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  • SeeD戦記・ハルケギニア lion heart with revenger‐23

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

SeeD戦記・ハルケギニア lion heart with revenger‐23

最終更新:2010年12月23日 13:08

匿名ユーザー

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  • SeeD戦記・ハルケギニア lion heart with revenger


 ガリア領内の外れの外れ、アーハンブラ城。ここから東には砂漠が広がっている。
「あの城か」
『なんかセントラ大陸の東の方を思い出すな』
 砂漠側、目視出来るギリギリの位置にラグナロクを下ろしたスコールは、ブリッジで拡大処理を施されたカメラの映像を目にした。今日ジャンクションしているのは、ゼルだ。
 CG補正されて城を見ることが出来るこちらと違い、向こうはラグナロクの紅も夕焼け空の赤と砂煙に沈んでいることだろう。
「そう」
 タバサ、もとい本名シャルロット・フュリス・オルレアンはスコールの言葉に頷き返した。映像の拡大など、驚異の技術についての驚きの台詞がないのは、あまり表に感情が出ない為か。
『なんか、ちょっと寂しいな。反応が薄いと……』
「揚陸戦だ。こちらの手駒は少ない。基本的にアルビオンの時と同じ手で行く」
 先程高々度から撮影した城周辺のマップをディスプレイに表示する。
「だが、救出目的の公爵夫人がどこにいるかは掴めていない。突っ込んだ先の部屋にいれば、重傷では済まない。最悪蘇生不可能な状態になってしまうことも考えられる。それでは意味がない。よって」
 と、城の外郭部分を指さす。
「周辺に威嚇砲撃を加えた後、このポイントに強行着陸。俺とアニエス、クライアントの三人で乗り込む」
「ラグナロクの防御は?ジョーカーは居ないだろう」
 現在、ジョーカーはシャルロットの使い魔である風韻竜シルフィードと共に、シャルロットの友人であり現在ガリアに亡命中のツェルプストー嬢の身柄確保の為リュティスで動いている。
 そちらが済めば、今度は国境付近へひとっ飛びで、オルレアン家の使用人達の保護に二人と一頭で当たることになるだろう。
「サイファー達に頼んである。今はあいつらにとっても、ラグナロクを失う訳にはいかないからな」
 そもそも、ガリア王族の依頼を受けた事についてサイファーとマチルダはあまり快く思っては居ないようだが、先立つものが必要なのが人の生きる業である。収入についてはサイファーとスコールの友人関係を通じてスコール達にサイファー達の方が依存している立場上、そう強くは出られないわけだ。
「多数の襲撃が予測されるが、状況的に救出目標発見までは動き回る事になるので覚悟しておいて欲しい」
「最悪、城一つを落とす覚悟か……」
 自然と導き出される解答に顔をしかめた。なんともまぁ無茶苦茶な話だ。ハルケギニアの常識から考えれば、鼻で笑い飛ばすのが普通だろう。
 もしこれが本当に城をおとすだけで良いのなら、実は物凄く簡単だ。ラグナロクの両腕に装備された152mm多銃身レーザーで砲撃を続ければ、物理的に城が壊滅する。
 今回のミッションの難易度を上げているのは、救出対象の存在と
「クライアントはジャンクションを行っていない。その身柄の安全には細心の注意を払うように」
 ひとえにクライアントの少女の存在だった。
 何しろ助けるべき女性の顔を知らないのだから、本人の希望も加味してシャルロットを任務に同道させるしかない。しかしそれは確実に二人の負担の増大に繋がる。
 かといって、これ以上スコール達の世界の魔法技術を広めればますます厄介なことになるのは間違い有るまい。シャルロットにジャンクションはさせられないのだ。
「任務開始は日没後。それまでは休憩だ」
 この場はそれで解散。シャルロットは了解の意で一つ頷いたあと、ブリッジの昇降口から下へと降りる。
 降りた先の通路でちらと右を見れば、門番よろしく金髪の男がキャビンへと続く扉の前で壁にもたれていた。自分は近づかないようにと言われている部屋だ。その理由は分からないが、一々それを詮索して無駄にこの身を危険に晒すこともないだろう。
 そのまま部屋を直進して、一つ扉をくぐったあと左へ曲がり道なりに階段を下っていく。その先の第一ハンガーに、ローブを目深に被った女性が居た。
 なるだけ顔を合わせないようにしたりしているが、彼女が元トリステイン魔法学院の学院長秘書であるロングビルであるということはすでに知っていた。
 何故か誰もロングビルとは呼ばないが、きっと自分がタバサと名乗っていたように彼女にも事情があるのだろう。それを無理に詮索しようという気も、やはりシャルロットには起きなかった。
 ハンガー無いに積載されている各物資を覗いている様子からして、食事の準備中なのだろうが、そのロングビルがハンガー内を通り過ぎようとしていたシャルロットに声をかけた。
「あんた、ガリアの王族なんだってね」
「……そう」
 ただ頷くだけでなく声を出したのは、ロングビルがこちらを向かないままに声をかけていたからだ。
「大体事情は聞いてるけど、このままガリア王まで殺すつもりかい」
「だとしたら……?」
「……いや、何でもない。気にしないどくれ」
 結局、一度としてロングビルが振り返ることなく会話は終わった。シャルロットも、続く言葉がないか待ったのは二秒ほどで、すぐに自分の部屋として割り当てられた第二ハンガーへ入った。
 毛布を敷き詰めただけの寝具を整え、その上に倒れるように横になる。そういえば、自分の使い魔と傭兵の男は上手くやっているだろうかと思いながら、スリーピング・クラウドを自分に使い、仮眠に入った。


