ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3823 ゆっくりとしたむれ
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『ゆっくりとしたむれ』 14KB
観察 考証 愛情 差別・格差 日常模様 育児 群れ 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 都会 現代 独自設定 うんしー お礼の意味も込めて書きました。
観察 考証 愛情 差別・格差 日常模様 育児 群れ 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 都会 現代 独自設定 うんしー お礼の意味も込めて書きました。
ゆわーい!さしえさんがはえてきたよ!かんしゃしてあげるから、あまあまもってきてね!
「anko3805 消える声」の挿絵、本当にありがとうございます!
しばらく間を空けるつもりでしたが、挿絵を見ていてもたってもいられなくなり、1作書いてみました。読んでいただければうれしいです。
「anko3805 消える声」の挿絵、本当にありがとうございます!
しばらく間を空けるつもりでしたが、挿絵を見ていてもたってもいられなくなり、1作書いてみました。読んでいただければうれしいです。
「ゆっ、おじょうさんがおとしたぼーるさんはこれなのぜ!」
まりさが茂みからボールを咥えて跳ねてきた。
まりさが茂みからボールを咥えて跳ねてきた。
『あらあら、いつもありがとうね。ほら、ちゃんとお礼を言いなさい。』
『ゆっくりさん、いつもありがとう!』
『ゆっくりさん、いつもありがとう!』
「ゆん、にんげんさんにたのしくあそんでもらうのが、むれのつとめなのぜ!おれいなんていらないのぜ!」
まりさはそう言うと、茂みの中に入っていった。
『ゆっくりとしたむれ』
ここは住宅街の中にあるそこそこの広さを持つ公園だ。
山を削って作られた住宅街の中にあるので、公園の中には土手もあり、草木が生え、地面を探せばバッタ類や蟻などの虫たちも住んでいる。
山を削って作られた住宅街の中にあるので、公園の中には土手もあり、草木が生え、地面を探せばバッタ類や蟻などの虫たちも住んでいる。
その土手の斜面に穴を掘り、ゆっくり達も暮らしている。
この公園には野良ゆっくりの群れがあるのだ。
この公園には野良ゆっくりの群れがあるのだ。
ここの野良ゆっくり達のルーツをたどると、宅地開発される前から山に住んでいた野生のゆっくり、そして住宅街となってから捨てられたゆっくりに2分される。
野良ゆっくりは一時期大きな問題となったが、そのルーツがどうあれ、野良となったゆっくりに対して人々は徹底的に冷淡に接したし、
ペットショップなどで売られるゆっくりへの教育も徹底され、特にこの辺りで見かける野良は、どれも生まれたときから野良ゆっくりの者ばかりだ。
自治体によるゴミ回収ボックスの設置も強化され、この地域の野良ゆっくり達は自然と餌の取れる公園に集まるようになった。
そして何度もの駆除が行われ、なんとか逃げ延びたゆっくりがまた集まり、駆除される。その繰り返しを経て、ゆっくり達も人間への対処法を身につけたものだけが
生き残り、結果あちこちの公園の群れは住むことを人間に認められるようになっている。
特にこの公園の群れは有名で、冒頭のように人間に対して積極的な協力をすることから、人々は「ゆっくりとした群れ」だと褒めている。
なぜこんな群れができたのだろう。
野良ゆっくりは一時期大きな問題となったが、そのルーツがどうあれ、野良となったゆっくりに対して人々は徹底的に冷淡に接したし、
ペットショップなどで売られるゆっくりへの教育も徹底され、特にこの辺りで見かける野良は、どれも生まれたときから野良ゆっくりの者ばかりだ。
