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  • 鋼の使い魔-21

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

鋼の使い魔-21

最終更新:2008年08月15日 03:29

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 降伏勧告の時限が迫るニューカッスルの地下。
隠し港は少なくない数の非戦闘員を脱出させる『イーグル』号、『マリー・ガラント』号へ人と物を載せるべくごった返していた。
 特に『マリー・ガラント』号はトリステイン船籍であるため、避難民の中でもトリステインに伝手のあるものが多く乗り込んでいた。
船の所持者は居なくなってしまったが、運がよければ無事に国外に出ることができるだろう。
 ウェールズの計らいで不意の客人たちのためにも席が用意されていたが、うち二人は用があって、そこには居ない。
 そして残る一人、ギュスターヴの姿が……そこにはなかった。



 『ギュス対ワルド』



 ニューカッスル城内に作られた、ブリミル教の礼拝堂の中で、ウェールズは待っていた。
 礼拝堂とはいえ、そこは王族の所有する城である。天井には煌くような巨大なシャンデリアが吊られている。
 ウェールズの格好は礼服。今ここで結婚式を挙げる二人の門出を祝うべき正装である。
 勿論、式が終われば二人の脱出を見送って後、戦場となっている陣にとって返すつもりだった。
 何事もないならば。

 礼拝堂に安置された始祖の像へと伸びる絨毯の上を、ルイズとワルドの二人が腕を組んで歩いていく。
 ルイズはウェールズより借り受けた花嫁衣裳を身に着けて居るが、表情は冴えない。昨晩は倒れる様に眠り、今朝もワルドに起こされてからもずっとこの調子だった。
 そんなルイズを知ってか知らずか、ワルドはルイズを優しくリードしながら始祖像の前で待つウェールズの前に立った。
「では、式を始める」
 厳かに言ったウェールズはワルドを見た。
「新郎、子爵ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。汝は始祖ブリミルの名において、このものを敬い、愛し、そして妻とすることを誓うか?」
 その手の杖を胸に掲げ、ワルドはわずかに緊張が乗った声で答える。
「誓います」
 続いてウェールズはルイズに向かい、同じように文句を繰り返した。
「新婦、ラ・ヴァリエール公爵三女…」

 ルイズの思考はどこか遠かった。今この場の結婚式すら、まるで他人の出来事のように思えた。

 どうして今、結婚式をするのだろう?
 ワルドと結婚するのは、多分、やぶさかじゃない。
 ウェールズ殿下の媒酌で式を挙げるのも、悪くない。
 でも、どうしてだろう?
 私の中の何処からか、『今は駄目』って言っているような気がしてならない。
 どうして駄目?
 誰かがいないから?
 誰?お父様やお母様?お姉様たち?キュルケやタバサ?もしかして姫殿下?
 誰も違うような気がする。
 どうして?



「新婦?」
 ウェールズの問いかけにはじめてルイズは顔を上げた。
「緊張してるのかい?」
 そう言ってワルドは笑いかけた。その様は何処までも、優しい。



(ワルドは好きと言ってくれたのか?)



「では、改めて。汝は始祖ブリミルの名においてこのものを敬い、愛し、そして夫とすることを誓うか?」
 ウェールズの言葉の後に広がる数拍の静寂が過ぎる。
 そしてルイズは静かに、首を横に振った。
「ルイズ?」
 顔を上げたルイズはワルドに答える。
「ごめんなさい。ワルド」
「何を言っているんだい?」
「貴方が嫌いではないの。だけど、貴方が本当に私を愛してくれているのか、私はわからないわ」
「緊張しているだけさ。深呼吸して、気分を落ち着ければ」
「そういう問題じゃないの。ごめんなさい。今、貴方と結婚できないわ」
 ウェールズはルイズの様子が変わったことを見抜いた。
「新婦はこの結婚を望まぬか」
「はい。お二人には大変失礼をいたす事になりますが、私は今、この結婚を望みません」
 立ち並ぶ二人の男に浮かぶ表情はそれぞれだ。ウェールズは静かに首肯した。
 ワルドは驚きがありありと顔に浮かび、ルイズの肩を両手で掴んだ。
「ルイズ。君は緊張しているだけだ。僕との結婚を拒むなんて」
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。でも、でも今は駄目。今の私は…」
 ルイズはワルドの顔を見た時、どこかで深い後悔を覚えた。
 見えたワルドは険しい顔で、飢えた犬が肉を追いかける時に見せる獰猛さをはらんでいた。
「ルイズ!僕は、君とともに世界を!世界を手に入れるんだ!その為にも君が必要なんだ!」
 ルイズは慄いてワルドを振り切り、後ずさった。

