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  • サイヤの使い魔-17

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

サイヤの使い魔-17

最終更新:2010年01月04日 19:41

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  • サイヤの使い魔


地平線から登ってきた太陽が、夜のうちに冷やされた大気へと地面が放出した霧状の水分をきらきらと照らしている。
朝もやに包まれたトリステイン魔法学院の馬小屋には人気が無く、鼻腔から白い息を吐き出す馬やグリフォンらの他には、人間が2人いるだけだ。
そのうちの1人、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが口を開いた。

「ゴクウ、きつくない?」
「大丈夫だ。けどちょっと左に偏ってんな」
「わかった。調整するわ」

ルイズは、馬小屋から失敬した馬具を分解して、革紐の部分を悟空の身体に縛り付けていた。
アンリエッタから仰せつかった任務の目的地、アルビオンは浮遊大陸である。
通常の手段で行くとなると、まず港町ラ・ロシェールに行き、そこからアルビオン行きの定期便に乗り換える必要がある。
しかし、ラ・ロシェールまでは馬に乗って行っても優に2日はかかる上に、定期便もアルビオンがトリステインに最も近く時期でないと出港しない。
一刻も早くアンリエッタの悩みを解決したいルイズは、そんな悠長な手段でアルビオンに行く気は更々無かった。
何といっても、自分には悟空がいる。
タバサの風竜をも上回る速度で大空を自由自在に翔ける彼に乗っていった方が余程早い。
そのため、悟空の背中に自分を括り付けて飛べるよう、あれこれ試行錯誤しているのだった。

「今度はどう?」
「良さそうだ」

悟空が分解してできた金具の余りをひとつ摘み上げ、両腕の付け根をぐるりと回すようにして通された革紐を胸の前まで手繰り寄せ、金具を指先で押し潰すようにして2本の紐を繋ぐジョイントに加工した。
それを確認すると、ルイズはサドルホルダーを悟空の背中側に取り付けた。適当な金具で仮止めし、悟空にずり落ちないよう金具を締め上げて固定させる。
ルイズは頭絡を取ると、輪になっている部分に両腕を滑り込ませ、手綱の余った部分を悟空と自分に何度か巻きつけ、飛行中に体勢がずれないよう数箇所で縛った。
グローブをはめ、頭絡とサドルホルダーを余った金具で固定し、最後にデルフリンガーを悟空の身体に袈裟懸けにすると、出発準備が整った。
デルフリンガーを胸の前に抱え、不恰好な負ぶい紐でルイズを背負ったような格好である。

「浮いてみて」

悟空が舞空術で地面と平行に浮くと、ルイズはちょうど悟空の背中に腹ばいに寝そべる体勢になった。
がっちり身体が固定されていることを確認すると、ルイズは悟空の脇の下から手を通し、悟空の胸の下にある革紐を掴んだ。
ついでに悟空の背に顔を埋め、使い魔の匂いを胸いっぱいに吸い込む。

