ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1783 飼いゆでも
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ankoss
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2回目の投稿です。愛でゆ分あり。小ネタです。
拙い文章ですが一つお手柔らかにお願いします。
『『ゆっきゅりしちぇっちぇね!きゃわいくってごめんにぇっ!!!』』
仕事が終わり家路を行く男の前にそれは飛び出してきた。
一匹は赤まりさ、もう一つは赤れいむというゆっくりの中でも非常にスタンダードな種類。
希少種や飼いゆっくりと違い、旺盛な繁殖力で急速に個体数を増やし、
人間の生活圏に入り込むようになって数年の歳月が経った今となってもはや日常の光景であった。
さて、飛び出してきた赤ちゃんまりさとれいむは俺の行く手を塞ぐ形で、
叫ぶように一気に自らの主張をせんっげん!した。
『おにいしゃん!おにいしゃんはゆっくちできりゅひちょなのねぇ!』
『まりしゃにはいわなきゅてもわかりゅじぇ!
おにいしゃんはゆっくちできりゅおにいしゃんだきゃら、まりしゃたちにあみゃあみゃくれりゅんだじぇっ!?』
『ゆうう、さしゅがれいみゅのいもうちょのまりしゃね!おにいしゃんあみゃあみゃさんだけじゃなきゅ、
れいみゅたちをかいゆっくちにしてゆっきゅりーしたいっていってりゅよ!』
『ゆっへぇん!どうじぇんだじぇ、れいみゅおねぇちゃん!
まりちゃわかっきょいいおちょうしゃんときれいーっなおきゃあしゃんのこじょもだきゃらとうじぇんなのじぇ!』
……いきなり現れて一方的に好き勝手なことをまくし立てる饅頭に、
怒りを通り越してため息が出てくる。
一体のこの驚異的なまでの自己都合解釈はどこから出てくるのか。
頭を中身を見てみたいものだが、餡子しか出てこないのは明らかだ。
さしずめかわいい自分達を寵愛すればお兄さんもきっとゆっくり出来ると考えたのだろう。
男は消沈気味にゆっくり達に話しかけた。
「ごめんな、俺はお前たちに興味はないんだよ。だからせがんだってあまあまもお家もあげないよ。
ゆっくり理解したらお家に帰るんだよ」
男は小さなゆっくり二匹に諭すように返事をした。
するとゆっくり達は先ほどの満面の笑みのまま、たっぷり1分ほど硬直した後反論を開始した。
『ゆう?なにいっちぇるのじぇ?
まりしゃがきゃわいいきゃらってしょんないじわりゅなこちょいわなくていいのじぇ?』
『しょうよ!いきゅられいみゅたちがゆっきゅりしちぇるからっちぇ、
しっとしちゃだみぇだよ!ゆふううん』
駄目だ…完全に話が噛み合わない。
虐待お兄さんならこの時点で虐死確定だ。
だが、男はいくらゆっくりといえど、無益な殺生は望まない人間だったため、
登場即死亡フラグは回避された。
「なあ、お前達」
男はゆっくり達の些細な変化を見逃さず質問を始めた。
「お前達のお父さんとお母さんはとてもゆっくりした親みたいだけど、今どこにいるの?
