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  • anko3633 無知の罪 後編

ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー

anko3633 無知の罪 後編

最終更新:2011年07月29日 17:19

ankoss

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管理者のみ編集可
『無知の罪 後編』 30KB
虐待 自業自得 駆除 野良ゆ 独自設定 後編





 そしてあれから一週間後。

「ゆぎゃああああああああ!」
「やべでええええええ!」
「どじでえええええ!なんでえええええ!」
「おねがいです!ぱちぇたちは、けっしてにんげんさんのめいわくにはなりません!
 だからおねが……むぎょぼがああああああああ!」

 ここは街中にある公園。
 今ここではこの場所を根城にしていたゆっくりたちの一斉駆除が行われていた。
 泣こうが叫ぼうが、そんなことは関係ないとばかりに次々と駆除されていくゆっくりたち。

 こうして大々的に駆除されるということは、この公園のゆっくりたちが何か悪さをしたということだろうか?
 いいや、そんなことはない。
 むしろこの公園のゆっくりたちはみな人間的に見て善良とされる個体ばかりであった。
 実際彼女らは人間に迷惑をかけないように生活しており、なおかつ公園内の清掃活動等などをしていたことから、
 地域住人からはその存在を一応は黙認されていたのだ。

 それが今日になって突然何の前ぶりもなく一斉駆除である。
 駆除されるゆっくりたちの困惑はある意味当然だった。

「どうしてええええええ!ありすたちが、なにかわるいことしたのおおおおおおお!」

 目前に迫った作業員を前に、無駄と知りつつも公園に残った最後のありすは叫ばずにはいられなかった。
 今までそれなりに人間とは上手くやってきたつもりだった。
 決して逆らわず、迷惑をかけず、その視界に入らないように地べたをはいずって惨めな生活をしてきた。
 しかしそれでもダメだというのか!ならば一体どうすればいいというのか!
 一体自分たちの何がいけないのか、キチンと説明してもらわない限りは死んでも死にきれないではないか。
 だが、ありすの前に立つ作業員は溜息混じりに意外なことを口走った。

「いや、別にお前らは何も悪い事してないよ」
「ゆ?」

 その答えに呆然とするありす。
 何も悪くない?だったら何故?

「まっ、お前にこんなこと言ってもしかたないんだけどさ。
 お前らのお仲間……か、どうかは知らんが人間の、それも小さな女の子に刃物を持って襲い掛かったゆっくりが出たのさ。
 何でもお飾りのリボンの片方に、大きな穴が空いているれいむらしいんだけどね」

 ありすは目をパチクリさせる。
 リボンの片方に大きな穴が空いたれいむ?
 そんな奴は知らない。
 少なくともありすが所属するこの公園の群れにはそんなれいむはいなかった。
 そもそも人間を襲うなんてバカげたことをするゆっくりは……。

「で、そんな危険な連中を野放しにしておくわけにはいかないという上からの命令でね。
 まあ、なんせ襲われたのは年端も行かない女の子だったもんだから、余計に神経質なことになってねえ。
 現実問題としてそのゆっくりは刃物を持ってたわけだから、あわや大怪我って可能性も十分あり得たわけだし。
 しかも実際に襲われてるその現場を、ちょうどお偉いさんの知り合いが居合わせたってんだから、もうこれは穏健派も擁護できないってことでね。
 だから特にお前らが悪いってことはないんだ。
 それが証拠に、駆除はここ以外でもいたる所でやってるわけだからな」

 作業員が言った事は真実だった。
 この公園のゆっくりは別に悪い事をしていない。
 むしろあそこの公園にいる連中は見逃してやってほしいという意見が出たくらいだ。
 しかし、もしそこに例の危険なゆっくりがまぎれていたらどうするんだ、ということで結局その意見は却下されのだが。

 そしてこれまた作業員の言葉通り、このような駆除は街のいたるところで行われていた。
 公園で、路地裏で、川原で、ゴミため場で………。
 ゆっくりが隠れていそうな場所はとにかく潰す。
 まさに一斉駆除という名に相応しい行為が街中で行われていたのだ。

「お~い!もうそっち終わったか~!
 もう撤収の時間だぞ~!」

 ありすの前に立っている作業員の後ろからやや離れたところにいる別の作業員が声をかける。
 どうやら公園での駆除は終了らしい。

「まっ、そんなわけだ。
 精々恨むのならそのお飾りに穴のあいたれいむを恨むこったな」

 それだけ言うと、作業員はあくび混じりにその場を去って行った。

「ゆっ?」

 てっきり潰されると思ったありすは、何もしないで去っていった作業員の背中を不思議そうな目で見つめた。
 見逃して………くれたということだろうか?

