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  • ドラゴンクエスト外伝―ゼロの家庭教師―04

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ドラゴンクエスト外伝―ゼロの家庭教師―04

最終更新:2010年10月01日 20:22

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  • ドラゴンクエスト外伝―ゼロの家庭教師―


ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの学園生活は、『ある日』を境に一変した。

それまでの一年余り、ルイズは大貴族の一員にも関わらず一度も魔法に成功したことのない落ちこぼれメイジと目されていた。
『ゼロのルイズ』と呼ばれ、クラスメイトから笑われ馬鹿にされ、それがそんな周囲への反発と対立、そして孤立へと繋がった。

そう、それまでの一年はまさに孤独と屈辱の一年だったのだ。

そんな『ある日』、ルイズは不安と期待を抱えつつ、神聖なる召喚の儀式に唱えた『サモン・サーヴァント』の魔法は、それまでの彼女の魔法と同じように大爆発を起こし、それまでの他の誰の魔法でも呼び出されたことのない使い魔を呼び出した。

その使い魔の名は、アバン・デ・ジニュアール三世。
この日から、ルイズの運命は大きく動き出すことになったのだ。

まずこの使い魔が幻獣や動物ですらなく、なんとただの平民と思しき風体をしていたことが彼女を酷く失望させたが、曲がりなりにも彼女の初めての魔法成功の生き証人でもあるその男は、のっけから「自分は異世界から来た人間だ」と豪語し、初日から実にそつなくこの新しい環境に適応し、時に飄々と、あるいはおちゃらけた態度を取りつつ彼女をサポートした。
そんなアバンに少しだけ好感触を持ち、幾ばくか気を許したルイズだったが、この使い魔は早速一つの騒動を巻き起こした。

ルイズのクラスメイト、ギーシュ・ド・グラモンとの決闘である。

この騒動はギーシュの二股発覚に端を発し、まずそこに居合わせたアバンに火の粉が降りかかると、あれよあれよという間に周囲を巻き込み始め、気が付けばルイズがギーシュを吹き飛ばし、ただの平民と思われたアバンが竜に姿を変え、マリコルヌが自ら挑んだ決闘から逃げ出した。
…全く意味不明の事態である。当のルイズですら殆ど予想だにしない事だったのだ。


が、兎にも角にもこの騒動はトリステイン魔法学院に通う生徒たちにとっては晴天の霹靂、その影響は甚大だった。


まず周囲のルイズを見る目が変わった。
それ以前から「ルイズが魔法を使えば必ず大爆発を起こす」というのはクラスメイトの生徒たちにとっては周知の事実ではあったが、今までならばそれはただの「魔法の失敗」以外のなにものでもなく、皆揃って嘲笑こそすれど、それを逆手にとった利用法(対象を必ず爆発させるという攻撃手段)など誰も考えもしなかった。

本来であれば、貴族同士の決闘は法によって禁止され、即ち魔法を使った攻撃手段など学院生活になんら必要ないものではあるのだが、いつの時代どこの世界においても『強い』ということに対する憧れの念は多かれ少なかれ付き物であり、ドットメイジとはいえ『青銅のギーシュ』を瞬く間に倒したルイズに対し、周囲の生徒はそれまでと違い若干の敬意を払うようになっていた。
(ちなみに教師からはコルベール先生に広場でかかる騒ぎを起こしたことについて大目玉を食らったが、それ以上のお咎めはなかった)

それにも増してルイズを見る目を変えさせた一番要因は勿論、公衆の面前で巨大なドラゴンに変身するという離れ業を見せ付けたアバンの存在である。
『使い魔の姿はその主の力を表す』と云われるように、召喚される使い魔は主の実力を反映したものだとされる。
だからこそ『ゼロのルイズが平民を召喚』するなど滑稽の極みだったわけだが、それが思いもかけず今や絶滅したとも言われる韻竜の一種であるらしいのだ。

当然この使い魔の素性は俄然注目の的になり、直ぐに噂を聞きつけた上級生や教師陣までもが彼に興味を示したが、本人はそんな周囲に対し「私の事に関しては、我が主ルイズ以外の何者の質問にもお答えするつもりはありません」とバッサリで取り付く島もなし。
…なんか格好いいこと言ってるように聞こえるが、単に色々説明するのが面倒だからに違いない。
なぜなら『なら主たるルイズにはどれ程のことを説明したのか?』と聞かれれば、実は大した説明はされてないのだ。