子供だけで出歩いちゃ危ないって習わなかった?それにあんよが震えてるよ?」
『ゆっ!?ゆうう!ちぎゃうよ?ちぎゃうよ?こりぇはあんよしゃんのとりぇーにんぐで、
おきゃあしゃんたちはごはんしゃんさがしぃにいっちゃんだよ?』
『ゆっ!ゆゆゆ!そうじぇ!おっ、おとおしゃんたちはあみゃ…あみゃあみゃとりぃにかりしゃ…かりしゃんにい…いっちゃのじぇ!』
「そうか、親が永遠にゆっくりしたから、怖いけど勇気を振り絞って人間に餌をもらって、
あまつさえ飼ってもらおうとしたんだな?」
震えながら三文芝居を演じる二匹に、男はさらりと結論を言った。
『『ゆ¨う¨う¨う¨!どぼじぢぇまりしゃ「れいみゅ」のかんぎゃえがわがりゅに¨よ¨お¨おおっ!!!』
『ゆきゅり…たくしゃんかんがえちゃのにいぃ…』
『きょわいのじぇ!おにいしゃんえすぱーしゃんだじぇ…ゆううっ!』
どうやら生きる糧を得るために考え抜いた虎の子の作戦だったようだ。
それを瞬間的に読まれてしまって、
賢明な野良ゆっくりならすーぱーせいっさいタイムを恐れて逃げ出すタイミングであったが、
子ゆっくり達は心を読む男に恐怖して、しーしーを漏らして震えるだけであった。
『ゆ!?きょないでにぇ?ここりょをみちゃうきょわいおにいしゃんはこにゃいでにぇ!?』
『ゆんやああああ!!きょわいのじぇええ!まりちゃおうちかえりゅー!!!』
近づく男にゆっくり達は断末魔の悲鳴を上げる。
男が手を伸ばすと、二匹は勢いよくおそろしーしーを噴出させた。
しかし、ゆっくり達の恐怖とは裏腹に意外な事を男は口にした。
「あーもー分かったよ。今あまあまないから俺の部屋で食わせてやる。ほら、手に乗りな。」
『…ゆ?ほんちょうなにょ?』
『あみゃあみゃたべれりゅにょ?』
「ああ、そうさ。お前達がちゃんといいつけを守るならな。」
ぱああっと苦虫を噛み砕いたような顔が一気に穏やかな笑みに包まれる。そう、まるで後光を拝むように。
次の瞬間二匹の幼いゆっくりは、勢いよく男の手に飛びついていた。
男は赤ゆ達を風呂場へ連れ込むと早速路上生活で汚れた体を洗い始めた。
『ゆんやー!みじゅさんはゆっくちできにゃいー!』
『きょわいのじぇええ!おねえしゃーん!!』
「ふははは!水責めだー!覚悟しろー!」
洗面器に薄く張った砂糖を溶かしたぬるま湯で洗っているので、
皮が破れて死ぬなんてことはない筈だが、やはり水は恐ろしいらしい。
あまあまな水だと説明してようやく泣き止んだ。
がぶがぶ飲もうとする赤ゆ達をあやしながら引き上げ、
ベビーパウダー替わりに肌全体に小麦粉をうっすらまぶして優しく払い落とした。
まだちょっと薄汚いが、これで部屋に匂いが付く心配はなくなった。
赤ゆは成長著しいので、1カ月もすれば飼いゆっくりと遜色ない容姿になっているだろう。
男ははやる赤ゆを制止しながら、紙皿に夕飯の残りとチョコレートを僅かに入れた。
『ゆんやああ!はやきゅむーちゃむーちゃしたいのじぇぇ!』
『まりちゃ!おにいしゃんのまなーしゃん!』
姉れいみゅの一声で我慢の限界寸前だったまりちゃが思いとどまる。
あらかじめ「まなー」を守らなければゆっくりできなくすると忠告しておいたので、
野良としてはなかなか優秀なゆっくりだと男は確信した。
男が「おたべなさい」を宣言すると、二匹は皿に突撃して、ゆん生初めての極上の味に酔いしれた。
『ゆっ!ゆうう!?うみゃうみゃー!しっ、しししっ、しあわしえええっ!!!』
『ううう!うみゃうみゃだじぇー!しししししししあわしえええっっ!!!』
赤ゆ達はゆれしーしーを漏らしながら、目に涙を浮かべながら無心に食事に貪りつく。
『はっふ、うめっ!これめっちゃうめっ!』
なぜめっちゃうめだけ赤語が抜けるか謎だが、
存在そのものが理不尽の塊なので気にしないことにする。
たらふく食べて満腹になった赤ゆ達は、ゆゆっ!と短い声を上げた。
『ゆっ!れいみゅむーちゃむーちゃしちゃらうんうんしちゃくなってきちゃよ!』
『ゆん!まりちゃもうんうんしちゃくなったのじぇ!もうすぎゅうんうんしゃんもっきょりでりゃんだじぇ!』
