ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3659 ほんとうのゆっくり(後編)
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『ほんとうのゆっくり(後編)』 27KB
虐待 自業自得 現代 虐待人間 こっから虐待あり
虐待 自業自得 現代 虐待人間 こっから虐待あり
「うし! 明日だぞ。今日はゆっくり休んで備えとけよー」
とうとう、線は一本も無くなった。
「ゆっひゃああああああ、ゆっくりするのぜー!」
「ゆっひいいいい、ゆっくりー!」
「ほーら、おちびちゃん、ゆっくりおどろうね!」
「「「ゆっくち! ゆっくち!」」」
「ゆわわわわあ! おちびちゃんのおどり、とっても! とっても! とっっってもゆっ
くりできるよぉぉぉぉ!」
「ごはんを食べるよ! むーしゃむーしゃ!」
「しあわせぇぇぇぇぇぇ!」
「おちびちゃんとすーりすーりするよ!」
「「「すーりすーり、ゆっくち!」」」
「ゆひゃあ! しあわせー! おちびちゃんとゆっくりするのしあわせぇぇぇ!」
ご覧の有様である。
最後の一日であることを嫌でも悟ったゆっくりたちは、あからさまに無理矢理テンショ
ンを上げてゆっくりしていた。
「これこそがほんとうのゆっくりだよぉぉぉぉぉぉ!」
でいぶが叫ぶ。
「「「ほんとうのゆっくり! さいっこおおおおおおおおお!」」」
皆がそれに続く。
「そんなほんとうのゆっくりを味わっているれいむたちに比べて、あいつらはゆっくりし
てないね! おお、おろかおろか!」
「ゆぷぷぷぷ、勉強なんかしてるのぜ、馬鹿なのぜ!」
「あんなゆっくりできないことやって、にんげんさんに気に入られたいんだよ。馬鹿みた
い!」
「ゆゆ、あいちゅら、ばきゃにゃの?」
「そうだよ、おちびちゃん! あいつらはほんとうのゆっくりが何か知らないゆっくりし
てない奴らだよ!」
「ゆぷぷ、ばーきゃばーきゃ!」
「ゆっくちちてないばきゃはゆっくちちね!」
「ゆゆん、おちびちゃん、そのちょーしだよ!」
「もっと言ってやりなよ!」
盛り上がる一方のゆっくりたち。
しかし、その声は透明の壁に遮られてぱちゅりーたちの耳に届くことはない。
とうとう、線は一本も無くなった。
「ゆっひゃああああああ、ゆっくりするのぜー!」
「ゆっひいいいい、ゆっくりー!」
「ほーら、おちびちゃん、ゆっくりおどろうね!」
「「「ゆっくち! ゆっくち!」」」
「ゆわわわわあ! おちびちゃんのおどり、とっても! とっても! とっっってもゆっ
くりできるよぉぉぉぉ!」
「ごはんを食べるよ! むーしゃむーしゃ!」
「しあわせぇぇぇぇぇぇ!」
「おちびちゃんとすーりすーりするよ!」
「「「すーりすーり、ゆっくち!」」」
「ゆひゃあ! しあわせー! おちびちゃんとゆっくりするのしあわせぇぇぇ!」
ご覧の有様である。
最後の一日であることを嫌でも悟ったゆっくりたちは、あからさまに無理矢理テンショ
ンを上げてゆっくりしていた。
「これこそがほんとうのゆっくりだよぉぉぉぉぉぉ!」
でいぶが叫ぶ。
「「「ほんとうのゆっくり! さいっこおおおおおおおおお!」」」
皆がそれに続く。
「そんなほんとうのゆっくりを味わっているれいむたちに比べて、あいつらはゆっくりし
てないね! おお、おろかおろか!」
「ゆぷぷぷぷ、勉強なんかしてるのぜ、馬鹿なのぜ!」
「あんなゆっくりできないことやって、にんげんさんに気に入られたいんだよ。馬鹿みた
い!」
「ゆゆ、あいちゅら、ばきゃにゃの?」
「そうだよ、おちびちゃん! あいつらはほんとうのゆっくりが何か知らないゆっくりし
てない奴らだよ!」
「ゆぷぷ、ばーきゃばーきゃ!」
「ゆっくちちてないばきゃはゆっくちちね!」
「ゆゆん、おちびちゃん、そのちょーしだよ!」
「もっと言ってやりなよ!」
盛り上がる一方のゆっくりたち。
しかし、その声は透明の壁に遮られてぱちゅりーたちの耳に届くことはない。
「おめでとう!」
「ゆわーい、やったー!」
「これもぱちゅりーのおかげだよ!」
「そうだねー、わかるよー」
「むきゅ、みんなが頑張ったからよ」
翌日――
ぱちゅりーたちは、見事金バッヂ試験に合格した。
青年に金バッヂをつけてもらったぱちゅりーたちは、別室に移された。その際に部屋に
残るものたちを一瞥もしなかった。
既に最後の数日で愛想を尽かしていたのだ。途中脱落したまりさとれいむも、すっかり
流されており、あまり同情もできなかったのだ。
「さて……見事に見事な結果になったな」
にこやかにぱちゅりーたちを別の者に引き渡した青年は、青ざめた顔をしたゆっくりた
ちを見下ろした。
「……まあ、一応二匹だけ銀バッヂには合格してるんだよな」
例の、ぱちゅりーグループから脱落したまりさとれいむは、それでも一応は長く勉強し
たせいか、なんとか辛うじて銀バッヂ試験には合格していた。
「まあ、銀バッヂ合格なら、結果は出してるわけだし、助けてやってもいいかな」
「「ゆゆっ!」」
その言葉に、まりさとれいむは激しく反応する。
「た、たすかるの!_れいむたち!」
「や、やったよ! おちびちゃん、これからもゆっくりできるよ!」
「「「ゆわーい! ゆっくち!」」」
「あー、ちょい待て」
喜ぶ一家に青年が冷水をぶっかけた。
「助けるのは銀バッヂ合格したお前らだけだぞ。ちびどもは処分だ」
「な、なにぞれぇぇぇぇぇ!」
「なんで、なんでええええええ!」
「「「ゆゆ? ゆっくち?」」」
「いや、試験に合格しなかった奴は永遠にゆっくりさせる、って言ったでしょ。おちびだ
って例外じゃないよ」
「「「な、なにぞれぇぇぇぇぇぇぇ!」」」
突如、全てのゆっくりが叫んだ。
「うわ、なんだお前らまで!」
「お、おちびちゃん! こんなにかわいいおちびちゃんをころずって言うのぉぉぉ!」
「し、信じられないわああああ! おに! あくま!」
「ゆっぐりじでないよ!」
「こんな! こんなえんじぇるたちをころずなんて……どぼじでそんなひどいごとができ
るのぉぉぉぉぉ!」
「あ、お前ら、意外におとなしいなと思ってたら、子供は例外だと思ってたのか。全然例
外じゃないよ、子供も殺すよ。だって試験受かんなかったんだから。もう試験以前で話に
なりません、だってさ」
「お、おちびちゃんが試験に合格できるわけないでしょぉぉぉぉぉぉ!」
「そりゃあ、話にならないとまで言われてなけりゃなあ。……ちゃんと最低限の躾ぐらい
してたら考えないこともなかったのになあ……」
「や、やらぜない! ぜっっっっったいにおちびちゃんはやらぜないよ!」
「そうだよ! まりざの、まりざのえんじぇるたちは絶対に守るよ!」
「ゆっぐりできないにんげんはかえれぇぇぇぇ!」
「そうだ、出てげぇぇぇぇ! 二度とぐるなああああ!」
「ここは、ここはほんとうのゆっくりができる、ほんどうのゆっぐりプレイスだ! おば
えなんがいていい場所じゃないぃぃぃぃ!」
「二度と来るな、ってじゃあ誰がごはん持ってくるのさ。おれ以外の誰もそんなことしな
いよ?」
「うるざぁぁぁぁい! ほんどうのゆっぐりを! じゃまずるなああああああ!」
「そうだよ!」
「ほんどうのゆっぐり! ほんどうのゆっぐり!」
「ほんとうのゆっくり、ねえ。お前らそれ好きみたいだけどさ。んでさ、にんげんなんか
にゃ媚売らねえぜ、みたいな感じのことも言ってたけどさ。ごはん用意してるのも、捕食
種とか来ないようにしてるのも、ぜーんぶ人間がやってるんだけどねえ」
「黙れえええ! にんげんなんか! にんげんなんかほんどうのゆっぐりにはいらないん
だぁぁぁ! でいぶたちをすぐにかいっほうじろぉぉぉぉぉ!」
「いや、表出たらお前らなんか生きてけないよ。お前らの大好きなほんとうのゆっくりな
んて、人間がお膳立てして上げないと手に入らないんだから」
「う、うるざあああああい! だばれぇぇぇぇ!」
「そうだ! だまれえええええ!」
「がえれ! がえれ!」
「おかあしゃん! あのにんげん、わるいやつなのじぇ?」
子まりさが、母親に言った。