ルイズが聞いたことといえば精々「別の世界から来た」「この世界に召喚されるなんて予定外」「召喚されるまでこちらの世界の存在すら知らなかった」「行方不明の愛弟子を探す旅の途中だった」「職業は家庭教師をしていた」「結婚してる」…このぐらいである。
竜に変身したカラクリなど聞かれても「知るか!」という感じだ。


ルイズにはこの話のどこからどこまでが真実かもわからなかったし、どこまで信用していいのかも確かめようがなかった。
結果、アバンとしばらく生活をする内に判ったことといえば『何を仕出かすか良く判らないが、悪い奴ではなさそうだ』ということだけだった。

真面目に考えを突き詰めていけば、もし仮に正体がドラゴンであったとするなら、家庭教師だの弟子だのといった話と辻褄が合わないし、この男の人間社会への順応具合からいっても信じられない話になってくるのだが……

何を言っても信じられるような気もするし、逆に全てが嘘のペテン師にも思える。
どちらにしろルイズは早い段階でこの男の正体に対する詮索を諦めた。正体不明ではあるが、実際それで困ったこともない。
最近では『もしかしたら竜社会の家庭教師なのかもね』とすら思ったりもする。


そんな不思議な使い魔の、決闘から数日たったある日の風景が、今回の物語である。


まず彼の朝は早い。まだ日の出る以前に目を覚ます。
持参した簡易寝具から身を起こし、最初にするのが朝の身だしなみセットである。
特に横髪のカールは彼自慢のチャームポイントだ。スピーディー且つ丹念にセットする。
「う~ん、我ながら決まってますねぇ~」

身だしなみを一通り整え終えると、次に向かうのはアルヴィーズ食堂の厨房である。
アバンよりもさらに早くから料理の仕込みを始めているマルトーらのアシスタントに腕を振るいつつ、幾分かの素材を分けてもらい、自分のための簡単な朝食を作る。
「ランラランラ~ランランラン♪」


快く厨房を貸してくれるマルトーらに感謝しつつ、一足お先に切り上げてパッパと食事を済ませると、今度は昨晩の内に干した洗濯物の回収に向かう。すると大抵いつも同じように朝の支度をしているメイドの少女に出会う。
「あ、アバン様おはようございます!」
「おはようございます、シエスタ。今日も元気そうで何よりですねぇ」
「はい!」
「いんやぁ~朝から実に素敵な笑顔ですねぇ~見てると私も年甲斐もなく張り切っちゃいますよダッハッハ」
「! もう…アバン様はお口がお上手です…」

ところで「何故シエスタは様付けで呼ぶのか?」と不思議に思われる方も居るかもしれないが、
それはアバンを貴族と勘違いしているというわけではなく、何となくふいんき(何故か(ry)のためである。
アバン本人も昔から「アバンさま~私(の料理)を食べてぇ~♥」とか言われ慣れてるためあまり気にしない。

赤くなったシエスタに見送られ、洗濯物を抱えたまま部屋に引き返すアバン。勿論ルイズはまだ寝ている。
洗濯物をてきぱきと畳んで収納し、ついでにルイズの今日の着替えも勝手に選んで出してしまう。
それが終わってようやくルイズを起こし始める。この段階では朝食の時間までかなりの余裕があるのだが、いかんせんルイズは寝起きが悪い。起こしても中々起きてこない。

しかし、心中密かにルイズを一人前のメイジ兼レディに育て導くことを当面の自分の責務と決めているアバンとしては、規則正しい生活リズムは基本中の基本、「あと一分~」の声にも妥協はしない。
「駄目です。ハイ、ちゃっちゃか起きてください。ハリーハリー!!!」

アバンに急かされなんとか起きて身支度を整え始めるルイズ。その間にアバンがいつものようにお茶の用意をする。
この朝のティータイムがアバンとルイズの一日の最初の会話時間である。内容は主に今後の予定や今日の授業について。
「あの前頭部はねぇ…悪い先生じゃないんだけど」
「ああいうのは若い頃からのケアが大事なんですよ。私のカールも日頃のケアがあればこそ、かけられるんですよねぇ~」


