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  • S-O2 星の使い魔-17

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

S-O2 星の使い魔-17

最終更新:2008年05月29日 20:25

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
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  • S-O2 星の使い魔


 夕日を受けて静かに揺れる馬車を眺める女性が一人。
 形の良い濡れた唇が嬉しそうに吊り上がる。
 無邪気にして妖艶なその笑みを何も知らずに目にしたものは
 一目で心奪われるか、恐怖に凍りつくかのどちらかだったろう。

「魔法が使えないメイジ……やはり、ということかしら」
 独り言のように呟くその表情は、まるで恋に胸を焦がす乙女のよう。
 うっとりと夢を見ているようで、それでいてどこか寂しげ。
 自分の存在を気づかれてはならぬという制約が、忍ぶ恋心にも似た感覚を生み出しているのだろうか。

 魔法の使えぬ彼女の主。
 可愛い姪っ子のお話にあった、初めて見つけた自分の同類。
 それを耳にした時の主の様子は忘れられない。
 表面上は平静を装っていたものの、契約を通じて感じ取るその心は、抑え切れぬ愉悦に激しく震えていた。
 今の仕事を一時放り出してでも彼女の様子を探ってきて欲しいと言われた時には、流石に苦笑するしかなかった。
 全く、思春期のお坊ちゃんでもあるまいに。
 もっとも、今の自分も人のことは言えないだろうが。

 何はともあれ、彼女たちは見事『土くれのフーケ』を退けた。
 いざとなれば死なせぬよう助力することも考えていたが、取り越し苦労だったようだ。
 そして、あの戦いの中でとりわけ彼女の目を惹いたのは、彼女の使い魔。
 異国の服を纏い、光の剣を手にゴーレムに立ち向かう少年。
 自分と同じく、異能の僕として生きる者。

 限りなく近しいものは、惹かれ合うか憎み合うかのどちらかだという。
 愛と憎しみは表裏一体という言葉をも踏まえれば、結末は一つということか。

 この胸の高鳴りは自分のものなのか、それとも主のものなのか。
 この先、彼女たちはどんな道を歩んでゆくのか。
 それは果たして自分たちと重なるのか、それとも違えることになるのか。
 先の見えぬことが、これほど楽しいとは。
 これから先、子どものようにワクワクして眠れぬ夜を何度過ごすことになるのだろう。
 ああ、と、甘い吐息を一つ吐き出して、艶のある声で小さく呟いた。

「いずれまた、ゆっくり逢いましょう、ガンダールヴ……」





「さて、ズリョー君。話とは?」
「クロードです、オールド・オスマン」
 げんなりするクロードの横で、コルベールはズレた眼鏡を直す。
 正直言って、こちとら突っ込みを入れる気力もロクに残ってないんです。
 まだ倒れたままのルイズのことも心配なのに、これ以上ボケんでください。
 キュルケとタバサの二人を一足先に下がらせ、学院長室に残ったクロードが盛大に溜息をつく。

「ええと……。まずは『破壊の宝玉』を勝手に使ってしまったことをお詫びします。申し訳ありません」
「なに、全ては命あってこそ。その件に関して責任を問うつもりは無いよ。
 たかが宝物一つと生徒の命を天秤にかけたとあっては、トリステイン魔法学院の名折れ。
 彼女たちこそ、生徒たちこそがこの学院の真の宝なのじゃからな」
「ありがとうございます。……それでは、率直に伺います。
 あの『破壊の宝玉』をどこで、どうやって手に入れたのか教えてください」

 一瞬の沈黙。
 驚いた様子のコルベールとは対照的に、
 オールド・オスマンは質問の内容におおよその察しがついていたのか、
 思いのほか穏やかな声で答える。

「その様子では、君はあれが何か知っているようじゃな」
「知っているというより、理解していると言うべきですね。
 知識と技術と材料さえあれば、作ること自体はさほど難しいものじゃない。
 ただ、あれだけの威力のものは、専門の技術と施設が必要になるとは思いますが」
「それは凄い! 詳しく教えてくれないか、クロード君!」


「……本当に、知りたいんですか?」


 興奮して思わず口を挟んだコルベールに、氷のような冷徹さで切り返すクロード。
 自分の半分も生きていないであろう少年の放つ威圧感に、コルベールは言葉を失う。
 そこには『知る者』としての義務感に裏打ちされた、有無を言わせぬ凄みがあった。
 一つ大きく息をつき、クロードは言葉を続ける。