「んふ~」

無意識のうちにルイズの頬がほころんだ。本能的に頬を悟空の背にすりすりする。

「おい、くすぐってえよ」
「あ…、ご、ごめん」我に返ったルイズの顔が真っ赤に染まった。「…じゅ、準備できたわ」
「よーし、じゃ、行くぞ!」

浮遊大陸アルビオンを目指して、悟空とルイズは飛び立った。



馬小屋に係留していたグリフォンにワルドが跨ったのは、それから20分後の事だった。
魔法学院を一望できる高さまで飛び上がると、ルイズを捜し求めて周囲をぐるぐると旋回する。
しかし、何処を探してもルイズの姿が見当たらない。
まだ部屋に居るのだろうかと、サイレントでグリフォンの飛翔音を消し、無礼を承知で彼女の部屋を覗き込むが、部屋はもぬけの殻だった。
再び馬小屋に戻り、馬の数が減っていないか確認する。馬は減っていないようだったが、代わりに分解されたと思われる馬具の残骸が落ちているのに彼は気付いた。
グリフォンから降りて金具の一つを拾い上げ、これがルイズと何か関係するのだろうかと考えていると、生徒が1人凄い勢いで走ってきた。
ワルドは昨日、品評会でその生徒を見たのを思い出した。確かギーシュ・ド・グラモンとかいう名だ。
グラモン家は戦場で何度か見たことがある。いつも実力不相応な戦力を率いては、見栄えを優先した戦陣を敷き、それなりの戦果を挙げてはいた。
ただ、どう考えても金の使い方を間違ってるとしかワルドには思えなかった。自分なら、もっと安上がりに同等の結果を出せる。
とはいえ、金の払いはいいので、傭兵たちからの評判はそう悪くなかった。実際、ワルドもグリフォン隊を率いる前に一度グラモン元帥の元で働いた事がある。
その時の報酬は、今の地位についた彼の給料――役職手当を含む――を若干上回っていた。
あんなに羽振りが良くて、よくもまあれだけの領地でやっていけるものだとその額を数え終わったワルドはその時舌を巻いた。

「はあっ、はあっ……、…くそ、遅かった…」
「おはよう。どうかしたのかね?」
「こ、これは…、子爵、どの……」相手がワルドだと気付いたギーシュは、息が上がっているのも構わず、敬礼の動作を取った。
「休んでくれ給え」形式的に敬礼を返したものの、ワルドはすぐに相好を崩した。「もしや、ルイズの事かね?」
「そうです。ぼくの使い魔が彼女らを見たので、急いで馳せ参じたのですが……」
「彼女ら、だって?」
「使い魔も一緒です。彼女は、使い魔に乗って飛んで行きました」
「確か、彼女の使い魔は…」
「ソンゴクウ、という……」ギーシュは言いよどんだ。「…平民です。生徒の中には『天使』という者もいますが」

ワルドは昔読んだ『イーヴァルディの勇者』を思い出した。
その本に出てくる主人公の頭にも、光る輪が浮いていた気がする。そしてその本で主人公は『天使』と呼ばれる存在だった。
それが何を指すのかワルドには判らなかったが、後にその本が焚書の憂き目に遭った版だという事を知ると、恐らくブリミル教の信奉者にとって目の上の瘤となる描写があったのだろうと彼は結論付けた。

「随分と古い表現だな。昔読んだ本に、そんな事が書いてあった気がする」
「『イーヴァルディの勇者』ですか?」ギーシュは微笑んだ。「貴方のような方が、あんな御伽噺をご存知とは思いませんでした」
「誰にだって子供時代はあるさ。それより、ルイズの事だが、何で君がそれを知っている?」
「ぼくのヴェルダンデが目撃したんです」
「君の…誰だって?」

ギーシュは足で地面を数回叩いた。すると、叩いた場所の地面が盛り上がり、やがて小さい熊ほどもある大きさのジャイアントモールが姿を現した。
ふにゃっと表情をだらしなく緩めたギーシュがモグラの傍らに膝をつき、ほおずりしながらモグラの喉元を撫でさすった。
まるで○ツゴロウさんだ。

「よーしよしよしよしよしいい子だヴェルダンデ! ああ、ぼくの可愛いヴェルダンデ! やはり君は最高の使い魔だあーッ!」
「…………」
「ごほーびをやろう! よくできたごほーびだ! どばどばミミズ2匹でいいかい?」

モグモグモグ、とヴェルダンデと呼ばれたモグラが鼻を鳴らす。

「3匹か? どばどばミミズ3匹欲しいのか! 3匹! このいやしんぼめッ!」
「…あの………」
「いいだろう3匹やるぞ! レッツゴー3匹!」
「おーい……」

懐から太さが2サントはありそうな巨大なミミズを取り出すと、ギーシュはそれを宙に放った。
ヴェルダンデが図体に似合わぬ俊敏さで飛び上がり、空中で全てのミミズを一息で咥える。
着地と同時にねちょねちょと咀嚼するヴェルダンデに、再びギーシュが擦り寄った。