ティータイムが終わると二人で連れ立って食堂に向かう。部屋を出てすぐキュルケと鉢合わせるのもいつものことだ。
一見すると険悪な関係の二人だが、彼女は態度は事件の前も後も一貫し、揶揄する言葉にも陰に篭った感じが全く無いのでアバンも問題視していない。
むしろ学院でルイズの一番の友人にも成りうる存在だと理解している。
「仲良きことは良きことかな……青春ですねぇ~」

アルヴィーズ食堂についたところでルイズと別れるアバン。
ルイズは若干小食であるのか「もうあまりお腹が空いてない」とアバンについて行こうとするが、規則正しい(ry が信条のアバンとしては勿論却下。
(もしかして話し相手が居なくて寂しかったりするんですかねぇ?)という気もするが、もしそうだとしたら尚更アバンがベッタリ張り付くのは宜しくないだろうとも思う。
あの年代の子供に必要なのはやはり同年代の友人なのだ。それはルイズが自分で作るしかない。
…なるべく作り易い環境を整えてあげよう、とも考えてはいるが(決闘事件も半分ぐらいはそのためだ)。
「第一候補は…やはりキュルケ嬢ですかねぇ…ギーシュ君やモンモン嬢も悪くないかもしれません。あとは……」
心の中の名簿表をチェックするアバン。ちなみにマリコルヌの項は×印で『交際は認めません』。気分はすっかりお父さんである。

この時間はやることが無いのでマルトーやシエスタの手伝いをしたり雑談をしたりする。
「それでよう、この間なんか顔を真っ青にして『アバン様が…アバン様が大変!!!』とかなんとか言って飛び込んできてよう」
「! マルトーさん!? それは言っちゃ駄目です!!」
「厨房から包丁持ち出して飛び出そうとするもんだからこっちも大慌てで必死で止めたよ。いや~アンタも罪な男だねぇ~ガッハッハ」
「わー!!! わー!!! 違います!!! 違うんです!!! そうじゃないんです~!!!」
「ナハハ、それはちょっと心配させちゃったみたいですねぇ~申し訳ない」
「もう~! …オホン、そ、そういえば貴族の皆さんがなんだか奇妙なことを仰っていたんですけど…なんでもアバン様が『実は竜の変化』だとたかなんとか……」


シエスタの話題転換に一瞬動きの止まったアバン。そんなアバンを見つめる二人。
「……それはですね」
「「それは……?」」

「実は真っ赤な大嘘、嘘八百です!いや~ちょっと脅かすつもりが皆さん面白いぐらい騙されてくれちゃいましてこっちも引っ掛けがいがありましたよ!!」
「ダーハッハッハそりゃ良い! 奴ら普段から威張っちゃいるが頭はカラで度胸は皆無だからな!! そもそも竜に料理ができるか? 脳みそついてんのかね?」
「ウフフ、もうアバン様ったら…」
「あ、お二人ともこのことは内緒、ここだけのシークレットでお願いしますよ? バレたらことですからねぇ~」
三人で一頻り笑った後、そろそろルイズが出てくる頃と腰を浮かせるアバン。

「貴族といえばこの間来た伯爵、これがまたいけ好かない奴で…と、もう行くのか? やっぱりこき使われてるのか…」
「いや~そんなこともないんですけどねぇ~」
「…何かあったら何時でも相談してくださいね……」

変に心配する二人に見送られルイズと合流するアバン。そのまま午前の授業に出席する。
あの決闘以来、教室に現れる二人に揶揄が飛ぶシーンは極端に減った。しからば注目度が落ちたのかといえばそういうわけでもなく、遠巻きにヒソヒソ話が聞こえるが、それを気にしても仕方ないのでそれぞれ所定の位置に着く。
即ちルイズは椅子、アバンはフレイムに引っ張られて使い魔の輪の中に着席。
今日の講師はコルベール。リスニングはともかくリーディングに難を抱えるアバンにとって、この学院の授業は実に大きな意味を持つ。
口頭の説明と文章の対比をしっかりと頭に刻み込むアバン。古文書の古代文字から魔族の言語までを網羅するマルチリンガルの特技は伊達ではないのだ。
「それにしても我ながら理解がスムーズすぎるような…これも『契約』の力なんですかねぇ……! フレイム君髪を引っ張ったら痛いですってば!」