 この一斉駆除に対してあの作業員が独自に何か思うところがあったのか、それともただめんどくさかっただけなのか、
 あるいは単なる気まぐれか。
 それはわからない。
 わからないが、とにかくありすは助かった。
 そして、今日この日から野良ゆっくりの間ではある噂が流れるようになる。

 曰く、この駆除の原因はとあるれいむのバカげた行為にあるらしいと。
 そして、そのれいむのお飾りのリボンには片方大きな穴があいているらしいと。







 そして、それからまた一週間後。 

「むっきゅう!なかまたちのかずはへるいっぽうね!」
「それでも、しょきにくらべれば、くじょされるかずはだいぶましになってきたんだぜえ!
 ぱちゅりーのいうとおり、とにかくひるまはぜったいにであるかなくなったおかげなんだぜえ!」

 日の当たらない裏路地ににて、ひっそりとゆっくりたちが囁きあっている。
 そこにいるゆっくりたちは様々な種族がいたが、みな一様にボロボロでまったくゆっくりしていないということは共通事項だった。
 それもそのはず、ここにいるゆっくりたちはみな一斉駆除を潜り抜けてきたゆっくりの集まりだったからだ。
 偶然から、幸運から、あるいはゆっくり同士の情報網からか。
 とにかく駆除から辛うじて逃げ切れたあちこちのゆっくりたちの一部が、この薄暗い場所に新たに群れを作っていたのだ。
 このもろもろのゆっくりたちは、固まって連係することにより何とかギリギリのところで命を繋いでいた。

 他にもこういった形態の群れは街に幾つかあるらしいが、一体どれ程の規模なのか正確に把握してるゆっくりはいない。
 今では以前存在していたような野良ゆっくりたちの情報網は完全に途絶しており、また昼間は危険で出歩けないため外の情報が全く入ってこないのだ。
 そんな中で唯一つわかっていること。
 それは一斉駆除はまだ終了してはいないということだ。
 それが証拠に、日中外に出て行ったゆっくりで帰ってきたものはいない。
 またちょっとした不注意から群れの隠れ場所がばれたゆっくりたちが、あっという間に駆除されてしまったという話しも、
 そこから命からがら逃れてきたゆっくりから聞いている。
 今だゆっくりたちの危機は去っていないのだ。

「むきゅ!いっせいくじょが、こんなにながいあいだつづけられるなんて、いままでにないとことよ!」
「とにかくいまは、かくれつづけるよりほかに、ほうほうがないんだぜえ!」
「むきゅ!そうね、わかってるわ、ほんとうにどうしてこんなことに……」

 一斉駆除が始まる前までは、このぱちゅりーは人間たちと何とか共存する形で生きてきたゆっくりの一匹だった。
 公園(さっきの場所とは別)を根城にし、やってくる人々に嫌われないように努力する。
 その甲斐あってか、たまにあまあまをくれたりする人間もいて、その関係は概ね良好であったというのに……。

「おさぁ~!おさ!またむれにくわわりたいっていうゆっくりが、やってきたみたいなんだけど!」

 ぱちゅりーが昔の感慨にふけっていると、群れのありすが呼びにやって来た。
 どうやらまたどこからか、ゆっくりが流れてきたらしい。

「むきゅ!こんなまっぴるまから、そとをであるていたの?あまり、あたまのいいゆっくりじゃなさそうね?
 まあでもいいわ、いれてあげなさい!いまはゆっくりどうし、たすけあわないといきていないじだいだしね!」

 何処からかやって来たというゆっくりの、日中に出歩くという浅はかな行動に溜息をつくぱちゅりー。
 普段ならば、群れに加えるゆっくりの性格や素性はもっとよく考慮するところであり、
 こういった余り頭のよろしくないであろうゆっくりはあまり歓迎されないのだが、この非常時ではそうも言ってられない。
 ゆっくり同士最大限助け合っていかなければ、本当にこの地域のゆっくりが全滅する可能性もあり得るのだ。
 それにうかつに群れに加えるのを拒否をして、その結果人間に捕まりこの群れの場所が洩れるなんてことになったら目も当てられない。
 そんなことになるくらいなら、最初からヘマをやらかさないように群れに入れて、相互監視したほうがいい。
 とにかく今は、人間の目に入らないように隠れて生活して、この辺りにゆっくりはいなくなったと人間に思わせることが大事なのだ。

「ゆゆ、それが、その……」

 ぱちゅりーの承諾を貰ったにも関わらず、報告にきたありすはどうも歯切れが悪い

「むきゅ!どうしたの?」
「その、やってきたゆっくりのれいむのことなんだけど……。
 れいのうわさになってるれいむなんじゃないかって、みんなはなしてるの…」
「むきゅ?うわさ?どういうことのなの?」
「そのやってきたれいむはね、どうもおりぼんのかたほうに、おおきなあながあいてるみたいなの!
 れいのうわさにある、このくじょのげんいんとなったれいむとおなじようにね!」
「なんですって!?」

