青年が何事かと現場に駆け付けた。
「なんだなんだ?どうしたってんだ?まりさ、れいむ」
そこには二匹のゆっくりが大粒の涙を流しながら絶叫していた。
そして二匹の目の前には大量の餡子がぶちまけられている。
「お、おにーさぁぁぁん!れいむの・・・・・・れいむのおちびちゃんがぁぁぁ!」
「ん?ひょっとしてその餡子、お前らのチビか?」
よく見ると飛び散った餡子の中心には黒いとんがり帽子がちょこんと置いてあるのが確認できた。
この帽子が無ければ、飛び散った餡子が潰れた赤まりさのものであるとはわからなかっただろう。
「こいつは酷いな・・・・・・一体何があったんだ?事故ってレベルじゃねぇだろコレ」
この餡子のぶちまけられっぷりからして、躓いて転んだとか、どっかから落ちた程度では説明はつかない。
それほど酷い状態だった。
「わがらないんだぜぇぇ!まりざだちのしらないあいだに、おちびちゃんがいなくなって・・・・・・!」
「それで・・・・・・ゆぐっ・・・・・・どこにいったのか、さがしにいってもみつからないから、もどっでぎだら・・・・・・おちびちゃんが、おちびちゃんが・・・・・・えいっえんにゆっくりしてたんだよぉぉ!!」
ただ事ではないと判断した青年はただちに室内に異常が無いかを確認しはじめた。
そしてすぐに異常らしきものを発見する。窓の一つが開いているのだ。
「こりゃあ、別のゆっくりの仕業かもしれんなぁ・・・・・・」
家に侵入したゲスゆっくりか、捕食種ゆっくりなどの仕業ではないかと青年は判断した。
「ゆ、ゆるさないんだぜぇ・・・・・・!おちびちゃんをころしたゲスはただじゃおかないんだぜぇ!!」
まりさは歯をギリギリとさせ、怒りの表情を浮かべていた。
「ただじゃおかないって・・・・・・犯人を見つけたらどうするつもりなんだ?」
「きまってるのぜ!ふくっしゅうなのぜ!おちびちゃんがうけたいたみをはんっにんにもあじあわせてやるんだぜ!!」
まりさの穏やかではない発言に青年は思わず眉をしかめる。
「・・・・・・まりさよ、復讐なんて虚しいだけだぞ?
チビが死んじまったのは悲しいことだが、いつまでも過去にこだわってたら明るい未来なんてやってこない。
これは悲しい事故だと諦めて、また新しい子供でも作ってゆっくりした方がお前らの為ってもんだろ?」
青年は死んだ子供のことは忘れろという。
一見、冷酷なことを言っているようにも聞こえるかもしれない。
だが相手はゆっくりである。ゆっくりは本人にとって都合の悪い記憶は忘却する性質を持つという。
子供を殺された怒りの感情も時が経ち、新しい子供でも作ればすぐに忘れてしまえるだろう。
だから、一時の感情に身を任せて復讐などというゆっくりできないことに時間を費やしたところでただの徒労にしかならない。
そう青年は思ったのだが・・・・・・
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!?なにいってるんだぜぇぇぇ!?」
「そんなことできるわけがないでしょぉぉぉ!?」
冷却期間が足りないのだろう。そんなことを容認できるゆっくり達ではなかった。
ゆっくりと言えども子供を失った悲しみはそう簡単には忘れられないのだろう。
「はんっにんをみつけて!かおのかたちがわからなくなるまでボッコボコにしてやるんだぜ!」
「それだけじゃすまさないよ!おめめだってくりぬいて、めのまえでむーしゃむーしゃしてあげるんだよ!」
「あんよさんだってズタズタにしてやるんだぜぇ!うごけなくしてゆっくりといたぶってやるんだぜ!」
「いくらごめんなさいしたって、ぜっったいゆるしてなんかあげないんだよ!ゆっくりしていってね!えいっえんでいいよ!ゆぎぎ!」
「えいっえんにゆっくりさせるなんてなまぬるいんだぜ!
はんっごろしにしたあとオレンジジュースさんをかけてまたはんっごろしにしてやるのぜ!