「よーしよしよしよしよしよし! 立派に取れたぞヴェルダンデ!!」

再びモグラの喉元をナデナデし始めたギーシュに、ワルドは無言で杖を抜くと、軽いエア・ハンマーをかました。

「ぶぎぉッ!?」
「そろそろ本題に入りたいのだが」
「はっ、申し訳ありません」



「…なるほど。では私は相当出遅れてしまったようだな」

ギーシュを介してヴェルダンデから一部始終を聞いたワルドは、再びグリフォンに跨った。
拍車をかけ、グリフォンが一声鳴いて学院の門の方向へ向き直ると、ギーシュが遅れじと追いすがった。

「子爵! ぼくも連れて行って下さい!」
「君を?」
「アンリエッタ姫から仰せつかった任務の事でしょう?」
「何の事だね?」
「隠し立てする必要はありません。ぼくも昨夜、ルイズやアンリエッタ姫と一緒にいました」

ワルドは考えた。アンリエッタ姫からは、この貴族の少年が同行するとは聞かされていない。
かといって、今から姫の所に行って問い質すわけにも行かない。そんな事をしている間にも、ルイズとその使い魔はアルビオンに刻一刻と近づきつつある。
とりあえず連れて行っても邪魔にはならないだろう。いざとなったら捨てればいいだけの話だ。

「……なるほど。そういう事なら一緒に行こう。だが残念ながら僕のグリフォンは一人乗りでね。君には馬に乗って行ってもらわなくてはならない」
「ご安心を! 乗馬には自信があります!」
「いやそういう問題じゃない。僕のグリフォンとそこいらの馬とじゃ、航続力に差があり過ぎると言いたいんだ」
「…ぬ、ぬう……」
「僕は一刻も早く2人に追いつきたい」
「そういう事なら、考えがありますわ」

不意に、頭上から声がした。
ワルドとギーシュがその方向を仰ぎ見ると、青い風竜に乗った燃えるような赤毛と透き通る水のような青毛の生徒がこちらを見下ろしていた。
キュルケとタバサである。

「キュルケじゃないか! 何でここに!?」
「あんたと同じよ。ルイズとゴクウが何かやっていたのを見たから、急いでタバサを叩き起こしてやって来たのよ」

結局間に合わなかったけどね、とキュルケは手のひらを上にして肩をすくめた。
いつもなら、キュルケの頼みとあれば自分の着衣など二の次で協力してくれるタバサが、悟空絡みだと知るや、自分の身支度が済むまでは頑としてシルフィードを呼ぼうとしなかったためだ。
更なる闖入者の出現に、ワルドは自分のペースが崩されていくのを感じた。何か、こいつらを都合よく置き去りにする手段はないものか、と熟考する。
やがて一つのアイデアが浮かんだ。
ラ・ロシェールで待機させている『偏在』に、足止めのための傭兵を雇って送らせる。
幸い、ラ・ロシェールで傭兵に事欠くことはない。とりわけ、ここ最近はアルビオンの王統派に就いていた連中が、雇い主の敗北によって職にあぶれ始めている。
それでも駄目なら、当初の滞在予定地であったラ・ロシェールに一旦全員を集めておき、そこをマチルダに襲わせて時間稼ぎをさせよう。
ワルドは『偏在』に「思令」を送った。
少々回り道になるかもしれないが、ルイズ達だってアルビオンに辿りつくまでには数日かかる。
それに、ラ・ロシェールはアルビオンに行く上で――空から行くのではない限り――地理的にどうしても避けては通れない町だ。上手く行けば、合流できるかもしれない。
くいくい、とマントを引っ張られる感覚に、ワルドは我に返った。
ヴェルダンデが、ワルドのマントを引っ張って注意を引いていた。ギーシュ達がこちらを見ている。

「子爵?」
「あ、ああ、すまない、考え事をしていた。何だい?」
「ぼくはタバサの使い魔に乗って、『彼女らと一緒に』行く事になりました。同行を許可願います」
「それは構わない。確かに、風竜なら僕のグリフォンに遅れを取ることもないだろうね」

