ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2765 ゆっくり公民 ~農奴制~(夏)
最終更新:
ankoss
-
view
『ゆっくり公民 ~農奴制~(夏)』 25KB
いじめ 差別・格差 群れ 希少種 現代 4作目-2
いじめ 差別・格差 群れ 希少種 現代 4作目-2
ゆっくり公民 ~農奴制~(春)の続きになります
夏の刺すような日差しの下、それに逆らうかのように輝く黄金色――ひまわりを見つめていたゆうかは、とてもゆっくりしていた。
ゆうかは花畑を作ってゆっくりするゆっくりである、それは食欲や睡眠欲、性欲といった欲と同じでゆっくりの生存に関わる欲、ゆっくり欲がゆうかの場合花を見ることにあるからである。
もちろん森の木々に咲く花も好きだし、森の日のあたる場所に咲く花もゆうかは大好きだ。
しかし、ゆうかのゆっくりとしてはやはり綺麗な花を一箇所に咲かせてゆっくりしたい、そのゆっくりの為にゆうか種のゆっくりは必死に花畑を作るのだ。
自分が丹精込めて育てた花が美しく咲き誇る花畑、そこで花を眺めてゆっくりする、それはゆうかにとって最上のゆっくりであり、その為の花畑はゆうかにとっておちびちゃんと同じである。
しかし、多くのゆうか達にとって花畑を作るのは苦労の連続である、花の種を集め、場所を整備してやり、あるときは水をやり、雑草を抜き、虫を取り、場合によっては森から腐葉土を運んでやり、そんな苦労の末に作られるものが花畑である。
大きさによっては数年がかりになることも少なく無い作業量は、基本的に単独で生活するゆうかにとってはとても重いものである、しかし多くのゆうか種はこの作業を楽しんでやっている。
大変な作業はゆっくり出来ないが、その先にあるゆっくりを考えれば楽しくなるものだ。
そんなゆうかの花畑作りにおいて大きな敵が二つある、天災と他種のゆっくりである。
天災はゆうかにとっても、何も抵抗が出来ない事であり諦めもつく。
しかし他種のゆっくりの襲撃はゆうかにとって許せないものだった、ゆっくり達は花を食べるのである、これはしかたがない、ゆうかも植物を食べることがあるゆっくりだし、食べないで生きるわけには行かない。
しかし、自分が丹精込めて育てている花は食べないで欲しいと思う、他種のゆっくりは植物を育てるという概念が分からないのである程度は諦めるしかない。
しかし、ゆうかが頑張って大きな花畑を作ると、他種のゆっくり達はまるでそれは自分のものだ、ゆうかが不当に占拠しているとでも言わんばかりに花畑を襲撃するのだ。
ゆうかは花畑を作ってゆっくりするゆっくりである、それは食欲や睡眠欲、性欲といった欲と同じでゆっくりの生存に関わる欲、ゆっくり欲がゆうかの場合花を見ることにあるからである。
もちろん森の木々に咲く花も好きだし、森の日のあたる場所に咲く花もゆうかは大好きだ。
しかし、ゆうかのゆっくりとしてはやはり綺麗な花を一箇所に咲かせてゆっくりしたい、そのゆっくりの為にゆうか種のゆっくりは必死に花畑を作るのだ。
自分が丹精込めて育てた花が美しく咲き誇る花畑、そこで花を眺めてゆっくりする、それはゆうかにとって最上のゆっくりであり、その為の花畑はゆうかにとっておちびちゃんと同じである。
しかし、多くのゆうか達にとって花畑を作るのは苦労の連続である、花の種を集め、場所を整備してやり、あるときは水をやり、雑草を抜き、虫を取り、場合によっては森から腐葉土を運んでやり、そんな苦労の末に作られるものが花畑である。
大きさによっては数年がかりになることも少なく無い作業量は、基本的に単独で生活するゆうかにとってはとても重いものである、しかし多くのゆうか種はこの作業を楽しんでやっている。
大変な作業はゆっくり出来ないが、その先にあるゆっくりを考えれば楽しくなるものだ。
そんなゆうかの花畑作りにおいて大きな敵が二つある、天災と他種のゆっくりである。
天災はゆうかにとっても、何も抵抗が出来ない事であり諦めもつく。
しかし他種のゆっくりの襲撃はゆうかにとって許せないものだった、ゆっくり達は花を食べるのである、これはしかたがない、ゆうかも植物を食べることがあるゆっくりだし、食べないで生きるわけには行かない。
しかし、自分が丹精込めて育てている花は食べないで欲しいと思う、他種のゆっくりは植物を育てるという概念が分からないのである程度は諦めるしかない。
しかし、ゆうかが頑張って大きな花畑を作ると、他種のゆっくり達はまるでそれは自分のものだ、ゆうかが不当に占拠しているとでも言わんばかりに花畑を襲撃するのだ。
「ゆ、おはなさんをひとりじめするなんて、ゆうかはゆっくりしていないね!」
「まりささまのみつけた、おはなさんをよこどりしようとはゲスゆっくりなのぜ!」
「むーしゃむしゃ、わかるよー、このおはなさんはちぇんにたべられてよろこんでるんだよー!」
「むきゅきゅ、このおはなばたけをつくったですって?けんじゃのぱちゅのしらないことが、おばかのゆうかにできるわけないでしょ!」
そんな言葉と共に花畑を襲撃するゆっくり達、ゆうかは一応捕食種に分類されるゆっくりであり、数匹の襲撃ならば独力で撃退できる。
しかし、ゆっくりの数が増えればゆうかにも防衛は難しくなってしまう、自分以上の数に対して拠点を防衛することはいかにゆうかでも不可能なことである。
しかし、ゆっくりの数が増えればゆうかにも防衛は難しくなってしまう、自分以上の数に対して拠点を防衛することはいかにゆうかでも不可能なことである。
森の中に小さく広がる原っぱ、木々が切れて日の光が差し込む場所に作られたゆうかの花畑もそんなゆっくり達の襲撃を受けていた。
最初は追い返していたゆうかだったが、襲撃が数家族単位になると、花畑を守る事は出来なかった。
永遠にゆっくりさせられそうになり、命からがら逃げ出したゆうかがしばらくして戻ると、ゆうかが必死になって作った花は、全てゆっくりの腹に収まり、原っぱは薄く緑が残るのみになっていた。
最初は追い返していたゆうかだったが、襲撃が数家族単位になると、花畑を守る事は出来なかった。
永遠にゆっくりさせられそうになり、命からがら逃げ出したゆうかがしばらくして戻ると、ゆうかが必死になって作った花は、全てゆっくりの腹に収まり、原っぱは薄く緑が残るのみになっていた。
「ゆ、ゆぐう……ゆっぐりしていないわ……ゆうかのたいようのはたけが……」
もう一度ここに花畑を作ろうか、いや、ここはもう他のゆっくりに知られてしまった、作ってもまたゆっくりの襲撃を受ければ今回の二の舞である、いっそ花畑を荒らしたゆっくりを特定して玉砕覚悟で復讐してやろうか……そんな破滅的な怒りを抱え込むゆうか、その後ろからとても大きなものが近づいてきた。
