ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2819 2cmの世界
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ankoss
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『2cmの世界』 13KB
観察 考証 実験 赤ゆ 子ゆ 透明な箱 加工場 現代物
観察 考証 実験 赤ゆ 子ゆ 透明な箱 加工場 現代物
※現代はどんな饅頭でもウェルカム、
どうぞ存分にゆっくりを追い続けてください、
我々はその姿勢を資本主義で全て搾取するものです
どうぞ存分にゆっくりを追い続けてください、
我々はその姿勢を資本主義で全て搾取するものです
加工場 第2研究室
整然と機械類が並べられながらも清潔な室内。
タタミ一畳程の実験デスクの前で一人の白衣を着込んだ職員が
三脚で固定されたビデオカメラを前に若干緊張の声音でナレーションをしている。
タタミ一畳程の実験デスクの前で一人の白衣を着込んだ職員が
三脚で固定されたビデオカメラを前に若干緊張の声音でナレーションをしている。
「こほん、えー、これより第35回『ゆっくりの金属化硬度実験』を始めます。
実験担当は私:小仁井。職員番号:UQR1410110NE。
被験饅頭は加工場産ゆっくりれいむの母子。現在ラムネで睡眠状態です。
記録日は─────」。
実験担当は私:小仁井。職員番号:UQR1410110NE。
被験饅頭は加工場産ゆっくりれいむの母子。現在ラムネで睡眠状態です。
記録日は─────」。
加工場はゆっくりを元に甘味物を生産・販売して利益を上げていた
──── のは遠い過去の話だ。
──── のは遠い過去の話だ。
市場競争の激しい社会では、そんな昔ながらの方法ではあっという間に淘汰される。
そこで加工場が新たに目を付けたのはゆっくりを資源として活用することだった。
すなわち、饅頭皮をデンプン質に分解しての医療消耗品生産
餡子を醗酵させてバイオエタノールの精製、等々
アイデアの内幾つかはすでに実用化の上、商品化までされていた。
そこで加工場が新たに目を付けたのはゆっくりを資源として活用することだった。
すなわち、饅頭皮をデンプン質に分解しての医療消耗品生産
餡子を醗酵させてバイオエタノールの精製、等々
アイデアの内幾つかはすでに実用化の上、商品化までされていた。
現代においてゆっくりは、最早喋るだけの意味不明な甘味饅頭ではなく
饅頭皮の一カケラ、餡の一粒、砂糖水の涙一滴に至るまで
"分解され"、"利用しつくされる"、化学消耗品に姿を変えていた。
饅頭皮の一カケラ、餡の一粒、砂糖水の涙一滴に至るまで
"分解され"、"利用しつくされる"、化学消耗品に姿を変えていた。
そんな背景の元、現在加工場が力を入れているのは
アストロン化したゆっくりを鉄鋼資源として利用する試みだった。
成功すれば、日本は一気に資源大国になれる可能性を秘めている。
もっとも、理論上は可能かも知れないが現実に超えなければならないハードルは多い。
強度の問題、品質の均一化の問題、安定供給の問題・・・etc
アストロン化したゆっくりを鉄鋼資源として利用する試みだった。
成功すれば、日本は一気に資源大国になれる可能性を秘めている。
もっとも、理論上は可能かも知れないが現実に超えなければならないハードルは多い。
強度の問題、品質の均一化の問題、安定供給の問題・・・etc
まだまだ実験段階だが、小仁井達のサイエンスチームは必死に回答を探し続け
研究成果は官民問わず熱い注目を浴びていた。
研究成果は官民問わず熱い注目を浴びていた。
「続いて実験概要を述べます。」
小仁井の実験記録は続く。
実験デスクの上に置かれた、透明なボックスをビデオに写し出し説明を始めた。