えいっえんのくるしみをあじあわせてやるんだぜー!ゆがー!」
怒りで頭(といっても頭しかないのだが)に血が上っているのだろう。
ゆっくりらしからぬ物騒な発言を繰り広げている。
そんな飼いゆ達の姿に青年は溜息をついた。今は何を言っても無駄だろう。
「はぁ・・・・・・わかった。そんなに言うなら犯人探しを手伝ってやろう」
「ゆゆ!?そんなことできるの!?」
「まあな。・・・・・・実はこの部屋にビデオカメラを設置しておいたんだ。
これを再生してやれば事の顛末がわかるはずだ」
元々はゆっくりの生態を観察するために青年が設置しておいたものだ。
まさかこんなことになるとは夢にも思わなかったに違いない。
「ゆ?びでおかめらさんって?」
「ああ、ビデオカメラってのはだな・・・・・・」
ゆっくり達にもわかるようビデオカメラが何なのかを説明した後、録画した内容を観るためにビデオをモニターにセットする。
「さて、これで準備はOKな訳だが・・・・・・最後にもう一度だけ確認する。
本当にいいんだな?やめるなら今しかないぞ」
これを見れば犯人はわかるだろう。
だが、それと同時に自分たちが可愛がっていたおちびちゃんの死に様を見せられるということでもあるのだ。
それは両親にとっては辛いことである。
「ゆぅ・・・・・・おにーさん。まりさたちは、もう、きめたんだぜ。
そうしなきゃ、みらいにむけてゆっくりなんてできないんだぜ」
「れいむたちはみらいをゆっくりするためにも、かこのせいっさんをしなくちゃならないんだよ!」
二匹のゆっくりはキリッとした表情で青年を見つめていた。
どうやら二匹の決意は固いようだ。
「そうか・・・・・・お前らがそう決めたんなら、もう止めはしないさ」
青年はビデオを再生させる。
「それじゃあ始めようか・・・・・・その嘆きを再生する」
『ゆぅ~ぴぃ・・・・・・ゆぅ~ぴぃ・・・・・・』
モニターにはついさっきまで寝床でゆっくりと眠っていた赤まりさの姿が映っていた。
「ゆぅぅ・・・・・・ほんとうに、おちびちゃんがうつてるよ!おちびちゃん!ゆっくりしていってね!」
「れいむ、さっきも説明したがこれは過去の映像だ。チビが生き返ったわけじゃない」
「ゆ、ゆぅ、わかってるよ・・・・・・」
それでも叫ばずにはいられなかった。それほどまでに我が子は大切な宝物だったのだ。
『ゆぅ~ぴぃ・・・・・・ゆぅ~ぴぃ・・・・・・』
『ゆゆ~ん、まりさはもうたべられないんだぜぇ。むにゃむにゃ・・・・・・』
『ゆう、ゆう、れいむ、かわいくってごめんね~・・・・・・ゆぅ、ゆぅ・・・・・・』
ぐっすりと眠っている赤まりさの後ろにはまりさとれいむも眠っていた。
幸せそうに眠る3匹の寝顔をみているとこれから恐ろしい惨劇が待ち構えているなど想像もつかないだろう。
だが、それは唐突にやってきた。
画面外から大きな「手」がぬっと現れたのだ。
そしてその「手」は赤まりさの帽子を摘みあげた。
「ゆゆっ!?なにするんだぜ!おちびちゃんのおぼうしをかえすんだぜ!」
映像を見ていたまりさが叫ぶがこれは過去の映像である。
何を言ったところで起こってしまった出来事は変えられない。
「こいつがおちびちゃんをころしたはんっにんなの?」
しかし、予想に反して「手」はこれ以上赤まりさには手を出さなかった。
「手」は赤まりさから取り上げた帽子を寝床の近くにあるピンポン玉の上に乗せたのだ。
このピンポン玉は赤まりさの玩具として青年が用意したもので、赤まりさにとっては大切な宝物になっていた。
その後「手」は眠っているれいむの頬を人差し指でツンツンと突き始めた。
『・・・・・・ゆぅ?なんなの?れいむまだねむいよ・・・・・・』