「残念ですが、僕の世界の規則では、
 必要以上に知識や技術を伝えないように決められています。
 それが軍事目的に転用できるものならば、なおさらです」
「……すまない、私もいささか興奮しすぎていたようだ」
「技術のことになると見境が無くなるのが君の悪い癖じゃな」
 苦笑してコルベールの背中をポンポンと叩くオールド・オスマン。

「ふう、やっぱり男を慰めても面白うないわい。
 これが綺麗なおねーちゃんなら、やる気も出るんじゃがのう」
「んなこと私に言われても。華が無くなって寂しいのは私も同じなんですよ」
「あの~、僕としてはとっとと話を進めて欲しいんですが」
「今時の若者はせっかちじゃのう。
 実はな、こういうことだったんじゃよ……」





 トリステインむかしばなし

『オスマンくんのぼうけん
 ワイバーンとふしぎなおんなのこ─────しんりんのだいけっせん』


 むかしむかし、あるひのこと。
 オスマンくんはもりをさんぽしていました。
 おひさまはぽかぽか、かぜはそよそよ、ぜっこうのおさんぽびよりです。
 するとそのときとつぜん!

「ギャオオオオオオオ!」
「うわあああああああ!」

 ワイバーンがおそいかかってきました!
 これにはオスマンくんもびっくりぎょうてん、いそいではしってにげだしました。

 さすがのオスマンくんでも、ワイバーンにはかないません。
 おまえにいわれんでもスタコラサッサとにげますが、あいてはひりゅうワイバーン。
 ひっしにはしりましたが、たちまちおいつかれてしまいました
 ああ、なんてことだろう。ざんねん、ぼくのじんせいはこんなところでおわってしまうのだろうか。
 しぬのはきれいなおんなのひとのおなかのうえときめていたのに。
 ワイバーンのきばがギラリとひかり、オスマンくんはぎゅっとめをとじました。
 するとそのとき、ふしぎなことがおこりました!


    どっか~ん!


 とつじょとしてまきおこっただいばくはつ。
 オスマンくんはとびあがっておどろき、ぎゅっととじていためをみはりました。
 ワイバーンのまえには、めずらしいふくをきたおんなのこがたっています。
 そして、そのおくでワイバーンのかたほうのつばさがふきとんでいるではありませんか!

「フッ、はんごろしのつぎはぜんごろしよ!」

 ぶっそうなきめぜりふとともに、おんなのこはふしぎなボールをふところからとりだします。
 おおきくふりかぶって、じくあしだけをのこし、ワイバーンにせなかをみせつけるようにぜんしんをおおきくひねりました。
 ああ、あれこそはひっしょうのかまえ。ぜんべいをしんかんさせたトルネード。
 かのじょのゆびからはなたれたこんしんのストレートは、どうみてもデッドボールです。ほんとうにありがとうございました。


    キノコぐもがあがりました。


「さいごのさいごでドラゴンにかてなかったワイバーンなんて、わたしのてきじゃないわ。
 それにわたしは、あいてがだれであっても、まけるわけにはいかないの。
 あのひのかりをかえすまではね!」

 ひだりのこぶしをこしにかまえ、みぎのこぶしをかおのまえにかざします。
 かみのけはこんがりとファンキーでオウイエーにしあがっています。
 そして、そのえがおは、じしんとほこりでふてきにまぶしくかがやいていました。

 すすまみれでげろっぱなオスマンくんはかのじょにおれいをいおうとおもい、かのじょにちかづきました。
 ついでにおちゃのさそいでもしようかとおもっていたのですが、
 かのじょはオスマンくんがひきとめるまもなく、はしっていってしまいました。

          ドテッ

 こけました。





「……で、その時に彼女が落としていった、と」
「……それにしてもノリノリですね、オールド・オスマン」
「……遊び心の解らんやっちゃのう、そんなことでは神託は受けられんぞ」

 こめかみを押さえるクロードと眼鏡を拭くコルベールを尻目に、
 いそいそと紙芝居を片付けるオールド・オスマン。

「彼女は一体、何者だったのでしょう?」
「解らぬ、そのときに一度会ってそれきりじゃ。
 少なくともゲルマニアやガリアなどの人間ではなかろうな。
 名前は……むう、タフィじゃったか。それともミルフィーじゃったか」

 私は○阪国籍の助っ人外人でも、未来から来たエスパー少女でもないわよーっ!!