実験デスクの上に置かれた、透明なボックスをビデオに写し出し説明を始めた。
「今回はこちらの硬度測定ボックスを使用しての実験を行います。
詳細を述べますと、製品名:虐待用透明BOX。Lサイズ(50cm×50cm×50cm)。硬質アクリル製。
防音機能付き。メーカー:加工場。こちらのBOXを一部改造したものを使用します。
四方壁面の内、横一面に改造を加え圧縮ピストンを付属しています。
こちらのピストンは制御PCにより移動距離をナノメーター単位、数百kgの圧力で操作可能で
箱内を圧縮し押しつぶしていきます。
細かな仕様は共有サーバー内の実験レポートフォルダからご参照ください。」
詳細を述べますと、製品名:虐待用透明BOX。Lサイズ(50cm×50cm×50cm)。硬質アクリル製。
防音機能付き。メーカー:加工場。こちらのBOXを一部改造したものを使用します。
四方壁面の内、横一面に改造を加え圧縮ピストンを付属しています。
こちらのピストンは制御PCにより移動距離をナノメーター単位、数百kgの圧力で操作可能で
箱内を圧縮し押しつぶしていきます。
細かな仕様は共有サーバー内の実験レポートフォルダからご参照ください。」
やたら細かな説明を加える小仁井の声には自信が溢れている。何故なら彼の作品なのだ。
自慢のボックスの横に、錆付いたネズミ捕り籠のような金属網籠に
放り込まれたれいむ母子を置く。
自慢のボックスの横に、錆付いたネズミ捕り籠のような金属網籠に
放り込まれたれいむ母子を置く。
「こちらのボックス内に用意した被験饅頭:ゆっくりれいむ母子を入れ、覚醒させた後
装置を起動、実験が開始となります。これまで同ボックスを使用しての実験結果から
徐々に迫る壁に対して87%のゆっくりが"あすとろん状態"に変化する事が判明しています。
しかし、あすとろんの"硬度"が一定ではなく未だその確定要因がつかめておりません。
そこで、今回の実験の目的は『母性による硬度変化』となります。
"母れいむが子れいむを庇う"と言う本能が硬度に影響するのではないかと予測しております。
また、被験饅頭母子は加工場産の"理想状態饅頭"を使用しております」
装置を起動、実験が開始となります。これまで同ボックスを使用しての実験結果から
徐々に迫る壁に対して87%のゆっくりが"あすとろん状態"に変化する事が判明しています。
しかし、あすとろんの"硬度"が一定ではなく未だその確定要因がつかめておりません。
そこで、今回の実験の目的は『母性による硬度変化』となります。
"母れいむが子れいむを庇う"と言う本能が硬度に影響するのではないかと予測しております。
また、被験饅頭母子は加工場産の"理想状態饅頭"を使用しております」
- 理想状態饅頭 -
加工場で生産される実験用のゆっくり。
生まれた時から日当りの良い広い温室の中で、外敵も、冬の寒さも、飢えも無く
非常にゆっくりと育てられたゆっくり。これらの饅頭は家族愛や仲間の絆が強く
ほぼゲスになる事が無い。この特性は原始的なゆっくりのそれに近いと言われている。
性質が均一化されている為、加工場の実験饅頭として使用される。
例えるならば、意図的に繁殖させた実験用モルモットである。
生まれた時から日当りの良い広い温室の中で、外敵も、冬の寒さも、飢えも無く
非常にゆっくりと育てられたゆっくり。これらの饅頭は家族愛や仲間の絆が強く
ほぼゲスになる事が無い。この特性は原始的なゆっくりのそれに近いと言われている。
性質が均一化されている為、加工場の実験饅頭として使用される。
例えるならば、意図的に繁殖させた実験用モルモットである。
「それでは実験を開始します。実験時間は約3時間です」
小仁井はビデオに対して締めの言葉を発すると
金属籠を逆さにしてボックス内にれいむ母子を放り込んだ。
金属籠を逆さにしてボックス内にれいむ母子を放り込んだ。
ボスン!
ポトン!
ポトン!