「そ、そんなの…私は要らないわ」
「僕には必要なんだ!君の力が!君の秘められた能力が!」
「そんなの、私には無いわ」
 両手を広げてワルドが叫ぶ。
「君は気付いてないだけだ!君の秘められた力は、始祖に匹敵する奇跡を呼べる!嘗て誰もたどり着く事が出来なかった聖地を手に入れることが出来る力なんだ!」
 恐怖で顔を引きつらせるルイズとの間に、ウェールズが割って入りワルドを押さえた。
「もう辞めたまえ子爵!ラ・ヴァリエール嬢にこれ以上の狼藉、この私が許さん!」
「黙っておれ!」
 ワルドがウェールズを突き飛ばす。ウェールズの体が浮いて傍の机をなぎ倒して落ちた。
 ルイズはその様に明確な恐怖を覚えて、尚も後ずさった。
 ワルドはじりじりとルイズに迫っていく。
「さぁ、ルイズ。僕と結婚してくれ。僕と君の力で、世界を、聖地を、全てを手に入れるんだよ」
「私にはそんな力は無いわ。四属性ですらない私にそんな力は無いし、世界も聖地も興味はないわ」
「君は気付いていないだけなんだよ!君の力は」
「もういい!何よさっきから力ちからって。そんな理由で結婚できるわけないわ!こんな侮辱をうけるなんて。ワルド、貴方を見損なったわ!」
 組み付こうと手を伸ばすワルドを、横から再び起き上がったウェールズが飛びついて突き飛ばした。
「それ以上の狼藉は僕の魔法が君の体を八つ裂きにするぞ、子爵」
 殺意の篭ったウェールズの杖先が向けられ、ワルドはようやく二人から距離をとった。

「こうまで言ってもだめなんて。つれないな、僕のルイズ」
 優しげにワルドは言ったが、もうその言葉をルイズは聞く気になんてなれなかった。
「誰が貴方のルイズよ!絶対に貴方と結婚なんてしないわ!」
 ルイズの眼が燃える。それは己を燃やす炎だ。怠惰な昨日までの己を燃やすための。
 こんな奴に寄りかかろうとしていた自分が憎らしい、という意思が入っている。
 そしてそんなルイズの意思を汲み取れる男が、たった一人。
 応えた。


「それが聞きたかったぞ。ルイズ」


 礼拝堂を包むように聞こえる、誰かの声。
 当然のようにルイズは気付いた。パッとその表情に光が差す。
「ギュスターヴ!」

 出所不明のギュスターヴの声はワルドに向けられる。
「さて、ワルド。少なくとも俺の主人だ。狼藉の報復はさせてもらうぞ」
「どこだ!どこにいる?ガンダールヴ!」
 ルイズを背に負いながらウェールズがじりじりとワルドから遠ざかっていく中、ワルドはどこかに潜んでいるだろうギュスターヴに向かって叫んだ。
「どこにいる!!」
 叫んだ次の瞬間、バチンと金属が切断される音が鳴り、天井を飾っていたはずのシャンデリが落ちた。
「!!」
 シャンデリアは落ちながら天井と繋がる飾り綱をブチブチと引きちぎり地面と激突する。飾り綱が蛇のように暴れ、並べられている椅子を薙ぎ、小窓が割れる。
 ガラスやフレームの砕ける音にワルドが慄いて身を屈めた。シャンデリアはちょうど遠ざかったウェールズ、ルイズとワルドの間に落ちたのだ。
「な?!」
 眼を開いたワルドはその光景に思わず飛びのいた。
「少々派手な登場になってしまったかな…えぇ?子爵」
 砕け散ったガラスを踏みしめて、ギュスターヴが抜き身のデルフを手に立っていた。