「そうだよ! とっでもわるいやつだよぉぉぉぉぉぉ!」
「ゆゆゆ! そうだったのじぇ! おい、どれい! おかあしゃんたちをこまらぜるんじ
ゃないのじぇ!」
「あ? どれい?」
「そうらよ! まりしゃのいうとおりらよ!」
「どれいのくちぇにぃ!」
他の子ゆっくりたちも子まりさに呼応していく。
「いいからだまっちぇごはんをもってくるのじぇ! どれい!」
「あー、そうかー、そういうふうに思ってたのね。ま、なーんの躾も受けてないからね」
「ごちゃごちゃいっちぇにゃいではやぐいわれちゃとおりにしろぉぉぉぉぉ!」
「ゆゆん、おちびちゃん、もっと言ってやるんだよ!」
「ゆふん、はやぐしないでせいっしゃいするのじぇ! ぷきゅう!」
そう言って、子まりさはぷくーと膨らんで威嚇した。
「うん、凄く余計なことしたぞ、お前のガキ」
青年は、足早に部屋を出て行った。
「ゆわあああああ! やっちゃああああ!」
「ゆへん、まりしゃにかかればこんなもんなのじぇ!」
「ゆっはあ、まりさのおちびちゃん、すごいのぜえ」
「にんげんをびびらせるなんて、すごいよ!」
「ゆゆっ、えいゆんだよ! この子はきっとえいゆんになるよぉぉぉぉ!」
勝利と、それを勝ち取った新たなえいゆんに沸き返るゆっくりたち。
隣の部屋で、青年が受話器片手に話していることなど知る由もない。
「はい、どうも。ええ、先ほど引き渡しました。……ええ、はい、いや、確かに三十匹中
八匹合格なら効率いいように見えますけど、ええ、それは一緒に渡したビデオ見ていただ
ければわかると思いますが、今回は特に優秀なぱちゅりーがいまして、あれがいなかった
ら、合格はもっと少なかったんじゃないですかねえ……ええ、はい、個人的意見ですが、
ちょっとこの方法は無駄が多いかもしれませんねえ、残りの連中はこれでもかってぐらい
自己中心的なアホになってしまいましたから」
受話器の先にいるのは、青年の上司にあたる人間である。
今回、青年は三十匹の基礎教育を済ませたゆっくりたちを使った実験を任されていたの
である。
なんでも自由にしてよいという環境において自主的に勉強するようなゆっくりは相当に
優秀であろう、その優秀なゆっくりを篩い出す実験である。
勉強を続けた連中が今回たまたま全員合格したが、もしも合格しないでも自制心のある
個体としてペットゆっくりに回すつもりだったのだ。
「ええ、それで残りの連中ですけど、はい、お手頃価格に回してしまっていいと思います。
いや、私もそう思ってたんですけど、これもビデオ見ていただければ一目瞭然ですが、あ
いつら最後の数日でかなりゲス化してまして」
ここで「お手頃価格」というのは、物凄く安い値段で「躾× ゲス」と注意書きをつけ
られて売られるゆっくりのことである。
裏ではこうも呼ばれている。
虐待用、と。
青年は、これで落ちたものたちはそちらへ回すという話を聞いて、基本アホで怠惰だが
善良ではあるので安楽死処分でなんとかならないか、と駄目元でお願いしていたのである
が、最後の方のぱちゅりーたちへの勝手な罵詈雑言と先ほどの自分への態度で完全に見放
してしまっていた。
そもそも、上は最初からそのつもりだったのだから、青年がそうなってしまえば後は阻
むものは誰もいない。
「ゆわーい、やったー!」
「これもぱちゅりーのおかげだよ!」
「そうだねー、わかるよー」
「むきゅ、みんなが頑張ったからよ」
翌日――
ぱちゅりーたちは、見事金バッヂ試験に合格した。
青年に金バッヂをつけてもらったぱちゅりーたちは、別室に移された。その際に部屋に
残るものたちを一瞥もしなかった。
既に最後の数日で愛想を尽かしていたのだ。途中脱落したまりさとれいむも、すっかり
流されており、あまり同情もできなかったのだ。
「さて……見事に見事な結果になったな」
にこやかにぱちゅりーたちを別の者に引き渡した青年は、青ざめた顔をしたゆっくりた
ちを見下ろした。
「……まあ、一応二匹だけ銀バッヂには合格してるんだよな」
例の、ぱちゅりーグループから脱落したまりさとれいむは、それでも一応は長く勉強し
たせいか、なんとか辛うじて銀バッヂ試験には合格していた。
「まあ、銀バッヂ合格なら、結果は出してるわけだし、助けてやってもいいかな」
「「ゆゆっ!」」
その言葉に、まりさとれいむは激しく反応する。
「た、たすかるの!_れいむたち!」
「や、やったよ! おちびちゃん、これからもゆっくりできるよ!」
「「「ゆわーい! ゆっくち!」」」
「あー、ちょい待て」
喜ぶ一家に青年が冷水をぶっかけた。
「助けるのは銀バッヂ合格したお前らだけだぞ。ちびどもは処分だ」
「な、なにぞれぇぇぇぇぇ!」
「なんで、なんでええええええ!」
「「「ゆゆ? ゆっくち?」」」
「いや、試験に合格しなかった奴は永遠にゆっくりさせる、って言ったでしょ。おちびだ
って例外じゃないよ」
「「「な、なにぞれぇぇぇぇぇぇぇ!」」」
突如、全てのゆっくりが叫んだ。
「うわ、なんだお前らまで!」
「お、おちびちゃん! こんなにかわいいおちびちゃんをころずって言うのぉぉぉ!」
「し、信じられないわああああ! おに! あくま!」
「ゆっぐりじでないよ!」
「こんな! こんなえんじぇるたちをころずなんて……どぼじでそんなひどいごとができ
るのぉぉぉぉぉ!」
「あ、お前ら、意外におとなしいなと思ってたら、子供は例外だと思ってたのか。全然例
外じゃないよ、子供も殺すよ。だって試験受かんなかったんだから。もう試験以前で話に
なりません、だってさ」
「お、おちびちゃんが試験に合格できるわけないでしょぉぉぉぉぉぉ!」
「そりゃあ、話にならないとまで言われてなけりゃなあ。……ちゃんと最低限の躾ぐらい
してたら考えないこともなかったのになあ……」
「や、やらぜない! ぜっっっっったいにおちびちゃんはやらぜないよ!」
「そうだよ! まりざの、まりざのえんじぇるたちは絶対に守るよ!」
「ゆっぐりできないにんげんはかえれぇぇぇぇ!」
「そうだ、出てげぇぇぇぇ! 二度とぐるなああああ!」
「ここは、ここはほんとうのゆっくりができる、ほんどうのゆっぐりプレイスだ! おば
えなんがいていい場所じゃないぃぃぃぃ!」
「二度と来るな、ってじゃあ誰がごはん持ってくるのさ。おれ以外の誰もそんなことしな
いよ?」
「うるざぁぁぁぁい! ほんどうのゆっぐりを! じゃまずるなああああああ!」
「そうだよ!」
「ほんどうのゆっぐり! ほんどうのゆっぐり!」
「ほんとうのゆっくり、ねえ。お前らそれ好きみたいだけどさ。んでさ、にんげんなんか
にゃ媚売らねえぜ、みたいな感じのことも言ってたけどさ。ごはん用意してるのも、捕食
種とか来ないようにしてるのも、ぜーんぶ人間がやってるんだけどねえ」
「黙れえええ! にんげんなんか! にんげんなんかほんどうのゆっぐりにはいらないん
だぁぁぁ! でいぶたちをすぐにかいっほうじろぉぉぉぉぉ!」
「いや、表出たらお前らなんか生きてけないよ。お前らの大好きなほんとうのゆっくりな
んて、人間がお膳立てして上げないと手に入らないんだから」
「う、うるざあああああい! だばれぇぇぇぇ!」
「そうだ! だまれえええええ!」
「がえれ! がえれ!」
「おかあしゃん! あのにんげん、わるいやつなのじぇ?」
子まりさが、母親に言った。
「そうだよ! とっでもわるいやつだよぉぉぉぉぉぉ!」
「ゆゆゆ! そうだったのじぇ! おい、どれい! おかあしゃんたちをこまらぜるんじ
ゃないのじぇ!」
「あ? どれい?」
「そうらよ! まりしゃのいうとおりらよ!」
「どれいのくちぇにぃ!」
他の子ゆっくりたちも子まりさに呼応していく。
「いいからだまっちぇごはんをもってくるのじぇ! どれい!」
「あー、そうかー、そういうふうに思ってたのね。ま、なーんの躾も受けてないからね」
「ごちゃごちゃいっちぇにゃいではやぐいわれちゃとおりにしろぉぉぉぉぉ!」
「ゆゆん、おちびちゃん、もっと言ってやるんだよ!」
「ゆふん、はやぐしないでせいっしゃいするのじぇ! ぷきゅう!」
そう言って、子まりさはぷくーと膨らんで威嚇した。
