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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • 使い魔の達人-01

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

使い魔の達人-01

最終更新:2009年07月04日 06:09

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「宇宙の果ての何処かにいる、私の僕よ! 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ!」
 鈴のように良く通った、真摯な声が辺りに響く。しかしそれは、どこか逼迫したものも含んでいた。
「私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに、応えなさい!」
 それは、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの幾度目かの渾身の叫びであり、古より伝わるコモン・マジック、サモン・サーヴァントの詠唱であり、自らを救うための言葉であった。
 刹那、爆発。突風が吹き荒れ、煙と土埃が舞った。
先程から続く結果に、周りで見ていた同級からお決まりの野次が飛んだ。
 降りかかる其れも、突風で乱れる髪も気にせず、晴れぬ煙を見つめながら、お願い、とルイズは心の内で祈った。
 ここ、トリステイン魔法学院において二年次進級の際に行う春の恒例行事、召喚の儀式で成功を収めねば、いよいよ退学になってしまうからだ。
 誰かが風の魔法を使ったのだろうか。煙がひゅうと払われ、爆心地の状況が次第窺えるようになる。
果たして其処に何が在るか、ルイズは今度こそ、と目を見張り――
「……へ?」
 思わずそんな声を漏らしてしまった。やがて、重い足取りで‘それ’に向かう。
 其処に居たのは、何処をどう、目を凝らしても拭っても、見紛う事無く、普通の人間に見えた。
黒い髪で黄色い肌。見慣れぬ顔立ちで、詰襟の黒いの服に身を纏った少年だった。
地面に横たわり、気を失っている様子。
 いや、普通の人間だが、普通の状態ではない。
気を失っていることもそうだが、見れば身体のあちこちに小さな怪我を負っている。
「…おい見ろよ、人間だ!」
 呆然としていると、周りの一人がそんな声を挙げた。それに呼応するかのように
「ゼロのルイズが、平民を召喚したぞ!!」
 そう言えば、この少年はマントを纏っている風でもない。杖を携えている様子も無い。即ち――
「やっぱりゼロはゼロね!平民を使い魔にしてるのがお似合いだわ!」
 口々にそんな台詞を重ねる同級達。その事実に、ルイズは目の前が真っ暗になりそうだった。
 と、そんな周りの声に反応したのか、少年――武藤カズキは重たげに瞼を開ける。
 ルイズの見下ろす使い魔への第一声は、始まりの言葉は、こんな間抜けな問いであった。
「あんた誰?」