 果たして、なぜギュスターヴはこの場に立っているのか。
 ギュスターヴは昨晩、ルイズが寝付くのを見てから夜遅くウェールズを訪ねた。
 そしてウェールズに主人の身を守る為、礼拝堂で行われる結婚式の時に身を隠しておく場所を用意してもらったのだ。
 ワルドへの不審をチラつかせたものの、ウェールズ自身は半信半疑ではあった。
 しかしルイズを前にしての豹変を見て、ウェールズは己の見解の浅さを思い知ったのだった。



「き、さ、ま」
 ガチガチと歯が鳴りそうなほど、ワルドは目の前の不敵な男を睨んだ。
「どうした?あまりの衝撃に声も出ないか?それとも、お目当てのお宝が手から遠ざかって狼狽しているのか」
 そういわれて初めてワルドは、ルイズとウェールズが手の届かぬ礼拝堂の反対側に移動した事を理解した。
「貴様、なぜそれを」
「何のことだ?」
 得心がいったらしいギュスターヴは、少し離れた場所に居るルイズにも聞こえるようにはっきりと話した。
「ラ・ロシェールの賊、宿を襲ったフーケ、桟橋の仮面の男…すべてお前の差し金、だろう?」
「そんな?!」
 ルイズの悲壮な叫びが男達を貫いた。


「そうさ」
 嗤うワルド。その眼は腐った魚のように濁っている。
「どうやら、伏せ札はすべて見られてしまったらしい。これ以上虚飾する必要も、ない」
 ククククク、と噛み殺す様に、嗤った。
「僕はあの無能な姫より任務を与えられた時から、この旅で三つの収穫を得るはずだった。
一つは、ルイズ、お前だ」
 ワルドはシャンデリアの後方に居るルイズを指差す。
「誰があんたになんか!」
「そう、残念だ」
 ちっちっちと指を振るワルド。
「しかし、あとの二つは手に入れさせてもらう」
「お前は『君のポケットにある、アンリエッタの手紙をもらう』という」
「君のポケットにある、アンリエッタの手紙をもらう…何?」
 割り込まれたギュスターヴの声に振り向けば、今度はギュスターヴが笑っていた。顔を抑えて下らない世話話で笑うように、笑っている。
「もう一つも当ててやる。ウェールズ王太子の首だ。今なら新鮮な首を持って、貴族派の大将の元にはせ参じる事ができるからな」
「…忌々しい。使い魔の分際で」
 笑いながらもギュスターヴはデルフを構えた。
「どうした。自分で言ったのだろう『伏せ札はすべてばれた』と。手前の言葉くらい覚えて置けよ、若造」
「貴様ぁぁぁ!」
 激昂するワルドから叩き込まれる『エア・ハンマー』。間合いが狭く、ギュスターヴはとっさに剣で受ける。その体が吹き飛んでシャンデリアに叩き付けられた。
「ぐぅ!」
「どうしたガンダールヴ。威勢がいい割に所詮、そんなものか」
「ギュスターヴ!」
 砕けるシャンデリアの音がルイズに恐怖を与える。
 握られたデルフが騒ぐ。
「おおー、思い出したぜ」
「こんな時に無駄話は出来ないぞデルフ」
 のっそりとシャンデリアから立ち上がるギュスターヴ。
「相棒、俺様でもう一度、魔法を受けな」
「何?」
 立ち上がるギュスターヴへ再度繰り出されるワルドの『エア・ハンマー』。これ以上下がれず、脇に飛ぶ。
 『エア・ハンマー』でシャンデリアがさらに砕け、ガラス片が後ろのルイズとウェールズに降り注ぐ。
「きゃあ!」
「ルイズ!」
 余所見していると三度、『エア・ハンマー』が迫った。
 やむなく再びデルフで魔法を受ける。するとデルフの剣身が輝いて、空気の塊がデルフに吸い込まれる。
「相棒。俺様はな、6千年前のガンダールヴにも握られていたんだぜ。長い間、つまらねぇ時間を過す為に、姿も変えていたのを、すっかり忘れていたぜ」
 剣身の光が収まると、鏡のように磨き上げられた白銀の剣身のデルフが姿を見せる。
「ちゃちな魔法は俺様が全部、吸い取ってやるよ」
「ほう、それはいい」