れいむが覚醒し始めると「手」はまりさを同様に起こし始めた。
『・・・・・・なんなのぜ?まりさはすーぱーすーやすーやたいむなのぜ・・・・・・』
まりさも覚醒したようだ。
二匹はまだ寝ぼけているようで自分たちを起こした「手」には気がついていないようだ。
そして「手」は何をするわけでもなく画面外へと引っこんでしまった。
おかしい。
この映像を見ていたまりさとれいむは自分の体から嫌な汗が流れていることに気がついた。
なぜだろう?わからない。
ただ、ここから先の映像は見てはいけない。
そんな漠然とした思いが二匹の頭の中で警鐘としてガンガンと鳴り響いていた。
それがなぜなのかは全くわからない二匹はこの状況に困惑していた。
と、その時である。
『ゆゆっ!?なんだかゆっくりしてないゆっくりがいるよ!!』
突如、映像内のれいむが叫び声を上げた。
『ゆっ!ほんとうなのぜ!しかもなまいきにもおちびちゃんのベッドさんをどくっせんしてるのぜ!』
ゆっくりしていないゆっくり。
ゆっくりの世界では見た目が汚いゆっくりなどはこのように呼ばれることがある。
特に飾りのないゆっくりがよく言われることが多い。
そう、この映像の両親が言っている「ゆっくりしていないゆっくり」とは、先ほど「手」によって帽子を取られた赤まりさのことだ。
ゆっくりは飾りによって個体の認識をしているという。
だから帽子が取られた赤まりさは両親に自分の子供であると認識されなかったのだ。
「ゆっ!?ゆっ!?な、なにいってるんだぜ!?そのゆっくりはおちびちゃんなのぜ!」
「そ、そうだよ、とってもゆっくりとしたれいむのおちびちゃんだよ!?」
だが、映像を見ている両親は帽子の無い赤まりさをちゃんと自分の子供であると認識していた。
映像内の両親はそれができていないのに、同一のゆっくりでこの認識の違いは何故なのか?
それは帽子を取られるところを実際に目撃しているかいないかの違いが、認識の違いにつながったのである。
いくらゆっくりといえど、目の前で飾りをとる場面を見ていれば個体認識はできるのだ。
『おちびちゃんのベッドさんをうばうなんてとんでもないゲスだね!』
『おい!おきるのぜ!このゲス!』
まりさが赤まりさに体当たりを喰らわせる。
『ゆぴ!?・・・・・・ゆ、ゆぅ?』
気持ちよく眠っていたところを突然、突き飛ばされた赤まりさは一体何が起こったのか理解できていなかった。
『ここはれいむのかわいいおちびちゃんのベッドさんだよ!
ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりしないでゆっくりきえてね!』
『ゆぅ~?なにいっちぇるの?まりちゃはまりちゃだよ?』
『はぁぁぁぁぁぁ!!?なにいってるのぜ!?おちびちゃんはあそこにいるでしょぉぉ!?』
『そうだよ!おちびちゃんはベッドさんをとられてかなしんでるんだよ!ゆっくりしないであやまってね!』
どうやら二匹は帽子を乗せたピンポン玉を自分の子供として認識しているらしい。
これも飾りで個体認識をするゆっくりの特性だった。
『なにいっちぇるのぉぉぉ!?まりちゃがまりちゃだよ!おきゃーしゃん!』
『だれがおまえみたいなきたないゲスのおかあさんだぁぁ!』
『しかもおちびちゃんのなまえまでかたってるのぜ!』
『ゆぅぅぅ!?おちょーしゃんもなにいっちぇるのぉぉぉ!?』
あんなに優しかった両親から罵声を浴びせられ困惑し涙目の赤まりさ。
その時、赤まりさは自分の帽子が乗せられたピンポン玉を発見する。
『ゆゆ?どうちてまりちゃのおぼうちがこんなとこりょにあるにょ?ゆっくちかえしちぇね!』
赤まりさはピンポン玉に近づき帽子を取ろうとした、その瞬間。
ドン!