午前の授業を無事に終え、昼食に向かうルイズ。アバンも途中までついて行こうとしたが、ふと足を止め首を傾げた。
「…………………………なんなんですかねぇ?」
たった今もそうだが、最近妙な視線を感じるときがあるのだ。
四六時中感じるわけではなく、大抵こういった昼休みなどが殆どなのだが、周囲を見渡してもそれらしい人影はない。
……殺気など邪悪な気配は皆無なので今まで放っておいたが、こうも続くと流石に気になる。

こちらの様子に怪訝な顔をしたルイズになんでもないとさり気なく答え、ちょっと用事を思い出したと言って別れた。
そのまま厨房にも顔を出さず、そそくさと木陰を縫って人気の無い広場に出た。

一つは万が一にも周囲を巻き込まぬため、もう一つは自分に用があるらしい相手を誘い出すためである。
しばらくその広場で佇む姿はまるでなんてことはない風だったが、実際には臨戦態勢と言っていい警戒をとっていた。

そして…
――来たか!
後方に動きを感じたアバンが振り返った先には!
「…きゅるきゅる!」
のっそのっそと体を動かすフレイムの姿があった。

「……う~ん、まさかフレイム君が犯人……じゃあないですよねぇ~やっぱり」
「…きゅる?」
フレイムの行動はどう見ても『昼休みに日向で昼寝でもしようとお気に入りスポットまでやってきた』以外のなにものでもなかった。
そこにアバンの姿を見つけてとりあえず挨拶に寄ってきた、といった感じのフレイムの接近に、
「いんや~すいませんねぇ~ピリピリしちゃって。ちょっと勘違いしちゃったみたいです……」

そう腰を落としてフレイムに挨拶しようと気を緩めた次の瞬間、遥か上空から急降下した巨大な飛行物体に捕まれ連れ去られたアバン。

「………………………………………………………………………………」
突然の凶行にフレイムは彼なりにフル稼働で思案を巡らせ、
「………………………………………………………………………ZZZ」
暖かい日差しに誘われるように眠りについた。


それは一瞬の犯行だった。
アバンが気付いた時には既にその身は上空遥か彼方に舞い上がり、その体はガッシリと捕まれ容易に身動きは取れそうにはなかった。

――やられた!

日常の中にあっても十分に警戒はしていたつもりではあったが、どうやら所詮は学生の集う安全な学院の中という油断を捨てきれていなかったようだ。
まさかいきなり問答無用の強襲策を取る相手が居るとは予想外だった。

今のところ相手が自分の命をどうこうしようという気がないようなので、アバンも無事に五体満足の身ではあるが、相手の目的が誘拐ではなく暗殺であれば最初の一瞬で決まっていただろう。
……もっとも、殺気がなかったからこそ、ああまで見事に隙を突かれた面もあるにはあるが……

兎にも角にも今は相手の出方を伺うべき時だ。
『一体自分をどうするつもりなのか?』、まずそれを見極める必要があるだろう。
そう考えたアバンは下手に抵抗せずに竜の懐に拘束されたまま機会を待った。

暫らくして、森の中の少し開けた場所に投げ出されたアバンは前転しながら着地すると、剣の柄に手をかけつつ、片膝を着いたまま素早く自分をここまで運んだ『巨大な竜』に向き直った。

「やれやれ…我ながら随分と手荒な歓迎を受けたものです。で、私に何か御用ですか?」
とりあえず目の前の竜に話しかけるアバン。

普段通りの落ち着き払った態度、微笑を浮かべた表情に反し、眼鏡の奥から見える眼光には常には見えない鋭さがあった。


先ほどまでの不自由な航空の最中、アバンはこの竜の目的について自分で仮説を立ててみた。

最初に考えたのは、『腹を空かせたモンスターが餌を求めて自分に目をつけた』というもの。
しかしこれは幾つかの点からすぐに否定された。

  • この辺りに人食いモンスターが出現するなんて注意は今まで一度も受けたことがない
  • 生徒たちの生活ぶりを見ても、学院内にいれば野生モンスターの脅威は著しく低いだろう
  • 生徒の使い魔には餌は十分支給されてるだろうし、キュルケ嬢曰く「使い魔が勝手に人を襲うなんてことはない」

これに加え、ここ最近自分が感じた視線の件を考慮に入れれば自然と一つの説にたどり着く。
野生のものではない、勝手に人を襲うはずはないものが、計画的に自分を攫う……つまり!