母れいむと子れいむが透明ボックス内に頭から着地する。
「・・・・ゆわーん!!いちゃいよぉぉ!!にゃにがおきちゃのぉぉ!!」
「・・・ゆゆゆ。いたいよ、ゆっそれよりもおちびちゃんがないてるよ!だいじょうぶおちびちゃん!」
「・・・ゆゆゆ。いたいよ、ゆっそれよりもおちびちゃんがないてるよ!だいじょうぶおちびちゃん!」
衝撃に目を覚ました母子の声はPCのスピーカーから拾える
(ボックスは防音性なので内部にマイクが装備されているのだ)
小仁井は制御PCの前に陣取ると慣れた手つきで実験の開始準備を始めた。
(ボックスは防音性なので内部にマイクが装備されているのだ)
小仁井は制御PCの前に陣取ると慣れた手つきで実験の開始準備を始めた。
「おきゃーさん!れいみゅはだいじょうびゅだよ!れいみゅはつよいんだよ!」
「ゆゆ~ん、おちびちゃんはとってもつよいこだね!ごほーびにすーりすーりしてあげるね」
「ゆわわ~い!しゅ~りしゅ~り!」
「ゆゆ~ん、おちびちゃんはとってもつよいこだね!ごほーびにすーりすーりしてあげるね」
「ゆわわ~い!しゅ~りしゅ~り!」
小仁井は真面目に作業をしながらも、スピーカから出てくる母子の会話に
苦笑を抑えることができなかった。
苦笑を抑えることができなかった。
「しゅ~りしゅ~り・・・いっぱいゆっくりー!」
「おちびちゃんとってもゆっくりしたね!!」
「ところでおきゃーさん、ここはどきょ?にゃんかとってもふしぎなばしょだにぇ!」
「んん~れいみゅ~そうだね~ここはなんだろうね~」
「おちびちゃんとってもゆっくりしたね!!」
「ところでおきゃーさん、ここはどきょ?にゃんかとってもふしぎなばしょだにぇ!」
「んん~れいみゅ~そうだね~ここはなんだろうね~」
スキンシップが終わると、さすがに現状に疑問を持ったようだ
しかし2匹の表情には危機感、不安と言ったものは一切存在しない
ただ好奇心の赴くまま、透明な壁に擦り寄ったりなどしてゆっくりと会話をしている。
野良や野生にはありえない行動。これが理想饅頭の特徴だ。
理想饅頭はストレスという物が存在しない世界で育った為、考え方も非常にゆっくりとしている。
傲慢からではなく、極当たり前のように『世界に我が身を脅かすものなど存在しない』と言う
意識を持って生きているのだ。
しかし2匹の表情には危機感、不安と言ったものは一切存在しない
ただ好奇心の赴くまま、透明な壁に擦り寄ったりなどしてゆっくりと会話をしている。
野良や野生にはありえない行動。これが理想饅頭の特徴だ。
理想饅頭はストレスという物が存在しない世界で育った為、考え方も非常にゆっくりとしている。
傲慢からではなく、極当たり前のように『世界に我が身を脅かすものなど存在しない』と言う
意識を持って生きているのだ。
「理想饅頭───幸福で哀れな饅頭、ほい、実験スタート」
小仁井はボックス内の平和な会話に僅かばかりの悲哀を感じながら
実験開始となるリターンキーを押した。
実験開始となるリターンキーを押した。
フィィィンンン!!!
ボックスの横に備え付けられたピストンのモーターが静かに回りだす
と同時にボックスの壁が少しずつ動き出した。
と同時にボックスの壁が少しずつ動き出した。
「えーっと最終チェックをば」
小仁井は開始を確認するとビデオカメラがボックスにフォーカスされている事を確認し
母子れいむの会話が録音されていることもチェックする。
母子れいむの会話が録音されていることもチェックする。
「ゆっゆ!みておきゃーさん!!かべしゃんがゆっくりうごいてるよ!」
「すごいね!おちびちゃん!とってもゆっくりしてるね!」
「すごいね!おちびちゃん!とってもゆっくりしてるね!」
PCのスピーカーから出てくる楽しげな会話は─────哀れだった。
「さて・・・三時間の長丁場だし、そもそも"あすとろん化"するまで若干間があるしな。