その後、その大きなもの――人間に連れて行かれた先で待っていたのは、それまでの常識では考えられない生活だった。
人間の下での畑作り、最初は抵抗したものの人間の力を知り、自由に花畑を作るスペースを作らせてもらえると聞いてやってきた人間の畑では、何とそれまで花畑を荒らすしか能がないと思っていた通常種のゆっくり達が汗を流していたのだ。
ゆうか以外にも数匹のゆうかと全体のリーダーとして胴付きゆうかが居たが、彼女達の下にはそれぞれ20匹ほどのゆっくりが着いており、ゆうかの命令に従って畑仕事をしていた。
ゆうかにも畑の一部が与えられ、同じく通常種のゆっくりを使って野菜を育てることになる。
それからは驚きの連続だった、他のゆうかや胴付きゆうかの助けを借りて、何とか畑を作り始めるものの、畑のゆっくり――通常種のゆっくりについてはどうすれば良いのか分からなかった。
それまでゆうかの知っていたゆっくり達とは異なり、畑のゆっくりはゆうかの命令を聞いたのだ、何故かゆうかは恐れられているらしく、あの花畑を襲ったような尊大な口調のゆっくりは少なく、ゆうかの言葉どおり仕事をしていた。
それからは、ゆうかにとってとてもゆっくりした生活だった、他のゆっくりがいるのは気になるが花畑も作らせてもらえるし、野菜作りもやってみると楽しいものだった。
たまに畑を襲うゆっくりがやってきても、ゆうか達と畑のゆっくり、そして人間さんによって排除されるため、ゆうかの心配事はなくなったといっても良い。
畑のゆっくり――ゆうか達は農奴ゆっくりと呼んでいる――の使い方にも慣れ、人間さんの道具も知ったため、それまで一人で暮らしていた頃は出来なかった事も出来るようになった。
そんなある日のこと、ゆうかが農奴ゆっくり達を指揮して枝豆畑を作ろうとしていると、一匹のれいむが隣の畝にある茄子を齧り始めたのだ。
人間の下での畑作り、最初は抵抗したものの人間の力を知り、自由に花畑を作るスペースを作らせてもらえると聞いてやってきた人間の畑では、何とそれまで花畑を荒らすしか能がないと思っていた通常種のゆっくり達が汗を流していたのだ。
ゆうか以外にも数匹のゆうかと全体のリーダーとして胴付きゆうかが居たが、彼女達の下にはそれぞれ20匹ほどのゆっくりが着いており、ゆうかの命令に従って畑仕事をしていた。
ゆうかにも畑の一部が与えられ、同じく通常種のゆっくりを使って野菜を育てることになる。
それからは驚きの連続だった、他のゆうかや胴付きゆうかの助けを借りて、何とか畑を作り始めるものの、畑のゆっくり――通常種のゆっくりについてはどうすれば良いのか分からなかった。
それまでゆうかの知っていたゆっくり達とは異なり、畑のゆっくりはゆうかの命令を聞いたのだ、何故かゆうかは恐れられているらしく、あの花畑を襲ったような尊大な口調のゆっくりは少なく、ゆうかの言葉どおり仕事をしていた。
それからは、ゆうかにとってとてもゆっくりした生活だった、他のゆっくりがいるのは気になるが花畑も作らせてもらえるし、野菜作りもやってみると楽しいものだった。
たまに畑を襲うゆっくりがやってきても、ゆうか達と畑のゆっくり、そして人間さんによって排除されるため、ゆうかの心配事はなくなったといっても良い。
畑のゆっくり――ゆうか達は農奴ゆっくりと呼んでいる――の使い方にも慣れ、人間さんの道具も知ったため、それまで一人で暮らしていた頃は出来なかった事も出来るようになった。
そんなある日のこと、ゆうかが農奴ゆっくり達を指揮して枝豆畑を作ろうとしていると、一匹のれいむが隣の畝にある茄子を齧り始めたのだ。
「もうがまんできないよ、れいむはおなかぺこぺこなんだよ、みんなもこっちでいっしょにゆっくりしようよ!」
基本的に畑で採れた野菜はゆっくり達の食料になる、しかし、無断で食べることは禁じられていた。
注意するゆうか、しかしれいむは聞く耳を持たない、他のゆっくりは動きを止めているが、れいむの言葉に心を動かされているようである。
初めての事態に慌ててしまうゆうか、どうしようかと周囲を見てしまう。
注意するゆうか、しかしれいむは聞く耳を持たない、他のゆっくりは動きを止めているが、れいむの言葉に心を動かされているようである。
初めての事態に慌ててしまうゆうか、どうしようかと周囲を見てしまう。
「ゆうかなんて、きにすることないよ、むーしゃむしゃはゆっくじぎぃえ!」
茄子を食べ続けるれいむの後ろから現れた胴付きゆうか――ゆうかりんは手に持った鍬でれいむを殴りつけると、ゆうかの方に向き直った。
「何をしているの、約束を破ったゆっくりは、制裁して良いって教えたでしょ」
「し、しっているわ……」
「なら制裁しなさいよ、そうね、出来るだけ残酷にやるのが良いわ、あなた初めてでしょ、それに、その方がいい肥料になるのよ♪」
ゆうかりんの後ろから現れた人間さんが小さなスコップを渡してくれる。
それを咥えるゆうか、倒れて呻いているれいむを前にして躊躇する…
「ゆがぁ、れいむになにをするんだ!みんな、こんなゆっくりしていなゆうかはせっさいだよ、このはたけをれいむたちだけのぷれいすにするよ……ゆぅ!」
起き上がったれいむは目の前に居たゆうかに怒声を浴びせると、その後ろに居たゆうかりんと人間さんに気がつき体を硬直させる。
「ゆぅ、こ、これはね、できごころなんだよ、ちょっとしたおふざけだよ、かわいいれいむをゆるしてね!」
ゆうかの心は決まった……しばらくしてゆうかの目の前にあるのは餡子の塊だった、息を整えるゆうか、ゆうかりんがやってくると、その餡子を鍬を使って土に混ぜ込む。
「お疲れ様ゆうか、あなた、笑ってるわよ♪」
周りの農奴ゆっくり達は、いったい何が聞こえたのか、揃っておそろしーしーを漏らしていた。
そうして、ゆうかはこの畑のやり方に完全に慣れることになる、あの後ゆうかりんやお兄さんに色々なことを教わった、冬の間も様々なことを勉強したゆうかの頭には麦わら帽子が乗っており、そこには金色に輝くバッジと、ゆうかが選んだ百合のバッジが着けられることになった。
ゆうかが振り返って畑の方を見ると、ゆうかりんが長いホースを操って水を撒いている、こちらに気がつくと手を振ってくれた。ゆうかもそれに返して微笑む。
水浸しの畑をよけて人間さんのお家の前まで戻ると、今日の収穫を確認する。
まずまずの量だ、今年の夏、ゆうかの畑ではキュウリとトマトを栽培しているため、収穫には胴付き――ゆうかりんの手助けが必要である。