「私に何か御用なんですか? 『タバサ』さん。確か君は『シルフィード』君ですよね。今年一番の大物との噂もある有名人だと聞いていますよ」

目の前の竜になど話しかけて何の意味があるのか? その答えは『聞いているはずのその主人に向けて喋っている』のだ。
『使い魔と主人は時に感覚を共有する』。主人が命じて襲わせたなら、当然今も感覚を共有してこちらの様子を伺っているはずだ。

そしてその『主人』とは、自分を攫おうというからには何らかの形で自分と接点がある人物で(常識的に考えれば学院関係者だ。他に知り合いは居ない)、何らかの形で竜を使役できる人物…その条件に当てはまるのは彼の知る中では一名の女生徒だけのはずだ。

飛行中にここまで推理を進めていたアバンは、半ば確信を持って目の前の竜(の先にいるはずの少女)に語りかけたのだ。
この、相手の機先を制し超然とした態度を示して相手の動揺を誘おうという、心理面で優位に立つために放ったアバンの先制パンチは、

「やったのね! これでスキなだけおしゃべりできるのね!!」

至極嬉しそうな声を上げて突っ込んできたシルフィードの、物理的な意味での先制パンチによって色んな意味で打ち砕かれた。


「ごめんなさいなの…はしゃぎすぎたのね……」
「い、いや~~いいンですよ。むしろ私が早とちりし過ぎたんです。我ながらお恥ずかしい限りで……」
大きな巨体を小さく縮こまらせるシルフィードに対し、鼻をポリポリ掻きながら苦笑いを浮かべるアバン。

あれだけ大見得を切ってかけたカマが大外れ、
(え?貴方しゃべれるんですか?)
(何?『仲間を見つけたのか嬉しくて思わずおねえさまに勝手に…』ですって?)
(つまり今回の件はシルフィード君の意思に基づいたものであり、実在の人物・団体・タバサ嬢には一切関係ありませんってことですか?)
これには流石のアバンといえど笑顔を引きつらせざるを得なかった。はっきり言って、かなり恥ずかしい。

「あのね! みんなの前でしゃべると色々やっかいだからしゃべっちゃだめって! でもアバンさまは同じなの! しゃべってもいいのだわ!!!」
しかし、そういって首をもたげてアバンに頬擦りするシルフィードはそんなことはどうでも良いようだ。

「はぁ、そうだったんですか。それはそれは…」
「おねえさまは素敵な人なの! でもいつでもはお話しできないし!! さびしかったのね!!!」
「な、なるほど…」
「でもこれでいっぱいお話しできるのね!嬉しいな~る~るる~♪」

まぁ判らない話しではない、とアバンも思う。
自分の時も周囲は随分騒いだし、詳しい事情を聞きたがる者も非常に多かった。
それが暫らくしてなんとか平静を取り戻したのはアバンの弁舌か、毅然とした態度か、それともアバンから漂う胡散臭い雰囲気故かは判らないが、しつこく付きまとわれたり、根掘り葉掘り質問されたり、果ては生態調査の為に色々利用されたりしては堪らないと誰しも思うだろう。
主人として予めその予防線を引いてるあたり、その子の判断は感心できるものだろう。

それに対してこの子が寂しい思いを抱えていたというのも、この子の様子を見れば即座に首肯しうるものだ。
どうやら本来は随分おしゃべりな気質らしいこの大きなドラゴンは、子供のように無邪気に(実際ドラゴンとしては子供と言って良い年齢らしい)色々なことを話してくれた。


一通りの話し(おねえさまの優しさとか、おねえさまの思いやりとか、おねえさまに名前をつけて貰ったとか、そういったもの)をフムフムと聞いた後、
「そういえばアバンさまはどこからきたの? きゅい!」
の一言から今度は怒涛の質問タイムが始まった。