自治体によるゴミ回収ボックスの設置も強化され、この地域の野良ゆっくり達は自然と餌の取れる公園に集まるようになった。
そして何度もの駆除が行われ、なんとか逃げ延びたゆっくりがまた集まり、駆除される。その繰り返しを経て、ゆっくり達も人間への対処法を身につけたものだけが
生き残り、結果あちこちの公園の群れは住むことを人間に認められるようになっている。
特にこの公園の群れは有名で、冒頭のように人間に対して積極的な協力をすることから、人々は「ゆっくりとした群れ」だと褒めている。
なぜこんな群れができたのだろう。
「ゆっ、うまれそうだよ!」
今、この公園の群れの1匹のれいむの額から生えた茎から、まさにゆっくりが生まれようとしている。
額からは約5匹分くらいの長さの茎が出ているが、実っているのは付け根から2匹だけ、実れいむと実まりさだけだ。
これは群れでは「すっきり制限」だけでなく、「出産制限」も設けていた。
誰に言われたわけでもない、群れの中で自然と決まり、長く続いている掟だ。もし掟を破れば、一家皆殺し。これも掟だ。
ゆっくりにとって「ゆっくりできないこと」だが、殺せばその分、すっきり制限が解かれるため、誰も容赦しようとはしない。
すっきりは野良ゆっくりにとって数少ない「ゆっくり」なのだから。
このれいむも、きちんと届け出をし、許されての妊娠をし、そして出産を迎えたのだ。
今、この公園の群れの1匹のれいむの額から生えた茎から、まさにゆっくりが生まれようとしている。
額からは約5匹分くらいの長さの茎が出ているが、実っているのは付け根から2匹だけ、実れいむと実まりさだけだ。
これは群れでは「すっきり制限」だけでなく、「出産制限」も設けていた。
誰に言われたわけでもない、群れの中で自然と決まり、長く続いている掟だ。もし掟を破れば、一家皆殺し。これも掟だ。
ゆっくりにとって「ゆっくりできないこと」だが、殺せばその分、すっきり制限が解かれるため、誰も容赦しようとはしない。
すっきりは野良ゆっくりにとって数少ない「ゆっくり」なのだから。
このれいむも、きちんと届け出をし、許されての妊娠をし、そして出産を迎えたのだ。
「きゃわいいれいみゅが、ゆっきゅりうみゃれるよ!」
「きゅーとなまりしゃが、しぇかいのしゅくふくをうけながらうみゃれるのじぇ!」
「きゅーとなまりしゃが、しぇかいのしゅくふくをうけながらうみゃれるのじぇ!」
茎に実った2匹が生まれ落ちた。
「ゆゆぅ~!まりさのおちびちゃん、ゆっくりしてるのぜ!」
「れいむのたからもののおちびちゃんが、ついにうまれたよぉぉ!」
「れいむのたからもののおちびちゃんが、ついにうまれたよぉぉ!」
「「ゆっくりしていってね!!」」
「「ゆっっきゅり、ちちぇいっちぇね!!!」」
「「ゆっっきゅり、ちちぇいっちぇね!!!」」
親子は元気よく挨拶をする。
親まりさは丁寧に赤ゆ2匹を受け止めた帽子を動かし、親れいむは舌をつかってそっと2匹を移動させる。
親まりさはもぞもぞとぼうしをかぶると
親まりさは丁寧に赤ゆ2匹を受け止めた帽子を動かし、親れいむは舌をつかってそっと2匹を移動させる。
親まりさはもぞもぞとぼうしをかぶると
「じゃあ、まりさはおさにつたえてくるのぜ!」
「ゆん、れいむはおちびちゃんにごはんさんをあげるよ!」
「ゆん、れいむはおちびちゃんにごはんさんをあげるよ!」
そう言って、まりさは群れの長の元へ、れいむは茎を器用にちぎって赤ゆに与えている。
「さぁおちびちゃん、はじめてのごはんさんだよ!!」
「ごはんしゃん!、ゆっきゅりちゃべりゅよ!!」
「れいみゅも!れいみゅも!ごはんさんちょーだい!」
くちゃくちゃと、赤れいむと赤まりさは茎を食べ終えた。
「ゆゆーん、おちびちゃんとってもかわいいよおぉ!」
ゆっくり達にとって、至福の時である。
「さぁおちびちゃん、はじめてのごはんさんだよ!!」