「ん、どうかしたのかい、クロード君?」
「いえ、気のせいです、多分」

 まぬけ時空の誘惑を振り払い、顎に手を当てて考え込むクロード。
 とりあえず、この爺さんが何故彼女の名前に心当たりがあるのかは突っ込まないことにしておく。
 どうせ碌なもんじゃないだろう、電波のお告げとか。

 何はともあれ、問題なのは『破壊の宝玉』と彼女のことだ。
 魔法という絶対的な攻撃手段が存在するハルケギニアにおいて、
 兵器体系が地球と根本的に違っていることはクロードも承知している。
 化学的なアプローチが殆ど為されていないこの世界において、使える火薬はせいぜい黒色火薬レベルだろう。
 いくらルイズの魔法の合わせ技とは言え、そんなものでゴーレムを粉砕できるとはとても思えない。
 それどころか、そもそも単体の手投げ弾サイズで数十メートルの構造物を破壊できる爆弾など、聞いたことが無い。
 先ほどの寸劇と絡めて考えても、個人で運用する火器としては常軌を逸しすぎている。
 あこぎな武器商人のテストか、それともテロリストの類か、はたまたもっとおぞましい何かか。

 ともあれ、このことに関してこれ以上考えていても仕方が無い。
 肝心のブツは既に失われてしまったし、持ち主の行方もわからない。
 この星に何らかの形で接触した人間が居る可能性がある、という情報だけでよしとするべきだろう。


「あ、あの、失礼します」
 後ろから蚊の鳴くようなノックとともに、ひどく緊張した声。
 オールド・オスマンの促しを受け、学院長室にやってきたのはシエスタだった。
 普段はとても足を踏み入れられるような場所ではないせいか、視線は泳ぎっぱなしで足どりはバタバタと地に付いていない。
 だが、その中でクロードの姿を見つけるといつもの笑顔に戻り、駆け寄ってきた。

「どうかしたのかい、シエスタ?」
「あ、クロードさん! ミス・ヴァリエールが目を覚ましたんです!」
 今度はクロードの表情が変わる。
 振り返れば、二人の大人が穏やかに微笑んでいた。
 行ってあげなさい、と顔に書いて。

「……申し訳ありませんが、一度失礼します。お話は、また別の機会に」 
 クロードは深々と頭を下げ、シエスタに連れられて学院長室を後にした。


「若いとはいいものじゃな。ミスタ・コルベール」
「本当に眩しいものです。私も、たまらなく羨ましくなりますよ。
 ですが時折、それと同時に恐ろしくもなります」
 コルベールの表情が曇る。

「自らと同じ轍を踏ませぬことも教師の務め。
 振り返らぬ若さが、時に取り返しの付かぬ過ちとなることもあるのじゃからな」
「承知しています、オールド・オスマン。
 だからこそ、私は今ここに居るのですから」










 石の天井が、ひどく遠く感じる。
 全身はやたらに重く、節々がぎしぎしと軋む。

(ええっと……確か、あのゴーレムを吹っ飛ばして……)
 ぐらつく頭で状況を整理する。
 窓の外を見ようと首を動かすと、首の関節がポキリといい音を立てた。
 夕暮れの赤に染まった太陽は既に地平線に半ば沈みかけ、薄暗い空には双月が朧に浮かんでいる。
 フーケとの戦いが昼間だったことを思い返せば、割と長いこと眠っていたらしい。

「ルイズ、大丈夫!?」
「ん……クロード?」
 揺れる脳よりも先に、ひび割れた唇が使い魔の名を呼んだ。
 その傍らではシエスタがなにやらこまごまと働いている。

「フーケは、フーケはどうなったの?」
「ああ、ちゃんと引き渡したよ。
 君とキュルケには『シュヴァリエ』の称号が授与されるんだって」
 それを聞いて、ルイズの顔がぱあっと明るくなり、
 それに釣られるようにクロードも表情を綻ばせる。

「やった……やったんだ、私……!」
「本当におめでとうございます、ミス・ヴァリエール」
「それと、お疲れ様、ルイズ」
 ルイズの額のタオルを取り上げ、シエスタが差し出した洗面器に浸す。
 ぎゅっと水気を絞り、それを改めてルイズの額へと戻す。
 ひんやりとした感触が、ぐらつく頭に心地よい。

「はふぅ……」
「そう言えば、今夜は『フリッグの舞踏会』があるらしいんだけど、どうする?」
「あー、舞踏会ねぇー……え、舞踏会!? やだ、そういえば今晩じゃない!」
 ガバッという擬音もかくやという勢いで、全力で跳ね起きるルイズ。
 勢い余って立ち眩みを起こし、へろへろと崩れ落ちる。