まりさの体当たりを受け、赤まりさは思いっきり吹っ飛ばされた。
そして赤まりさは顔面を床に激しく打ちつけられた。
『ゆ、ゆぴぃ?・・・・・・きゃわいい、まりちゃのきゃおが・・・・・・い、いちゃい?』
赤まりさは突如受けた攻撃に何が起こったのか理解できていなかった。
だが、その攻撃を繰り出したまりさは怒り心頭で顔を醜く歪ませていた。
『こいつ・・・・・・おちびちゃんのおぼうしをうばおうとしたのぜ・・・・・・』
『ベッドさんだけでもずうずうしいのに・・・・・・おぼうしにまでてをだすなんて・・・・・・』
飾りはゆっくりにとって命の次に大事なものだ。
もし他ゆんがそれに手をだそうものならどうなるのか。
ピキピキピキィィィィィィィィィィィィ!!!
『とんっでもないゲスなのぜぇぇ!!!ぷくぅぅ!!』
『もうおんこうなれいむもかんにんぶくろのおがきれたよっ!!!ぷくぅぅ!!』
『ゆぴぃぃぃ!?お、おちょーしゃん!おきゃーしゃん!どうちておこっちぇるのぉぉぉ!?』
体をぷくーっと膨らませ、ゆっくり最大の威嚇行為を赤まりさに向けている。
もはや両親の怒りは有頂天に達していた。
『『ゆっくりできないゲスはせいっさいするよ!!!』』
『ゆ、ゆ、ゆ・・・・・っ!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
こうして、両親による恐ろしい制裁がはじまった。
「や、やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」
「やめてねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
映像をみていた両親が叫び出す。
もはや変えられぬ過去の映像であるとしても叫ばずにはいられなかったのだ。
それほどまでに凄惨な制裁だったのである。
『ゆんやぁぁぁぁ!ゆんやぁぁぁぁああああ!!』
二匹掛りで執拗に体当たりを喰らわせている。
『やべちぇぇぇぇ!!まりちゃのかぎゃやくおうぎょんのかみのきぇぎゃぁぁぁ!!』
れいむが髪をブチブチと引き抜いている。
『いじゃいぃぃぃぃ!!おべべ!まりちゃのおべべぇぇぇ!!』
まりさが右目をくり抜き、空いた右目の空洞を舌でグリグリと穿っている。
『ぼう、やべちぇ、いちゃい、いちゃいよぉぉ、ゆんやぁ・・・・・・』
これだけ痛めつけられていながら、赤まりさは死ななかった。
二匹が殺さないよう適度に手を抜いているのだ。
『ゆげら!ゆげら!どう?いたいのぜ?いたいのぜぇぇ?』
『ゆげげ!でもゆっくりなんてさせてあげないよ?もっともっとくるしんでね!』
ゆっくりはゆっくりしていないものを見下す事が多い。
それは他者を見下すことで自分がよりゆっくりした存在であると認識する為である。
そしてその嘲りの感情は、時として暴力となって対象に襲いかかる。
それが今の状況だ。これは、もはや制裁などではなかった。
「うわぁ、流石の俺でもこれは引くわぁ・・・・・・ん?どうしたおまえら?」
二匹のゆっくりはもう映像を見ていられなかった。
目をつぶり、プルプルと震えながらこの真実から目を避けていた。
「おいおい、お前ら。過去の清算するんだろ?あんなにキリッとした顔でいってたじゃないか。
だからちゃんと見てないとダメだろ。おっ!なんかまた出てきたぞ。みてみろ」
「ゆ、ゆぅ?」
恐ろしい虐待が行われている最中。
画面外から再びあの「手」が現れたのだ。
その「手」はピンポン玉の上の帽子を摘みあげると画面外へと消えていった。
しかし、映像内の両親はそれに気付いていない。
赤まりさをいたぶることに夢中になっていたからだ。
『れいむ、そろそろふぃにっしゅにするのぜ。アレをひさしぶりにやってみたいのぜ!』