「ごはんしゃん!、ゆっきゅりちゃべりゅよ!!」
「れいみゅも!れいみゅも!ごはんさんちょーだい!」
くちゃくちゃと、赤れいむと赤まりさは茎を食べ終えた。
「ゆゆーん、おちびちゃんとってもかわいいよおぉ!」
ゆっくり達にとって、至福の時である。
「むきゅ、れいむ、おちびちゃんがうまれたんですって?」
「ゆっ!おさ!みてみて、かわいいよぉぉ!」
群れの長が巣へとやってきた。
「ゆっ!おさ!みてみて、かわいいよぉぉ!」
群れの長が巣へとやってきた。
「ほんとうね。おめでとう、れいむ、まりさ。」
「「ゆっくりありがとう!!」」
「「ゆっくりありがとう!!」」
「むきゅ、それじゃあ、ほいくじょにむかいましょうか。」
「ゆっ!も、もう!?」
「まりさ、まだおちびちゃんにすーりすーりしてないのぜ!」
「れ、れいむもだよ!、おちびちゃんはうまれたばかりなんだよ!!」
「まりさ、まだおちびちゃんにすーりすーりしてないのぜ!」
「れ、れいむもだよ!、おちびちゃんはうまれたばかりなんだよ!!」
「なにってるのかしら。おきてやぶりをするつもり?」
「ゆっ、そういうわけじゃないけど・・・」
「ゆゆぅ・・・しかたないのぜ、れいむ、おちびちゃんをおぼうしにのせてほしいのぜ」
「ゆぅ・・・わかったよ。そろーり、そろーり・・・ゆんしょっと」
「「おしょりゃをちょんでるみちゃい!!!」」
親れいむが親まりさの帽子に赤ゆ達を乗せると、親まりさはゆっくりと這いながら巣の外へと出て行った。れいむも後を続く。赤ゆっくり達は高い目線に狂喜している。
生まれたばかりの赤ゆにしては、少しだけ大きい。これは出産制限で実ったゆっくりを減らしたせいだろう。
どのゆっくりも、出産制限には反対だ。だが結局、群れの別のゆっくりが取り押さえ、実ゆを毟って2匹まで減らす。
「自分もやったのだからお前らも」、という負の感情、「こうしなければ生きられない」という経験、それらによってなんとか成り立っている掟だった。
そして、生まれた赤ゆは全て、群れの共同保育所で育てられる。
この時も親ゆっくり達は反発するが、たいていはこの親まりさと親れいむのように「掟破りは一家皆殺し」のルールに屈する。
それでも反発を続ければ・・・群れのゆっくり全員が呼び出され、一家皆殺しにして、順番待ちの次の家族がすっきりを許される、ただそれだけのことだ。
「ゆゆぅ・・・しかたないのぜ、れいむ、おちびちゃんをおぼうしにのせてほしいのぜ」
「ゆぅ・・・わかったよ。そろーり、そろーり・・・ゆんしょっと」
「「おしょりゃをちょんでるみちゃい!!!」」
親れいむが親まりさの帽子に赤ゆ達を乗せると、親まりさはゆっくりと這いながら巣の外へと出て行った。れいむも後を続く。赤ゆっくり達は高い目線に狂喜している。
生まれたばかりの赤ゆにしては、少しだけ大きい。これは出産制限で実ったゆっくりを減らしたせいだろう。
どのゆっくりも、出産制限には反対だ。だが結局、群れの別のゆっくりが取り押さえ、実ゆを毟って2匹まで減らす。
「自分もやったのだからお前らも」、という負の感情、「こうしなければ生きられない」という経験、それらによってなんとか成り立っている掟だった。
そして、生まれた赤ゆは全て、群れの共同保育所で育てられる。
この時も親ゆっくり達は反発するが、たいていはこの親まりさと親れいむのように「掟破りは一家皆殺し」のルールに屈する。
それでも反発を続ければ・・・群れのゆっくり全員が呼び出され、一家皆殺しにして、順番待ちの次の家族がすっきりを許される、ただそれだけのことだ。
「そーろそーろ、そーろそーろ・・・ゆっ・・・おちび・・・そろーりそろーり」
「ずーりずーり・・・おちびちゃん・・・ずーりずーり」
2匹の親ゆっくりは涙目になりながら、ゆっくりと歩をすすめる。
長はすでに先に「保育所」へ向かっている。ここで逃げられるんじゃないかと思うかもしれないが、土手は急なため、歩ける場所は決まっていて、