自分の手で収穫できないことを悔しく思いながらも、ゆうかりんとの収穫を楽しみにしているゆうか、相反する心に笑ってしまったゆうかに声がかけられる。
水浸しの畑をよけて人間さんのお家の前まで戻ると、今日の収穫を確認する。
まずまずの量だ、今年の夏、ゆうかの畑ではキュウリとトマトを栽培しているため、収穫には胴付き――ゆうかりんの手助けが必要である。
自分の手で収穫できないことを悔しく思いながらも、ゆうかりんとの収穫を楽しみにしているゆうか、相反する心に笑ってしまったゆうかに声がかけられる。
「よぅ、ゆうか、どうだった、今日の収穫は?」
「見ての通りよ、お兄さん、トマトはそこから持って行ってね、少し硬いのが空きなんでしょ、一番上に置いておいたから」
「いや、トマトの話じゃなくてね……そうだね、いやゆうかももう随分ここに慣れたね」
「そうかしら、別に意識はしていないわ」
「始めの頃はあんなに慌てていたのに?」
どうやら今朝のちぇんの一件を言っているらしい、ゆうかはお兄さんとは逆方向を向いて表情を隠す。
「からかわないで、もうそんなの忘れたわよ!」
ゆうかは今とてもゆっくりしていた。
ゆうかとの会話を切り上げると、私は畑を見ることの出来る縁側に座り、温くなったお茶に口を付けた。
家の横に積んである収穫物の箱を見て、私はこのゆうかりん農場の状況に満足していた。
始めはほんの思い付きから始めたこの農場は思った以上に上手く回っている、もっとも農作物を出荷し、利益を得たりするところまでは行っていないが。
実験としては問題ないものだし、農奴ゆっくりの餌や調教している子ゆっくりの餌、飼いゆっくりと私の食事に使う野菜はほとんどこの畑から手に入っているし、このまま畑が増えれば利益が出るようにもなるかも知れない。
無農薬な上ゆっくりが作るため、見た目は悪くなりがちであり、農協を通じて売るのは難しいだろうが、インターネットを通じて、「ゆっくりの作った野菜」として売るのは不可能では無いはずだ。
現に、本業のお得意様に当てて数箱送ってみたところ、多くの感謝と反響があった。
ちなみに私の本業は農家の親父でもゆっくりの研究者でもなく、ゆっくりのブリーダーである。
今も、この家の一室では子ゆっくりが調教されているし、奥にはバッジ試験に合格しペットショップや飼い主の下に向かうの待つゆっくり達もいる。
そんな私がこんな田舎で畑を眺めているのには深い訳があった、思い起こせばこの土地ともずいぶんな付き合いとなった。
私はここに住み、畑まで作るようになった原因となった4年前の事を思い出していた。
家の横に積んである収穫物の箱を見て、私はこのゆうかりん農場の状況に満足していた。
始めはほんの思い付きから始めたこの農場は思った以上に上手く回っている、もっとも農作物を出荷し、利益を得たりするところまでは行っていないが。
実験としては問題ないものだし、農奴ゆっくりの餌や調教している子ゆっくりの餌、飼いゆっくりと私の食事に使う野菜はほとんどこの畑から手に入っているし、このまま畑が増えれば利益が出るようにもなるかも知れない。
無農薬な上ゆっくりが作るため、見た目は悪くなりがちであり、農協を通じて売るのは難しいだろうが、インターネットを通じて、「ゆっくりの作った野菜」として売るのは不可能では無いはずだ。
現に、本業のお得意様に当てて数箱送ってみたところ、多くの感謝と反響があった。
ちなみに私の本業は農家の親父でもゆっくりの研究者でもなく、ゆっくりのブリーダーである。
今も、この家の一室では子ゆっくりが調教されているし、奥にはバッジ試験に合格しペットショップや飼い主の下に向かうの待つゆっくり達もいる。
そんな私がこんな田舎で畑を眺めているのには深い訳があった、思い起こせばこの土地ともずいぶんな付き合いとなった。
私はここに住み、畑まで作るようになった原因となった4年前の事を思い出していた。
私がこの地域に足を運ぶようになったのは今からもう5年も前の事だろうか、ゆっくりブリーダーの元でアルバイトを続け、ゆっくりに付いてある程度の自信を持っていた私は、今から思えばとても無謀なことだが個人ブリーダーとして独立していた。
当時でもまだゆっくりのペット業界は成長段階であり、結果さえ出せればいきなり独立した若造でもそれなりに暮らして行くことは出来た。
加工所の作ったバッジ制度が完全に一般に認知されるに至り、ゆっくりの質が目に見えて分かるように成って来た事も追い風となり、駆け出しの個人ブリーダーとしての地位を確立していた私は、学生時代の友人からある相談を受けることになる。
当時でもまだゆっくりのペット業界は成長段階であり、結果さえ出せればいきなり独立した若造でもそれなりに暮らして行くことは出来た。
加工所の作ったバッジ制度が完全に一般に認知されるに至り、ゆっくりの質が目に見えて分かるように成って来た事も追い風となり、駆け出しの個人ブリーダーとしての地位を確立していた私は、学生時代の友人からある相談を受けることになる。
「なぁ、お前さ、ゆっくりで仕事してるんだろ。」
「ゆっくりっていっても、加工所とか政府機関じゃないぞ、個人のブリーダーで出来ることなんて、ゆっくりを育てるくらいだ」
そう前置きした私に、友人は続ける、
「いや、俺の田舎、爺さんが住んでる所なんだけどさ、すげぇ田舎で農家しかないような所。この前電話したらゆっくりに困ってるって言ってるんだよね。」
「ゆっくりに畑でも襲われてるなら、加工所に連絡すればいいんじゃないか。てか、そういう田舎は大体、農協とか青年団とかがゆっくり対策をしてるって聞くぞ」
「ダメダメ、田舎だって言っただろ、加工所なんて近くに無いし、最近人が減っちゃってて、老人しか居ないせいでそういうのも動いてないんだよね……」
「最ももう畑も、そこら辺に住んでる爺さんたちが、自宅用にやってるだけなんだけどさ、最近野生のゆっくりが又来るようになった上に、調子に乗ったのか家にも入ってくるようになっちゃたとかでさ!」
「ちょっと前にそういう事があった時は、まだ何人か若い人がいたから、巣を突き止めて殺したらしいんだけど、もう老人だけでそういうの無理らしいんだ、だからさ、ゆっくりに詳しいお前がなんか対策とか考えてやってくれねぇ?」
「最ももう畑も、そこら辺に住んでる爺さんたちが、自宅用にやってるだけなんだけどさ、最近野生のゆっくりが又来るようになった上に、調子に乗ったのか家にも入ってくるようになっちゃたとかでさ!」
「ちょっと前にそういう事があった時は、まだ何人か若い人がいたから、巣を突き止めて殺したらしいんだけど、もう老人だけでそういうの無理らしいんだ、だからさ、ゆっくりに詳しいお前がなんか対策とか考えてやってくれねぇ?」