『ゆぅ?アレなの?ゆふふ、そうだね、ひさしぶりにやってみようね!』
そう言うと、れいむは頭が低くなるよう体をへにゃりと縮ませた。
まりさは息絶え絶えの赤まりさを口に咥えるとれいむの頭に乗り上がった。
『いくよ?まりさ』
『じゅんびおーけーだぜ!れいむ』
『ゆ、ゆぴぃ・・・・・・な、なに、ちゅるにょ?やめちぇね、やめちぇね・・・・・・』
れいむはまりさを頭の上に乗せたまま勢いよく伸びあがった。
『のーびのーび!』
そしてその伸びが最大になった瞬間、まりさはれいむの頭を踏み台に、遥か上空へと飛びあがる。
「ゆ、ゆげぇぇぇぇ!あ、あのわざはー!?」
「知っているのかー?まりさー!ってお前の映像なんだから当たり前か」
まりさを打ち上げた後、れいむはその場で仰向けに倒れこみ、あんよをプリン!と持ち上げる。
一方、上空へ打ち上げられたまりさは口に咥えていた赤まりさを腹の上に乗せ、そのままクルリと回転し、赤まりさが下になる体制のまま一気に下降しはじめる。
まりさの真下にはあんよを持ち上げたれいむがニヤニヤとした笑みを浮かべて待ち構えている。
『ゆっくりしてないゲスは・・・・・・っ!ぷくぅぅぅ!』
『ゆっくりしねぇぇぇぇぇ!』
『ゆぴぃぃぃぃ!た、たしゅけちぇ・・・・・・っ!』
『『ゆっくりほうかいのふぃなーれ!!』』
グシャアアアアアア!!!
ぷくぅっと膨れた状態で下降してきたまりさの腹とれいむの持ち上げていたあんよが勢いよく衝突する。
そしてその間に挟まれていた赤まりさは衝突のショックでグチャグチャに潰されてしまった。
『ぷしゅるるるぅぅ~、ゆへへ!きまったのぜ!』
口の中から息を吐きながられいむのあんよから飛び退くまりさ。
『やったね!まりさ!』
れいむもむくりと起き上がる。
その際、あんよの上に残っていた潰された赤まりさがべちゃりと地面に落ちた。
「ゆ、あ、あ、あ・・・・・・」
「ど、どぼじで・・・・・・こんな、ことに・・・・・・」
「すっげぇなぁ、お前ら。無駄にスペック高すぎ」
赤まりさが自分たちによって殺される映像を見せられ、二匹はただ涙を流して呆然とするしかなかった。
『ゆ!そうだぜ!おちびちゃん!ベッドさんをどくっせんしてたゲスはやっつけたんだぜ!』
ゲスの制裁に夢中になり忘れていた自分の子供のことを思い出したようだ。
『ゆゆ?おちびちゃん?』
だが、どこを見渡しても赤まりさの姿は見えなかった。
目の前で潰れているのだが、いまの二匹にはそれがわからない。
『ゆぅ・・・・・・どこいっちゃったのぜ、おちびちゃん』
『ひょっとして、ゲスがせいっさいされるところをみるのがこわくなっちゃったのかも。
それでどこかにかくれちゃったんだよ』
『ゆゆ!おちびちゃんにはすこししげきがつよすぎたのかもしれないのぜ』
『ゆもう!ゆっくりやりすぎだよ!まりさ!』
自分もノリノリで制裁していたのを棚に上げてぷんぷんと頬を膨らませてまりさに注意をするれいむ。
『ごめんごめんなのぜ。きっととなりのおへやにでもいるのぜ。いっしょにむかえにいってあげるのぜ!』
『そうだね、こわがってるおちびちゃんにすーりすーりしてあんしんさせてあげようね!』
そう言いながら二匹は部屋から出ていった。
その直後、画面外から三度「手」が現れ、先ほど奪っていった赤まりさの帽子を潰された餡子の上に乗せ、画面外に消えていった。
しばらくした後、
『ゆぅ、おちびちゃんいないね』
『まったく、どこへいったのぜ』
二匹が部屋に戻ってきた。
こうして話は冒頭へと繋がるのだった。
「さて。これで犯人はわかった訳だが・・・・・・。
お前ら、犯人が見つかったらどうしてやるんだっけ?なんか言ってたよなぁ」
「ゆ!ゆ!し、しらないのぜ。まりさ、なんにもいってないのぜ!」
「れいむもしらないよ!それにおちびちゃんがしんだのは!かなしいじこだったんだよ!