通路の前にはそこは他のゆっくりたちの巣が連なっているため、自然と監視されている状況だ。逃げることは許されない。
「ずーりずーり・・・おちびちゃん・・・ずーりずーり」
2匹の親ゆっくりは涙目になりながら、ゆっくりと歩をすすめる。
長はすでに先に「保育所」へ向かっている。ここで逃げられるんじゃないかと思うかもしれないが、土手は急なため、歩ける場所は決まっていて、
通路の前にはそこは他のゆっくりたちの巣が連なっているため、自然と監視されている状況だ。逃げることは許されない。
「ついたよ。お、おちび・・・げんきにそだってね、ばりざ、ばっでるよ!」
「おちびちゃん・・・ちゃんと、いちゆんまえになって、もどっでぎでね」
「おちびちゃん・・・ちゃんと、いちゆんまえになって、もどっでぎでね」
2匹の親ゆっくりは、保育所に到着すると、本格的に泣きながら別れを惜しむ。
そう、この群れでは、子育てを親ゆっくりがすることはできない。
群れのゆっくりが交代で行うが、その親は許されるまで、保育所に近づくことはできないのだ。近づけば・・・掟破りとなり、親も子も殺されてしまう。
そう、この群れでは、子育てを親ゆっくりがすることはできない。
群れのゆっくりが交代で行うが、その親は許されるまで、保育所に近づくことはできないのだ。近づけば・・・掟破りとなり、親も子も殺されてしまう。
「むきゅ、おつかれさま。まりさとれいむは、あしたのかりはめんじょしてあげるわ。そこのごはんさんはしゅっさんてあてよ。もっていきなさい。」
「ゆ、ゆっぐり、ありがどう・・・おぢびぢゃんを、よろじぐね」
「おぢびを、ゆっぐり、りっばに、ぞだででぐだざい」
「おぢびを、ゆっぐり、りっばに、ぞだででぐだざい」
2匹の親達は泣きじゃくりながら挨拶をし、ときどき全身を振るわせ、すすり上げる声を出しながらとぼとぼと巣へと戻っていった。
保育所は、ゆっくりの巣と基本的に同様の作りになっている。
違いがあるとすれば、入り口の位置が他の巣よりも土手の高いところにあり、中は深く掘られていることだろうか。
つまり、入り口から一段下がって居住区の場所があることになる。雨で水が貯まらないよう、出入り口には草を分厚く束ねた扉が付いているのも特徴だ。
さて、成体ゆっくりにとっては「入り口から1段下がった位置」にある居住区だが、赤ゆっくりにとっては天窓だけが出入り口となっているに等しい。
すなわちここは、保育所という名の監獄といえる。
違いがあるとすれば、入り口の位置が他の巣よりも土手の高いところにあり、中は深く掘られていることだろうか。
つまり、入り口から一段下がって居住区の場所があることになる。雨で水が貯まらないよう、出入り口には草を分厚く束ねた扉が付いているのも特徴だ。
さて、成体ゆっくりにとっては「入り口から1段下がった位置」にある居住区だが、赤ゆっくりにとっては天窓だけが出入り口となっているに等しい。
すなわちここは、保育所という名の監獄といえる。
野良の世界で、子ゆっくりや赤ゆっくりほど死にやすいものはない。また、親が甘やかせて育ったゆっくりは、必ずトラブルの種となる。
こうして群れ全体で軟禁して保護し、さらに親以外のゆっくりが交代で躾けることで、「ゆっくりとした群れ」の一員たるゆっくりとなるのだ。
こうして群れ全体で軟禁して保護し、さらに親以外のゆっくりが交代で躾けることで、「ゆっくりとした群れ」の一員たるゆっくりとなるのだ。
この保育所は、群れ長の家とも中でつながっている。
「万が一」がそこらに散らばっている赤ゆっくりや子ゆっくりにとって、常時監視する者もいなければならないのだ。
この群れで、群れの長は群れ全員の意見を聞いて決められる。
そして、長になれるのは番のいないゆっくりに限定され、長になれば死ぬまで番を作ったり子を成すことは許されない。