「うん、凄く余計なことしたぞ、お前のガキ」
青年は、足早に部屋を出て行った。
「ゆわあああああ! やっちゃああああ!」
「ゆへん、まりしゃにかかればこんなもんなのじぇ!」
「ゆっはあ、まりさのおちびちゃん、すごいのぜえ」
「にんげんをびびらせるなんて、すごいよ!」
「ゆゆっ、えいゆんだよ! この子はきっとえいゆんになるよぉぉぉぉ!」
勝利と、それを勝ち取った新たなえいゆんに沸き返るゆっくりたち。
隣の部屋で、青年が受話器片手に話していることなど知る由もない。
「はい、どうも。ええ、先ほど引き渡しました。……ええ、はい、いや、確かに三十匹中
八匹合格なら効率いいように見えますけど、ええ、それは一緒に渡したビデオ見ていただ
ければわかると思いますが、今回は特に優秀なぱちゅりーがいまして、あれがいなかった
ら、合格はもっと少なかったんじゃないですかねえ……ええ、はい、個人的意見ですが、
ちょっとこの方法は無駄が多いかもしれませんねえ、残りの連中はこれでもかってぐらい
自己中心的なアホになってしまいましたから」
受話器の先にいるのは、青年の上司にあたる人間である。
今回、青年は三十匹の基礎教育を済ませたゆっくりたちを使った実験を任されていたの
である。
なんでも自由にしてよいという環境において自主的に勉強するようなゆっくりは相当に
優秀であろう、その優秀なゆっくりを篩い出す実験である。
勉強を続けた連中が今回たまたま全員合格したが、もしも合格しないでも自制心のある
個体としてペットゆっくりに回すつもりだったのだ。
「ええ、それで残りの連中ですけど、はい、お手頃価格に回してしまっていいと思います。
いや、私もそう思ってたんですけど、これもビデオ見ていただければ一目瞭然ですが、あ
いつら最後の数日でかなりゲス化してまして」
ここで「お手頃価格」というのは、物凄く安い値段で「躾× ゲス」と注意書きをつけ
られて売られるゆっくりのことである。
裏ではこうも呼ばれている。
虐待用、と。
青年は、これで落ちたものたちはそちらへ回すという話を聞いて、基本アホで怠惰だが
善良ではあるので安楽死処分でなんとかならないか、と駄目元でお願いしていたのである
が、最後の方のぱちゅりーたちへの勝手な罵詈雑言と先ほどの自分への態度で完全に見放
してしまっていた。
そもそも、上は最初からそのつもりだったのだから、青年がそうなってしまえば後は阻
むものは誰もいない。
「ゆぎゃ! やべで! やべで!」
容赦なく振るわれる鞭に、一匹のれいむが泣き叫ぶ。
「ヒャッハー! やっぱりストレス解消にはこれだぜ!」
一人の男が嬉々として鞭を振るう。
「やめちぇ、おきゃあしゃんをいじめにゃいで!」
「ゆえええん、もうやじゃあああああ!」
それを見せ付けられて、子れいむと子まりさもまた泣いていた。
虐待用として売られたものの末路は、全てこんなものだ。
ストレス解消のために、ただ鞭で叩くだけの「手のこんでない」者に買われたものは幸
運な方である。
容赦なく振るわれる鞭に、一匹のれいむが泣き叫ぶ。
「ヒャッハー! やっぱりストレス解消にはこれだぜ!」
一人の男が嬉々として鞭を振るう。
「やめちぇ、おきゃあしゃんをいじめにゃいで!」
「ゆえええん、もうやじゃあああああ!」
それを見せ付けられて、子れいむと子まりさもまた泣いていた。
虐待用として売られたものの末路は、全てこんなものだ。
ストレス解消のために、ただ鞭で叩くだけの「手のこんでない」者に買われたものは幸
運な方である。
「やべでえええ! おちびぢゃん!」
「み、みんなじまいなんだよぉぉぉぉぉぉ!」
こちらは、やや手のこんだ者に買われてしまった一家である。
「ほらほら、やれやれ! 勝った方にはあまあまだぞ!」
一人の男がニヤニヤしながら言う。
「ゆひぃ、ゆひぃ、つぎでさいごなのじぇ」
「こ、ころじでやりゅぅぅぅ」
子れいむと子まりさが、口に爪楊枝をくわえて殺し合いの真っ最中であった。少し前ま
で仲良し姉妹だったこの二匹は、男のあの手この手の策略によって仲を裂かれ、今ではあ
まあま(先に死んだ姉妹の死体なのだが)を餌に殺し合いをさせられているのである。
「「やべでええええええええ!」」
「み、みんなじまいなんだよぉぉぉぉぉぉ!」
こちらは、やや手のこんだ者に買われてしまった一家である。
「ほらほら、やれやれ! 勝った方にはあまあまだぞ!」
一人の男がニヤニヤしながら言う。
「ゆひぃ、ゆひぃ、つぎでさいごなのじぇ」
「こ、ころじでやりゅぅぅぅ」
子れいむと子まりさが、口に爪楊枝をくわえて殺し合いの真っ最中であった。少し前ま
で仲良し姉妹だったこの二匹は、男のあの手この手の策略によって仲を裂かれ、今ではあ
まあま(先に死んだ姉妹の死体なのだが)を餌に殺し合いをさせられているのである。
「「やべでええええええええ!」」
「やべで、やべでええええ!」
「うるちゃいよ! このくずおや!」
「もっちょいたがれ!」
一匹のまりさが、我が子に攻撃されて身心の痛みに泣いている。
まりさには棒が刺してあり、体から出ている方の先端にはティッシュが巻いてある。そ
こへ体当たりすることによって、子供でも大人のまりさに激痛を与えられるのだ。
「よし、おら、メシだ」
「ゆゆ、ありがちょうごじゃいます!」
「あのゆっくちできにゃいくずはせいっしゃいしてまちゅ!」
「おう、さぼったらお前らもああなるからな」
「「ゆ、ゆっくちりかいちてまちゅぅぅぅ!」」
こちらは、子供たちが親への敬意をすっかり失わせられて、そのうえに親を痛めつける
ことにより餌を与えられていた。
「うるちゃいよ! このくずおや!」
「もっちょいたがれ!」
一匹のまりさが、我が子に攻撃されて身心の痛みに泣いている。
まりさには棒が刺してあり、体から出ている方の先端にはティッシュが巻いてある。そ
こへ体当たりすることによって、子供でも大人のまりさに激痛を与えられるのだ。
「よし、おら、メシだ」
「ゆゆ、ありがちょうごじゃいます!」
「あのゆっくちできにゃいくずはせいっしゃいしてまちゅ!」
「おう、さぼったらお前らもああなるからな」
「「ゆ、ゆっくちりかいちてまちゅぅぅぅ!」」
こちらは、子供たちが親への敬意をすっかり失わせられて、そのうえに親を痛めつける
ことにより餌を与えられていた。
「おねがいじまず! こいつらはもういりません! だがら、だがら銀バッヂをくだざい
ぃぃぃぃぃ!」
「おねがいじまず! おねがいじまずぅぅぅぅ!」
「「「どぼじちぇちょんなごというのぉぉぉぉぉ!」」」
子供の悲しみに満ちた顔など無視して、こんな子供たちはいらないと叫ぶまりさとれい
むがいた。
二匹とも傷だらけだ。
あの、銀バッヂには辛うじて合格したまりさとれいむである。
青年は最後にもう一度だけ、お前らだけならば銀バッヂ登録してやってちゃんと売りに
出してもいい、子供も一緒にと言うならバッヂなしの安物として売り出す、と通告してい
た。
二匹は、子供たちとともにいることを選んだのだ。
二匹は、まず最初に銀バッヂ合格したと言い、なぜその自分たちがバッヂなしで売られ
ていたのかを説明した。それにより、男が自分たちの価値に気付いて優遇してくれるであ
ろうと期待してのことだ。
だが、そのことは、男に虐待の材料を与えただけであった。
男は、この子供と一緒にいることを選んで銀バッヂを捨てた二匹に、その逆のことを言
わせることを目指した。
そして、結果、その目的は見事に達成されたというわけだ。
結局、人間がその気になってあれこれと策を巡らせれば、ゆっくりの持つ単純で多量の
感情を操作するのは難しいことではないのだ。
一家は透明の箱に入れられているが、親と子の間には仕切りがある。そうでないと、親
が子を殺しかねないからだ。
今や、まりさとれいむは青年の申し出を受けなかったことを心の底から後悔し、こいつ
らがいるからいけないのだと子供たちに責任を転嫁して醜く喚いていた。
「ふふふ」
男は、二匹を一瞥すると、あれほど愛情を注いでくれた両親が豹変して、憎悪を向けて
くることを悲しむ三匹の子ゆっくりたちを見た。