『ゆん!まりちゃ!おねぇちゃんといっちょにすっきゅりしようねぇ!ゆっきゅりでいいよ!』
『わかっちゃよ、れいみゅおねぇちゃん!』
『じゃあいきゅよー!』
『れいみゅちょ!』
『まりちゃの!』
『『すーぱーうんうんたいみゅはじまりゅよ!!』』
「あっ、こらっ!フローリングにうんうんするんじゃない!」
男は口では怒ってはいたが内心はそうではなかった。
職場と自宅の往復だけが日常だった男にとってどういう形であれ、
久しく忘れていた穏やかな気持ちをわずかでも感じることができたからだ。
「ほらお前たち、ご飯が終わったら寝る時間だぞ」
男はバスタオルを畳んで作った即席のベッドを男の布団の枕元に置き、
赤ゆ達を寝かしつけた。
『おにいしゃん。あしちゃもゆっくちしようにぇ!』
『おにいしゃん!まりちゃたちおにいしゃんのこちょおとおしゃんってよんぢぇいい?』
「はいはい分かったよ。今日から俺はお前たちのお父さんだ。明日もゆっくりしような。」
男はまんざらでもない様子で答えた。
「明日からトイレの場所とかいろいろお勉強させるから、しっかり休んでおくんだぞ」
『ゆう!おべんきょしゃんぎゃんばりゅ!』
『おべんきょたのしゅみなのじぇ~』
赤ゆ達はこれからずっと続くであろう幸せな生活を信じ、
心地よいまどろみに落ちていった。
翌朝。
その幸せは唐突に終わりを告げた。
「あ…やっちまった…」
原因は男だった。
なんてことはない。いつものように目覚ましに手をかけ起きた。
ただ一つ違ったのは、男の足の着地点にゆっくりがいたということだけである。
小豆色の潰れた物体に男はため息を漏らす。
「俺の昨夜の労力は…ガラにもないことするもんじゃないな…」
男はそう呟くと、バスタオルで赤ゆごと足を拭き取ってゴミ箱へ捨てた。
都会に住むゆっくりは常に外敵に怯え、ゆっくりらしいゆん生を送ることなく死んでいく。
しかし、運良く人間に拾われたゆっくりにも、絶対にゆっくりしたゆん生が保証されるわけではない。
そう、これはそのほんの一例に過ぎないのだ。
完
拙い文章ですが一つお手柔らかにお願いします。
『『ゆっきゅりしちぇっちぇね!きゃわいくってごめんにぇっ!!!』』
仕事が終わり家路を行く男の前にそれは飛び出してきた。
一匹は赤まりさ、もう一つは赤れいむというゆっくりの中でも非常にスタンダードな種類。
希少種や飼いゆっくりと違い、旺盛な繁殖力で急速に個体数を増やし、
人間の生活圏に入り込むようになって数年の歳月が経った今となってもはや日常の光景であった。
さて、飛び出してきた赤ちゃんまりさとれいむは俺の行く手を塞ぐ形で、
叫ぶように一気に自らの主張をせんっげん!した。
『おにいしゃん!おにいしゃんはゆっくちできりゅひちょなのねぇ!』
『まりしゃにはいわなきゅてもわかりゅじぇ!
おにいしゃんはゆっくちできりゅおにいしゃんだきゃら、まりしゃたちにあみゃあみゃくれりゅんだじぇっ!?』
『ゆうう、さしゅがれいみゅのいもうちょのまりしゃね!おにいしゃんあみゃあみゃさんだけじゃなきゅ、
れいみゅたちをかいゆっくちにしてゆっきゅりーしたいっていってりゅよ!』
『ゆっへぇん!どうじぇんだじぇ、れいみゅおねぇちゃん!
まりちゃわかっきょいいおちょうしゃんときれいーっなおきゃあしゃんのこじょもだきゃらとうじぇんなのじぇ!』
……いきなり現れて一方的に好き勝手なことをまくし立てる饅頭に、
怒りを通り越してため息が出てくる。
一体のこの驚異的なまでの自己都合解釈はどこから出てくるのか。
頭を中身を見てみたいものだが、餡子しか出てこないのは明らかだ。
さしずめかわいい自分達を寵愛すればお兄さんもきっとゆっくり出来ると考えたのだろう。
男は消沈気味にゆっくり達に話しかけた。
「ごめんな、俺はお前たちに興味はないんだよ。だからせがんだってあまあまもお家もあげないよ。
ゆっくり理解したらお家に帰るんだよ」
男は小さなゆっくり二匹に諭すように返事をした。
するとゆっくり達は先ほどの満面の笑みのまま、たっぷり1分ほど硬直した後反論を開始した。
『ゆう?なにいっちぇるのじぇ?