 使い魔の達人 第一話  新しい世界



「え、えーと…オレは、武藤。武藤、カズキ」
 どこか聞き覚えがある声の、目の前の女の子に間抜けな返事をしながら、カズキはぼんやりと思考する。
 えーと、誰だこの子。
 女の子――ルイズは黒いマントの下に白いブラウス、グレーのプリーツスカートを着て身を屈め、カズキの顔を呆れた様に覗き込んでいた。
 ブラウスとスカートはともかく、マント?カッコいいなぁ
「ムトウ、カズキ?変な名前ね。どこの平民?」
 っていうか、ここドコだろ?
 ルイズの言葉を余所に周りを見渡せば、男女の違いは在れど、ルイズと似たような服装の連中がそこかしこに佇んでいた。
……幻覚だろうか。それぞれの傍らに、一般的な動物から、一般的でない動物。
果てはゲームに出てくるような珍奇なものも窺えた。
 …なんだあれ。動物型の…じゃないよな。章印は見えないし…うーん?
 っていうかオレ、さっきまで月にいなかったっけ?月にいて、目の前のヴィクターに向かって行って…
 ――ヴィクターは!?
 即座に、今度は睨め付ける様に見回す。が、2mを超えるような、それらしい人影は見当たらない。
また、辺りの連中の様子を見るに、体調を著しく損なっている者は居ないようだ。
 ――エネルギードレイン!!まずい、そう言えば…!
 視線を移し、自分の状態を確かめる。手を見れば、肌は見慣れた色をしていた。力が沸き上がって来る様子も無い。
いつの間にか、いわゆる‘小康状態’に戻ったようだ。
 それを確認すると、カズキは一先ず安堵の息を吐いた。
「ちょっと、聞いてるの!?」
 ルイズの怒声。顔を向けると、改めてその美貌が目に映る。
桃色がかったブロンドの髪に、透き通るような白い肌。鳶色をした綺麗な瞳がこちらを睨んでいた。
「…あ、あのー」
 ここはドコなんだ、と続けようとした、そんなカズキの言葉を余所に、あー、もう、とつぶやくと、ルイズは同級の方へ向き直り
「ミスタ・コルベール!」
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
 人垣の中から、頭頂部がやたらと寂しい中年男性が出てくる。
眼鏡をかけ、落ち着いた物腰だが、黒いローブに身を包み、その手には大きな木の杖が握られていた。
 大真面目に変な格好をしている連中を見てきたカズキは、割とすんなりその異様さを受け入れていた。
「あの、お願いします!もう一度召喚させて下さい!」
 召喚?普段聞きなれぬ言葉に、カズキは疑問符を浮かべた。
 懇願するルイズに対し、コルベールと呼ばれた男性は首から上を横に振りながら
「それはできない」
「どうしてですか!」
「決まりだよ。二年生に進級する際、君たちは『使い魔』を召喚する。君も承知しているだろう?」
 ぐ、とルイズは詰まる。それが成せねば退学。それ故に、この召喚の儀式には誰よりも重い気持ちで臨んでいた。
「それによって現れた『使い魔』で、今後の属性を固定し、それにより専門課程へと進むんだ。
一度呼び出した『使い魔』は変更することはできない。何故なら、春の使い魔召喚は神聖な儀式だからね。
好むと好まざるに関わらず、彼を使い魔にするしかない」
 憂いを含んだ声で、コルベールはルイズにそう諭した。
「でも、平民を使い魔にするなんて聞いたことがありません!」
 その悲痛交じりの一言に、周りの同級達がどっと笑い出した。
 ルイズは連中を睨みつけるが、それでも笑いは止まることはない。その様子に、傍観していたカズキは思わず眉をひそめた。
 なんだあれ。女の子をよってたかって笑うなんて。
 その原因は、他ならぬカズキにもあるのだが…その考えには至らなかった。ルイズとコルベールを交互に見ては
 それにしても、なんなんだこの人達。よくわからない格好で、よくわからないことを話している。
召喚?使い魔?儀式?なにがなんだか、わからない。
ここは結局何処なんだろう。ヴィクターはどうなったんだ。俺は何故、こんな所で寝てたんだ?
 改めて辺りに注意を向けると、どうやら自分は草原に寝ているようだ。月から草原?首を傾げる。
「これは伝統なんだ。ミス・ヴァリエール。彼はただの平民かも知れないが、呼び出された以上、君の『使い魔』にならなければならない。
古今東西、人を使い魔にした例はないが、春の使い魔召喚の儀式のルールはあらゆるルールに優先する。
彼には、君の使い魔になってもらわなくてはな」
 カズキを指して、コルベールはルイズにそう勧告した。肩をがくりと落とす。
「そんな…」
「さて、では、儀式を続けなさい」
「えー…彼と?」
「もちろんそうだ。早く。次の授業が始まってしまうじゃないか。君は召喚にどれだけ時間をかけたと思ってるんだね?
何回も何回も失敗して、やっと呼び出せたんだ。いいから早く契約したまえ」
 周囲の連中から、そうだそうだ、と野次が飛んだ。ルイズは困惑した顔をカズキに向ける。
「…ねえ」
 ルイズはカズキの正面に屈みながら、声をかける。
「えーと」
「あんた、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから」