だからこそ長も真剣に預けられた子や赤ゆを大切に育てる。
昼間は当番になったゆっくりの躾けを監視し、夜には万が一何かあったときに身を挺して子を守らなければならない。
子を守れず長だけが生きていれば、即座に掟破りとされ、処刑されることになる。
「万が一」がそこらに散らばっている赤ゆっくりや子ゆっくりにとって、常時監視する者もいなければならないのだ。
この群れで、群れの長は群れ全員の意見を聞いて決められる。
そして、長になれるのは番のいないゆっくりに限定され、長になれば死ぬまで番を作ったり子を成すことは許されない。
だからこそ長も真剣に預けられた子や赤ゆを大切に育てる。
昼間は当番になったゆっくりの躾けを監視し、夜には万が一何かあったときに身を挺して子を守らなければならない。
子を守れず長だけが生きていれば、即座に掟破りとされ、処刑されることになる。
さて、預けられた赤れいむと赤まりさは、戸惑っていた。
「ゆうう、おちょーしゃん、おきゃーしゃん、どきょ?」
「ゆわぁぁぁん、おちょーしゃんが、おきゃーしゃんがいにゃいようううう」
赤れいむに至っては早速泣いている。当然だ。普通のゆっくりなら、まだまだ親と共にゆっくりしている頃だ。
「ゆうう、おちょーしゃん、おきゃーしゃん、どきょ?」
「ゆわぁぁぁん、おちょーしゃんが、おきゃーしゃんがいにゃいようううう」
赤れいむに至っては早速泣いている。当然だ。普通のゆっくりなら、まだまだ親と共にゆっくりしている頃だ。
「れいむ、まりさ!しずかになさい!」
初日は長が面倒を見る。
初日は長が面倒を見る。
「「ゆっ・・・・ぴぎゃああああああああぁぁぁぁ」」
突然怒鳴りつけられ、ビクっと身体を震わせると、2匹は火の付いたように泣きはじめた。
これで良い。赤ゆっくりはそのうち泣き疲れて眠る。
突然怒鳴りつけられ、ビクっと身体を震わせると、2匹は火の付いたように泣きはじめた。
これで良い。赤ゆっくりはそのうち泣き疲れて眠る。
「いつものこととはいえ・・・やっぱり、つらいわね。」
長のぱちゅりーは、もう就いてから長いので何度もこの経験をしている。
しかし、しょぼくれる親ゆっくりと泣き叫ぶ赤ゆっくりを相手にするのは、やはりゆっくりできることではない。
「むきゅ・・・むっきゅ・・・むっぎゅ・・・ぐずず・・・」
いつの間にかぱちゅりー自身も静かに泣き始め、そのまま泣き疲れて眠っていた。
長のぱちゅりーは、もう就いてから長いので何度もこの経験をしている。
しかし、しょぼくれる親ゆっくりと泣き叫ぶ赤ゆっくりを相手にするのは、やはりゆっくりできることではない。
「むきゅ・・・むっきゅ・・・むっぎゅ・・・ぐずず・・・」
いつの間にかぱちゅりー自身も静かに泣き始め、そのまま泣き疲れて眠っていた。
次の日から、群れの者たちによる教育が始まる。
「むきゅ、きょうはありすがとうばんね、よろしくおねがいするわ。」
「おさ、まかせて。ところでこれはたべられるかしら?」
「そうね、このくささんならやわらかいし、たべられるわ。すこしかみくだいて、おだんごにしてからたべさせてちょうだい。」
「わかったわ。・・・さて、がんばって、いなかものになるわよ。」
「むきゅ、きょうはありすがとうばんね、よろしくおねがいするわ。」
「おさ、まかせて。ところでこれはたべられるかしら?」
「そうね、このくささんならやわらかいし、たべられるわ。すこしかみくだいて、おだんごにしてからたべさせてちょうだい。」
「わかったわ。・・・さて、がんばって、いなかものになるわよ。」
当番のありすは、長ぱちゅりーに挨拶をすると、持ってきた草をゆっくりと噛み砕き、唾液と混ぜて草団子にすると、それを持って保育所の入り口に向かっていった。
そして入り口から草団子を投げ入れ、自分も中に入った。
そして入り口から草団子を投げ入れ、自分も中に入った。