まりしゃがきゃわいいきゃらってしょんないじわりゅなこちょいわなくていいのじぇ?』
『しょうよ!いきゅられいみゅたちがゆっきゅりしちぇるからっちぇ、
しっとしちゃだみぇだよ!ゆふううん』
駄目だ…完全に話が噛み合わない。
虐待お兄さんならこの時点で虐死確定だ。
だが、男はいくらゆっくりといえど、無益な殺生は望まない人間だったため、
登場即死亡フラグは回避された。
「なあ、お前達」
男はゆっくり達の些細な変化を見逃さず質問を始めた。
「お前達のお父さんとお母さんはとてもゆっくりした親みたいだけど、今どこにいるの?
子供だけで出歩いちゃ危ないって習わなかった?それにあんよが震えてるよ?」
『ゆっ!?ゆうう!ちぎゃうよ?ちぎゃうよ?こりぇはあんよしゃんのとりぇーにんぐで、
おきゃあしゃんたちはごはんしゃんさがしぃにいっちゃんだよ?』
『ゆっ!ゆゆゆ!そうじぇ!おっ、おとおしゃんたちはあみゃ…あみゃあみゃとりぃにかりしゃ…かりしゃんにい…いっちゃのじぇ!』
「そうか、親が永遠にゆっくりしたから、怖いけど勇気を振り絞って人間に餌をもらって、
あまつさえ飼ってもらおうとしたんだな?」
震えながら三文芝居を演じる二匹に、男はさらりと結論を言った。
『『ゆ¨う¨う¨う¨!どぼじぢぇまりしゃ「れいみゅ」のかんぎゃえがわがりゅに¨よ¨お¨おおっ!!!』
『ゆきゅり…たくしゃんかんがえちゃのにいぃ…』
『きょわいのじぇ!おにいしゃんえすぱーしゃんだじぇ…ゆううっ!』
どうやら生きる糧を得るために考え抜いた虎の子の作戦だったようだ。
それを瞬間的に読まれてしまって、
賢明な野良ゆっくりならすーぱーせいっさいタイムを恐れて逃げ出すタイミングであったが、
子ゆっくり達は心を読む男に恐怖して、しーしーを漏らして震えるだけであった。
『ゆ!?きょないでにぇ?ここりょをみちゃうきょわいおにいしゃんはこにゃいでにぇ!?』
『ゆんやああああ!!きょわいのじぇええ!まりちゃおうちかえりゅー!!!』
近づく男にゆっくり達は断末魔の悲鳴を上げる。
男が手を伸ばすと、二匹は勢いよくおそろしーしーを噴出させた。
しかし、ゆっくり達の恐怖とは裏腹に意外な事を男は口にした。
「あーもー分かったよ。今あまあまないから俺の部屋で食わせてやる。ほら、手に乗りな。」
『…ゆ?ほんちょうなにょ?』
『あみゃあみゃたべれりゅにょ?』
「ああ、そうさ。お前達がちゃんといいつけを守るならな。」
ぱああっと苦虫を噛み砕いたような顔が一気に穏やかな笑みに包まれる。そう、まるで後光を拝むように。
次の瞬間二匹の幼いゆっくりは、勢いよく男の手に飛びついていた。
男は赤ゆ達を風呂場へ連れ込むと早速路上生活で汚れた体を洗い始めた。
『ゆんやー!みじゅさんはゆっくちできにゃいー!』
『きょわいのじぇええ!おねえしゃーん!!』
「ふははは!水責めだー!覚悟しろー!」
洗面器に薄く張った砂糖を溶かしたぬるま湯で洗っているので、
皮が破れて死ぬなんてことはない筈だが、やはり水は恐ろしいらしい。
あまあまな水だと説明してようやく泣き止んだ。
がぶがぶ飲もうとする赤ゆ達をあやしながら引き上げ、
ベビーパウダー替わりに肌全体に小麦粉をうっすらまぶして優しく払い落とした。
まだちょっと薄汚いが、これで部屋に匂いが付く心配はなくなった。
赤ゆは成長著しいので、1カ月もすれば飼いゆっくりと遜色ない容姿になっているだろう。