ギーシュがヴェルダンデに擦り寄り、涙と鼻水を垂らしながら別れを惜しむ。シルフィードに乗っていく以上、ヴェルダンデは一緒に連れて行けない。
ルイズに遅れること30分、ワルド達一行がトリステイン魔法学院を後にした。



アンリエッタは出発する一行を学院長室の窓から見つめていた。
出発早々、早くも足並みが揃っていない。しかも余計な荷物付きときた。
あの3人の身柄と実力はオスマン氏が保証してくれた。なるほど、ルイズと一緒にあのフーケを捕らえた生徒たちとあれば、戦力として多少は心強い。
だが、任務の目的は戦う事ではない。隠密裏に手紙を回収する事だ。
派手に立ちまわってしまい、王族達に目をつけられてしまってはたまったものではない。
そして、そんなアンリエッタの頭を更に悩ませる報告が、コルベールによってもたらされた。
捕らえた筈のフーケが、脱獄したというのだ。
取り乱し、禿頭を汗で光らせるコルベールとは対照的に泰然自若としたオスマン氏が、アンリエッタには羨ましく感じられた。

「大丈夫かしら、本当に……」
「既に杖は振られたのですぞ。我々にできる事は、待つ事だけ。違いますか?」
「そうですが……」彼女の心中を察したかのようなオスマンの問いかけに、アンリエッタの顔に浮かぶ憂いの色が濃くなった。
「なあに、彼ならば、道中どんな困難があろうとも、やってくれますでな」
「彼とは…?」
「ミス・ヴァリエールの使い魔。…姫は、始祖ブリミルの伝説をご存知かな?」
「通り一辺のことなら知っていますが……」
「では、『ガンダールヴ』のくだりはご存知か?」オスマン氏がにっこりと笑った。
「始祖ブリミルが用いた、最強の使い魔の事? 確かにルイズの使い魔は力がありそうですが、だからといって彼が…?」
「いやなに」

おほん、とオスマン氏は咳払いをした。
『ガンダールヴ』の事は自分の他には数えるほどしか知るものはいない。アンリエッタが信用できない訳ではないが、まだ王室のものに話すのは早い。
少々喋り過ぎたとオスマン氏は思った。

「とにかく彼は『ガンダールヴ』並みには扱えると、そういうことですな」
「はあ」
「それにここだけの話、彼はどうも異世界から来たようなのです」
「異世界?」
「そうですじゃ。ハルケギニアではない、どこか。『ここ』ではない、どこか。
 そこからやってきた彼ならばやってくれると、この老いぼれは信じておりますでな。
 余裕の態度も、その所為なのですじゃ」
「そのような世界があるのですか……」

アンリエッタは、遠くを見るような目になった。
異世界。何とも不思議な魅力に満ちた響きがある。
(そこでは魅力的な殿方同士がくんずほぐれつイヤンバカンそこはアッー!な世界だったり……。うふ、うふふふふふ…………)
アンリエッタの妄想力が10上がった。
アンリエッタの腐女子度が17上がった。
アンリエッタの威厳度が3下がった。



「見えてきたわ。あれがアルビオンよ」
「へーっ、でっけえなぁー!」

見渡す限りの白い雲海。右を向いても左を向いても真っ白けっけじゃござんせんか。
時おり見える切れ目の向こうに、浮遊大陸アルビオンが姿を現した。
巨大な島だ。それが、文字通り空中に浮かんでいる。

「驚いた?」
「ああ、オラのいた所にも似たようなのはあったけど、こんなにでっけえのは初めて見たぞ」
「浮遊大陸アルビオン。ああやって、空中を浮遊して、主に大洋の上をさ迷っているわ。
 でも、月に何度か、ハルケギニアの上にやってくる。大きさはトリステインの国土ほどもあるわ。通称『白の国』」
「よく知ってんなあ」
「前に、姉様たちと旅行で来た事があるのよ。だからここの地理には明るいわ」