「あら、せっかくのごはんさんを、こんないなかものの、きたないのらのおうちにおとしちゃったわ。ごはんさんにのらのおばかさんがうつっちゃう。
もうたべるきがしないから、そのおだんご、めぐんであげるわ。」
もうたべるきがしないから、そのおだんご、めぐんであげるわ。」
「ゆっ・・・どぼちでそんなこちょいうのぉぉぉぉ!」
「まりちゃ、ばかじゃないいいいいいいい」
「れいみゅもきちゃなくにゃいよぉぉぉぉ!」
「まりちゃ、ばかじゃないいいいいいいい」
「れいみゅもきちゃなくにゃいよぉぉぉぉ!」
突然罵声を浴びせられ、赤ゆっくり達は泣きながら抗議する。
「ゆぷぷ、なにそのかお。いなかものまるだしね。おかおはなみだでぐちょぐちょ、おまけにしーしーまでもらしてるじゃない、きったないわねぇ。これだからばかのらはきらいなのよ」
「まりちゃ、きちゃなきゅにゃいいいいい」
「れいみゅだってぇぇぇ!おきゃあしゃああん!このありしゅがいじめりゅうううう!」
「れいみゅだってぇぇぇ!おきゃあしゃああん!このありしゅがいじめりゅうううう!」
「なに?おやもいないの?のらってほんとうにいやねぇ。このはっぱさんをめぐんでやるから、しーしーくらいふきなさい!」
「ゆぅぅぅぅぅ、まりちゃ、もうおこっちゃのじぇ!!」
「れいみゅだっちぇ!!ゆるしぇないよ!」
「れいみゅだっちぇ!!ゆるしぇないよ!」
2匹は怒りだし、出入り口へと通じる段差を登ろうとする。
しかし2匹には絶対に登ることができない。
しかし2匹には絶対に登ることができない。
「ゆぷぷぷぷ、このていどのだんさものぼれないなんて、これだからのらはいやなのよ。」
そう言って、ありすは段差を降りて見せ、すぐにまた登って見せた。
そう言って、ありすは段差を降りて見せ、すぐにまた登って見せた。
2匹は疲れるまで段差に体当たりを繰り返したが届くわけもなく、泣き出してしまった。
「「ゆわぁぁぁぁぁん、どぼちちぇ、どぼちちぇぇぇぇぇぇ!」」
ありすはその様子を見ていた。
泣き疲れ、一眠りし、目を覚まし、空腹を覚えた2匹が、先ほどの草団子をぼそぼそと食べ始めるころには、もう昼になっていた。
泣き疲れ、一眠りし、目を覚まし、空腹を覚えた2匹が、先ほどの草団子をぼそぼそと食べ始めるころには、もう昼になっていた。
食べれば、当然出るものが出る。
「ゆわあぁぁぁぁぁぁぁぁん、くしゃい、くしゃい、うんうんくしゃいのじぇぇぇぇぇぇ」
「うんうんやじゃああああ、れいみゅ、くしゃいのやじゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「うんうんやじゃああああ、れいみゅ、くしゃいのやじゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
2匹はうんうんをし、それが近くにあるのをいやがっている。
「ゆぷぷぷぷぷ、じぶんでだしたうんうんもかたづけられないなんて、いなかものにもほどがあるわ。はっぱさんにのせることもできないのかしら。
ほんとうに、のらって、ばかでいなかものね。」
ほんとうに、のらって、ばかでいなかものね。」
「どぼじちぇしょんにゃこちょいうのぉぉぉ」
そう、これが教育なのだ。
「野良ゆっくり」を強調し、罵倒し、怒らせて運動をさせ、食べさせ、トイレを覚えさせる。
もちろんこのありすも、ぱちゅりーも同じように、この保育所で育ってきた。
ゆっくりできるものではないし、罵倒には野良である自分への皮肉も込められているかもしれない。
だが、ゆっくりは他者を見下してゆっくりするという習性もある。
こうして育てることで、知らず知らずに、当番のゆっくり達自身のストレス解消になっている面もある。
「野良ゆっくり」を強調し、罵倒し、怒らせて運動をさせ、食べさせ、トイレを覚えさせる。
もちろんこのありすも、ぱちゅりーも同じように、この保育所で育ってきた。