男ははやる赤ゆを制止しながら、紙皿に夕飯の残りとチョコレートを僅かに入れた。
『ゆんやああ!はやきゅむーちゃむーちゃしたいのじぇぇ!』
『まりちゃ!おにいしゃんのまなーしゃん!』
姉れいみゅの一声で我慢の限界寸前だったまりちゃが思いとどまる。
あらかじめ「まなー」を守らなければゆっくりできなくすると忠告しておいたので、
野良としてはなかなか優秀なゆっくりだと男は確信した。
男が「おたべなさい」を宣言すると、二匹は皿に突撃して、ゆん生初めての極上の味に酔いしれた。
『ゆっ!ゆうう!?うみゃうみゃー!しっ、しししっ、しあわしえええっ!!!』
『ううう!うみゃうみゃだじぇー!しししししししあわしえええっっ!!!』
赤ゆ達はゆれしーしーを漏らしながら、目に涙を浮かべながら無心に食事に貪りつく。
『はっふ、うめっ!これめっちゃうめっ!』
なぜめっちゃうめだけ赤語が抜けるか謎だが、
存在そのものが理不尽の塊なので気にしないことにする。
たらふく食べて満腹になった赤ゆ達は、ゆゆっ!と短い声を上げた。
『ゆっ!れいみゅむーちゃむーちゃしちゃらうんうんしちゃくなってきちゃよ!』
『ゆん!まりちゃもうんうんしちゃくなったのじぇ!もうすぎゅうんうんしゃんもっきょりでりゃんだじぇ!』
『ゆん!まりちゃ!おねぇちゃんといっちょにすっきゅりしようねぇ!ゆっきゅりでいいよ!』
『わかっちゃよ、れいみゅおねぇちゃん!』
『じゃあいきゅよー!』
『れいみゅちょ!』
『まりちゃの!』
『『すーぱーうんうんたいみゅはじまりゅよ!!』』
「あっ、こらっ!フローリングにうんうんするんじゃない!」
男は口では怒ってはいたが内心はそうではなかった。
職場と自宅の往復だけが日常だった男にとってどういう形であれ、
久しく忘れていた穏やかな気持ちをわずかでも感じることができたからだ。
「ほらお前たち、ご飯が終わったら寝る時間だぞ」
男はバスタオルを畳んで作った即席のベッドを男の布団の枕元に置き、
赤ゆ達を寝かしつけた。
『おにいしゃん。あしちゃもゆっくちしようにぇ!』
『おにいしゃん!まりちゃたちおにいしゃんのこちょおとおしゃんってよんぢぇいい?』
「はいはい分かったよ。今日から俺はお前たちのお父さんだ。明日もゆっくりしような。」
男はまんざらでもない様子で答えた。
「明日からトイレの場所とかいろいろお勉強させるから、しっかり休んでおくんだぞ」
『ゆう!おべんきょしゃんぎゃんばりゅ!』
『おべんきょたのしゅみなのじぇ~』
赤ゆ達はこれからずっと続くであろう幸せな生活を信じ、
心地よいまどろみに落ちていった。
翌朝。
その幸せは唐突に終わりを告げた。
「あ…やっちまった…」
原因は男だった。
なんてことはない。いつものように目覚ましに手をかけ起きた。
ただ一つ違ったのは、男の足の着地点にゆっくりがいたということだけである。
小豆色の潰れた物体に男はため息を漏らす。
「俺の昨夜の労力は…ガラにもないことするもんじゃないな…」
男はそう呟くと、バスタオルで赤ゆごと足を拭き取ってゴミ箱へ捨てた。
都会に住むゆっくりは常に外敵に怯え、ゆっくりらしいゆん生を送ることなく死んでいく。
しかし、運良く人間に拾われたゆっくりにも、絶対にゆっくりしたゆん生が保証されるわけではない。
そう、これはそのほんの一例に過ぎないのだ。
完