「あ、あうあう」
「だ、大丈夫ですか?」
「無理しちゃ駄目だってば」
「きゅう……って、た、倒れてる場合じゃないのよっ!
 早く支度しなきゃ! ああもう、服は砂埃まみれだし、髪はバサバサだしっ!」
「そんなに無理しなくても、休んだ方がいいんじゃないか?」
「なに馬鹿なこと言ってんの、フーケを捕まえた主役が舞踏会に出なくてどーすんのよ!
 ちょっと、シエスタ! 水浴びするから手伝いなさい! クロードは私の部屋からドレスを取って来るっ!」
「は、はいっ!」
「と、取って来いって、どれを持ってくればいいんだよ!?
 それに第一、ドレスなんてどこに入れてあるんだ!?」
「クローゼットの奥に入ってるわよ!
 ゴチャゴチャ言ってないでとっとと行きなさい!」
「だーっ! 結局最後はこうなるのかよ、コンチクショー!!」




   ……数時間後。




「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢……おぬあぁぁぁあぁぁるぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぁ」


「お疲れさん、相棒」
「お前もな、デルフ。……何だろう、ゴーレム相手にするよりも疲れた気がする」
 バルコニーに腰掛け、穴子の白焼きを齧りつつ溜息を一つ。
 どよめきの渦の中、シルクのドレスに慎ましく身を包んだルイズの姿は、まさに公爵令嬢のそれ。
 ほんの数分前まで、バタバタと慌しく準備をしていた様子などおくびにも出さない辺り、流石と言うべきか。
 それとなく視線を辺りに向けると、キュルケは誰ぞ男子生徒の腕の中。
 タバサは黙々と皿に盛られたサラダを平らげているし、ギーシュはモンモランシーに頬を引っ張られている。
 呆れるくらいにいつも通りの友人たちだ。

(『友人』だって?)

 ふと、頭をよぎったフレーズに、クロードは静かに笑う。
 この異郷の地で、そんな風に呼べる人間に出会えるなんて。
 まだハルケギニアにやってきて数ヶ月と経っていないのに。
 そしてそれと同時に、その『友人』たちに自分のことを何一つ話していないことに胸が痛んだ。

 父が星間戦争を終結させた立役者であること─────自分が『英雄の息子』であること。
 その重みはこれまで19年間の人生で、嫌というほど思い知っている。
 たとえ彼女たちには直接関わりの無いこととは言え、
 それを聞いた彼女たちが態度を豹変させないという保証は……いや、そうならないという自信が無い。
 話さずに済むのなら、それが一番なのだろう。

(……僕にとって、ね)
 そこまで考えたところで。自分がひどいエゴイストになったように感じ、クロードは顔を顰める。
 正直に全てを話したいという気持ちと、その一方で話すことを恐れ、抵抗を感じずにはいられない自分。
 その矛盾を矛盾のまま受け入れられるほど、クロードは自分自身を達観出来ていない。

 そっとフェイズガンを懐から取り出し、双月の光に透かすようにかざしてみる。
 左手の紋章は何の反応も示さず、トリガーを引いてみても何の反応も無い。
 ゴーレムとの戦いで、完全にバッテリー切れを起こしていたらしい。
 あの激戦で最後まで持ったことを喜ぶべきだろうか、それともこの先使えないことを嘆くべきだろうか。
 とは言え、所詮はこれも父からの預かり物。
 このくらいのタイミングで使えなくなる方が良かったのかもしれない。

「こんなトコで何やってんのよ、あんたは」
「おう、娘っ子」
「ん、ルイズ?」
 ふと視線を戻すと、目の前にルイズが立っていた。
 優雅なドレスに身を包んでいても、腰に手を当ててジト目で睨むその表情はいつもの彼女だ。
 こうして改めて近くで見ると、顔色の悪さを化粧で誤魔化しているのが丸解りで何だかちょっと可笑しい。

「なに笑ってんのよ」
「ううん、何でもない。ドレス、似合ってるよ」
「当然よ。公爵家の娘を何だと思ってるの?」
「馬子にも衣装だよな」
「クロード、そのアンポンタンソード寄越しなさい」
「力みすぎて肩を痛めないようにね」
「すいません調子こいてました許してごめんなさい」