悟空はアルビオンの上方へと移動した。陸地の広さから、神様の神殿とは比べ物にならないサイズである事が見て取れる。
ただし、神殿はカリン塔から如意棒を用いてこの世と接続しない限り、普通に飛んでいっても跳ね返されてしまい、辿りつくことはできない。
そもそもあの神殿は単に浮力で浮いている訳ではないので、このアルビオンとは比較のしようがなかった。

「それで、どうすんだ?」
「とりあえず王党派に接触しないとね。でも問題はそれをどうやるかなんだけど……」

その時、何かに気付いた悟空が再び移動を始めた。
大陸の外周を海岸線に沿って回っていく。

「どうしたの?」
「あっちの方から変な音が聞こえんだ」
「変な音……? …あ、本当だ」

確かに悟空の言う通り、時おり地鳴りのような音が聞こえてくる。
この先には何があったっけ、と考えたルイズは、程無くしてそれがニューカッスル城である事に気付いた。
アンリエッタによれば、ウェールズ皇太子はあの城の付近に陣を構えているらしい。
嫌な予感がする。
やがてニューカッスル城が目視できる範囲に近づいて来たとき、その音の原因を知ったルイズは息を呑んだ。
巨大な船が、大陸から突き出た岬の突端にあるニューカッスル城目掛けて砲撃を加えている。
帆を何枚もはためかせ、無数の大砲が舷側から覗いており、艦上には竜騎兵が徒党を組んで舞っていた。
再び一斉射。夥しい量の火薬を瞬時に消費するため、大気がビリビリと震え、顔面に見えない壁がぶつかってくるような錯覚を覚える。

「妙だな…大して効いてねえみてえだ」
「え?」

放出された熱に当てられて火照った顔を手のひらで拭ったルイズは、悟空の言葉でニューカッスル城を見た。
確かに悟空の言う通り、一斉射の割には被害が軽いように見える。
城壁や尖塔の頂点など、戦略的にあまり意味のない所ばかりを狙っているように思える。何処にも着弾せず、空しく空を切って行く弾もあった。

「そうね…。もしかしたら威嚇のつもりなのかもしれないわ」
「あの船に行ってみるか?」
「……いえ、やめましょう。もしかしたら貴族派の連中かもしれないし」

ルイズの予感は当たっていた。
この船の名は<ロイヤル・ソヴェリン>という。艦隊登録番号NCC-73811。ソヴェリン級巡洋艦の1号艦で、かつてのアルビオン王国艦隊旗艦だった。
それが今は、<レキシントン>と名を変え、艦隊登録番号もNCC-61832に書き変えられ、貴族派の力の象徴としてその身を大空に誇示している。
と、悟空の腹が鳴った。

「ルイズ~、オラ、腹減った」

そういえば、起きてから何も食べていない。
言われて初めて、ルイズは自身も空腹を覚えている事に気付いた。

「もう少し我慢しなさい。手紙を皇太子に渡して、姫さまの手紙を貰えば後でいくらでも…」

ぐう。
今のはルイズの腹の虫だ。

「…………」
「…わ、わかったわよ! わたしもお腹空いてるのは認めるからそんな道端に捨てられた哀れな子犬のような目で見ないで!!
 しょうがないわね、は、腹が減っては戦ができぬとも言うし…。ひとまず降りて。近くにラ・ロシェールの町があるから、そこで何か食べましょう」



魔法学院を出て以来、ワルドはグリフォンを疾駆させっ放しであった。
随伴するギーシュ達が乗っているのが風竜だったのは僥倖だった。馬なら、とっくの昔に置き去りにされている。
先程『偏在』から、マチルダが無事に傭兵を雇ったと報告を受けた。二個小隊分の人数を、しかも言い値でだったので流石に値が張ったが、致し方あるまい。
ひとまず、片方をラ・ロシェールの入り口付近の峡谷に待機させておく。
あの辺りの崖は高い。風竜に乗っていても、谷底を縫うように移動させていれば上からの攻撃には対処できないだろう。
今のペースで行けば、夕刻にはラ・ロシェールに到達できそうだ。