 ありすの報告に、ぱちゅりーは大きく目を見開いたのだった。






「ゆふう!ゆふう!まったくれいむをいつまでまたせるきなの!ゆっくりできないねぇ!」

 荒い息を吐きながらボロボロになった一匹のれいむが悪態をついている。
 あの人間を襲った親れいむだった。
 なんと親れいむはあの日、人間から逃げた後も今までしぶとく生き残っていたのだ。
 恐らく群れなどに属さず一匹で行動していたことが逆に幸いしたのだろう、
 今まで大規模な駆除に遭遇せずにすんでいたいたのだ。
 とはいえあれからの日々は決して楽なものではなく、苦難の連続であった。
 公園などで行われる大規模駆除には遭遇しなかったものの、場所を選ばず突発的に行われる小規模な駆除には何度も遭遇してきた。
 親れいむはそのたびに命からがら必死に逃げ出し続けてきたのだ。
 今まで何とか生き残ってこれたのはもはや幸運以外の何者でもない。

 そしてはじめは復讐のことを強く考えていた親れいむだが、今となってはもう復讐なんてどうでもいいと思っていた。
 そもそもこの駆除は、何故かあの人間と会った場所を中心として行われているようであり、
 実際問題として駆除から逃れるのが精一杯の親れいむは、復讐どころかあの場所に近づくことすらできない有様だった。
 第一もう親れいむにはそんな気力は残っていない。
 そんなことよりも、もうとにかくゆっくりしたいのだ。
 番もおちびちゃんもまた作ればいいし、自分がゆっくりしたほうがきっと天国のおちびちゃんも喜ぶに違いないんだ。

 そんなわけで、親れいむはこの辺りにあるという噂の群れに入ることにしたのだ。
 親れいむは、群れというものにあまりいい印象を持っていなかったが(昔ルールを破って家族共々追い出されたことがある)、
 この際そんなことは言ってられない。
 さっきから群れの連中が自分のことをチラチラと盗み見ては何かヒソヒソと話しているのは気に入らないが、まあ我慢してやることにする。
 きっと自分が余りにも美ゆっくりすぎて、つい見とれてしまうのだろう。
 うん、この分ならすぐに新しい番とおちびちゃんを作れるだろう。
 それでこんどこそ、すっとゆっくりするんだ。
 何だ、はじめからこうすればよかったんじゃないか。

「むきゅ!またせたわね、れいむ」
「ゆ?」

 親れいむが妄想に浸っているところを、ぱちゅりーが声をかけ、現実に引き戻す。
 どうやらこの群れの長であるらしいぱちゅりーがやってきたようだ。

「ゆゆ!おそいよ!なにしてたの!」
「ごめんなさいねれいむ、ちょっとみんなでそうだんしてたのよ!
 あなたが、れいのうわさになってるれいむなんじゃないかって、はなしがもちあがってね!」
「!?」

 ぱちゅりーの話しを聞いた途端、顔面蒼白になる親れいむ。
 例の噂。
 その話しは親れいむも耳にしていた。
 曰く、この駆除の原因はとあるれいむのバカげた行為にあるらしいと。
 そして、そのれいむのお飾りのリボンには片方大きな穴があいているらしいと。

 もしかしなくてもこれは自分のことだろう。
 親れいむは何故、自分がしたことが原因でこんなことになったか、いまだにまったくわかってなかったが、
 しかし、この噂のゆっくりが他のゆっくりから酷く恨まれている事は知っていた。
 自分が噂のゆっくりだと知られるわけにはいかない。
 しかしぱちゅりーは、自分そうではないかという話しが持ち上がってると言った。
 まさかバレたか?
 いいや、大丈夫だ。すさんだ野良生活でお飾りが汚れたり欠損したりするゆっくりはごまんといるではないか。
 事実親れいむも、自分以外のお飾りに穴が開いているゆっくりを目にしたことがある。
 つまりは、知らぬ存ぜぬで押し通せば証拠は何もないということだ。

「ゆゆっ!ちがうよ!たしかにれいむのおりぼんさんには、あながあいてるけど、れいむはうわさのゆっくりなんかじゃないよ!」

 必死になって取り繕う親れいむ。焦りのせいか、身体からは脂汗がダラダラと流れている。
 その必死さが逆に怪しいのだが、そのことに親れいむは気づいていない。

「むきゅ!そう、それはざんねんね!
 せっかくすべてのゆっくりたちのえいっゆうを、このむれにむかえられるとおもったのに!」
「ゆゆ?えいっゆう?」

 残念そうな様子のぱちゅりーを見て親れいむは首を傾げる。
 今なんと言った?えいっゆうだって?