「よしよし」
子供たちは、既にかなり体が大きくなってきていた。それもそのはず、男が強力な成長
促進剤を餌に混ぜているのだ。
「もうそろそろかな、リベンジタイム」
にやり、と男が笑った。
子供たちがもっと大きくなったら、これをけしかけて自分を捨てようとした親たちへ復
讐させるつもりなのだ。親たちの餌は最低限の量にしているので日に日に弱っている。こ
れならば、三対二で子供たちが勝つだろう。
きっと、みっともなく止めてと叫び、あんなに愛し合った家族ではないかと子供たちを
さらに怒らせるような戯言を吐いて殺されていくのだろう。
ぃぃぃぃぃ!」
「おねがいじまず! おねがいじまずぅぅぅぅ!」
「「「どぼじちぇちょんなごというのぉぉぉぉぉ!」」」
子供の悲しみに満ちた顔など無視して、こんな子供たちはいらないと叫ぶまりさとれい
むがいた。
二匹とも傷だらけだ。
あの、銀バッヂには辛うじて合格したまりさとれいむである。
青年は最後にもう一度だけ、お前らだけならば銀バッヂ登録してやってちゃんと売りに
出してもいい、子供も一緒にと言うならバッヂなしの安物として売り出す、と通告してい
た。
二匹は、子供たちとともにいることを選んだのだ。
二匹は、まず最初に銀バッヂ合格したと言い、なぜその自分たちがバッヂなしで売られ
ていたのかを説明した。それにより、男が自分たちの価値に気付いて優遇してくれるであ
ろうと期待してのことだ。
だが、そのことは、男に虐待の材料を与えただけであった。
男は、この子供と一緒にいることを選んで銀バッヂを捨てた二匹に、その逆のことを言
わせることを目指した。
そして、結果、その目的は見事に達成されたというわけだ。
結局、人間がその気になってあれこれと策を巡らせれば、ゆっくりの持つ単純で多量の
感情を操作するのは難しいことではないのだ。
一家は透明の箱に入れられているが、親と子の間には仕切りがある。そうでないと、親
が子を殺しかねないからだ。
今や、まりさとれいむは青年の申し出を受けなかったことを心の底から後悔し、こいつ
らがいるからいけないのだと子供たちに責任を転嫁して醜く喚いていた。
「ふふふ」
男は、二匹を一瞥すると、あれほど愛情を注いでくれた両親が豹変して、憎悪を向けて
くることを悲しむ三匹の子ゆっくりたちを見た。
「よしよし」
子供たちは、既にかなり体が大きくなってきていた。それもそのはず、男が強力な成長
促進剤を餌に混ぜているのだ。
「もうそろそろかな、リベンジタイム」
にやり、と男が笑った。
子供たちがもっと大きくなったら、これをけしかけて自分を捨てようとした親たちへ復
讐させるつもりなのだ。親たちの餌は最低限の量にしているので日に日に弱っている。こ
れならば、三対二で子供たちが勝つだろう。
きっと、みっともなく止めてと叫び、あんなに愛し合った家族ではないかと子供たちを
さらに怒らせるような戯言を吐いて殺されていくのだろう。
「ほんどうの、ほんどうのゆっぐり、さいこぉぉぉぉぉ!」
「おう、今日もテンション高えな、クソでいぶ」
でいぶもまた、虐待好きな人間に買われて惨憺たる目にあっていた。
買われてきた当初は高圧的に言ったものだ。
「れいむは、ほんっとうのゆっくりをたくさんたくさん味わったせれぶっ、なんだよ!
ちょっとやそっとのゆっくりじゃ満足しないよ!」
殺処分かと思いきや、家族ごとに売りに出されると言われ、ようやく愚かなにんげんど
もがほんとうのゆっくりに浸ってとてもゆっくりした神にも等しい存在になった自分たち
の価値を理解したのか、とすっかり傲慢になっていた。
「ほんとうのゆっくり? なんじゃそら」
でいぶ一家を買った男は興味を抱いて、ほんとうのゆっくりとやらについて聞き出した。
買う時に、こいつらがどういうふうに育ち、どういうわけでお手頃価格という名の虐待
用ゆっくりになったのかを書いた紙がついてきたのでその辺は理解している。
篩にかけられている間に味わったなんの苦労もせずなんの危険もない環境を「ほんとう
のゆっくり」と称しているのだと知った男が呟いたのは、あの青年と同じことであった。
「そんなの、人間が用意してやったもんじゃねえか」
男は、それから少しでいぶたちを放置して考えた結果、まずはあからさまにでいぶに押
さえ込まれているらしい番のまりさを虐待して人間との力の差を教え込もうとした。
しかし、ちょっと殴ったぐらいでは、まりさの不甲斐なさをなじるばかりで効果が見え
ない。そこでとっておきの虐待道具を取り出してそれにまりさを設置したところ、激しい
反応を示した。
「ぶ、ぶるぶるの刑だぁぁぁぁぁ!」
「や、やべでえええええ! それだけはやべでえええ!」
「あ? これを知ってるのか? まー、今やけっこう知られた方法だしなあ」
それは、あの恐ろしいぶるぶるの刑を執行する装置であった。
「おねがいじます! やべでぐださい! なんでもいうごとききまず!」
「やだよ」
男はなんの躊躇いもなくスイッチをオンにした。
突き刺さった針が震え、中枢餡への刺激にまりさが泣き喚く。
それでも男は笑うばかりであった。
でいぶも、嫌でも理解した。この男の恐ろしさを。
お兄さんは、容赦なく自分に殺意を向けたまりさをぶるぶるの刑にしたが、この男のよ
うに心底楽しそうな笑みなどは浮かべていなかった。
そして、一晩中苦しんでからまりさは翌朝に死んだ。
「あ、死んだわ。……おれの言うこと聞かないとこうなるんだけど、理解した?」
「ゆっぐりりがいじまじたあああああ!」
「ゆぐっ、ゆええええん」
「きょわいよぉぉぉぉ!」
「だじゅけでえええええ!」
それからは、男に絶対服従せざるを得ないのをいいことに、色々やらされた。
自分の排泄したうんうんを食べるのを皮切りに、次々にゆっくりできないことをさせら
れた。
しかも、男はそれを自分がゆっくりさせてあげているのだと強弁し、遂にはそれらをほ
んとうのゆっくりだと言えと強要した。
さすがに、最初はこんなものはほんとうのゆっくりではない、と拒否したでいぶだった
が、ぶるぶるの刑の恐怖には逆らえない。
とうとう、うんうんを食べては「ほんとうのゆっくり、さいこうっ!」と叫ばされ、男
が子供たちを痛めつけるのを見て「ほんとうのゆっくりをありがとうございます!」と叫
ばされ、精子餡を注入されて実った子供を食べさせられて「これこそがほんとうのゆっく
りですぅぅぅぅ!」と叫ばされた。
そうやって幾度もゆっくりできないことを「ほんとうのゆっくり」だと言っているうち
に、あのほんとうのゆっくりの思い出がでいぶを苛んだ。
あれは、いったいなんだったのだろうか。
これこそがほんとうのゆっくりだとみんなで言ったあの瞬間の高揚。
しかし、それらのゆっくりした思い出は、既に今を生きるのに邪魔になっていた。
あのゆっくりと似ても似つかぬゆっくりできないことを「ほんとうのゆっくり」だと叫
ぶ日々。
いっそ殺されようと逆らっても、絶妙に死なないようにぶるぶるの刑をやられるだけで
ある。
そして、そんなことが続いたある日――
「ほ、ほんどうのゆっぐり、もういちど、ほんどうのゆっぐりをじだいぃぃぃぃ」
「だーかーらー、与えてるだろう、ほんとうのゆっくり。うんこ食ってしあわせーって言
ってたじゃん」
「ぢがう……ぢがう……こんなの、ほんどうのゆっぐり、じゃない……ゆぐ、ゆええええ
えええ」
「さすがにそろそろ壊れるかな……」
「おねがいじまず。でいぶだぢをかいっほうしでぐださい。ほんどうのゆっぐりプレイズ
に、行きだい……」
「あ? まだそんな寝言を……」
男はそう言葉を途中で切ると少し考え込んだ。
「よし、もう飽きてきたし、逃がしてやるよ」
「ゆ゛え?」
「だから、かいっほう、してやるよ。ほんとうのゆっくりプレイスでもなんでも探しに行
けよ」
「ゆゆゆゆゆ!?」
「おう、今日もテンション高えな、クソでいぶ」
でいぶもまた、虐待好きな人間に買われて惨憺たる目にあっていた。
買われてきた当初は高圧的に言ったものだ。
「れいむは、ほんっとうのゆっくりをたくさんたくさん味わったせれぶっ、なんだよ!