ゆっくりできるものではないし、罵倒には野良である自分への皮肉も込められているかもしれない。
だが、ゆっくりは他者を見下してゆっくりするという習性もある。
こうして育てることで、知らず知らずに、当番のゆっくり達自身のストレス解消になっている面もある。
どうにかこうにか1日の勤めを終えたありすは、群れで集めた狩りの成果を少し多めにもらい、帰って行った。日当というわけだ。
ありすの限らず、当番になった日は、餌が少し多めに分け与えられることになっていた。
とはいえ、やはり赤ゆや子ゆはかわいいと感じるのがゆっくりだ。
思ったことと違うことを話すのは、ゆっくりにとって大変な仕事なのだ。
ありすの限らず、当番になった日は、餌が少し多めに分け与えられることになっていた。
とはいえ、やはり赤ゆや子ゆはかわいいと感じるのがゆっくりだ。
思ったことと違うことを話すのは、ゆっくりにとって大変な仕事なのだ。
ありすはぐったりと疲れ、ずりずりと身体を引きずって巣に戻っていった。
「あんなにかわいいおちびちゃん・・・ひどいこといって、ごめんね・・・ごめんね・・・」
その日の晩、ありすはゆぐゆぐと泣き、赤ゆっくり達に謝り続けた。
「あんなにかわいいおちびちゃん・・・ひどいこといって、ごめんね・・・ごめんね・・・」
その日の晩、ありすはゆぐゆぐと泣き、赤ゆっくり達に謝り続けた。
「いいか、のらちびども!おまえらなんかぜんぜんゆっくりしてないんだ!ゆっくりしてるのは、にんげんさんだけなんだ!!」
ある日、当番のまりさは人間について2匹に教えていた。
「のらゆっくりは、とってもゆっくりしてないんだ!どこへいっても、からすさんやねこさんにねらわれるんだ!ゆっくりはよわいんだ!
でも、でぼ、にんげんざんは、にんげんざんだげは、のらゆっぐりをだずげでくれるんだ!!」
ある日、当番のまりさは人間について2匹に教えていた。
「のらゆっくりは、とってもゆっくりしてないんだ!どこへいっても、からすさんやねこさんにねらわれるんだ!ゆっくりはよわいんだ!
でも、でぼ、にんげんざんは、にんげんざんだげは、のらゆっぐりをだずげでくれるんだ!!」
まりさは、途中から涙を流し、叫び始めた。
「にんげんざんは、どっでもゆっぐりじでる!ゆっぐりを、からずざんやねござんからばもっでぐれるのは、にんげんざんだげなんだ!
おばえらのらぢびが、どれだげがんばっでも、にんげんざんにはがなわないんだ!!!」
おばえらのらぢびが、どれだげがんばっでも、にんげんざんにはがなわないんだ!!!」
ゆっくりは、基本的に自分が強く、ゆっくりしていると思いたがる。そう信じたがる。だが、現実は違っている。長く野良をやっていればよけいにそれは身にしみている。
このまりさは、きっと悔しいんだろう。声を枯らし、泣きながらゆっくりは弱い、野良ゆっくりはゆっくりできない、と叫び続ける。
野良である自分の弱さを噛みしめるかのように・・・。
このまりさは、きっと悔しいんだろう。声を枯らし、泣きながらゆっくりは弱い、野良ゆっくりはゆっくりできない、と叫び続ける。
野良である自分の弱さを噛みしめるかのように・・・。
こうして育てられた子ゆっくりが、入り口の段差を超えられるようになるころには、立派な野良ゆっくりとして外に出ることができるようになる。
人間には逆らわず、群れの掟にも逆らわず、自分たちはダメな野良であると自覚して生きていく。それができなければ、野良として長く生きることはできない。
親ゆっくり達は、こうなって初めて、子に再会することができるのだ。
だが、名乗り出ることはできない。別に禁止されてはいないが、名乗り出れば自分たちを捨てた親として罵倒されることが分かっているからだ。
群れにいる「知らないゆっくり」として振る舞うしかない。
そうして独り立ちした子ゆっくりが群れでの経験を経てシステムを理解したころ、ようやく親と対面できるのだ。