「そうよ!えいっゆうよ!だってそうじゃない?
 にんげんにたいして、はものをもって、むかっていくなんて、そんなばかげ………りっぱなことなかなかできることじゃないわ!
 あなたがもし、うわさのれいむだったとしたら、いぎょうをなしとげたゆっくりとして、このむれのおさをおねがいするつもりだったけど、
 ちがうというのならしかたがないわね!」
「ゆゆゆ!まっ、まってね!」

 話しを聞いた親れいむは慌ててぱちゅりーを呼び止めた。
 てっきり人間を襲ったことを責められると思って、思わず自分は噂のゆっくりではないと言ってしまったが、
 長になれるとなれば話は別だ。

「れいむだよ!じつはうわさのゆっくりはれいむなんだよおおおおおおお!」
「むきゅ?どういうことなの?さっきはちがうっていったじゃない?
 あなた、むれのおさになりたくて、うそついてるんじゃないの?」
「ほんとだよおおおおお!ほんとにれいむがあのくそにんげんをおそったうわさのれいむだよおおおおおお!」

 胡乱気に見つめるぱちゅりーに、親れいむは慌てて前言を撤回する発言をする。

「ふーん!じゃあどうしてにんげんをおそったのかしら?」
「ゆ?」
「にんげんをおそったりゆうよ!
 あなたがほんとうに、うわさのれいむならば、なっとくのいくせつめいができるはずでしょ!
 どうしてこんなおろか………すごいことをしたのかしら?」
「ゆゆー!よくきいてくれたよー!
 ぜんぶあのくそにんげんがわるいんだよおおおおおお!
 あのくそにんげんはねぇ………」

 ぱちゅりーに促されるままに、群れのみんなの前で今までの経緯を得意げに語り出す親れいむ。
 話しが先に進むにしたがって、群れの面々の顔が険しくなっていったが、話すのに夢中になっている親れいむがそれに気づくことはなかった。

「……というわけで、そのおっきなくそにんげんがきたおかげで、おしくもとりにがしちゃったけど、
 れいむは、まだあきらめてないよおおおおおおお!
 いつかかならず、おちびちゃんのかたきの、くそにんげんをうつよおおおおおお!
 あっ、でもそれまでは、このえいっゆうであるれいむが、このむれのおさをやってあげるからあんしんしていいよ!
 ふぁあああ!なんだかたくさんしゃべったらおなかがすいちゃったよ!
 ゆゆ?なにぼさっとしてるの!むれのおさであるれいむに、はやくあまあまもってきてね!」

 喋り終えた親れいむは、すっかり群れの長きどりで、周りのゆっくりたちに命令する。
 おめでたいことである。
 親れいむを取り囲んでいるゆっくりたちの殺気にまるで気づいていないのだから。

「ゆゆん?どうしたのみんな、おさのめいれいがきこえないの?はやくあまあ…」
「うるさいんだぜええええ!」

 ドガッ!

「ゆっぴょろおおおおおん!」

 突然近くにいたまりさが、親れいむに体当たりを仕掛けた。
 完全な不意打ちに、為す術もなく吹っ飛ばされる親れいむ。

「よくも!よくも!よけいなことしてくれたなああああああ!」
「おまえの!おまえのせいでまりさのおちびちゃんたちがあああああ!」
「みんなそれなりに、ゆっくりやれてたのにいいいいい!」
「かえしてよぉ!みんなのゆっくりぷれいすをかえしてよおおおお!」
「しね!ゆっくりしないでしねえええええ!」

 そしてまりさの後に続くようににして親れいむに飛び掛る群れの面々。

「ゆが!ゆぼが!ゆべし!ゆがは!ゆっぴがあああああああああ!」

 四方八方から次々に体当たりされ、ボコボコになる親れいむ。

「ゆああああああ!どじでこんなことするのおおおおおおおお!
 でいぶは、ゆっくりのえいっゆうのはずでしょおおおおおおお!」

 親れいむはたまりかねて大声で訴える。

「あきれた!まだきづかないの?
 あれはあなたが、ほんとうにうわさのれいむかどうか、かくにんするためにちょっとひっかけただけよ!
 まともなゆっくりなら、あんなばかげたはなし、しんじたりしないわ!
 かりにしんじたとしても、じぶんがやったなんてぜったいにいいださないしね!」

 言葉通りの呆れた表情でぱちゅりーは言う。

「そっ、そんなあああああ!」
「うわさどおり、おまえのせいでにんげんさんたちがおこって、いっせいくじょがはじまったみょん!
 このいかりは、おまえをせいっさいしないとおさまらないみょん!」
「ゆひいいいい!だってれいむ、こんなことになるなんて、しらなかったんだよおおおおおお!」
「しらなかったですむかこのむちがああああ!
 じぶんがやったことの、つみのおもさがわかってるのかぜええええ!」
「そうだ!そうだ!」
「さいっさいだ!さいっさいしろ!」
「ゆるすなぁ!れいむのつみをゆるすなぁ!」