その言葉に考え込む私、その様子を見かねたのか、
「頼むよ、俺じいちゃんに頼まれちゃったけど行けないし、そういうのも詳しくないからな。もちろんココだけじゃなく、終わったら寿司もおごるし、ガソリン代も出す、泊まりならうちの実家を使えるようにするし、何か道具を使うならその費用も払う、親父からこれくらいまで予算出てるんだよ!」
そう言って、手のひらをこちらに向けてくる友人。
私は考える、聞いた話ではその場所は私の自宅から車で2時間くらいの所にあるらしい、はっきり言って寿司のおごりくらいで元の取れる労働では無さそうである。
しかし、思い直した、その場所には野生のゆっくりがだいぶ出るようである、もしかしてそこでゆっくりを手に入れれば一石二鳥なのでは……その頃私は、飼育調教するゆっくりの元として、加工所や他のブリーダーから貰ったものの自家繁殖するのではなく、野生のゆっくりを捕まえてくるスタイルを取っていた。
定期的に行うそれを考えれば片道2時間くらい、遊びに行く様な距離である。
さらに足代が出るだけでなく、消耗品も被ってくれるようだし、友人に恩も売ることが出来る。
そう考えた私は友人の頼みを引き受ける事にしたのであった。
私は考える、聞いた話ではその場所は私の自宅から車で2時間くらいの所にあるらしい、はっきり言って寿司のおごりくらいで元の取れる労働では無さそうである。
しかし、思い直した、その場所には野生のゆっくりがだいぶ出るようである、もしかしてそこでゆっくりを手に入れれば一石二鳥なのでは……その頃私は、飼育調教するゆっくりの元として、加工所や他のブリーダーから貰ったものの自家繁殖するのではなく、野生のゆっくりを捕まえてくるスタイルを取っていた。
定期的に行うそれを考えれば片道2時間くらい、遊びに行く様な距離である。
さらに足代が出るだけでなく、消耗品も被ってくれるようだし、友人に恩も売ることが出来る。
そう考えた私は友人の頼みを引き受ける事にしたのであった。
そうして訪れた村は、私の自宅から2時間とは思えないド田舎であった。
村と言うのもそこの通称のようなものであり、行政上はとある町の一画に当たるこの場所は、小さな――20軒ほどの家屋とその周りの農地、村の奥には森が広がりその先には山脈という地形であった。
さっそく友人の祖父の家を訪ねると、孫から聞いていたのかとても歓迎される事になった。
このお祖父さんも既に家の周りの畑はほとんど使っていないらしく、ゆっくりの被害は主に家屋に対するものらしい。
さっそく家の中を見せてもらうと、思った以上に酷いものであった。
この辺りに家はどれもこうなっているらしいが、ゆっくりの害が問題になる前の設計であるらしく、ゆっくり対策と言う観点から見れば、藁葺きの家どころか紙の家である。
強化ガラスに変えられていない窓は、少し頭の良いゆっくりなら投石によって割ることが出来るし。
引き戸が多い入り口は、ゆっくりでも開けることが出来る。
特に問題なのは、庭や畑に面する形で縁側が設置してある点である。
嵐の時などは雨戸を張ることが出来るものの、基本的にむき出しの縁側はゆっくりを歓迎している様なものであり、ここを何とかしないことには対策も効果が無い――今は蚊帳のようなものを張っている家が多いとか。
そして、どの家にもある納屋は、もうゆっくりにお家宣言してくださいと言うようなものである。
あまりの酷さに固まる私は、お茶を持ってきてくれたお祖父さんの声に解凍されると、さっそくこの家に対策を施すことになる。
窓ガラスには強化シールを貼り付け、入り口の戸の前には対策シートをおく(棘でゆっくりが乗ると痛いやつ)、縁側には台の部分に忌避剤の入った返しを張り付け、飛び乗れなくする。
納屋は、中を整理し(やはりゆっくりが住んでいた)、開いている穴をふさぎ、天井から忌避剤を室内に少しづつ充満させるタイプのものをつるす。
完璧とはとても言えないが、これで今の入りたい放題の状況からは改善されたはずである。
畑の方は、お祖父さんも既に諦めているのか対策は打てなかったが、家の中に対する害はこれで減ると思われる。
あとは村に入ってくる事の対策になるが、これは一人では難しく、行政などを通じて加工所にやはり頼むしかないだろう。
そんな話と、忌避剤の交換時期などを話していると、お祖父さんが畑の害が一番大きいのは、村の端、森に一番近い家だと教えてくれる。
やはり、ゆっくりは森から来ているらしい、山の裾野、豊かな森を思い出していると、私はもう一つの目的を思い出した、その事を話して森に向かおうとするが、既に夕方である。
お祖父さんは、快くこの家に泊まって行くように勧めてくれ、私は翌日の朝から森に入ることになった。
夕食の時に聞いた話によると、あの森は一応国有の森であるらしい、この村から少し離れたあたりの山脈から流れ出る川の上流に、数年前ダムを作る計画が持ち上がり、その下流の森が砂防ダムの建造とその建設道路の予定地として買い上げられたらしい。
ところが、土地の確保が終わり、調査も滞りなく終わったあたりで、この計画を主導した政治家の汚職が明らかになってしまい計画が頓挫、それ以降放置されている森だという。
それが原因で自然環境が広範囲にわたって保たれている森は、ゆっくり達の王国になっていると思われる。
そこから来るゆっくりに迷惑している村の人には申し訳ないが、私は森が楽しみであった。
これだけの自然環境に住んでいるゆっくり、さぞかし優秀な個体が手に入る事であろうと。
私が調教する子ゆっくりやその母体として、加工所産の物でなく野生のゆっくりを使うのは私の主義によるものである。
私が昔、アルバイトをしていたブリーダーもそうであったが、ブリーダーの大半は繁殖の母体として、金バッジのゆっくりを使っている。それは購入したものであったり、ブリーダー自信が教育したものだあったり様々だが。
ゆっくりの資質がその中身の餡子により伝わりやすい点を使った、餡統というものを重視ものであった。
これは頭の良いゆっくりを量産する意味では非常に効率の良い話であり、私も反対しているわけでは無い。
ゆっくりは人間や他の生き物とは異なり、親子間で記憶の継承が行われることを考えれば、何代にも渡り優秀な子供を設けることが出来るだろう。
しかし、基本的には金バッジといった様な人間に優秀とされる個体は頭の良い個体である、基本的に馬鹿なゆっくりが人間のルールと理解するには頭の良さが必要最低限であり、これも間違っていない、物覚えが良い餡統に代々教えられる人間のルールこれを続ければ、金バッジをたくさん作るという意味では良い結果が出るだろう。