コーヒーでも入れるか」
コーヒーでも入れるか」
実験初期の頃、ゆっくりの"あすとろん化"の明確な発生条件が分かっていなかった。
ボックスを使用して「潰される危機」に陥ると確かに"あすとろん化"するにはするのだが
圧縮速度が速すぎると"あすとろん化"が間に合わず、
遅すぎると"あすとろん化"をしないまま潰されて死んでいった。
しかし、小仁井達は100匹を超える饅頭を潰した結果、最も"あすとろん化"し易い
工程を発見した。それは一定速度で2時間かけて圧縮するものだった。
それにより、種別を問わずに高確率で"あすとろん化"させる事が可能となった。
(それが前述の87%だ)
ボックスを使用して「潰される危機」に陥ると確かに"あすとろん化"するにはするのだが
圧縮速度が速すぎると"あすとろん化"が間に合わず、
遅すぎると"あすとろん化"をしないまま潰されて死んでいった。
しかし、小仁井達は100匹を超える饅頭を潰した結果、最も"あすとろん化"し易い
工程を発見した。それは一定速度で2時間かけて圧縮するものだった。
それにより、種別を問わずに高確率で"あすとろん化"させる事が可能となった。
(それが前述の87%だ)
実験開始10分後
「おきゃーさん!れいみゅつまんにゃいよ!」
「ゆふふ、おちびちゃんはげんきだね!それじゃいっしょにおうたをうたいましょう!」
「「ゆっくりのひ~まったりのひ~とってもゆっくり~!!」」
「ゆふふ、おちびちゃんはげんきだね!それじゃいっしょにおうたをうたいましょう!」
「「ゆっくりのひ~まったりのひ~とってもゆっくり~!!」」
コーヒーを飲む小仁井の耳に甲高い歌が聞こえてきた。うるさい。
実験開始1時間後
「ねーおきゃーさん!おへやがなんだかせまくなってるよ!きゃべさんがこっちにきてるよ!」
「だいじょーぶだよおちびちゃん!かべさんはとってもゆっくりうごいてるからね!
ゆっくりしているかべさんはいいかべさんなんだよ!とってもゆっくりしてるからね!」
「ゆゆ~んきゃべさんとってもゆっくり~!!」
「だいじょーぶだよおちびちゃん!かべさんはとってもゆっくりうごいてるからね!
ゆっくりしているかべさんはいいかべさんなんだよ!とってもゆっくりしてるからね!」
「ゆゆ~んきゃべさんとってもゆっくり~!!」
他の実験レポートに目を通している小仁井の耳に新種の理論が聞こえてきた。
研究する気は全く無かったが。
研究する気は全く無かったが。
実験開始1時間30分後
「おきゃーさん!!きゃべしゃんがいじわりゅするよ!!れいみゅもうかけっこができないよ!」
「ゆゆ~ん・・・きゃべさんちょっといじわるだね!でもおちびちゃんおこるのはゆっくりしてないよ!」
「ゆ~れいみゅはゆっくりしたゆっくりになるよ!」
「おちびちゃんはえらいね!」
「ゆっきゅりー」
「(ゆゆぅ、ちょっとしんぱいだよ。このままだとれいむたちどうなっちゃうのかな?)」
「ゆゆ~ん・・・きゃべさんちょっといじわるだね!でもおちびちゃんおこるのはゆっくりしてないよ!」
「ゆ~れいみゅはゆっくりしたゆっくりになるよ!」
「おちびちゃんはえらいね!」
「ゆっきゅりー」
「(ゆゆぅ、ちょっとしんぱいだよ。このままだとれいむたちどうなっちゃうのかな?)」
ボックスの体積は最初の半分となり母れいむより少し幅がある位となっていた。
そろそろ"あすとろん"化の兆しが見え始める頃だろう。
そろそろ"あすとろん"化の兆しが見え始める頃だろう。
実験開始1時間45分後
「おきゃーさん!きゃべさんが!きゃべさんが!」
「おちびちゃん!もっとおおきなこえでさけぶよ!ゆっくりしないでさけぶよ!きっとだれかたすけてくれるよ!」
「おどぉぉぉさぁぁんん!!たすけちぇぇぇぇ!!!!」
「だれかぁぁ!!ゆっくりしないでたすけてね!!まりさぁぁぁ」