 まりさの言った非難を皮切りにし、て再び殺気立つ群れのゆっくりたち。
 親れいむの周囲を取り囲み、そしてその輪をじょじょに狭めていく。
 もはや親れいむの命は風前の灯であった。
 が、そのときである。
 裏路地に巨大な影がヌッと現れた。

「おい!なんかうるさいと思ったら、こんなとろにゆっくりがいるぞ!」
「本当だ!すげえ数だな。
 やっぱ、まだいるところにはいるんだな、ゆっくり」
「むぎゅ!にんげんさん!」

 しまった!とぱちゅりーは思った。
 つい噂のれいむが現れたことで興奮してしまい、いつの間にか群れ総出で大声で騒ぐという愚行を犯してしまっていたのだ。
 その結果、人間に見つかってしまった。
 しかも悪いことに、見つかった人間がしているあの腕章はゆっくりの駆除の作業員のものだ。
 恐らく定期巡回をしていたところだったのだろう。
 この近くを作業員が巡回しているという情報は事前に知っていたというのに、何たる失態だ!

「ゆああああああああ!もうやだ!おうちかえるうううううううううう!」

 突然現れた人間を目の前にして、群れの皆がフリーズしている中、いち早く行動を開始したのは追い詰められていたはずの親れいむだった。
 幸運がほとんどだったとはいえ、伊達に今まで小規模な駆除を逃げ切ってきたわけではない。
 おつむはともかくとして、咄嗟の逃げ足ならばこの場では随一であった親れいむは、脱兎の如く逃走を開始した。

「みんなにげてええええ!いちどみつかってしまったいじょう、もうこのばしょはおしまいよ!
 ちりじりになってにげるのよおおおおおお!」
「「「「ゆおおおおおお!!!」」」」

 親れいむの行動で我に返ったぱちゅりーもまた、大声で逃走するよう皆に号令を発する。
 その声に従い、蜘蛛の子を散らすように逃げていくゆっくりたち。

「あっ、こら逃げるな!」
「おい!この数はおれたちだけじゃ無理だ!
 応援を呼ぼう」

 以外にも素早いゆっくりたちの行動に戸惑う作業員。
 これは彼らの失敗でもあった。
 ゆっくりの群れを駆除する場合はまず逃げ場を塞ぎ、それなりの人数で一気にカタをつけるのが望ましい。
 しかし彼らはうかつにもその姿を晒し、ゆっくりにその存在を気づかれてしまった。
 本来ならゆっくりの声が聞こえた時点で気づかれないように様子を見て、それから応援を呼ぶのが正解である。
 ぱちゅりーたちは確かに大声で騒ぐという失敗をしたが、人間もまた同じように失敗を犯していたのだ。
 とはいえ上の命令でしぶしぶめんどい駆除をしている作業員のオッサンたちに、相応の練度を求めるのは酷というものだが。

「ゆひいいいい!にげるよおおおおおお!
 でいぶは!でいぶはああああああ!こんなところでしんでいいゆっくりじゃないんだよおおおお!」

 そして一番最初にこの場から逃げ出した親れいむは、またも駆除からの逃亡に成功することになる。
 いや、駆除ばかりではなく、群れのゆっくりたちからの制裁の危機すらも逃げ切ったのである。
 まったく呆れるばかりの強運であった。
 しかし親れいむは知らない。
 自分のの異常なまでの強運も、今回が最後であったということに。
 死神は音もなく、親れいむのすぐ近くまで迫ってきているということに、親れいむはまだ気づいていなかった。








 数時間後。

「ゆはぁ!ゆはぁ!ここまでくれば……」

 ぜいぜいと呼吸を整えながら、人心地つく親れいむ。
 ここまで逃げ切れば何とか大丈夫だ。
 今までの経験から人間連中はある程度のゆっくりを駆除すると、ノルマがどうとか言って、
 それ以上は積極的にゆっくりを追ってはこないということを、親れいむは知っていた。
 つまり一番初めに逃げ出した自分は、まず安全だろうという確信が親れいむにはあったのだ。

「ゆぐうう!どうしてれいむがこんなめに!」

 しかし、逃げ出したはいいが、事態は全然好転していない。
 いまだこの街が危険なことは変わりないし、それにあの群れの連中から体当たりされた傷が酷く痛む。
 全くどうして自分はこんなにも不幸なのだろうか。
 何も悪いことなどしていないというのに。

「ゆううう!ゆっくり!ゆっくりしたいよぉ!」

 しみじみと呟く親れいむ。
 どうしてみな、自分にいじわるをするのだろうか?
 自分はただゆっくりしたい、それだけだというのに!
 クソ人間はもちろんのこと、同じゆっくりでさえ自分の邪魔をする。
 みなれいむがあまりにもゆっくりしているから、嫉妬しているのだろか?
 そんな見当違いの自己憐憫に親れいむが浸っていると、

「やあ、久しぶりだね」

 ゴッ!と凄まじい衝撃が脳天から親れいむを襲った。

「がっ…………!?」

 その衝撃たるや、先ほどのゆっくりたちから受けた体当たりの比でなかった。
 それはゆっくりたちの制裁が、まるで子どものじゃれあいみたいに感じられるほどの鋭く重い痛み!