しかし、私はこれには手放しで賛成はできなかった、頭が良く人間のルールを理解しているとは言えゆっくりである、調子に乗りやすいのもいれば、自分を特別なゆっくりだと思い込むやつもいる。
こうしたゆっくりも、頭が良ければ教育と何代にも渡る刷り込みを受ければ人間を理解することくらいは出来る、餡統に支えられたゆっくりは確かに優秀で善良な個体となる、ゲス因子も持たないゆっくりだが、そうして金バッジを取ったゆっくりでも、何かの拍子にゲス化することが多いのである。
これはゲス因子うんぬんというより、ゆっくりの種としての問題であろう。
俗にいう金ゲスというゆっくりだが、これは飼い主のしつけの失敗などで発生すると言われるが、元々そんなゆっくりであったというのも大きいのだ。
そもそも、ゆっくりを飼う人の大半は、ゆっくりのブリーダーでもプロでもなく素人である。
特に金バッジは、元々優秀なゆっくりとして売り込む分、大半のショップではゆっくり初心者に勧められているのだ。
こうして買った金バッジがゲス化した時の結果は火を見るよりも明らかであり、個人のブリーダーにとってクレームは命取りである。
私の場合、人間を知る優秀な餡子を持つゆっくりを育てて金バッジにするのではなく、人を知らない野生のゆっくり子供を選別して育てて銀バッジにする、その方がお客の満足度が高く、クレームが少ないのだ。
また先祖代々人間の下に居たゆっくりは優秀だが、ある意味、ゆっくりらしく無い物が出てしまっているのも現状で、稀に野生のゆっくりを教育したい、などという相談が持ち込まれてくるのは、愛好家の中にそう感じ取る人が出始めているからではないだろうか。
町に捨てられ、そこに適応したゆっくり達が、町ゆっくりという、野生とはまた異なるゆっくりに成っていったのも当然の話である。
村と言うのもそこの通称のようなものであり、行政上はとある町の一画に当たるこの場所は、小さな――20軒ほどの家屋とその周りの農地、村の奥には森が広がりその先には山脈という地形であった。
さっそく友人の祖父の家を訪ねると、孫から聞いていたのかとても歓迎される事になった。
このお祖父さんも既に家の周りの畑はほとんど使っていないらしく、ゆっくりの被害は主に家屋に対するものらしい。
さっそく家の中を見せてもらうと、思った以上に酷いものであった。
この辺りに家はどれもこうなっているらしいが、ゆっくりの害が問題になる前の設計であるらしく、ゆっくり対策と言う観点から見れば、藁葺きの家どころか紙の家である。
強化ガラスに変えられていない窓は、少し頭の良いゆっくりなら投石によって割ることが出来るし。
引き戸が多い入り口は、ゆっくりでも開けることが出来る。
特に問題なのは、庭や畑に面する形で縁側が設置してある点である。
嵐の時などは雨戸を張ることが出来るものの、基本的にむき出しの縁側はゆっくりを歓迎している様なものであり、ここを何とかしないことには対策も効果が無い――今は蚊帳のようなものを張っている家が多いとか。
そして、どの家にもある納屋は、もうゆっくりにお家宣言してくださいと言うようなものである。
あまりの酷さに固まる私は、お茶を持ってきてくれたお祖父さんの声に解凍されると、さっそくこの家に対策を施すことになる。
窓ガラスには強化シールを貼り付け、入り口の戸の前には対策シートをおく(棘でゆっくりが乗ると痛いやつ)、縁側には台の部分に忌避剤の入った返しを張り付け、飛び乗れなくする。
納屋は、中を整理し(やはりゆっくりが住んでいた)、開いている穴をふさぎ、天井から忌避剤を室内に少しづつ充満させるタイプのものをつるす。
完璧とはとても言えないが、これで今の入りたい放題の状況からは改善されたはずである。
畑の方は、お祖父さんも既に諦めているのか対策は打てなかったが、家の中に対する害はこれで減ると思われる。
あとは村に入ってくる事の対策になるが、これは一人では難しく、行政などを通じて加工所にやはり頼むしかないだろう。
そんな話と、忌避剤の交換時期などを話していると、お祖父さんが畑の害が一番大きいのは、村の端、森に一番近い家だと教えてくれる。
やはり、ゆっくりは森から来ているらしい、山の裾野、豊かな森を思い出していると、私はもう一つの目的を思い出した、その事を話して森に向かおうとするが、既に夕方である。
お祖父さんは、快くこの家に泊まって行くように勧めてくれ、私は翌日の朝から森に入ることになった。
夕食の時に聞いた話によると、あの森は一応国有の森であるらしい、この村から少し離れたあたりの山脈から流れ出る川の上流に、数年前ダムを作る計画が持ち上がり、その下流の森が砂防ダムの建造とその建設道路の予定地として買い上げられたらしい。
ところが、土地の確保が終わり、調査も滞りなく終わったあたりで、この計画を主導した政治家の汚職が明らかになってしまい計画が頓挫、それ以降放置されている森だという。
それが原因で自然環境が広範囲にわたって保たれている森は、ゆっくり達の王国になっていると思われる。
そこから来るゆっくりに迷惑している村の人には申し訳ないが、私は森が楽しみであった。
これだけの自然環境に住んでいるゆっくり、さぞかし優秀な個体が手に入る事であろうと。
私が調教する子ゆっくりやその母体として、加工所産の物でなく野生のゆっくりを使うのは私の主義によるものである。
私が昔、アルバイトをしていたブリーダーもそうであったが、ブリーダーの大半は繁殖の母体として、金バッジのゆっくりを使っている。それは購入したものであったり、ブリーダー自信が教育したものだあったり様々だが。
ゆっくりの資質がその中身の餡子により伝わりやすい点を使った、餡統というものを重視ものであった。
これは頭の良いゆっくりを量産する意味では非常に効率の良い話であり、私も反対しているわけでは無い。
ゆっくりは人間や他の生き物とは異なり、親子間で記憶の継承が行われることを考えれば、何代にも渡り優秀な子供を設けることが出来るだろう。
しかし、基本的には金バッジといった様な人間に優秀とされる個体は頭の良い個体である、基本的に馬鹿なゆっくりが人間のルールと理解するには頭の良さが必要最低限であり、これも間違っていない、物覚えが良い餡統に代々教えられる人間のルールこれを続ければ、金バッジをたくさん作るという意味では良い結果が出るだろう。
しかし、私はこれには手放しで賛成はできなかった、頭が良く人間のルールを理解しているとは言えゆっくりである、調子に乗りやすいのもいれば、自分を特別なゆっくりだと思い込むやつもいる。