「おちびちゃん!もっとおおきなこえでさけぶよ!ゆっくりしないでさけぶよ!きっとだれかたすけてくれるよ!」
「おどぉぉぉさぁぁんん!!たすけちぇぇぇぇ!!!!」
「だれかぁぁ!!ゆっくりしないでたすけてね!!まりさぁぁぁ」
母れいむの頬っぺたが徐々に押され始めた時
ようやく2匹は"自分たちがどうなるか"を悟ったらしい。
理想饅頭にも一応危機感はある、野生のそれに比べて実にゆっくりとしているが。
ようやく2匹は"自分たちがどうなるか"を悟ったらしい。
理想饅頭にも一応危機感はある、野生のそれに比べて実にゆっくりとしているが。
実験開始2時間後
「ゆひゅー・・・ゆひゅー・・・」
「おふぃびひゃん・・・だいひょうぶ?」
「ちゅかれちゃよ・・・どおしておとーしゃんきちぇくれにゃいにょ」
「おふぃびひゃん・・・だいひょうぶ?」
「ちゅかれちゃよ・・・どおしておとーしゃんきちぇくれにゃいにょ」
叫び続けた子れいむの体力は限界に来たようだった。
母れいむは頬を押される形でまともな発音ができなくなっていた。
しかし、圧縮は止まらない。事ここに至りてとうとう母れいむは決心する
母れいむは頬を押される形でまともな発音ができなくなっていた。
しかし、圧縮は止まらない。事ここに至りてとうとう母れいむは決心する
「おふぃびひゃん、よふきいへね」
「おきゃーさん」
「おひゃーさんは、あひゅとろんするよ」
「でみょでみょ、それじゃーおきゃーさんは」
「だいひょうぶひゃよ。あひゅとろんすればひゃべさんはいじひゃるできなくひゃるよ」
「でもそれじゃ、おきゃーさんがゆっきゅりできないよ!」
「おひゃーさんは、おふぃびひゃんにゆっひゅりしてほしーんひゃよ」
「・・・・・おきゃーさん」
「ゆっひゅりりひゃいしひぇね!」
「おきゃーさん!ぜったいおとーしゃんがたしゅけにきてくれるかりゃにぇ!!ぜったいだかりゃね!!」
「おふぃびひゃん・・・」
「おきゃーさん」
「おひゃーさんは、あひゅとろんするよ」
「でみょでみょ、それじゃーおきゃーさんは」
「だいひょうぶひゃよ。あひゅとろんすればひゃべさんはいじひゃるできなくひゃるよ」
「でもそれじゃ、おきゃーさんがゆっきゅりできないよ!」
「おひゃーさんは、おふぃびひゃんにゆっひゅりしてほしーんひゃよ」
「・・・・・おきゃーさん」
「ゆっひゅりりひゃいしひぇね!」
「おきゃーさん!ぜったいおとーしゃんがたしゅけにきてくれるかりゃにぇ!!ぜったいだかりゃね!!」
「おふぃびひゃん・・・」
母子は涙を流しながらすーりすーりをした。
野生ではめったに見られないような家族愛であるが、理想饅頭では割と普通に見られる光景である。
その証拠に、小仁井はバリバリと煎餅を食べながらつまらなそうに眺めていた。
野生ではめったに見られないような家族愛であるが、理想饅頭では割と普通に見られる光景である。
その証拠に、小仁井はバリバリと煎餅を食べながらつまらなそうに眺めていた。
そして
「あひゅとろん!!」
カキーン!!
金属バットがボールを打つような音ともに母れいむの決意の表情が鋼鉄オブジェと化した
「おきゃぁぁさぁぁんん!!」
子れいむは母の愛に叫んだ。
子れいむは母の愛に叫んだ。
「よっしゃ、あすとろん化成功。第2フェーズ移行。」
小仁井は煎餅袋を脇に置くと制御PCの前で各種計測値に目を見張った。
小仁井は煎餅袋を脇に置くと制御PCの前で各種計測値に目を見張った。
「ふむふむ、やはり母性による"あすとろん化"は強度が高いな。予想通りだ」
「まっちぇちぇねおきゃーさん!!いましゅぐにたしゅけをよぶかりゃね!!」」
「まっちぇちぇねおきゃーさん!!いましゅぐにたしゅけをよぶかりゃね!!」」
スピーカーからは決意の声が聞こえる
実験開始2時間15分後
「おとぉぉぉしゃぁぁんん!!!おきゃーさんがたいへんなんだよぉぉぉ!!