 魔法が失敗したかと体が浮ついたワルドにギュスターヴの剣撃が迫った。ワルドはそれを杖で受ける。
「やはりただの剣ではなかったようだな。ますます、ルイズを手に入れたくなった」
「娘一人くどき落とせない童貞坊やが生意気なんだよ。寝言は寝てから言うんだよ」
 あくまでも不敵なギュスターヴの言葉がワルドの神経をぷつぷつと刺激する。ワルドは乱暴に杖を叩きつけて間合いを開けた。
「ユビキタス・デル・ウィンデ……」
 聞きなれない呪文に踏み込むのをやめたギュスターヴの前に風が巻き上がり、次の瞬間に新たな四人の人影が現れた。
「「「「「これぞ風の最大特性『偏在』(ユビキタス)だ」」」」」
 同時に杖を構える5体のワルド。
「一人一人が意思と力を持った分身だ。君程度では相手にもならんよ」
「やはり桟橋の男はお前自身だったのだな」
 5人のワルドの杖、その先端に渦が巻いて真空の切っ先を作る。
「気付いていたのか」
「剣をあわせれば一度やりあった相手なら大概わかる。お前はやり方がへたくそだぞ。子爵?」
「……串刺しになれ、ガンダールヴ!」


 杖を中心に真空の切っ先をつくる『エア・ニードル』。それを纏った5人のワルドがギュスターヴへ迫った。
 ハルケギニアの戦士なら、瞬く間に肉体を穴だらけにして絶命するだろうその攻撃を、ギュスターヴは漏らさず受け、捌き、流した。
 防御技『ディフレクト』が杖の纏う魔法の風を受けると、それがデルフによって徐々に削れるように吸われていく。
「ちぃ、『エア・ニードル』でもだめか!」
 飛びつこうとするワルド達を剣で受けてかわす。
「裏切り者のくせに手が甘いぞ、若造」
「舐めた口を「エア・カッター!」なに?!」
 対峙する二人の脇から飛び出した真空の刃が一体のワルドの首を刎ねた。偏在のワルドが蜃気楼のように掻き消える。
(シャンデリアの影から…!)
 ウェールズが巨大なシャンデリアの影から、ワルドの一体にエア・カッターによる攻撃を試みたのだった。
 ワルドの一体がシャンデリアの影から飛び出して、ウェールズとルイズに迫っていく。
「ルイズ!ウェールズ!」
「余所見すんな相棒!」
 振り向けば迫る三体のワルド。
「ちっ!」
 遮二無二突っ込んでくるワルド三体を剣で突っぱねながら構えを変える。
「『スマッシュ』!」
 一瞬の隙を見せた一体が袈裟に両断される。
「後二人……!」
 接近戦を嫌ったか間合いを取った残り二体のワルド。その周囲の空気が白く光っている。
「同じ手は食わん!」
 空かさず懐からナイフを二本抜き、ワルドに向かって投げる。
 『ライトニング・クラウド』が電撃を放出した直後、飛翔するナイフへ電撃が反れ、ギュスターヴへの狙いが外れた。
「「なんだと?!」」
「『剣風閃』!!」
 驚くワルドに向かって振られるデルフ。斬撃が衝撃波となって飛翔し、二人のワルドが胴抜きになって消滅した。
「あとは本体だけだぜ、相棒」
「ああ」
 シャンデリアの向こう側でウェールズと交戦しているワルドに向かおうと足を向けた時。
「動くな、ガンダールヴ!」
 ワルドの声に身を固めて動きを止めた。
「ゆっくりと、こっちに出てくるんだ」
 ワルドの声は先程とは変わって余裕を含んでいる。不意の攻撃に備えながら、そろりとギュスターヴは動いた。
 視界に入るワルドは、手元に引き寄せたルイズに『エア・ニードル』を突きつけて、こちらを見ている。
 その傍でウェールズが血を流して倒れていた。
「ギュスターヴ!来ちゃ駄目!」
「はははははは!形勢逆転だな、ガンダールヴ」
 ギュスターヴは剣を構えてワルドとにらみ合う。
「おおっと、動かないでくれ。僕の手元が狂えば、ルイズが死ぬぞ」
「ギュス…ターヴ…君……すまない…」
 息が絶え始めたウェールズを尻目にワルドは嗤う。
「ここからじゃ僕のグリフィンは呼べない。だがもう暫くで始まる攻城の砲撃を合図に、この礼拝堂に飛び込んでくるようにしつけてある。それまで、大人しくしてもらうぞ…」