「ん?」

その時、再び『偏在』から報告が入った。
内容を聞いたワルドは、驚きのあまりグリフォンから転げ落ちそうになった。
ルイズと使い魔が、ラ・ロシェールに現れたというのだ。
馬鹿な。いくら何でも速過ぎる。
ワルドは地面を見た。伸びた影の長さから推測するに、まだ昼飯時にもなっていない。
自分の風竜でさえ、こんなにも短時間でトリステインからラ・ロシェールまで飛んで行くことはできない。
昨日、あれほど心構えをしていたにも関わらず、未だにルイズの使い魔の能力を過少評価していた事を思い知ったワルドは身震いした。
何という男だ。常にこちらの予想の数手先を行っている。あの使い魔については、どんなに過大評価してもし過ぎる事はないようだ。
頭の中で練っていたプランに変更を加える。今ある手駒を最大限に活用し、最も有効と思える手を見出さなくてはならない。
こういった事はワルドの専門外だったが、今更悔やんでも仕方ない。
ワルドは、『偏在』に再び「思令」を出した。



ラ・ロシェールの一角にある居酒屋『金の酒樽亭』。
その名の通り、酒樽を模した看板と、いつも喧嘩によって壊れた椅子の残骸が、入り口の扉の隣にうず高く積み上げられているのが目印だ。
中はいつも、傭兵や、一見してならず者と思われる風体の連中でごった返している。
特に最近は、内戦状態のアルビオンから帰ってきた傭兵達で満員御礼であった。
そして、その酒場の隅にある席に、この場に似つかわしくない二人組がいた。
一人は長身の男で、白い仮面を着け、全身を黒いマントで覆っている。
もう一人は女で、目深に被ったフードにより表情はわからないが、そこから覗く顔の下半分だけでもかなりの美女である事が見て取れる。
女はフーケであった。そして相対する男は、彼女を脱獄させた張本人である。
男が仮面を外した。その下から覗く素顔を初めて見たフーケは、ほう、と感嘆の息を漏らした。

「あんた、意外と美丈夫じゃないか」
「計画が変わった」

男はワルドだった。正確には、ワルドの『偏在』だった。

「何があったんだい?」
「ルイズとその使い魔が、この町に来ている」
「ごぶ!」

フーケは口に含んだエールを吹いた。炭酸が鼻腔を刺激する。痛い。
向かい合って座っていたために、飛沫を顔面に浴びたワルド(偏在)は、無言で懐からハンカチを取り出し、顔を拭った。

「汚いな」
「しゃがますね!」ついアルビオン訛りが口をついて出る。「…予定より随分と早いじゃないか」
「手違いがあった。あの2人は一足先にトリステインを出発していたらしい」
「それにしたって、この早さは尋常じゃないよ」

そこまで口にしたところで、フーケはあの使い魔の能力を思い出した。
いくら逃げても、フーケの向かう先に必ず回り込んでくる超スピード。
例えフライを唱えていたとしても、詠唱混みであの速度で動き回る事は不可能に近い。

「…で、どうするんだい?」
「先手を取って迎えに行く。土くれ、貴様も一緒に来い」
「わたしも?」
「足止めのためだ。世間話でもして気を引け。貴様は今からこの私の保護観察下に置かれている事にする」
「傭兵はどうするのさ?」
「そっちの計画は変わらん。いざとなったら頃合を見計らって始末してしまえばいい」
「……しょうがないねえ」

席を立ったワルド(偏在)のあとをついて歩きながら、フーケは考える。
(こいつ、平静を装っていながら意外と行き当たりばったりで動いてんじゃないだろね?)
悲しい事に、その考えは正しかった。






NGシーン

ルイズの予感は当たっていた。
この船の名は<ロイヤル・ソヴェリン>という。艦隊登録番号NCC-73811。ソヴェリン級巡洋艦の1号艦で、かつてのアルビオン王国艦隊旗艦だった。
それが今は、<エンタープライズ>と名を変え、艦隊登録番号もNCC-1701-Eに書き変えられ、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、
人類未踏のサハラへ勇敢に航海している。

ルイズ「って作品変わってるし!?」

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