「駆除していた人たちから、一番最初に逃げたゆっくりが例の捜しているゆっくりと同じ特徴だったと電話で教えてもらってね。
 ダメ元でこうして近くまできてみれば、なんと目の前にいもんだからこりゃビックリだよ。
 いやはや、正直もうとっくにどっかで死んでると思っていたんだがね」
「あががががががががががああああ!」

 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!

 最初何が起こっているかわからなかった親れいむだが、ようやく現状を理解した。
 自分は頭から足で踏みつけられているのだ。
 一体何に?
 そんなのきまってる!人間にだ!

「よっと!」
「ゆばがあああああああ!」

 ようやく脳天から親れいむを押さえつけていた足が退けられたかと思った次の瞬間、
 今度はその顔面を蹴り飛ばされていた。
 勢いよく、鈍い痛みと共に地面をゴロゴロと転がっていく親れいむ。

「ゆべっがはっ!」

 そのまま壁に激突し、ようやく回転が止まる親れいむ。
 顔を上げると、目の前には自分を蹴り飛ばした人間がいた。
 その人間は……。

「あああああああ!おばえはわあああああああああ!」
「私のことを覚えているかな?」

 忘れもしない。
 それはあの時少女への復讐を邪魔したあの背の高い女性だった。
 今まで散々駆除を逃げ切ってきた親れいむ。
 だがここにきて振り出しに戻ってしまったのだ。
 まさか最後の最後に捕まった相手が、一番初めに逃げ出した人間だとは!

「ゆあああああああ!にげるよおおおおおお!」

 その女性を見た途端、親れいむが取った行動は迷いのない逃亡だった。
 正解である。
 しかし正しい行動をしたからと言って必ず結果がついてくるとは限らない。

「悪いけど今回は逃がさないよ」
「ゆびょがはああああ!」

 親れいむは一瞬にして追いつかれ、再び足でその体を踏みつけられてしまう。
 言うまでもないことだが、前回親れいむが逃げ切れたのは、女が親れいむではなく少女の身の安全を優先したからである。
 一対一のこの状況で親れいむが逃げられる道理などない。

「さて、どうしてくれようかな?
 こうして奇跡的な再会を果たした以上、あっさり潰してしまうのも味気ないが……」

 メリメリメリメリ!!!

「ゆぶうううう!つっ、つぶりぇるううううううう!
 やべでえええええ!でいぶつぶれじゃうううううううう!」

 女が踏みつけている足に体重をかけると、それに呼応して親れいむが叫びだす。

「大丈夫だ、問題ない。この程度では潰れやしないさ」
「おっ、おがじいよおおおおおお!」
「んん?」
「どじて!どうしてれいむだけこんなめにあうのおおおおおお!
 どうしてくそにんげんも、ほかのゆっくりも、でいぶにいじわるするのおおおおおお!」

 親れいむは自身の身に降りかかった理不尽さを精一杯主張した。
 彼女はいまだにわかっていなかった。 
 何故自分がこんな目に会うのかが。

「あー、それはきみの無知からきた愚かな行為が全ての原因なんじゃないかな?
 少なくとも私はそう思うが」
「それは、おかしいでしょおおおおおおお!
 むちなのがわるいっていうのなら、それはあのちびにんげんだっておなじでしょおおおおおお!
 あいつは、ゆっくりのおくすりが、あまあまだってことをしらなかったんだよおおおおおお!
 それなのに、どーしてれいむだけこんなめにあうのおおおおお!
 ふこうへいだよおおおお!れいむをむちでせいっさいするっていうなら、おなじむちのあのちびにんげんもせいっさいしろおおおおおお!」
「………えーと」

 女は困ったような、呆れたような表情でポリポリと頬をかいた。
 バカだということは知っている。だがまさかこれほどとは……。
 流石に二の句が継げられなかった。

「そうだよおおおお!おかしいよおおおお!
 せいっさいされるのは、れいむじゃない!あのちびにんげんだああああああ!
 みんなみんな、まちがってるんだよおおおお!れいむがただしいんだああああ!
 それがりかいできたなら、さっさとこのあしをどけろおおおお!
 そしてあのちびにんげんを、さっさとせいっさいしろおおおおお!」