 にらみ合ったまま、じりじりと時間が過ぎていく。
 がっちりと腕に押さえ込まれたまま、ルイズは豹変した嘗ての婚約者へ哀れむように聞いた。
「ワルド…どうして貴方がアルビオンの貴族派なんかに…」
「ふふ、我々『レコンキスタ』は国を越えた貴族の連盟なのさ。今ある腐敗しきった王家を粉砕し、聖地の獲得とエルフを打倒するために団結したのだよ」
「正気じゃないわ…エルフに勝てると思っているの?」
「我々の首領はそれが出来るお方なのさ」
「…いつからそんな人になってしまったの…昔の貴方はそんなじゃなかったわ」

 俄に城が揺れ始め、花火を上げるようなドン、ドン、という音と共に近くで爆発音が響き始める。
「砲撃が始まったようだ」
「ぅ…」
 ウェールズは焦っていた。なんとかしてこの場を納め、一刻も早く陣頭に立たねば鳴らない。
 しかし今の自分は杖を落とし、さらに『エア・ニードル』の突きを受けて流血している。
 自分でも流れる血が命の砂が落ちるのを早めているのがわかった。
「気をしっかり持て、ウェールズ」
 声をかけるギュスターヴに視線で答えるウェールズだった。

「さて…どうやら僕の目的は達せられつつあるわけだが…」
 ワルドは嗤いながらも拘束を一切緩めず、『エア・ニードル』を纏った杖先をギュスターヴへ向けた。
「この僕を散々虚仮にしてくれたガンダールヴ。お前だけはこの場で殺す」
「!」
 耳元でしゃべるワルドの言葉がルイズを青ざめさせた。
「まず剣を捨てろ。その場を一歩でも動いてみろ。僕はためらい無くルイズを殺す」
「……」
 ワルドの眼を身ながら、ゆっくりと剣を降ろしていくギュスターヴ。
「ギュスターヴ……」
 今にも消えそうなルイズの声。
「おい、相棒……」
 安否を気遣うデルフが囁く。
 ギュスターヴが床に剣を落とそうとした、その時。
 ガラスを打ち砕く音と、吹き込む烈風。ステンドグラスを割ってワルドのグリフィンが飛び込んできたのだ。
先刻の予告通り、グリフィンは砲撃の音を聞いて礼拝堂に出現した。
「!!」
 その音と風に一瞬、ワルドとルイズの注意が反れた。