 カズキの言葉を遮り、嘆息。やがて諦めたように瞼を閉じ、手に持った杖をカズキの前に掲げる。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
 朗々と語り出す。
 ふーん、この子はルイズっていうのか。
 カズキはどこかズレたことを考えながら、いきなり名乗った少女の口から紡ぎ出される言葉を聞いていた。
長すぎる後半部分はほとんど覚えられなかった。
「五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
 呪文のような言葉が連なる。やがてそれも終われば、ルイズは杖をカズキの額に置き、後にずい、と身を乗り出して――
「へ?」
 次第にその顔が、唇が近づいてくる。
「い、いや。ちょ…」
 思わず避けようとしたら、いきなり手で頭を掴まれる。そのまま成すすべも無く、唇が重ねられた。
 カズキはわけがわからなくなった。唇の感触が、柔らかさが脳髄に叩き込まれる。次いで動悸が早まった。
心が乱れている中、とにもかくにも、斗貴子さんごめんなさいと、何度も何度も謝った。
 やがて唇が離されれば、ルイズは頬を染めながら
「…終わりました」
 言うなりすっくと立ち上がる。どこか照れた様子が可愛げに思えたが、問題はそれより
「な、なにすんだいきなり!」
 口元を押さえ、顔を真っ赤にしながら抗議の声を挙げる。脳裏に浮かぶのは本気で怒った時の斗貴子の顔であった。
しかし、そんなカズキをさらりと無視し、ルイズはコルベールへ向き直る。
「『サモン・サーヴァント』は何回も失敗したが、『コントラクト・サーヴァント』はきちんとできたね」
 嬉しそうにコルベールは肯いた。これでルイズの進級は約束されたようなものだ。
「相手がただの平民だから『契約』できたんだよ」
「そいつが高位の幻獣だったら、『契約』なんかできないって」
 何人かの生徒が笑いながら言った。
 なんなんだ一体。契約って、今のキスのことなのか?俺はなんの契約をしちゃったんだ?
 理解の追いつかないカズキとは対照的に、ルイズは顔を真っ赤にしながら、連中を睨みつけ
「バカにしないで!わたしだって、たまにはうまくいくわよ!」
「ほんとにたまによね。ゼロのルイズ」
 見事な巻き髪とそばかすを持った女の子が、ルイズをあざ笑った。
「ミスタ・コルベール!『洪水』のモンモランシーが私を侮辱しました!」
「誰が『洪水』ですって!わたしは『香水』のモンモランシーよ!」
「あんた子供の頃、洪水みたいなおねしょしてたって話じゃない。『洪水』の方がお似合いよ!」
「よくも言ってくれたわね!ゼロのルイズ!ゼロのくせに…!」
「こらこら、貴族はお互いを尊重しあうものだ」
 いきなり諍い始めた二人を、コルベールが宥める。もはやすっかり置いてけぼりなカズキだったが、その時――
「――!?」
 カズキの肉体は、強烈に熱を帯び始めた。今頃キスで脳が沸いたとか、そんな話ではない。
脳天から足先まで、熱気が体中を渦巻いている。行き場を無くした力の奔流が、暴れ狂っているようだ。
「あ、熱い…!なんだこれ!なに、したんだよ…!」
 混乱が極まる。動悸の高鳴りが、耳に響く。
「うるさいわね。使い魔のルーンが刻まれてるだけよ。静かになさい」
 突き放した声が届く。ルーン?なんだそれ。
 ――ドクン
 動悸が、聞きたくないものへと変質する。
 その音は、カズキだけでなく、ルイズにも聞こえたようだ。
「…なに?今の」
 ――ドクン、ドクン、ドクン!
 脈動が響く。力の奔流は未だ収まらず、その未知の異物に抗うよう、カズキに植えつけられた‘力’が目を覚ます。
 ――まずい!まずいまずい!!
「――!!」
 何処でも良い。とにかくこの場を離れよう、と立ち上がった途端。
カズキはその髪を黒から蛍火へ。肌を黄色から赤銅へ。そして、身体からプレッシャーを発し始めた。
 ルイズの、コルベールの、周りの同級生たちの目が見開かれる。
突然の変貌に、そのプレッシャーに、言葉を無くし佇むばかり。
 否。コルベールだけは、その異様さに、圧されながらもしかし、油断無く杖を構え、ルイズの傍へ寄ろうと足を運ぶ。
 ――止まれ!止まれ!止まれ!!
 胸を掴み、歯を食いしばり、必死に念じる。力がぶつかり合い、肉体が悲鳴を挙げる。
そのうちに、拮抗するそれが外へ漏れ、カズキの周囲に紫電を光らせた。
プレッシャーに当てられていたルイズは、思わず呻き、後ずさる。
 やがて、どちらが征したのか。カズキの肉体は、左手から徐々に元の色を取り戻し、次第にプレッシャーも収まって行った。
 召喚時と同じ容貌に戻れば、力のうねりも収まったか。大きく息を吐き、へたっと座り込んでしまう。
 今のは一体なんだったのか。身体に異常がないか、まずは手を覗き込み…
「……?」
 なんだこれ。変なミミズ腫れができてら。
 それは、左手の甲に突如浮かび上がっていた。まるで記号の羅列のようにも見える。
気のせいか、仄かに輝いているようにも見えた。今のでできたのだろうか?