ちょっとやそっとのゆっくりじゃ満足しないよ!」
殺処分かと思いきや、家族ごとに売りに出されると言われ、ようやく愚かなにんげんど
もがほんとうのゆっくりに浸ってとてもゆっくりした神にも等しい存在になった自分たち
の価値を理解したのか、とすっかり傲慢になっていた。
「ほんとうのゆっくり? なんじゃそら」
でいぶ一家を買った男は興味を抱いて、ほんとうのゆっくりとやらについて聞き出した。
買う時に、こいつらがどういうふうに育ち、どういうわけでお手頃価格という名の虐待
用ゆっくりになったのかを書いた紙がついてきたのでその辺は理解している。
篩にかけられている間に味わったなんの苦労もせずなんの危険もない環境を「ほんとう
のゆっくり」と称しているのだと知った男が呟いたのは、あの青年と同じことであった。
「そんなの、人間が用意してやったもんじゃねえか」
男は、それから少しでいぶたちを放置して考えた結果、まずはあからさまにでいぶに押
さえ込まれているらしい番のまりさを虐待して人間との力の差を教え込もうとした。
しかし、ちょっと殴ったぐらいでは、まりさの不甲斐なさをなじるばかりで効果が見え
ない。そこでとっておきの虐待道具を取り出してそれにまりさを設置したところ、激しい
反応を示した。
「ぶ、ぶるぶるの刑だぁぁぁぁぁ!」
「や、やべでえええええ! それだけはやべでえええ!」
「あ? これを知ってるのか? まー、今やけっこう知られた方法だしなあ」
それは、あの恐ろしいぶるぶるの刑を執行する装置であった。
「おねがいじます! やべでぐださい! なんでもいうごとききまず!」
「やだよ」
男はなんの躊躇いもなくスイッチをオンにした。
突き刺さった針が震え、中枢餡への刺激にまりさが泣き喚く。
それでも男は笑うばかりであった。
でいぶも、嫌でも理解した。この男の恐ろしさを。
お兄さんは、容赦なく自分に殺意を向けたまりさをぶるぶるの刑にしたが、この男のよ
うに心底楽しそうな笑みなどは浮かべていなかった。
そして、一晩中苦しんでからまりさは翌朝に死んだ。
「あ、死んだわ。……おれの言うこと聞かないとこうなるんだけど、理解した?」
「ゆっぐりりがいじまじたあああああ!」
「ゆぐっ、ゆええええん」
「きょわいよぉぉぉぉ!」
「だじゅけでえええええ!」
それからは、男に絶対服従せざるを得ないのをいいことに、色々やらされた。
自分の排泄したうんうんを食べるのを皮切りに、次々にゆっくりできないことをさせら
れた。
しかも、男はそれを自分がゆっくりさせてあげているのだと強弁し、遂にはそれらをほ
んとうのゆっくりだと言えと強要した。
さすがに、最初はこんなものはほんとうのゆっくりではない、と拒否したでいぶだった
が、ぶるぶるの刑の恐怖には逆らえない。
とうとう、うんうんを食べては「ほんとうのゆっくり、さいこうっ!」と叫ばされ、男
が子供たちを痛めつけるのを見て「ほんとうのゆっくりをありがとうございます!」と叫
ばされ、精子餡を注入されて実った子供を食べさせられて「これこそがほんとうのゆっく
りですぅぅぅぅ!」と叫ばされた。
そうやって幾度もゆっくりできないことを「ほんとうのゆっくり」だと言っているうち
に、あのほんとうのゆっくりの思い出がでいぶを苛んだ。
あれは、いったいなんだったのだろうか。
これこそがほんとうのゆっくりだとみんなで言ったあの瞬間の高揚。
しかし、それらのゆっくりした思い出は、既に今を生きるのに邪魔になっていた。
あのゆっくりと似ても似つかぬゆっくりできないことを「ほんとうのゆっくり」だと叫
ぶ日々。
いっそ殺されようと逆らっても、絶妙に死なないようにぶるぶるの刑をやられるだけで
ある。
そして、そんなことが続いたある日――
「ほ、ほんどうのゆっぐり、もういちど、ほんどうのゆっぐりをじだいぃぃぃぃ」
「だーかーらー、与えてるだろう、ほんとうのゆっくり。うんこ食ってしあわせーって言
ってたじゃん」
「ぢがう……ぢがう……こんなの、ほんどうのゆっぐり、じゃない……ゆぐ、ゆええええ
えええ」
「さすがにそろそろ壊れるかな……」
「おねがいじまず。でいぶだぢをかいっほうしでぐださい。ほんどうのゆっぐりプレイズ
に、行きだい……」
「あ? まだそんな寝言を……」
男はそう言葉を途中で切ると少し考え込んだ。
「よし、もう飽きてきたし、逃がしてやるよ」
「ゆ゛え?」
「だから、かいっほう、してやるよ。ほんとうのゆっくりプレイスでもなんでも探しに行
けよ」
「ゆゆゆゆゆ!?」
「それじゃ行こう! おちびちゃん! ほんとうのゆっくりプレイスへ!」
「ゆゆ!」
「ほんとうのゆっくちプレイスに行けば、またゆっくちできるんだね!」
「ゆっくち! ゆっくちちようにぇ!」
「はい、がんばってー」
希望に満ちてぽよんぽよん跳ねて行くでいぶ一行を棒読みの激励で見送った男は、少し
時間を置いてでいぶたちの後をつけ始めた。
「おなかちゅいたよ!」
「ゆゆ、それじゃあごはんを食べようね!」
「ゆわーい、ごひゃんごひゃん」
「むーちゃむーちゃするよ!」
……。
……。
……。
「ど、どぼじでだれもごはんをもっでごないのぉぉぉぉぉぉ!」
「「「どぼぢぢぇぇぇぇ!」」」
いくら待ってもごはんが出てこないのに叫び散らすでいぶ一家。
電信柱の影で、男は笑いをこらえるのに苦労していた。
思えば、男は虐待はしたが食料は適度に与えていた。うんうんを食べさせるのも純粋に
虐待目的であった。そのために、でいぶたちは生まれてこの方、一応食べるものには不自
由したことがないのである。常に、それは人間が持ってきてくれたのだ。
「ゆ、しょ、しょうがないね。にんげんにごはんを持ってこさせようね」
「「「ゆっくち! そうだにぇ!」」」
あらあら……と男は危ぶんだ。そんなことをして一瞬で踏み潰されてはつまらない。ど
うしたものかと思っているうちに、一人の背広姿の男がやってきた。
「ゆ! ごはんちょうだいね!」
男は、その声を聞き、ちらりとでいぶの位置を確認するとでいぶを蹴り飛ばした。
「邪魔だよ」
それだけ言うと、男は歩いて行ってしまった。
「ゆぎゃああああ、いだいぃぃぃぃぃ!」
「おきゃあじゃあああああん!」
「ゆぴ、ゆぴ、なんなのじぇ……」
「か、かいっほうされちゃのに、どぼちできょんなこちょにぃぃぃぃぃ」
どうやら人間の手を逃れてしまえば、なんとでもなると思っていたようである。
しかし、それは通行人の一蹴りでふっ飛んでしまった。
体をひきずるように、でいぶたちは公園にやってきた。
「ゆゆ! おきゃあしゃん! おはながあるよ!」
「ほんちょうだ!」
「ゆゆ、むーちゃむーちゃするよ!」
子ゆっくりたちが、花壇を見つけて歓声を上げた。
早速花を食べようとするが、どこからともなく薄汚れたゆっくりたちが現れてそれを阻
んだ。
「にゃ、にゃにするにょ!」
「じゃまするにゃ! これはれいみゅたちがみつけちゃおはなだよ!」
「どかないと、ぷきゅうするよ!」
「やっちまうのぜ」
ゆっくりたちの中の一際眼光の鋭いまりさが言うと、ゆっくりたちは情け容赦なく子ゆ
っくりたちをいたぶり始めた。
「ゆああああ、れいむのおちびちゃんになにするのぉぉぉぉぉぉ!」
でいぶが止めようとするが、
「「「おまえのガキかぁぁぁぁぁぁ!」」」
滅茶苦茶キレたゆっくりたちにでいぶもまたリンチされてしまった。
「にんげんさんのかだん荒らそうとはとんでもないアホなのぜ。命だけは助けてやるから
さっさと消えるのぜ」
「「「ゆひぃぃぃぃぃぃぃ」」」
でいぶたちは、ずーりずーりと必死に這いずって逃げ出した。
「ゆゆ!」
「ほんとうのゆっくちプレイスに行けば、またゆっくちできるんだね!」