 一陣の風がルイズと、ワルドを撫でた。
「…ん?」
 視線を上から下ろすワルドには、間近に剣を振り下ろしたギュスが居る。

「『無拍子』」
 一言、同時にワルドの杖を握る左腕が、二の腕から切れてぼとりと床に落ちる。



「……ぁああああああっ!」
 腕が落ちた衝撃で錯乱するワルド。その腕に居たルイズは目の前の惨事に失神してぐったりと脱力する。
 噴水のように血がワルドの腕から噴出す。目前のギュスターヴはその返り血をたっぷりと浴びている。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
「どうした若造。腕一つで裏切りを贖えると思っているのか」
 静かに、だが怒気を含んだ声。血で服と顔を真っ赤に染めたギュスターヴは合わさって鬼のように見える。
「ぐ、グリフィン!」
 ルイズを打ち捨てて一声。躾けられたグリフィンがギュスターヴ目掛けて前足を叩きつけるように、ステンドグラスの窓から急降下する。
 振り返ってギュスターヴが飛ぶ。ガンダールヴのルーンが肉体能力を引き出し、喉笛を振りかざされた前足ごと『払い』、『袈裟切り』にグリフィンを薙ぎ、
翼を掴んで空中で反転し、脳天を目掛けて再び『払う』。
「『ファイナルレター』!」

 対象の五体急所を連続して叩く剣技を変形気味に叩き込む。着地と共にグリフィンが重い音を立てて、床に広がるシャンデリアの中に落下した。
 再度ガラスやフレームの砕ける音がして、倒れこんだグリフィンの身体に深深と突き刺さる。ギュスターヴの剣技によって命を削った幻獣は、
煌くシャンデリアに飾られながら絶命した。
「ふ…ふ…」
 気が付けば周囲にワルドが居ない。視線を上げると割られたステンドグラスの前で、断ち切られた左腕ではなく、右腕に杖を持ってワルドが浮遊していた。
「ワルド!」
「せいぜい、そこで、ウェールズと、瓦礫に、埋まるがいい」
 失血によるものであろう、引きつったような嗤い声を上げて、ワルドはステンドグラスから外へ飛び去っていった。



「ウェールズ…」
 血に塗れたままだったが、ギュスターヴはウェールズを抱き起こした。流れる血で礼服は染まり、健康的だったウェールズの肌は青白くなり始めていた。
「…ヴァリエール嬢…ギュスターヴ君……」
 力なく、立ち上がるウェールズ。何気なく自分の胸元を押さえると、布生地の吸いきれない血が溢れるくる。
「僕は…行かなくては…」
「最期に言う事は無いか」
 今にも斃れそうなはずのウェールズは、一歩二歩と歩いてから振り返った。
「最期…?」
 ウェールズの死相に駆られたはずの表情が、割れた窓から陽光が差して明るくなる。
「アンリエッタに…伝えてくれ。強く、生きろと…そうだ…」
 礼服の懐から千切り取るように取り出したのは『風のルビー』だった。
「これを見せれば…納得するはずだ……」
 投げるようにギュスターヴに渡す。受け取ったギュスターヴはそれを大事にしまった。
「これで…行ける」
「武運を祈る」
 安堵したようなウェールズにギュスターヴは深く礼をした。
 ウェールズは振り返らず、そのまま礼拝堂を出て、姿を消した。




「ん…んぅ……」
 ルイズは頬に当たる風を感じて目を覚ました。
 自分が気が付けば、そこは10メイルほどの大きさのボートである事がわかった。
「ここは……」
「気が付いたか?」
 振り向くと、ギュスターヴがロープで繋がれた3枚の帆を後ろで動かしている。
「ギュスターヴ…そうだ!ワルドは?ウェールズ様はどうなったの?!」
「ワルドは逃がしてしまった。ウェールズは…」
 空気が揺れる。
 見上げれば既に遠くにあるニューカッスル城が、砲撃で火の手が上がりつつある。
「……行かせたのね」
「ああ」
「生きているのが不思議なくらいだったウェールズ様を、戦場に残したのね」
「俺をなじるか?ルイズ」
「……ううん。連れ出しても、あの瑕じゃ、もう……」
 伏せた顔を、熱い雫がこぼれていくのだった。
 ボートは静かに揺れて、段々とアルビオンから離れている。
「……ところで、どうして私達はボートに乗っているの?」
「ああ、それはな」