こうしたゆっくりも、頭が良ければ教育と何代にも渡る刷り込みを受ければ人間を理解することくらいは出来る、餡統に支えられたゆっくりは確かに優秀で善良な個体となる、ゲス因子も持たないゆっくりだが、そうして金バッジを取ったゆっくりでも、何かの拍子にゲス化することが多いのである。
これはゲス因子うんぬんというより、ゆっくりの種としての問題であろう。
俗にいう金ゲスというゆっくりだが、これは飼い主のしつけの失敗などで発生すると言われるが、元々そんなゆっくりであったというのも大きいのだ。
そもそも、ゆっくりを飼う人の大半は、ゆっくりのブリーダーでもプロでもなく素人である。
特に金バッジは、元々優秀なゆっくりとして売り込む分、大半のショップではゆっくり初心者に勧められているのだ。
こうして買った金バッジがゲス化した時の結果は火を見るよりも明らかであり、個人のブリーダーにとってクレームは命取りである。
私の場合、人間を知る優秀な餡子を持つゆっくりを育てて金バッジにするのではなく、人を知らない野生のゆっくり子供を選別して育てて銀バッジにする、その方がお客の満足度が高く、クレームが少ないのだ。
また先祖代々人間の下に居たゆっくりは優秀だが、ある意味、ゆっくりらしく無い物が出てしまっているのも現状で、稀に野生のゆっくりを教育したい、などという相談が持ち込まれてくるのは、愛好家の中にそう感じ取る人が出始めているからではないだろうか。
町に捨てられ、そこに適応したゆっくり達が、町ゆっくりという、野生とはまた異なるゆっくりに成っていったのも当然の話である。
そんなわけで、私は赤ゆっくりか、母体となるゆっくりを得るために森へと入ったのであるが、この森に驚かされる事となる、開発されること無く残された自然は、大量のゆっくりが生活することを許し、あちこちにゆっくりの巣が見つけられる、森の入り口こそ人間の畑を荒らすことを覚えたのかゲスな個体がウヨウヨしているように見受けられたが、30分も進むと人と接しない、ある意味ゆっくりらしい野生のゆっくりを見るようになって行ったのである。
ここに来るまでも、れいむ種のリボンを森歩き様の帽子につけた私を、れいむと思ったのか、声をかけて来るゆっくりが多かった。
ラムネスプレーと餌を使って赤ゆっくりを集めた私は、すぐに背負ってきた中の小分けされた透明な箱(赤ゆっくり回収用改造済み)を赤ゆっくりでいっぱいにしていた。
更なる僥倖として赤ゆっくりはいなかったものの、成体のゆっくりらんを捕獲することが出来た。
ゆっくりらんは希少種と呼ばれるゆっくりであり、その取引価格はバッジ無しでも下手な通常種の金バッジを上回る。
ところがこの希少種、なかなか人工的に繁殖が難しいという問題を持っている。
基本的にゆっくりは別種のゆっくり間で生殖を行い、子供は二種類のゆっくりが混じることが多いのだが、この希少種の場合、様々な妊娠方法でやっても相手の通常種の子供が生まれることが多い、加工所やブリーダーが使うことの多い、ありす種の種ゆを使う方法や精子餡を直接投与する方法では10回やって希少種の妊娠ゼロなことも多い。
この増え辛さが希少種達の価値を保っているとも言えるが、やはり商業ベースに乗せる以上安定した供給が望まれるのも道理である。加工所やゆっくり研究所、さまざまな企業がこの希少種の生産実験をしているが効果はあまり上がっていないのが現状である。
ところがこの希少種、野生での妊娠では、普通に番との間に半々の子供が生まれている例が報告されている。
基本的に通常種の能力を大きく上回る希少種だが、危険の多い野性では種の保存のためか通常種の様に数が生まれるのである。
これも研究対象になっているが、いまだに解明には至っていない。野生でゆっくりしていないと希少種としての子孫を欲しがらないとか、いや、野性という危険状態が沢山の子孫を残させようとするとか説は様々であるが、人工繁殖に利用できないでは意味が無い。
ホクホク状態で村に戻る私、村から約30分の距離でこれだけの収穫である。
村から山までは徒歩で約2時間と聞いている、その辺りまで広がっているだろう森には一体どれだけのゆっくりがいるのだろう。
たったこれだけの探索で、希少種まで手に入れてしまった。私にとってはこの森はまさに宝の山と言えるのではないだろうか。
一応国有の森であるが、いままでゆっくり採りで問題になったことはなく、人もめったに来ない場所である、この森は言わば穴場と言えるわけだ。
ここに来るまでも、れいむ種のリボンを森歩き様の帽子につけた私を、れいむと思ったのか、声をかけて来るゆっくりが多かった。
ラムネスプレーと餌を使って赤ゆっくりを集めた私は、すぐに背負ってきた中の小分けされた透明な箱(赤ゆっくり回収用改造済み)を赤ゆっくりでいっぱいにしていた。
更なる僥倖として赤ゆっくりはいなかったものの、成体のゆっくりらんを捕獲することが出来た。
ゆっくりらんは希少種と呼ばれるゆっくりであり、その取引価格はバッジ無しでも下手な通常種の金バッジを上回る。
ところがこの希少種、なかなか人工的に繁殖が難しいという問題を持っている。
基本的にゆっくりは別種のゆっくり間で生殖を行い、子供は二種類のゆっくりが混じることが多いのだが、この希少種の場合、様々な妊娠方法でやっても相手の通常種の子供が生まれることが多い、加工所やブリーダーが使うことの多い、ありす種の種ゆを使う方法や精子餡を直接投与する方法では10回やって希少種の妊娠ゼロなことも多い。
この増え辛さが希少種達の価値を保っているとも言えるが、やはり商業ベースに乗せる以上安定した供給が望まれるのも道理である。加工所やゆっくり研究所、さまざまな企業がこの希少種の生産実験をしているが効果はあまり上がっていないのが現状である。
ところがこの希少種、野生での妊娠では、普通に番との間に半々の子供が生まれている例が報告されている。
基本的に通常種の能力を大きく上回る希少種だが、危険の多い野性では種の保存のためか通常種の様に数が生まれるのである。
これも研究対象になっているが、いまだに解明には至っていない。野生でゆっくりしていないと希少種としての子孫を欲しがらないとか、いや、野性という危険状態が沢山の子孫を残させようとするとか説は様々であるが、人工繁殖に利用できないでは意味が無い。
ホクホク状態で村に戻る私、村から約30分の距離でこれだけの収穫である。
村から山までは徒歩で約2時間と聞いている、その辺りまで広がっているだろう森には一体どれだけのゆっくりがいるのだろう。
たったこれだけの探索で、希少種まで手に入れてしまった。私にとってはこの森はまさに宝の山と言えるのではないだろうか。