「ゆっくち! ゆっくちちようにぇ!」
「はい、がんばってー」
希望に満ちてぽよんぽよん跳ねて行くでいぶ一行を棒読みの激励で見送った男は、少し
時間を置いてでいぶたちの後をつけ始めた。
「おなかちゅいたよ!」
「ゆゆ、それじゃあごはんを食べようね!」
「ゆわーい、ごひゃんごひゃん」
「むーちゃむーちゃするよ!」
……。
……。
……。
「ど、どぼじでだれもごはんをもっでごないのぉぉぉぉぉぉ!」
「「「どぼぢぢぇぇぇぇ!」」」
いくら待ってもごはんが出てこないのに叫び散らすでいぶ一家。
電信柱の影で、男は笑いをこらえるのに苦労していた。
思えば、男は虐待はしたが食料は適度に与えていた。うんうんを食べさせるのも純粋に
虐待目的であった。そのために、でいぶたちは生まれてこの方、一応食べるものには不自
由したことがないのである。常に、それは人間が持ってきてくれたのだ。
「ゆ、しょ、しょうがないね。にんげんにごはんを持ってこさせようね」
「「「ゆっくち! そうだにぇ!」」」
あらあら……と男は危ぶんだ。そんなことをして一瞬で踏み潰されてはつまらない。ど
うしたものかと思っているうちに、一人の背広姿の男がやってきた。
「ゆ! ごはんちょうだいね!」
男は、その声を聞き、ちらりとでいぶの位置を確認するとでいぶを蹴り飛ばした。
「邪魔だよ」
それだけ言うと、男は歩いて行ってしまった。
「ゆぎゃああああ、いだいぃぃぃぃぃ!」
「おきゃあじゃあああああん!」
「ゆぴ、ゆぴ、なんなのじぇ……」
「か、かいっほうされちゃのに、どぼちできょんなこちょにぃぃぃぃぃ」
どうやら人間の手を逃れてしまえば、なんとでもなると思っていたようである。
しかし、それは通行人の一蹴りでふっ飛んでしまった。
体をひきずるように、でいぶたちは公園にやってきた。
「ゆゆ! おきゃあしゃん! おはながあるよ!」
「ほんちょうだ!」
「ゆゆ、むーちゃむーちゃするよ!」
子ゆっくりたちが、花壇を見つけて歓声を上げた。
早速花を食べようとするが、どこからともなく薄汚れたゆっくりたちが現れてそれを阻
んだ。
「にゃ、にゃにするにょ!」
「じゃまするにゃ! これはれいみゅたちがみつけちゃおはなだよ!」
「どかないと、ぷきゅうするよ!」
「やっちまうのぜ」
ゆっくりたちの中の一際眼光の鋭いまりさが言うと、ゆっくりたちは情け容赦なく子ゆ
っくりたちをいたぶり始めた。
「ゆああああ、れいむのおちびちゃんになにするのぉぉぉぉぉぉ!」
でいぶが止めようとするが、
「「「おまえのガキかぁぁぁぁぁぁ!」」」
滅茶苦茶キレたゆっくりたちにでいぶもまたリンチされてしまった。
「にんげんさんのかだん荒らそうとはとんでもないアホなのぜ。命だけは助けてやるから
さっさと消えるのぜ」
「「「ゆひぃぃぃぃぃぃぃ」」」
でいぶたちは、ずーりずーりと必死に這いずって逃げ出した。
「もう、もうあるけにゃいよ……」
「ほんちょうのゆっくちプレイス……まだにゃの?」
「ほんちょに、こっちにあるにょ?」
「……」
でいぶは子供たちの言葉に沈黙を返す。
そんなこと言われたって、あてなどなんにも無い。ただひたすら自分たちが進んでいけ
ばそのうちにほんとうのゆっくりプレイスに辿り着くと思い込んでいただけなのだ。
「よっ! お前らまだこんなとこうろついてたのか」
ずっと後をつけて、でいぶ一家の惨憺たる有様を見ていた男が、でいぶたちがもう一歩
も動けないと見るや姿を現した。
「モタモタしてないで、早くほんとうのゆっくりプレイスに行かないと! ほら、早く早
く」
わざとらしくけしかけるが、でいぶたちは反応しない。疲労困憊しているのだ心身とも
に。
「てかさ、お前らみたいなゆっくりなんて、表じゃこんな扱いだよ。ほんとうのゆっくり
プレイスなんて、ないのさ」
「……ち、が、う」
「ん?」
「あるよっ! ほんとうのゆっぐりプレイズは、あるよっ! だって! だってれいむは
そこにいたんだ!」
「ああ、うん。ないって言い切ったのは間違いだな。人間がそういう場所を作ろうと思え
ばできるよ。でも、特に理由も無いのにそんなことする酔狂な人間はいないだろうね」
「れいむは! れいむは、ほんどうに!」
「いやいや、お前がほんとうにそういう素晴らしいゆっくりプレイスにいたってのは知っ
てるよ。でも、それは人間がてめえの都合で作り上げた特殊な状態であって、普通はそん
なものはないんだよ」
「ちが、う。ちが、う。あるんだ。ほんどうのゆっぐりは」
「うん、だからそれはあることもあるって言ってるじゃん。……お前、どうもそれは人間
がお膳立てしないと絶対にありえない、っていうのを認めたくないみたいだな」
「ゆ゛……ゆ゛……ゆっぐり、ほんどうの……ゆっぐり」
「ああ、そうだよな。人間になんか飼われるよりもほんとうのゆっくりの方が素晴らしい
んだ! これこそがほんとうのゆっくりだ! って思ってたお前としちゃあ、そのほんと
うのゆっくりも所詮は人間が与えてくれたものでした、ってことは認めたくないわけだ」
「ゆ……ゆっぐぢ……」
「お、おきゃあ……しゃん、いもーちょが……」
その時、二匹の子まりさが声をかけてきた。
「ゆゆ?」
でいぶが視線をそちらに向けると、そこにはぴくりとも動かない子れいむがいた。
「あー、死んだか。飢餓よりも、非ゆっくり症かな」
「ゆあああああ! お、おぢびぢゃんがぁぁぁぁぁ!」
「「ゆええええん!」」
「どぼじで、どぼじでれいむたちばかりこんな目にぃぃぃぃぃ!」
「あーいや、お前ら、それでもけっこう幸せな方だぞ。飯は出てくる、捕食種はいない、
他の奴に暴力振るわなければそれ以外はなんでも自由、っていう飼いゆっくりの大半です
らそこまでゆっくりさせてもらえねーよ、っていう場所に十日もいれたんだから」
「し、しあわぜなわげあるがあああああ!」
「いやいや、世の中最初っから虐待用として作られるゆっくりすらいるんだから、それと
比べりゃな」
「ゆっぐり、ゆっぐりじだい……」
「おきゃあじゃん、ゆっくぢぃ」
「ほんちょうのゆっくぢプレイズにかえりちゃいよぉぉぉぉ」
「おい、お前らそんなん気にしてなかっただろうけど、お前らがおれんとこに来てから今
日で十日なんだ」
「ゆ?」
「十日、お前たちがほんとうのゆっくりプレイスにいたのと同じ日数さ。十日ゆっくりし
て十日虐待された。そろそろ死んじまえ、お前ら」
「ゆ゛……し、ぬ……」
「そうだよ、お前ら何度ももう殺してー、って言ってたじゃないか」
「……お兄さん……お願いだよ、もう一度だけ……もう一度だけ死ぬ前にゆっくりさぜで
ほじいよ……」
「おね、おねぎゃい! ゆっぐぢ!」
「このままじぬなんでいやらよ! もういちどだけでいいきゃら、ゆっぐちじだい!」
「よし、わかった。最後に、あと半日だけゆっくりさせてやろう」
「ほんちょうのゆっくちプレイス……まだにゃの?」
「ほんちょに、こっちにあるにょ?」
「……」
でいぶは子供たちの言葉に沈黙を返す。
そんなこと言われたって、あてなどなんにも無い。ただひたすら自分たちが進んでいけ
ばそのうちにほんとうのゆっくりプレイスに辿り着くと思い込んでいただけなのだ。
「よっ! お前らまだこんなとこうろついてたのか」
ずっと後をつけて、でいぶ一家の惨憺たる有様を見ていた男が、でいぶたちがもう一歩
も動けないと見るや姿を現した。
「モタモタしてないで、早くほんとうのゆっくりプレイスに行かないと! ほら、早く早
く」
わざとらしくけしかけるが、でいぶたちは反応しない。疲労困憊しているのだ心身とも
に。
「てかさ、お前らみたいなゆっくりなんて、表じゃこんな扱いだよ。ほんとうのゆっくり