 あの後、ギュスターヴはルイズを背負って港まで戻り、遺された小型ボートを操って港を出、遠くここまで漕ぎ出したのだった。
「浮力圏から滑降して適当な場所に降りられるといいんだが」
「うそ!こんな高いところから落ちるつもり?」
「あの場にいても瓦礫の下敷きになるだけだぞ」
「ぅ……」
 雲の切れ間に森が見える。
 地上まで3,000メイル。帆を張って降下するにしても風石が無い小さなボートではルイズの想像する以上の速度で地上に向かっていくはずだ。
「ところで下を見てくれ、こいつをどう思う?」
「すごく…高いです…」
 ボードの帆は寝かせられ、少しでも揚力を得られるようにしている。が、それも焼け石に水。
「お、だんだん高度が下がってきたな」
「え!?えぇ?!ちょ、ちょっとまって」
「そうは言ってもな」
「ま、まだ心の準備が」
 着実にボート高度が下がっていき、降下速度が上がっていく。耳に風を切る音が聞こえ、ルイズの背筋が凍っていく。
「ちゃんと捕まってろ」
「ひぃーーーー!」
 ギュスターヴは懸命に寝かせた帆が戻らないようにロープを引っ張っていたが、揺れるボートは当然、速度を落とさない。
「おお、スリルがあるな」
「降ろしてー!ここから降ろしてー!!」
 風がごうごうと呻って二人を包んでいた。
 視界一杯に広がる空。その果てから青い物体がこちらに向かって飛んでくる。
 それはきゅいーっと、鳴いていた。


「あら、楽しそうねお二人さん」
 キュルケとタバサはフーケを撃退した後、負傷で丸一日ラ・ロシェールに釘付けになっていた。
 手遅れかもしれないが、今からアルビオンに行けばルイズたちと合流できるかもしれない、という希望を持ってシルフィードを飛ばしていた矢先。
 もう少しでアルビオンという場所で、見知った二人が風石も積んでいないような小さなボートの帆を寝かせ、落下しているのを見つけたのだ。
「キュルケ、二人をこっちへ」
「わかってるわ」
 キュルケとタバサは杖を振ってシルフィードの上から『レビテーション』で二人を浮かす。
 そのままホバリングするシルフィードの背中へと移した。
「きゅぅ~…」
「あら、目回してるわね」
 数瞬の後にボートが森の中に落下してぐしゃりと砕けた。
「た、助かった…」
「感謝しなさい、ルイズ」
「う、うううううるさいわね!」
「ありがとう、タバサ」
「大丈夫。生きていてよかった」
 四者がそれらしい言葉を交わせる。互いに言外に再開を味わった。
 よく見るとキュルケとタバサは体の各所に包帯を巻いている。
「水の秘薬がラ・ロシェールじゃ暴騰してるんだもの。同じ重さの黄金並だったわ」
「それでそんな格好なのね…」
「タバサが秘薬を持ってなかったら宿屋で寝てたわね」
 タバサが携帯していた水の秘薬をキュルケとシルフィードで分け合って使ったのだという。

「さて、これからどうするのルイズ…あら」
 気が付けばルイズはシルフィードの背びれに抱きつくようにして、眠っていた。
「よほど疲れたのね…どうするのミスタ」
「ここからトリスタニアまで行けるか?」
「大丈夫。頑張って」
 こんこん、とシルフィードの首を叩く。
 きゅいー、と鳴いてシルフィードは遠く王都を目指して飛んだ。


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