だかられいむ、なんにもわるいことしてないよ!」
あそこまで悪意に満ちた言動で子供を殺しておいて、この言い分である。
青年は肩をすくめ、軽く溜息をついた。
「お前らが、数分前に言った自分の発言もすぐ忘れるような餡子脳だってのはわかった。
・・・・・・だが、そんなこともあろうかとお前らの発言もきっちり収録しておいたのさ」
ビデオはその後のことも録画し続けていた。
つまり、二匹が犯人を見つけて復讐を誓う場面もしっかりと録画されていたのである。
「えぇ~と確かここらへんだったな。ピッピッピッと・・・・・・」
リモコンを操作し、映像を問題のシーンまで進める。
『はんっにんをみつけて!かおのかたちがわからなくなるまでボッコボコにしてやるんだぜ!』
「・・・・・・だ、そうだが」
「「ゆ!?ゆ!?」」
「しかし、言った本人達が犯人だったということは、制裁の執行人がいなくなってしまうなぁ」
「そ、そうだよ!だから・・・・・・!」
「わかった。そういうことなら、僭越ながらこの俺が代わりに制裁を実行してやろうじゃないか!」
「「ゆゆっ!?」」
青年はそう言うとまりさの顔面を思いっきり殴りつけた。
「ふん!」
ドゴっ!
「ゆべぇぇぇ!?い、いだいぃぃぃぃぃ!!!」
「な、なにするのぉぉぉ!?おにーさぁぁぁん!!」
「お前もだよ。そら!」
れいむも同様に顔面を殴りつける。
「いだぁぁぁぁぁぁあああ!!」
ドゴ!バゴ!ベシ!ガスガス!
「ゆ、ゆべ!や、やべっ!やべ・・・・・・でっ!」
「いだ、いだい!いだいよぉぉぉ!ゆんやぁぁ!!」
その後、青年はまりさが言ったように顔の形が変わるまで殴り続けた。
「さてさて、お次は何をするんだっけかな?」
『それだけじゃすまさないよ!おめめだってくりぬいて、めのまえでむーしゃむーしゃしてあげるんだよ!』
「りょーかい♪とりあえず片目をくり抜いてやんよ」
ドスっ!
「ゆぎゃあああああああ!ば、ばりざのほうせきのようなおめめがぁぁ!!」
スボっ!
「ゆんぎゃああああああ!でいぶのよぞらにかがやくこうせいのようなおめめがぁあああ!!」
二匹は赤まりさと同じように右目を抉りとられ、あまりの痛みに辺りをのたうち回った。
「もっちもっち!お前らの目玉、白玉団子みたいでうめぇな。
もう片方は後で食ってやるから、とりあえず次いってみよう」
『あんよさんだってズタズタにしてやるんだぜぇ!うごけなくしてゆっくりといたぶってやるんだぜ!』
「次は足か。よっしゃ、このよく切れるカッタ―でズッタズタにしてやろうじゃないか」
ザク!
「ゆぎぃぃぃぃ!ばりざのがもじかのようなあんよさんがぁぁぁあ!!」
「ザックザクに耕してやるよ!」
ザク!ザク!ザク!
「や、やべでっ!ご、ごべんだざい!ごべんだざいぃぃぃ!あやばりばずがらっ!ゆるじでぐだざぁぁぁ」
『いくらごめんなさいしたって、ぜっったいゆるしてなんかあげないんだよ!』
「だってさ。あきらメロン♪」
「ぁぁぁぁぁいぃ!?や、やべでねぇぇぇ!あんよさんっ!いだいいだいじないでぇぇぇぇ!!」
足をズタズタに切り裂かれた。これでもう逃げることもままならないだろう。
「ゆ゙、ゆ゙、ゆ゙」
「も、もう、ごろじ、で・・・・・・」
「ふぅ。流石にもう限界か。充分いためつけたことだし。そろそろ楽にしてやろうか。ん?」
『えいっえんにゆっくりさせるなんてなまぬるいんだぜ!
はんっごろしにしたあとオレンジジュースさんをかけてまたはんっごろしにしてやるのぜ!