ゆっくりしないではやくきてねぇぇ!!!」
ゆっくりしないではやくきてねぇぇ!!!」
さっきまで体力も限界だったはずの子れいむは必死になって
姿の見えない父まりさに助けを求め続けた
姿の見えない父まりさに助けを求め続けた
実験開始2時間30分後
「ゆう・・・ゆぅ・・・ちゅかれちゃよ・・・・
でみょまぢゃまぢゃぎゃんばれりゅよ・・・
ありしゅぅぅぅ!!!ぱちゅりぃぃぃぃぃ!!
れいみゅをたしゅけてぇぇぇ!!!れいみゅはきょきょにいりゅんだよぉぉぉぉ!!!」
でみょまぢゃまぢゃぎゃんばれりゅよ・・・
ありしゅぅぅぅ!!!ぱちゅりぃぃぃぃぃ!!
れいみゅをたしゅけてぇぇぇ!!!れいみゅはきょきょにいりゅんだよぉぉぉぉ!!!」
疲れた体に鞭打って、餡子が口から飛び出さんばかりに叫ぶ子れいむ。
自分自身の為に、何より母の為に。仲良しだった友の名を繰り返し、繰り返し叫ぶ。
鋼鉄になった母の頭上に乗り、涙を流しながら叫び続ける。
自分自身の為に、何より母の為に。仲良しだった友の名を繰り返し、繰り返し叫ぶ。
鋼鉄になった母の頭上に乗り、涙を流しながら叫び続ける。
「これは・・・気のせいじゃない!徐々に硬度が増してる!
いや、まてよ・・これはつまり『あすとろん中でも母が子の危機を感じとっている』と言う事か?
別実験でも検証が必要だが・・・・Fe純度が増してたら強力な突破口になるぞ!」
いや、まてよ・・これはつまり『あすとろん中でも母が子の危機を感じとっている』と言う事か?
別実験でも検証が必要だが・・・・Fe純度が増してたら強力な突破口になるぞ!」
小仁井はPCのスピーカボリュームを小にして、計測器のログに釘付けになっていた。
実験開始2時間45分後
- ピキリ・・・ピキピキ
母れいむの頬に"ヒビが入る"
「ゆっっ!!おぎゃぁぁぁざぁぁんん!?
ごわれぢゃだめぇぇ!!!ぞんなのゆっぐりでぎないよぉぉ!!ごわれぢゃだめだよぉぉぉ!!」
ごわれぢゃだめぇぇ!!!ぞんなのゆっぐりでぎないよぉぉ!!ごわれぢゃだめだよぉぉぉ!!」
子れいむは泣いた。鳴いた。哭いた。
理想饅頭にとっては生まれてはじめての絶望による涙。
「あすとろん」状態の母れいむが"壊れて"しまったら。
いつか必ず壁は自分達をを押しつぶす。
理想饅頭にとっては生まれてはじめての絶望による涙。
「あすとろん」状態の母れいむが"壊れて"しまったら。
いつか必ず壁は自分達をを押しつぶす。
でも母は答えない
『絶対にあすとろん状態を解かない』と決めたから
ぷくっと頬っぺたに力を入れ目をぎゅっと瞑った状態で。
硬く冷たい金属のまま。子れいむに何も語らない。
我が子が泣こうが喚こうが答えない。
『絶対にあすとろん状態を解かない』と決めたから
ぷくっと頬っぺたに力を入れ目をぎゅっと瞑った状態で。
硬く冷たい金属のまま。子れいむに何も語らない。
我が子が泣こうが喚こうが答えない。
しかし、そろりそろりと壁は迫る
ゆっくりゆっくりと饅頭よりも遅い歩みで母れいむを押しつぶす。
なにせ"100kg"を超える圧力だ。あすとろん状態の饅頭でも押しつぶす。
ゆっくりゆっくりと饅頭よりも遅い歩みで母れいむを押しつぶす。
なにせ"100kg"を超える圧力だ。あすとろん状態の饅頭でも押しつぶす。
「おぎゃぁぁぁさぁんんん!!!れいみゅぺーりょぺーりょするきゃら!ぺーりょぺーりょするきゃら
ひびさんもどにもどっでえぇぇ!!!ぺーりょぺーりょ!!」
ひびさんもどにもどっでえぇぇ!!!ぺーりょぺーりょ!!」
ヒビが入った母を
子れいむは、冷たい冷たい母の頬をなめる
ちっちゃい舌で必死になめる。
子れいむは、冷たい冷たい母の頬をなめる
ちっちゃい舌で必死になめる。
「おきゃぁぁぁさんん!!ちゅめたいよぉぉ!!」
母の頬は冷たい、これまで感じた事も無い冷たさ。
いつもすーりすーりしてくれた柔らかさ等微塵も無い。
ただただ、鉄の冷たさと苦い味が舌に残るだけだ。
いつもすーりすーりしてくれた柔らかさ等微塵も無い。
ただただ、鉄の冷たさと苦い味が舌に残るだけだ。
「おぎゃぁぁぁさぁぁん!!ごわれぢゃだめだよぉぉぉ!!