「え~とですねぇ…なんというか……言ってしまっていいものかどうか……」
「なになに! 聞きたいわぁ~教えて教えて!!」
「う~ん……内緒ですよ? これも『色々やっかい』なものですからね」
「! うんうん。まかせてちょうだい、秘密はしっかり守るのだわ!!!」

「実はこことは時空を隔てた、遠く遥か彼方の異世界から召喚されてきたんですよ!!! ……な~んて、驚きました?」
そう言って冗談っぽくウインクを飛ばしたアバンに対し、
「それは凄いのね!!! ということはアバンさまは異世界竜!? 超越者!!? 時空をかけるおじさま!!!?」
と目を輝かせて驚くシルフィード。

あまりにあっさりと信じて貰ったせいで逆に拍子抜けし、
「……嘘、だとは思わないのですか? 異世界から来たなんて、そうそう信じられないのでは?」
思わずそう尋ねたアバン。

「嘘? もしかして嘘だったの?」
「い、いえ本当のことなんですが、正直信じて貰えるとは思いませんでしたよ」
「きゅいきゅい! 嘘だなんて思うほうがどうかしてるのね!! だって…」
「だって?」

「……アバンさま! 『変化』してみて!! あの姿に!!!」

――どうしてですか? 何故いま『変化』をする必要が?
そういった疑問がすぐに頭をよぎったが、その疑問は喉を通り過ぎる遥か手前で霧散した。

彼女は今、自分の話しをいともあっさりと信じた。
それはもしかしたら単に無邪気ゆえ、疑うことを知らぬ無垢な心からきたものかもしれない。
だがそれでも彼女は自分を『信じた』のだ。
それが子供の無知さだとしても、どうしてそれを導くべき大人がそれに応えずにいてよいだろうか!

「……わかりました。では御見せいたしましょう!」

アバンは一旦体をブラブラとさせた後、腕を曲げて両の拳をグッと握りこみ、歯を真一文字に噛締めて力を集中させると、その手を高々と天に突き上げて『あの呪文』を唱えた!!


「…ド・ラ・ゴ・ラ・ム!!!」


呪文と同時にアバンの体を業火が包み込み、その中から現れるのはご存知『メガネをかけた竜』。
この世界二度目となる『火竜変化呪文』のお披露目である。

「グワァアーッ!!! …これでいいンですか『お嬢さん』?」
「ああ…!!! とっても素敵ですわ『おじさま』…!きゅいきゅい!!」

雄竜は翼を広げてその雄姿を誇り、雌竜はその首筋に横顔を擦り付けた。


「…ウォッホン、それで、話しの続きはどうなりました?」
「…ハッ!!!」
しばらく恍惚の表情で顔を上下させていたシルフィードは、その言葉に慌てて説明を再開した。

「そ、そもそも『変化』の仕方からして色々私たちとは違うのね!人間時の格好とか、風ではなく炎だったりとか、それにその知的なメガネとか!」
おねえさまみたいで素敵!とはしゃぐシルフィードをあやすのにまた少し時間を取られる。

「ご、ごめんなさい」
「いや~それはいいんですが、それだけで異世界の存在を信じられるものですかね?」
「異世界の存在なんてジョーシキなのね。おねえさまだって『そもそも始祖はどこか別の場所から来た』と言ってたもの!!」
このままおねえさまの知性についての談義でさらにしばらく話しが逸れる。

「と、とにかく『結構異世界の存在を示唆する伝承は多い』と、そういうことですか?」
なんとか話しを纏めたアバン。

「そうなの。別に異世界からきたなんてスケールが大きいだけで、チセイ溢れる私たちにとってはそれほど驚くべき話しでもないのよ! きゅい!!」
そういって胸を反らせたシルフィードは実に得意げだ。

「それに…」
「それに?」
再びアバンの首に首を絡ますシルフィード。

「そもそも『嘘』なんて吐くのは人間だけなのね! 初めから疑ったりするわけないじゃない!! る~るる~~♪」
そういって楽しそうに擦り寄るシルフィードの何気ない一言は、実に示唆に富んだものとしてアバンには受け取られた。

(『嘘を吐くなんて人間だけ』……耳に痛いお言葉です……胸に留めておくべきでしょう)


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