えいっえんのくるしみをあじあわせてやるんだぜー!』
「ああ、残念。まだまだ許されないようだ。ちょっとまってろ。オレンジジュース持ってくるから」
そう言いながら、青年は部屋から出ていった。
「ゆ、ゆぅぅ・・・・・・ど、どぼじで、ごんなごどにぃ・・・・・・」
「あんなに、ゆっくりしてたのに・・・・・・どぼじで・・・・・・」
この二匹は元々野良ゆっくりだった。
それを今の青年に拾われて飼いゆっくりになった。
それから二匹はとてもゆっくりとした日々を過ごしてきたのだ。
「ひょ、ひょっとして・・・・・・おにーさんは、ぎゃくったいおにーさんだったの、ぜ?」
「ゆゆ!?あんなにやさしかった、おにーさんが・・・・・・」
青年は毎日おいしいものを食べさせてくれた。
いっしょに遊んでくれた。
子供を作ることも笑顔で許してくれた。
それなのに、自分たちは騙されていたというのか。
「き、きっと・・・・・・おにーさんはまりさたちを、だましてたのぜっ!」
「ぞ、ぞんな・・・・・・!し、しどい!」
世の中にはゆっくりを虐めて楽しむ虐待鬼威惨と呼ばれる人間がいる。
まりさは野良時代、そうした人間に殺された仲間をみたことがある。
「ゆ、ゆぐぅぅ!ぐ、ぐやじいのぜ・・・・・・!
このまりざのめをもっでじでも、あのくぞにんげんのほんっしつがみぬけなかったなんで・・・・・・」
まりさは涙した。
自分がもっと用心していれば、こんなことにはならなかったのだと。
「そんなことはないぞ、まりさ。俺は別にこんなことしたくてやってる訳じゃない」
青年がオレンジジュースを持って帰ってきた。
「な、なにいってるのぜ!よくもそんなことをぬけっぬけとぉ!」
「冷静になって考えてみろよ。今こうしてお前らを制裁してるのは元々お前らが言い出したことじゃないか」
「ゆゆ!?」
「俺は復讐なんてやめようって最初に言ったぞ?
そもそも、お前らがチビを殺したりしなければこんなことにならなかったんだ」
「ゆ、あ、あああ・・・・・・!」
青年はバシャバシャとオレンジジュースを二匹にかけてやる。
二匹のゆっくりの体がある程度再生されていく。
「俺は有言実行をモットーとしていてね。だからこれはお前らが言ったことは忠実に実行しているだけに過ぎない。
つまり、今のこの状況はお前らの自業自得ってことだな。ゆっくり理解できたかな?」
「ゆぐぅぅぅぅ!!」
勿論、青年の言っていることは詭弁だった。
そもそも赤まりさが眠っている間に帽子を奪い、ゆっくり達が家庭崩壊するよう仕向けたのはこの青年である。
まりさの言うとおり青年が二匹のゆっくりを拾ったのは虐めることが目的だった。
可愛がる反面、日常のあちこちに死亡フラグをばらまき、何時自滅するのか観察するのがこの青年のやり方だったのだ。
例え、今日の事件がなかったとしてもいずれは自滅に至っていただろう。
だが、ゆっくり相手にはこの程度の詭弁でも充分論破できてしまう。
「ゆぐっゆぐっ!ま、まりざがばがだったのぜぇぇ!」
「ゆ、ゆぅぅぅぅ!ご、ごべんねぇぇ、おちびちゃん!おかぁさんがもっどじっがりじでいればぁぁ」
単純なやつらだと青年は苦笑した。
こんな馬鹿なやつらはゆっくりの中でも珍しいんじゃないのかとも思った。
「さ、そういうわけだ。続きを始めよう。なに、心配するな。殺しはしないさ。
お前らは犯人を殺すとは言わなかったからな。
・・・・・・ただし、死んだ方がマシだとは思うかもしれんがな。ジョワ、ジョワジョワジョワ!」
「ゆわぁぁぁぁぁ!がんべんぢでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「も、もうやだぁぁぁ!おうちかえるぅぅぅぅぅ!!」
こうして、まりさとれいむへの制裁はいつまでも続くのであった。
<了>
前作:
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