プレイスなんて、ないのさ」
「……ち、が、う」
「ん?」
「あるよっ! ほんとうのゆっぐりプレイズは、あるよっ! だって! だってれいむは
そこにいたんだ!」
「ああ、うん。ないって言い切ったのは間違いだな。人間がそういう場所を作ろうと思え
ばできるよ。でも、特に理由も無いのにそんなことする酔狂な人間はいないだろうね」
「れいむは! れいむは、ほんどうに!」
「いやいや、お前がほんとうにそういう素晴らしいゆっくりプレイスにいたってのは知っ
てるよ。でも、それは人間がてめえの都合で作り上げた特殊な状態であって、普通はそん
なものはないんだよ」
「ちが、う。ちが、う。あるんだ。ほんどうのゆっぐりは」
「うん、だからそれはあることもあるって言ってるじゃん。……お前、どうもそれは人間
がお膳立てしないと絶対にありえない、っていうのを認めたくないみたいだな」
「ゆ゛……ゆ゛……ゆっぐり、ほんどうの……ゆっぐり」
「ああ、そうだよな。人間になんか飼われるよりもほんとうのゆっくりの方が素晴らしい
んだ! これこそがほんとうのゆっくりだ! って思ってたお前としちゃあ、そのほんと
うのゆっくりも所詮は人間が与えてくれたものでした、ってことは認めたくないわけだ」
「ゆ……ゆっぐぢ……」
「お、おきゃあ……しゃん、いもーちょが……」
その時、二匹の子まりさが声をかけてきた。
「ゆゆ?」
でいぶが視線をそちらに向けると、そこにはぴくりとも動かない子れいむがいた。
「あー、死んだか。飢餓よりも、非ゆっくり症かな」
「ゆあああああ! お、おぢびぢゃんがぁぁぁぁぁ!」
「「ゆええええん!」」
「どぼじで、どぼじでれいむたちばかりこんな目にぃぃぃぃぃ!」
「あーいや、お前ら、それでもけっこう幸せな方だぞ。飯は出てくる、捕食種はいない、
他の奴に暴力振るわなければそれ以外はなんでも自由、っていう飼いゆっくりの大半です
らそこまでゆっくりさせてもらえねーよ、っていう場所に十日もいれたんだから」
「し、しあわぜなわげあるがあああああ!」
「いやいや、世の中最初っから虐待用として作られるゆっくりすらいるんだから、それと
比べりゃな」
「ゆっぐり、ゆっぐりじだい……」
「おきゃあじゃん、ゆっくぢぃ」
「ほんちょうのゆっくぢプレイズにかえりちゃいよぉぉぉぉ」
「おい、お前らそんなん気にしてなかっただろうけど、お前らがおれんとこに来てから今
日で十日なんだ」
「ゆ?」
「十日、お前たちがほんとうのゆっくりプレイスにいたのと同じ日数さ。十日ゆっくりし
て十日虐待された。そろそろ死んじまえ、お前ら」
「ゆ゛……し、ぬ……」
「そうだよ、お前ら何度ももう殺してー、って言ってたじゃないか」
「……お兄さん……お願いだよ、もう一度だけ……もう一度だけ死ぬ前にゆっくりさぜで
ほじいよ……」
「おね、おねぎゃい! ゆっぐぢ!」
「このままじぬなんでいやらよ! もういちどだけでいいきゃら、ゆっぐちじだい!」
「よし、わかった。最後に、あと半日だけゆっくりさせてやろう」
「ゆー、ゆー、ゆっくりー」
「ゆっくちぃ、ゆっくちぃ!」
「おきゃあしゃんのおうたはゆっくちできるにぇ!」
でいぶと二匹の子供は、男の部屋に戻り、そこで最後のゆっくりをしみじみと味わった。
「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」
「「ちあわちぇー!」」
「おいしいね、あまあま」
「ちょこれーと、めちゃうまっ、なのじぇ!」
「ゆわーい、まりちゃ、もっとたべりゅ!」
安い物ではあるが、チョコレートなどの甘味も大量に与えられていた。
男は、一切の干渉をしない。
最初こそ男を気にしてビクビクしていたでいぶたちだったが、男が約束通りに全く手出
しをせずにゆっくりさせてくれるようだとわかってからは、男の存在を忘れたかのように、
存分に親子でゆっくりした。
「うんうんすりゅよ!」
「しゅっきりー!」
敷かれた新聞紙の上ではあるが、トイレでもないところで堂々とうんうんをひり出す。
「ふーわふーわ、なのじぇ!」
「ゆぴぃ~」
ふかふかの柔らかいタオルに身を委ね、訪れた睡魔に身を委ねてお昼寝する。
「ゆ~、ゆ~、ゆぅ~」
愛するわが子にぴったりと寄り添われたでいぶは、愛くるしい寝顔を見てとてもゆっく
りとおうたを歌った。
「ほんとうの……ゆっくり……」
でいぶの目が光った。
眼球を潤ませる砂糖水の涙は、溢れて頬へと伝う。
「これこそが、ほんとうのゆっくりだよ。ほんとうのゆっくり、さいっこう、だよ」
「はい、終わり、十二時間経ったよー」
だがそこへ、でいぶの感動など知ったこっちゃねえよこのゴミ饅頭がてめえなに笑って
んだよ笑顔が気持ち悪ぃんだよこのゴミ饅頭が、ああ? このゴミ饅頭が、と言わんばか
りの無感動さで男が割って入ってきた。
「ゆゆ?」
「ゆゆ? じゃなくて。約束の半日経ったぞ、最後のゆっくりは堪能したかな。お兄さん
虐待派にあるまじき寛容さでゆっくりさせてあげたぞ」
男は、眠っている子供たちを揺すって起こし、子供たちにも約束の時間が過ぎたことを
伝えた。
「「ゆゆ?」」
「半日過ぎたから、死んでもらおうか。こいつを注射すれば楽に死ねるさ」
男が持っている注射器には、ゆっくりの感覚を全て麻痺させて苦しむことなく死ねる薬
品が入っていた。
「ゆ? ゆゆ、な、なにぞれ! れ、れいむだぢ、ごんなにゆっぐりじでるのに! ほん
どうのゆっぐりを!」
「じにだくないのじぇ! にゃんでまりぢゃがじなないどいげないんだじぇ!」
「ゆっぐぢ! もっぎょゆっぐぢぢだいぃぃぃぃ!」
「いや、なに凄い普通に話が違う、みたいなこと言ってんの」
「じなないよ……でいぶだぢはぜっっっだいじなないよ! ゆっぐりずるんだ!」
「そうらよ! やっとほんちょうのゆっくちプレイスをみつけたのに! にゃんでじなな
きゃいげないの!」
「ででけえええ! ほんちょうのゆっくちをじゃますりゅにんげんは、でてげえええ!」
「おちびちゃんのいう通りだよ! ほんとうのゆっぐりプレイスには、ゆっぐりじてない
にんげんはいちゃいけないんだよぉぉぉぉぉぉぉ!」
「「でてけええええ! でてけええええ!」
「ぶははははははははは! いや、正直、半日もゆっくりさせてやったらこうなるだろう
とは思ってた!」
男は大笑いしながら、箱から、あるものを取り出した。
それが見えるだけでゆっくりできないから、どこかにやってくれと頼まれて箱に入れて
おいたのだ。
「ゆっぎゃああああああ! ぶるぶるの刑だぁぁぁぁぁぁ!」
「ゆわあああああ! ぎょわいよぉぉぉぉぉぉ!」
「でてけええええええ! それもっちぇでてけええええ!」
「じゃっかあしいわゴミども、お前ら全員ぶるぶるの刑じゃあ! ちび、お前からだ!」
男は、子まりさのうちの一匹を無造作に摘み上げると、手際よく設置した。
「やべちぇぇぇ! ぶるぶるのけいだきぇはやじゃああああああああ!」
「ほい、ぷすっと」
「ゆぎぃぃぃぃぃ、いぢゃいよぉぉぉぉぉ!」
「はい、スイッチオン」
「……ゆ゛っ……ゆ゛ぎゃああああああ、いっぢゃああああい! だじゅげでぇ!」
中枢餡を貫いた針が震えて子まりさが絶叫する。
「ほい、次」
「ゆわああああああ、おがあじゃん! だじゅげでえええええ!」
「や、やべでええええええええ! ゆべ!」
でいぶが男に体当たりをしようとするが、あっさりと肘で迎撃されて床に這う。
「いっぢゃあああああああああああああ!」
二匹目の子まりさにも刑が執行された。
「さて……」
「ゆひぃ!」
嫌でも自分の番であることを悟ったでいぶが、汗をだらだらと流しながら震える。