一応国有の森であるが、いままでゆっくり採りで問題になったことはなく、人もめったに来ない場所である、この森は言わば穴場と言えるわけだ。
こうして私は定期的にこの村を訪れる様になった、もちろん目的は森でのゆっくり採りではあるが、先日の家屋に対するゆっくり対策は一定の効果を発揮したらしく、その話を聞いた村の人たちからの相談を受け、ゆっくり対策をするうちに、しばらくすると完全にこの村に受け入れられていた。
「こんにちわ、すいません、またお世話になります」
「おぉ、あんたかね、きょうも来たのかい」
ここは村の端、森に一番近い民家で、窓から外を見れば、畑をまたいですぐに森である。
この家はこの村でも特にゆっくりの被害を受けている家であり、ゆっくり対策に協力していた私はここの住人のIさんと仲良くなっていた。
そんな訳でゆっくりを採りに来た場合、必ず挨拶に伺っており、場合によっては泊めてもらうこともあった。
Iさんにお土産を渡して、近況などを話した後、さっそく私は森に入った、この森にゆっくりを採りに来るようになり、はや1年弱になるが、この森はいまだにゆっくりの宝庫であり、私も森の入り口から少し行った辺りまでしか行った事が無い。
はっきり言ってそれだけで必要なゆっくりは手に入ってしまうし、希少種が手に入る事すらあった。
もちろん森の奥へ向かえばさらに沢山のゆっくりや、希少種も見つかるのだろうが、そこまでする必要を感じてはいなかったのである。
冬も近い秋の終わり、赤ゆっくりを取ることは出来ないが、この時期は栄養を摂った個体が手に入る事もあり、母体の確保には適した時期である。
森に入ってすぐに、いくつかのゆっくりに巣を見つけた私は、選別をしてゲス因子の少なそうなゆっくりを数匹見つけると、眠らせて透明な箱に押し込んだ。
森の入り口付近は人間の畑に手を出すゲスもいるが、ゆっくりの行動範囲では少し入っただけで、人間を知らないゆっくり達となる。
森から出ると、Iさんの家の畑が見える、既に家庭用の野菜しか育てていないという畑、その畑に残った大根の葉を見ると明らかな齧り後が見られる。
私がこの村に出入りするようになり、村の中に入ってきたゆっくりを色々な目にあわせたため、減っていた進入ゆっくりではあるが、やはりこれだけ森に近いと被害は免れないらしい、前回来た時に木に巻いた、ゆっくりの死臭つきお飾りも既に効果は無いようだ。
手に入れたゆっくりを車に積み込むと、私はIさんに挨拶をして帰ることにした、Iさんにお茶を勧められ家に上がらせてもらう、畑の被害を聞いてみると、やはり大根を何度か盗まれているらしい。
この家はこの村でも特にゆっくりの被害を受けている家であり、ゆっくり対策に協力していた私はここの住人のIさんと仲良くなっていた。
そんな訳でゆっくりを採りに来た場合、必ず挨拶に伺っており、場合によっては泊めてもらうこともあった。
Iさんにお土産を渡して、近況などを話した後、さっそく私は森に入った、この森にゆっくりを採りに来るようになり、はや1年弱になるが、この森はいまだにゆっくりの宝庫であり、私も森の入り口から少し行った辺りまでしか行った事が無い。
はっきり言ってそれだけで必要なゆっくりは手に入ってしまうし、希少種が手に入る事すらあった。
もちろん森の奥へ向かえばさらに沢山のゆっくりや、希少種も見つかるのだろうが、そこまでする必要を感じてはいなかったのである。
冬も近い秋の終わり、赤ゆっくりを取ることは出来ないが、この時期は栄養を摂った個体が手に入る事もあり、母体の確保には適した時期である。
森に入ってすぐに、いくつかのゆっくりに巣を見つけた私は、選別をしてゲス因子の少なそうなゆっくりを数匹見つけると、眠らせて透明な箱に押し込んだ。
森の入り口付近は人間の畑に手を出すゲスもいるが、ゆっくりの行動範囲では少し入っただけで、人間を知らないゆっくり達となる。
森から出ると、Iさんの家の畑が見える、既に家庭用の野菜しか育てていないという畑、その畑に残った大根の葉を見ると明らかな齧り後が見られる。
私がこの村に出入りするようになり、村の中に入ってきたゆっくりを色々な目にあわせたため、減っていた進入ゆっくりではあるが、やはりこれだけ森に近いと被害は免れないらしい、前回来た時に木に巻いた、ゆっくりの死臭つきお飾りも既に効果は無いようだ。
手に入れたゆっくりを車に積み込むと、私はIさんに挨拶をして帰ることにした、Iさんにお茶を勧められ家に上がらせてもらう、畑の被害を聞いてみると、やはり大根を何度か盗まれているらしい。
「まぁ、わしが食う分は少ないし、それを見込んで植えてあるからなぁ」
そんな風に笑うIさんと取り留めの無い話をしていると、部屋の外、畑の方がにわかに騒がしくなった。
「ゆー!、みんな、やっとついたのぜ、ここがゆっくりプレイスなのぜ、みるのぜ、ごちそうがならんでいるのぜ!」
「ゆゅ~、ほんとうだねまりさ、さすがはれいむのだーりんだよ!」
「おちょうしゃん、しゅごいのじぇ!」
「れーみゅは、あのごちしょうしゃんを、むーちゃむーちゃしゅるのじぇ!」
「わかるよー、まりさのいったとうりだったんだよ、ここがりそうのゆっくりぷれいすなんだよ~!」
「まぁまぁ、とかいはのごちそうね、ありすのらんちにふさわしいわ!」
「むきゅきゅ、ここをゆっくりプレイスにすれば、ふゆでもあんしんよ!」
部屋の襖を開いて外を見ると、なんと畑には100を越すゆっくり達が集まり、自分勝手に騒ぎ出している。
呆然としてしまう、ゆっくりの数を見れば彼らが群れを構成するゆっくりであることはまず間違いが無い。
秋の終わりのこの時期という点を考えると、恐らく越冬用の食料を人間の畑を襲うことによって確保しようという腹だろう。
しかし、これまでゆっくりを採りに入った森で見つけたのは全て、群れを持たない家族単位のゆっくりであり、群れという物を発見したことは無い。
もちろんこれまで入ったのは、森の入り口付近までであり、その奥に群れが存在したという可能性は大いに有るのだが。
呆然としてしまう、ゆっくりの数を見れば彼らが群れを構成するゆっくりであることはまず間違いが無い。
秋の終わりのこの時期という点を考えると、恐らく越冬用の食料を人間の畑を襲うことによって確保しようという腹だろう。
しかし、これまでゆっくりを採りに入った森で見つけたのは全て、群れを持たない家族単位のゆっくりであり、群れという物を発見したことは無い。
もちろんこれまで入ったのは、森の入り口付近までであり、その奥に群れが存在したという可能性は大いに有るのだが。
「それじゃぁ、みんなでごちそうさんをむーしゃむしゃするのぜ!」