ゆっぐりでぎないよぉぉ!!おきゃぁぁさんんごわれちゃうぅぅぅ!!
だれきゃぁぁ!!!!だれきゃたしゅけてぇぇぇ!!!!」
ゆっぐりでぎないよぉぉ!!おきゃぁぁさんんごわれちゃうぅぅぅ!!
だれきゃぁぁ!!!!だれきゃたしゅけてぇぇぇ!!!!」
痛みも苦しみも無い世界で育った理想饅頭としては、
あげた事も無い絶叫を子れいむはあげていた
あげた事も無い絶叫を子れいむはあげていた
「加圧2000kg・・・新記録だな・・・すばらしい」
小仁井が興奮に震える声で呟いた瞬間
バゴギンッッ!!!メギメギメギ!!!
スピーカーから二つの音が聞こえた
鉄骨がひしゃげる様な破壊音と、子れいむの絶叫。
鉄骨がひしゃげる様な破壊音と、子れいむの絶叫。
実験開始3時間後
「・・・・・・・」
スピーカーの音は完全に沈黙した。
上機嫌な小仁井はそれを確認すると鼻歌交じりでPCに停止コマンドを打ち込む。
上機嫌な小仁井はそれを確認すると鼻歌交じりでPCに停止コマンドを打ち込む。
「実験終了~。お疲れ様でした♪」
短くそうつぶやくと、資料をまとめ、機材をたたみ、引き上げる準備をする。
全てをカバンにしまい込み、小脇に抱えると部屋の扉横にある
電灯のスイッチに手をかけた。
全てをカバンにしまい込み、小脇に抱えると部屋の扉横にある
電灯のスイッチに手をかけた。
「ありがとう理想饅頭。本当にありがとう。とても良いデータが取れたよ。今日の酒はきっと美味しい」
パチン。電灯が消える
「・・・・・・・・・」
バタン。扉が閉まる
「・・・・・・・・・」
静寂に包まれた暗闇の実験室
真っ暗闇の部屋の、さらに潰されたボックスの中
母が死ぬ悲しみ、痛みの辛さ、見捨てられた絶望・・・etc
理想饅頭が今まで経験したことも無い苦しみの全てを一気に浴びせかけられた
哀れな実験饅頭の子れいむは。
母が死ぬ悲しみ、痛みの辛さ、見捨てられた絶望・・・etc
理想饅頭が今まで経験したことも無い苦しみの全てを一気に浴びせかけられた
哀れな実験饅頭の子れいむは。
「・・・・・ゆ・・・・・きゅ・・・・・り・・・・」
その柔らかい体をヘチマみたいにして、
ボックスに残る僅かな隙間でまだ生きていた。
ボックスに残る僅かな隙間でまだ生きていた。
目も、口も、顔全体が細長く、ムンクの「叫び」の様な姿のまま。
母が命をかけて作ってくれた2cmの世界に
作:六人
「下卑た快感」
「アザーワールド」
「公認虐待」
「真理の扉」
「全自動復讐システム」
「全自動復讐システム -初期型-」
「全自動復讐システム -世界」
「ただ淡々と」
「幸運」
「アザーワールド」
「公認虐待」
「真理の扉」
「全自動復讐システム」
「全自動復讐システム -初期型-」
「全自動復讐システム -世界」
「ただ淡々と」
「幸運」