 礼儀知らずのインテリジェンスソードをとりあえず黙らせ、
 フンと鼻を鳴らしてルイズはクロードの隣に腰を下ろす。

「どーせあんたのことだから、ダンスなんか出来ないって逃げてきたんでしょ」
「あ、あはは……」
「おめーが言うかね、娘っ子。さっきから膝が笑いっぱなしじゃねーか」
「う、うっさいわね! ちょっとワインに酔っただけよ!」
「あれ、ルイズ、料理に手を付けてたっけ?」
「いちいちそんなとこまで見てるんじゃないーッ!!」
「ちょ、声が大きいってば!」

 クロードの指摘に思わずルイズは自分の口を押さえるが、
 どうやら誰も舞踏会に夢中で、さらに離れということもあって見咎める者はいなかったようだ。
 ほっと胸を撫で下ろす二人。


「……やっぱり、帰りたい?」
 しばしの沈黙のあと、珍しくしおらしく尋ねるルイズ。

「……どうなんだろう。正直言って、ここの生活も悪くないと思い始めてる」
 クロードは星空を見上げて答える。

 それを聞いたルイズの表情が明るくなるのを横目で認め、少し胸が痛んだ。
 今の自分の言葉に嘘は無い。
 だが、それがクロードがハルケギニアに留まり続けることの保証にはなりえない。

 捜索隊に発見されれば、おそらく必要な連絡事項を伝えた上で転送され、そのまま地球に帰ることになるのだろう。
 ここに来たときと同様に、ここを去ることにもクロードの意思が介在する余地は無い。
 果たしてそれが3日後なのか、1ヵ月後なのか、10年後なのか。
 それを宣告するのが懐に入った小さな通信機というのも、今思えば不思議な気分がする。
 地球にいた頃はごく普通のことだったはずなのに。

「そういえば、あんたってよく星を見てるわよね」
「え、そうかな?」
 ルイズの指摘に、クロードは意外そうに目を丸くする。

「そうよ。それに、そんな風に周りを見ないでに考え事することも、ね」
 そう言うと、やにわにルイズは立ち上がってビシィッ! とクロードの鼻先に指を突きつける。
 突然の展開とプレッシャーに、思わずどぎまぎするクロード。

「ル、ルイズ……?」
「あのね、クロード。この際主人として言わせて貰うけど、
 そんな風に空ばっかり見て、一人で考え込むのは止めなさい。
 私はあなたの主なんだから、少しくらいは、その……
 そう! ほ、ほんの少しくらいなら、アテにしても構わないんだから!
 でなきゃ、私が頼りにならない、駄目な主人みたいじゃない」

 所々で言葉に詰まりながらも、一息に言い切るルイズ。
 少しくらいは、という部分を必要以上に強調しているように聞こえたのは気のせいか。
 変に格好を付けすぎたせいか、ちょっぴり息が上がっている。


「……うん。ありがとう、ルイズ」
 感謝の言葉が、自然に口から零れ出た。
 声が少し震えていたかもしれない。

 それはとても不器用だったけれど、それは紛れも無く自分に向けられた暖かな感情。
 真っ直ぐすぎる愛情ばかりを受け続けてきたせいか、その不器用さがむしろ心地良い。
 大きく息を吸いこむ。言葉が胸に沁みていく。満たされてゆく。
 気を抜いたら、うっかり感極まって泣いてしまいそうだ。

「か、勘違いするんじゃないわよ!
 主が使い魔の面倒を見るのは当然のことでしょっ!」
「……そのくらいこっち向いて言えっつーの」
 デルフの指摘通り、あからさまに視線を逸らして言い放つルイズ。
 その顔色は夜の帳と化粧に阻まれてよく見えない。

「あんたもいちいちうっさいのよ、刃無しのくせに!」
「刃は無ぇけど舌は回るってか?」
「誰が上手いこと言えってのよ!」
「まあまあ、ルイズも落ち着いて。デルフもあんまり余計なこと言うなよな」
 再び始まる一人と一本の罵りあい。
 蚊帳の外に放り出されたクロードは苦笑して宥めるばかり。


 クロードはまだ、気付いていない。
 ルイズがクロードのことを知らないのと同じに、クロードもルイズのことを知らないことに。
 自分のことを知ってほしいのならば、相手のことを知らなければならない。

 そしてそのとき、きっと気付くだろう。
 まるで鏡合わせの絵のように、自分たちがとてもよく似た存在であることに。




「ねえ、ルイズ」
「何よ、もう!」
 デルフの挑発で機嫌は絶賛急降下中、眉間に皺を寄せたルイズにクロードは問う。




「もしも、僕があの空の星のどれかから来たと言ったら……どうする?」

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