「ま、まっで! じにます! でいぶじにますがら! らぐにじなせでください! おね
がいじます!」
「だはははは! もうお前らに選択権なんか無え!」
男は、正直もうそろそろ本当に飽きていたので、でいぶをさっさと設置して針を刺し、
スイッチを入れた。
「ゆぎゃああああああああああ!」
「さすがにうるせえな」
男は透明の箱を上からでいぶたちに被せた。
「うーん、さすがの加工所製」
でいぶたちが声を限りに激痛を訴えているのだが、その声は少ししか聞こえない。
「ほい、もう一個」
さらに、大きなサイズの箱を被せて置くと、声はほとんど聞こえなくなった。
数時間後、子まりさが相次いで死んだ。
でいぶはそれを知覚することすら中枢餡への刺激に邪魔されていたが、男が子まりさた
ちを装置から外し、ゴミ箱に捨てるのを見て、ようやく理解した。
でいぶは、無駄に図体がでかかったため、なかなか死ねなかった。
顔が気持ち悪い、という理由で透明の箱の上にさらにシーツを被せられてからは、男も
あんまり気にしなくなり、一週間後、ふと思い出して見てみると、凄まじい苦悶の形相で
でいぶは事切れていた。
「ゆっくちぃ、ゆっくちぃ!」
「おきゃあしゃんのおうたはゆっくちできるにぇ!」
でいぶと二匹の子供は、男の部屋に戻り、そこで最後のゆっくりをしみじみと味わった。
「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」
「「ちあわちぇー!」」
「おいしいね、あまあま」
「ちょこれーと、めちゃうまっ、なのじぇ!」
「ゆわーい、まりちゃ、もっとたべりゅ!」
安い物ではあるが、チョコレートなどの甘味も大量に与えられていた。
男は、一切の干渉をしない。
最初こそ男を気にしてビクビクしていたでいぶたちだったが、男が約束通りに全く手出
しをせずにゆっくりさせてくれるようだとわかってからは、男の存在を忘れたかのように、
存分に親子でゆっくりした。
「うんうんすりゅよ!」
「しゅっきりー!」
敷かれた新聞紙の上ではあるが、トイレでもないところで堂々とうんうんをひり出す。
「ふーわふーわ、なのじぇ!」
「ゆぴぃ~」
ふかふかの柔らかいタオルに身を委ね、訪れた睡魔に身を委ねてお昼寝する。
「ゆ~、ゆ~、ゆぅ~」
愛するわが子にぴったりと寄り添われたでいぶは、愛くるしい寝顔を見てとてもゆっく
りとおうたを歌った。
「ほんとうの……ゆっくり……」
でいぶの目が光った。
眼球を潤ませる砂糖水の涙は、溢れて頬へと伝う。
「これこそが、ほんとうのゆっくりだよ。ほんとうのゆっくり、さいっこう、だよ」
「はい、終わり、十二時間経ったよー」
だがそこへ、でいぶの感動など知ったこっちゃねえよこのゴミ饅頭がてめえなに笑って
んだよ笑顔が気持ち悪ぃんだよこのゴミ饅頭が、ああ? このゴミ饅頭が、と言わんばか
りの無感動さで男が割って入ってきた。
「ゆゆ?」
「ゆゆ? じゃなくて。約束の半日経ったぞ、最後のゆっくりは堪能したかな。お兄さん
虐待派にあるまじき寛容さでゆっくりさせてあげたぞ」
男は、眠っている子供たちを揺すって起こし、子供たちにも約束の時間が過ぎたことを
伝えた。
「「ゆゆ?」」
「半日過ぎたから、死んでもらおうか。こいつを注射すれば楽に死ねるさ」
男が持っている注射器には、ゆっくりの感覚を全て麻痺させて苦しむことなく死ねる薬
品が入っていた。
「ゆ? ゆゆ、な、なにぞれ! れ、れいむだぢ、ごんなにゆっぐりじでるのに! ほん
どうのゆっぐりを!」
「じにだくないのじぇ! にゃんでまりぢゃがじなないどいげないんだじぇ!」
「ゆっぐぢ! もっぎょゆっぐぢぢだいぃぃぃぃ!」
「いや、なに凄い普通に話が違う、みたいなこと言ってんの」
「じなないよ……でいぶだぢはぜっっっだいじなないよ! ゆっぐりずるんだ!」
「そうらよ! やっとほんちょうのゆっくちプレイスをみつけたのに! にゃんでじなな
きゃいげないの!」
「ででけえええ! ほんちょうのゆっくちをじゃますりゅにんげんは、でてげえええ!」
「おちびちゃんのいう通りだよ! ほんとうのゆっぐりプレイスには、ゆっぐりじてない
にんげんはいちゃいけないんだよぉぉぉぉぉぉぉ!」
「「でてけええええ! でてけええええ!」
「ぶははははははははは! いや、正直、半日もゆっくりさせてやったらこうなるだろう
とは思ってた!」
男は大笑いしながら、箱から、あるものを取り出した。
それが見えるだけでゆっくりできないから、どこかにやってくれと頼まれて箱に入れて
おいたのだ。
「ゆっぎゃああああああ! ぶるぶるの刑だぁぁぁぁぁぁ!」
「ゆわあああああ! ぎょわいよぉぉぉぉぉぉ!」
「でてけええええええ! それもっちぇでてけええええ!」
「じゃっかあしいわゴミども、お前ら全員ぶるぶるの刑じゃあ! ちび、お前からだ!」
男は、子まりさのうちの一匹を無造作に摘み上げると、手際よく設置した。
「やべちぇぇぇ! ぶるぶるのけいだきぇはやじゃああああああああ!」
「ほい、ぷすっと」
「ゆぎぃぃぃぃぃ、いぢゃいよぉぉぉぉぉ!」
「はい、スイッチオン」
「……ゆ゛っ……ゆ゛ぎゃああああああ、いっぢゃああああい! だじゅげでぇ!」
中枢餡を貫いた針が震えて子まりさが絶叫する。
「ほい、次」
「ゆわああああああ、おがあじゃん! だじゅげでえええええ!」
「や、やべでええええええええ! ゆべ!」
でいぶが男に体当たりをしようとするが、あっさりと肘で迎撃されて床に這う。
「いっぢゃあああああああああああああ!」
二匹目の子まりさにも刑が執行された。
「さて……」
「ゆひぃ!」
嫌でも自分の番であることを悟ったでいぶが、汗をだらだらと流しながら震える。
「ま、まっで! じにます! でいぶじにますがら! らぐにじなせでください! おね
がいじます!」
「だはははは! もうお前らに選択権なんか無え!」
男は、正直もうそろそろ本当に飽きていたので、でいぶをさっさと設置して針を刺し、
スイッチを入れた。
「ゆぎゃああああああああああ!」
「さすがにうるせえな」
男は透明の箱を上からでいぶたちに被せた。
「うーん、さすがの加工所製」
でいぶたちが声を限りに激痛を訴えているのだが、その声は少ししか聞こえない。
「ほい、もう一個」
さらに、大きなサイズの箱を被せて置くと、声はほとんど聞こえなくなった。
数時間後、子まりさが相次いで死んだ。
でいぶはそれを知覚することすら中枢餡への刺激に邪魔されていたが、男が子まりさた
ちを装置から外し、ゴミ箱に捨てるのを見て、ようやく理解した。
でいぶは、無駄に図体がでかかったため、なかなか死ねなかった。
顔が気持ち悪い、という理由で透明の箱の上にさらにシーツを被せられてからは、男も
あんまり気にしなくなり、一週間後、ふと思い出して見てみると、凄まじい苦悶の形相で
でいぶは事切れていた。
終わり
書いたのは「なんて痛ましいんだ。もうゆっくり虐待なんか楽しめないよ。
あれを見てなおそんなものが楽しめる奴は人でなしだ!」と思った三日後
には「がははは! まりちゃもっと苦しんで死ね!」になっていた人でな
しののるまあき。
ちょっとでいぶへの虐待がやりすぎかな、と思いつつも、でいぶだからい
いや!
あれを見てなおそんなものが楽しめる奴は人でなしだ!」と思った三日後
には「がははは! まりちゃもっと苦しんで死ね!」になっていた人でな
しののるまあき。
ちょっとでいぶへの虐待がやりすぎかな、と思いつつも、でいぶだからい
いや!
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