「な、なんだ今の?姿が一瞬変わったぞ!」
 ハッとして、喉を鳴らす。カズキは恐る恐る、先刻と同じ動きで辺りを見回した。
果たして其処には、脳裏に描いた惨状ではなく、どこか怯えを含んだ目で自分を見る同級生の顔が並ぶ。中には腰を抜かした者もいるようだ。
それに一抹の寂しさを感じながら、カズキは安堵した。
「風の魔法?稲光も走っていたわ!」
「だけど杖を持ってないし、詠唱だって聞こえなかったぞ!」
 そんな言葉が生徒間で飛び交う。そのうち、誰かが発した言葉。
「ひょっとして、先住魔法じゃないのか!?」
「まさか…エルフ!?」
 その一言に、皆が一斉にカズキに目を向けた。正確には、その顔に。
「エルフではない。見たまえ。耳が我々と同じだろう?」
 皆を制するのは、コルベール。穏やかな調子だが、警戒を緩めず、こちらへ近づいてくる。
「そういやそうだな。やっぱ普通の平民だ」
「まぁ、なんたってゼロのルイズの使い魔だからな。契約の時にあれくらいはやるだろうさ」
 そのうちに、それもそうだな、と何人かが笑い出す。いくら異様な契約風景とはいえ、ルイズならばあるいは、という思考回路のようだ。
「とにもかくにも、契約おめでとう、ミス・ヴァリエール」
「あ、ありがとうございます…」
 ルイズに向けて賛辞を送れば、カズキの手の甲に着目し
「ふむ…珍しいルーンだな。微かに発光しているとは」
 するとどこからかメモ用紙を取り出し、さらさらとスケッチする。どうやら警戒そのものは解いたようだ。
「……ふぅむ?」
 何が腑に落ちないのか、眉を顰める。が、すぐさま踵を返し
「…まぁいい。それじゃあ皆、教室に戻るぞ」
 そう周囲の連中に告げた後のコルベールに、カズキは思わず凝視してしまった。
 浮いたのだ、その場で。ふわりと。
 そのままぷかぷか中空へと浮いていくのを目で追う内に、周りの少年、少女たちもふわりふわり、と浮き始める。
 カズキは口をあんぐりと開け、その光景に見入っていた。
 なんだあれ!ヴィクターの言ってた飛行能力!?でも、どう見たって普通の人間だよなぁ…?
 浮かんだ連中は、城のような石造りの建物へ向かって飛んでいった。
「ルイズ、お前は歩いてこいよ!」
「あいつ、フライはおろか、レビテーションさえまともにできないんだぜ」
「その平民の使い魔、あんたにはお似合いよ!」
 口々に笑いながら、飛んでいく生徒たち。後に残されたのは、ルイズとカズキだけになった。
 まるで嵐に遭った後のような心境で、呆然とするカズキに
「あんた、なんなのよ!」
 ルイズは思い切り怒鳴った。
「いや、なんなのって言われても。それより、ココは一体どこで、なんでオレはココにいるんだ?オレは一体、どうなったんだ?」
「…ったく、どこの田舎から来たのか知らないけど、教えてあげるわ。
トリステイン。そしてここはかの高名なトリステイン魔法学院よ。名前くらいは聞いたことあるでしょ?」
「全然」
「…あんた、どこの僻地から来たの?」
 僻地といわれても…とカズキは頬を掻いた。自分が最後に居た場所といえば…そのまま上を、空を指して
「月から?」
 なんて事を言い出すもんだから、ルイズは静かにキレた。
「真面目にやってくれる?」
「あ、うそうそ。日本から来たんだけど」
 それにしても、ここの人間は顔立ちが外国人みたいだけど、皆日本語が流暢だな、と今更ながらにそう思う。
「ニホン?聞いたことないわね。とりあえず、行くわよ。次の授業も始まっちゃうし。着いてきなさい」
 すたすたと先ほど皆が飛んでいった方へ歩き出すルイズ。慌ててカズキも立ち上がり
「ちょ、待ってくれ!そもそも、なんでオレはこんなとこに寝てたんだ?」
「そんなの、わたしが召喚したからに決まってるじゃない」
「召喚?召喚ってあれだよな。モンスターがぶわーって飛び出す魔法。そんで、オレを君が?」
「そうよ。そして、あんたはわたしの使い魔になった。君じゃなくて、ご主人様って呼びなさいよね
それに言葉遣いも直すこと。平民が、貴族相手にそんな話し方じゃ不敬扱いよ」
 それだけ聞くと、やがてカズキは押し黙った。
 魔法?召喚?じゃあオレは、本当に月からこんな場所まで飛ばされたって言うのか…
 ヴィクターは、どうなったんだろうか…一緒に居ないところを見るに、どうやら召喚されたのは自分だけなのだろうけど。
 つまりヴィクターは、今も独り、月に居ることになる。そしてオレは…
「なぁ、戻す魔法ってないのか?呼ぶことができたんなら、戻すこともできるんだろ?あのサモン…なんだっけ」
「そんなのないわよ。『サモン・サーヴァント』は使い魔を呼ぶためだけの魔法だもの。
それに、そんなことできたらとっくにやってるわよ」
「んな無責任な」
 そうぼやき、再び黙る。戻って、どうするつもりだ。
生物の存在を許さない死の空間に戻って、また果て無き死闘を繰り広げようとでも言うのか。
否。自分が戻りたいのは、あの場所…妹や友人たち、そして斗貴子さんの居る場所だ。
そして、いったん眠って、人間へ戻り、いずれあの男と決着をつける――だが。