 そして、女が黙ったのを見て何を勘違いしたのか、増長しはじめる親れいむ。
 自分が正しいと何一つ疑ってはいないことはその態度を見れば明らかだった。
 そんな親れいむ対して女はおもむろに腰をかがめ、親れいむの揉み上げを掴むと。

「……ふむ、いいだろう」

 それをブチッと一気に引きちぎった。

「ゆぎゃあああああ!れいむのぴこぴこさんがああああああ!」

 突然自身の揉み上げを乱暴に引きちぎられ、苦悶の声を上げる親れいむ。

「君はどうやら自分がしたことの意味がまるでわかっていないようだ。 
 このまま潰してやってもいいが、それでは少々興ざめではある。せっかくこうして奇跡的な確率で再会できたわけだしな。
 だから、特別に私が講義してやろう。
 何、遠慮するな。 
 授業料は君の身体で支払ってもらうから安心したまえ」

 引き千切った揉み上げをヒョイと放り投げながら女が言う。 

「さて、それでは早速講義開始といこう。
 まずは無知の話しだったかな。
 君の主張は自分が無知が理由で制裁されるというのならば、同じく無知であったあの少女もまた制裁されなければ割りに合わない。
 そういう話だったね」
「だからさっきからそうだっていってるだろうおおおおおおお!
 わかってるなら、さっさとちびにんげんをせいっさいしろおおおお!」
「まあまあ、そう慌てるなよ。何事も結論を急ぐと、ろくなことにはならないぜ。
 まずこの問題を考えるためには、何故無知が罪なのかを考える必要がある。
『無知は罪』改めて考えてみれば、この理屈は言葉通りに取ればいささかおかしな話しだね。
 だってそうだろ?何故ならこの世には全知という存在が、少なくとも目に見える形では存在していないんだから。 
『全てを知るもの』が存在しない以上、世界にいるものは何かしら無知なところがあるというわけだ。
 つまりは誰もがある意味では無知ということさ。
 すると困った話になる、『無知は罪』の法則を適用すればこの世の全ての生き物は罪人ということになってしまう。
 さて、ここまではいいかな?」

 女はそこまでいい終えると、今度は親れいむのもう片方の揉み上げをブチ!っと引きちぎった。

「あぎゃあああああああ!」
「うん、いい返事でよろしい。では次に進もうか。
 さっき言った通り『無知は罪』を言葉通りの意味合いで適応するとこの世の全てが罪人になってしまう。
 と、いうことはだ、ここで言う罪になる無知とは全ての知を指すのはではなく、ある特定の知識であるということだ。 
 では今度はこの特定の知識とは何かと言うことが問題になる。
 それが何かわかるかなれいむ?」
「ゆあああああ!そんなのきまってるでしょおおおおおお!
 ゆっくりのことだよおおおおおおお!
 くそにんげんたちは、ゆっくりのことをちゃんとしってなくちゃいけないんだよおおおおお!
 どうすればゆっくりはゆっくりできるのかとか、おちびちゃんはゆっくりできるとか、このよのしんりでしょおおおおおおお!
 だからそれをしらなかった、あのちびにんげんはせいっさいされるべきなんだよおおおお!」
「不正解」

 ブチブチブチ!
 今度は女は親れいむのリボンを髪の毛ごと無理やり取り外した。

「あんぎゃあああああ!でいぶのおりぼんさんがああああああ!」
「よく子どもの喧嘩や、頭の悪いもの同士の議論では、今の君のように自分の知っている事を相手が知らない=罪として鬼の首でも取ったように付け上がる輩がいるが、
 当然これは『無知は罪』に適用される類の罪ではない。
 自分が知っていることを相手が知っている、あるいは逆に相手が知っていることを自分が知らないなんて当たり前のことなんだからね。
 当然君たちゆっくりが人間のことを余り詳しく知らないように、我々人間も一般人はゆっくりの生態や趣味趣向など全く知らないし興味もない。
 だがそれでいいのさ。
 先ほども言ったように全知の存在などいない。
 故に多少の無知は許されてしかるべきだ。
 実際君たちは気づいていないだろうが、大抵の人間はきみたちゆっくりの不快な行動に眉をしかめながらも、
 まあゆっくりだし、しょうがないかとその行動の多くを見逃している、つまりはその無知な行為を許しているわけだ。
 いちいち係わり合いになるのをめんどくさがってるとも言うがね。
 まっ、もっとも私の場合は即虐待だが」