大根に狙いを定め始めたゆっくり達、私は我に帰るとIさんの家の玄関から飛び出し、外に停めてある車へ向かった。
業務用ワンボックスカーの後部はゆっくりを積める用になっているが、ゆっくり捕獲にこの村へ来るときは、捕獲グッズやゆっくり対策グッズが積んであるのであった。
急いで捕獲用品の仕舞われた箱を開ける、今までほとんど使っていなかったが、群れ単位のゆっくり捕獲用のものも仕舞ってあったはずである。
それを見つけるとそれと、基本の捕獲セットと共に引っつかんで家の裏側、畑に走る。
畑では既にゆっくり達が大根にかぶりついていた。
業務用ワンボックスカーの後部はゆっくりを積める用になっているが、ゆっくり捕獲にこの村へ来るときは、捕獲グッズやゆっくり対策グッズが積んであるのであった。
急いで捕獲用品の仕舞われた箱を開ける、今までほとんど使っていなかったが、群れ単位のゆっくり捕獲用のものも仕舞ってあったはずである。
それを見つけるとそれと、基本の捕獲セットと共に引っつかんで家の裏側、畑に走る。
畑では既にゆっくり達が大根にかぶりついていた。
「むーしゃむしゃ、やっぱりさいこーなのぜ!」
「うめっ、まじうめっ、ぱねぇ!」
「むーちゃむちぇ、しあわせー!」
私が畑に走りこむと、口に物を詰めていたゆっくりがこちらに気が付き睨んでくる。
「んぐぅ、ごく、じじい!まりささまのゆっくりプレイスになんのようなのぜ、いまはむーしゃむしゃのさいちゅうなのぜ!」
「とくべつにそこにいてもいいから、じゃまするんじゃないのぜ!」
「とくべつにそこにいてもいいから、じゃまするんじゃないのぜ!」
「むきゅきゅ、ごちそうをたべているぱちぇたちがうらやましいのよ、あさましいじじいね!」
これまでの経験から、こういうゆっくりと話すことの無益さを知っていた私は、問答無用でそれを投げつける。
少し大きなな缶詰サイズのそれは、ゆっくり達の中央辺りに落ちると、途端に真っ白な煙を噴出す――ラムネの粉を周囲に撒き散らす形で、ゆっくりに集団を眠らせる道具だ――煙が晴れると、そこには眠りこけたゆっくり達が転がっていた。
少し大きなな缶詰サイズのそれは、ゆっくり達の中央辺りに落ちると、途端に真っ白な煙を噴出す――ラムネの粉を周囲に撒き散らす形で、ゆっくりに集団を眠らせる道具だ――煙が晴れると、そこには眠りこけたゆっくり達が転がっていた。
「わからないよー、みんなどうしてすーやすーやしちゃったの?」
「ゆぅ、みんながすーやすーやしているあいだに、れいむはたべさせてもらうよ!」
運が良かったのか、端っこにいたのか数匹、眠っていないものもいるらしい、そんなゆっくりに近づくと一匹一匹ラムネスプレーを浴びせてゆく。
こうして、畑は所々齧られた大根と、倒れ付す100以上のゆっくりという、状況になっていた。
やはり大根には大分被害が出てしまっている、表へ出てきたIさんにそのことを謝罪すると、そのことは気にしていないと言ってくれた。
数時間は眠り続けているだろうゆっくりはそのまま置いておき、家の中に戻り、彼らの処分をIさんの相談する。
Iさんによれば群れ単位での襲撃は久しぶりだという、2~3年前にはドスを含むゆっくりが村に来たことが有ったが、そのドスは巣と群れごと村の人間によって滅ぼされており、それ以来無かったことだそうだ。
最もそのときは村の畑への被害も大きく、わずかに残っていた専業農家とそこの人たちは村を出てしまったと、悲しそうにIさんは語った。
私は表に視線をやると、ゆっくりをどうするか考える、Iさんは処分さえされれば問題ないらしく、あのゆっくり達については私が決めることになった。
こうして、畑は所々齧られた大根と、倒れ付す100以上のゆっくりという、状況になっていた。
やはり大根には大分被害が出てしまっている、表へ出てきたIさんにそのことを謝罪すると、そのことは気にしていないと言ってくれた。
数時間は眠り続けているだろうゆっくりはそのまま置いておき、家の中に戻り、彼らの処分をIさんの相談する。
Iさんによれば群れ単位での襲撃は久しぶりだという、2~3年前にはドスを含むゆっくりが村に来たことが有ったが、そのドスは巣と群れごと村の人間によって滅ぼされており、それ以来無かったことだそうだ。
最もそのときは村の畑への被害も大きく、わずかに残っていた専業農家とそこの人たちは村を出てしまったと、悲しそうにIさんは語った。
私は表に視線をやると、ゆっくりをどうするか考える、Iさんは処分さえされれば問題ないらしく、あのゆっくり達については私が決めることになった。
「まぁ、もう畑もそろそろできねぇしな、それより、前にいったことどうだ?」
Iさんは、以前に私に提案したことについて聞いてくる、そのときは聞き流してしまったが、その時、私の頭にはある考えがよぎっていた。
あのゆっくり達、以前から考えていたことに使えないだろうか、100匹以上なんてこんな事でもなければ一個人には一度に捕まえるのが難しい数である、私の中でその考えとIさんの提案が急に現実味を帯びてくる。
私は少し考えさせてくださいと言うと、Iさんに頼んでこの家の使っていない納屋を使わせてもらうことにした。
納屋を開いて中に何も残っていないことを確認すると、眠っているゆっくり達を乱暴に放り込む、一緒に傷物になりIさんも不要といった大根を投げ込むと、厳重に納屋の戸を閉めた。
その後、納屋のことについていくつかお願いをして、後日もう一度来ることを伝えてからIさんに挨拶し私は車で家に帰ることになる。
車の後部座席には捕まえた母体用ゆっくりが乗っているが、そんなことも忘れて私は一つのことを考えていた。
以前から考えていた実験、それをあのゆっくりを使い実際にやれないかである。
あのゆっくり達、以前から考えていたことに使えないだろうか、100匹以上なんてこんな事でもなければ一個人には一度に捕まえるのが難しい数である、私の中でその考えとIさんの提案が急に現実味を帯びてくる。
私は少し考えさせてくださいと言うと、Iさんに頼んでこの家の使っていない納屋を使わせてもらうことにした。
納屋を開いて中に何も残っていないことを確認すると、眠っているゆっくり達を乱暴に放り込む、一緒に傷物になりIさんも不要といった大根を投げ込むと、厳重に納屋の戸を閉めた。
その後、納屋のことについていくつかお願いをして、後日もう一度来ることを伝えてからIさんに挨拶し私は車で家に帰ることになる。
車の後部座席には捕まえた母体用ゆっくりが乗っているが、そんなことも忘れて私は一つのことを考えていた。
以前から考えていた実験、それをあのゆっくりを使い実際にやれないかである。
ゆっくり公民 ~農奴制~(秋)へ続く……