だが、すでに親が死んでいる場合も多く、群れのほとんどのゆっくりは親を知らないで育っている。
だが、名乗り出ることはできない。別に禁止されてはいないが、名乗り出れば自分たちを捨てた親として罵倒されることが分かっているからだ。
群れにいる「知らないゆっくり」として振る舞うしかない。
そうして独り立ちした子ゆっくりが群れでの経験を経てシステムを理解したころ、ようやく親と対面できるのだ。
だが、すでに親が死んでいる場合も多く、群れのほとんどのゆっくりは親を知らないで育っている。
人から「ゆっくりとした群れ」として褒められる野良の群れ。
しかし、この群れの野良を飼いたいと思う者はどこにもいない。
可愛がろうとしても、この群れの野良は変に気を遣ってくるので飼っていてもつまらない。
虐待目的で連れて行っても、この群れの野良は卑屈すぎて虐めがいがない。
「あそこの群れはすごいけど、飼うのはやめておけ。」
そういった口コミが広まっており、誰一人としてこの群れの野良を飼おうとしない。
しかし、公園に遊びに行けば人に協力的で、雑草や害虫の除去も積極的に行うため、公園のマスコット的な人気は高い。
しかし、この群れの野良を飼いたいと思う者はどこにもいない。
可愛がろうとしても、この群れの野良は変に気を遣ってくるので飼っていてもつまらない。
虐待目的で連れて行っても、この群れの野良は卑屈すぎて虐めがいがない。
「あそこの群れはすごいけど、飼うのはやめておけ。」
そういった口コミが広まっており、誰一人としてこの群れの野良を飼おうとしない。
しかし、公園に遊びに行けば人に協力的で、雑草や害虫の除去も積極的に行うため、公園のマスコット的な人気は高い。
その裏では、ゆっくりたちの餡子と涙の混じった努力が続いているのだ。
そして、ゆっくりたちは夜になると、ときどき「ゆっくり」とはなにかと思い、涙を流す。
「自分を偽って生きること」。人にとってもつらいことが、単純な思考のゆっくりにとってはどれほどつらいことなのだろうか。
この群れのゆっくりは、ただただ無自覚に、これが生きることだと信じて、ゆっくりできないことを続けている。
そして、ゆっくりたちは夜になると、ときどき「ゆっくり」とはなにかと思い、涙を流す。
「自分を偽って生きること」。人にとってもつらいことが、単純な思考のゆっくりにとってはどれほどつらいことなのだろうか。
この群れのゆっくりは、ただただ無自覚に、これが生きることだと信じて、ゆっくりできないことを続けている。
いったいどうやって、これほどのシステムができたのか、誰も知らない。
多くの駆除から生き残り、野良として生きる術を会得したゆっくり達が長い時間をかけてふるいにかけられ、そうしてまた長い時間をかけて、このような群れになったとも言えるかもしれない。
多くの駆除から生き残り、野良として生きる術を会得したゆっくり達が長い時間をかけてふるいにかけられ、そうしてまた長い時間をかけて、このような群れになったとも言えるかもしれない。
この群れほどきびしい掟があるのは珍しいが、全国的に似たタイプの野良の群れが少しずつ増えているらしい。
人と野良の関係が、良好となる日がもしかしたらくるのかもしれない。
そうすれば、たしかにゆっくり達は長く生きられるようになるだろう。
だが、それがゆっくり達にとって幸せかどうかは、また別の話だ。
人と野良の関係が、良好となる日がもしかしたらくるのかもしれない。
そうすれば、たしかにゆっくり達は長く生きられるようになるだろう。
だが、それがゆっくり達にとって幸せかどうかは、また別の話だ。
過去作
anko3758 おいわい
anko3805 消える声
anko3811ゆっくりキャンプするよ
anko3814あるドスの受難
anko3758 おいわい
anko3805 消える声
anko3811ゆっくりキャンプするよ
anko3814あるドスの受難