 女は親れいむから奪い取ったリボンをビリビリと無造作に破く。 

「うあああああああああ!でいぶのおりぼんさんやぶかないでええええ!
 あっ、あっ、あっ、あああああああ!やべでえええええ!」 

 自身のおかざりを取り返そうと、女の足元で親れいむが必死でピョンピョンと飛び跳ねるが当然届くはずもない。

「別に普通に生きる分には相対性理論や量子論を知らなかったところで誰に攻められることはないだろう。
 ゆっくりの知識なんてもっての他だ。
 だが生きる上で、知らなかったでは済まされない無知がこの世にはある。
 これが先ほどから言っている『無知は罪』の内容というやつだ。
 そしてその罰せられるべき無知とはね、能動的に行動した結果として自分以外を傷つけてしまう無知のことをさす。
 そう、それこそまさに君のしたことだよれいむ!」

 女は人差し指で親れいむのことを指差し、そしてそのままその指を親れいむの目玉に突き刺した。

「ゆあがぐばあああああ!あがばばばば、で、でいぶのおべべがああああ!」

 目玉を抉られた痛みから、その場でのた打ち回る親れいむ。

「自身の復讐のために人間の少女を襲うという君の愚かで自分勝手な行動によって、
 襲われた少女はおろか、それが原因で引き起こされたこの街の一斉駆除により多くのゆっくりが命を落とした。
(まあ一斉駆除を焚きつけたのは私なんだけどね)
 その中にはそれこそ人間に対して何も悪事を働いていないゆっくりも大勢いただろうな。
 彼女らからすれば君の行動はたまったものじゃなかっただろうね。
 実際仲間からも随分攻められたんじゃないのかい?
 ゆっくりよりも、人間のほうが圧倒的に強い以上、その人間に表立ってはむかうようなマネをすればこうなることは野良ゆっくりの間では常識のはず。
 ゲスですら、そうそう人間相手には喧嘩を売らないだろう。
 これはもう、知りませんでしたでは許されない行為なのだよ」

 女はのた打ち回まっている親れいむの口の中に足を突っ込んだ。

「ふが!ふぶぼおおおおお!おげばばば!がっか!」

 強引に口内を靴でかき回され、バキバキと親れいむの口内の歯が折れていく。
 さらに折れた歯が靴と一緒に口内をズタズタに傷つけていく。
 もうこの親れいむは二度と食べ物を咀嚼することはできないだろう。
 とはいえもうこの先そんな必要はないのだが。

「我々人間でも対外行為は相手側に失礼がないように相当気を使うよ。
 相手が強国ならなおさらだ。
 それと同じように野良ゆっくりが子どもに最初に教えることは、人間に決して手を出すなということらしいな。 
 うかつに手を出せば今回のことのようになるのは目に見えてるからね。
 何処の野良の集団や群れでもこれは徹底させているらしい。
 まったく、バカなくせに変なところで社会性のある連中だよ。おかげで大規模な一斉駆除がやりにくくなった。
 いや、今のは失言だったかな、人間が無用な被害を受けなくなったんだから私個人の感情はともかくこれは喜ばしいことか」

 そう言いながら女は親れいむに突っ込んだ足を強引に引き出した。
 そのときの勢いで、パラパラと歯が口からこぼれ落ちる。

 こうして出来上がった親れいむの身体は酷い有様だった。
 その外見は揉み上げはおろか所々髪が引き抜かれ、お飾りもないせいで不気味なはげまんじゅう様相を呈している。
 さらに目玉は片方くり貫かれ、口の中もズタボロだ。
 もう今までのように野良で生きていく事は決して出来まい。

「まっ、そんな訳で講義は終了だよれいむ君。
 何故、野良連中が徹底してるはずの、人間を襲わないという最低限の知識すら君が持ち得なかったのかはわからない。
 いやまあ、実際は大方の想像はつくんだけどね」

 女はさっきビリビリに破いた親れいむのおかざりをチラリと見ながら言う。

「で、でいぶは」
「ん?」
「でいぶわるくないよおおおおおおおおお!
 だってそんなの、いまはじめてしったんだよおおおおおお!
 のらのじょうしきなんて、しらないんだよおおおおおお!
 それに、でいぶはかわいそうなんだよおおおおおお!
 じぶんにまかしておけばだいじょぶだっていったまりさはしんじゃったし!おちびちゃんたちだってええええええ!
 ああああああああ!どうじでこんなことにいいいいいい!でいぶは!でいぶはわるくないんだよおおおおおお!」
「そうかい」

 グチャ!と音を立て、断末魔の悲鳴さえあげることなく女に踏み潰され絶命する親れいむ。

「君の境遇とか、今までのゆん生とかどうでもいいことなんだよ。
 そんなことは何の問題にもならないし、関係ない。
 何故ならこれは、知らなかったじゃ済まされないことなんだからね。
『無知の罪』とはかくも恐ろしいものさ」

 それだけ呟くと女は何事もなかったかのようにその場を後にした。



 おしまい。




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