 オレが戻れば、ヴィクターは?

 ヴィクターは今も、あの死の空間に独りきり。そして自分だけがのうのうと、皆の居る場所へ戻って良いものか。
アレクサンドリアの研究成果でも十分な再人間化は果たせず、あのまま暴れる錬金の魔人を、地球上に置いておくことは不可能。
故に月まで、自分ごと飛んで行ったわけだが。その自分が、あの男と同じが如き境遇の自分が…
 そう思うと、カズキはできるかどうかもわからぬそれにためらいを感じた。

 そう、だからオレは…

 先ほどの城のような建物。魔法学院の門まで来たところで、カズキは不意に
「すまないけどオレ、そろそろ行かないと」
「はぁ?何処へ行こうって言うのよ。あんたはもうわたしの使い魔なんだから、これからわたしにつき従うのよ」
「そんなことしてる場合じゃないんだ。詳しくは言えないけど、オレはここには居られない。居たらみんなに迷惑がかかるんだよ」
「もう十分迷惑してるわよ。ったく、なんであんたみたいなのが召喚されちゃうわけ?」
「それじゃあ」
「ダメよ。いいから着いてきなさい。そもそも、あんたに行く当てなんかないでしょ?」
「当てはないけど、行かなくちゃ。誰も居ないところじゃないと、意味がないんだ」
 そう、カズキは誰も居ないところへ行かなくてはならない。そこで、自らの命を絶たなくてはならないのだ。
普通に命を絶っても、蘇ってしまうのは既に経験済み。ならば、誰も居ないところで、誰も来ないところで。
「そんなの知らないわよ。いいから、とっとと着いて来る!」
「わ!ちょ…!」
 言うなり、カズキの腕を引っ掴んで学院の門をくぐるルイズ。
 無理に引き剥がせば良いものを、しかしカズキは、何故かそれができず。
トリステイン魔法学院へと、足を運ぶのだった。

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