 日没後。完全に夜のとばりに包まれたアーハンブラ城の周辺に、パッと光が生まれる。
 ラグナロクの砲撃によって、瞬間的に沸騰した地面が溶岩と化して光を放っているのだ。
 異変を察知して、城の警備兵が表に出てきた。だが、もちろん彼らが光の所に行ったとて、有るのは溶岩だけだ。そして次の瞬間、彼らの耳に今まで聞いたこともないような音が響いてきた。
 耳をつんざくような、とでも言うのか。形容しがたい、甲高くてて大きな音。
 その音の出所を探ろうと必死に周囲を見回すうち、一人が空を見上げた。続けて腕も上げて指さすのに釣られて、周りの者達も空を見上げる。
 暗い夜空の中、背景の星を自分の影で黒く塗りつぶしながら、その巨体が降りてくる。甲高い咆吼と共に、体の上半分で月明かりを反射して紅く染まっているのを見せつける。その姿は、夜目の利く者には竜としか映らなかった。
 全長100メイルを越える巨竜の出現に、アーハンブラ城の僅かな兵達は皆浮き足だった。
 逃げ出す者、無駄と思いつつ弓を射かける者、ひとまず上司の指示を仰ごうと城内に退却する者、それと正面からぶつかり合ってしまう城から出てくる者、巨竜が城を襲っているとだけ聞いてもはや逃げることも適わないと立ちつくす者。
 そんな混乱の最中だったから、その竜の腹が、ラグナロクのハッチが開いて人影が飛び出してきたことに気づくのも僅か数名だけだった。
「何!?くせも……」
斬、剛、取ッ
 ライオンハートが奔り、ビスマルクが唸り、ウィンドカッターが空を切る。
 自分たちに気づいた者を速やかに排除して、突入部隊の三人は速やかに城門へと駆ける。
「チッ、何だかおかしな事になってきやがったぜ」
 遅れて現れたのは、ロングコートの金髪。自分が降りたところでタラップを収納させ、ハイペリオンを持っていない左手を掲げる。
「G.F.召喚、リヴァイアサン、大海嘯」
 ライバルから借り受けたG.F.の一柱の力を解き放ち、辺り一帯を水浸しとする。様々なモノが水圧で押し流され、場の混乱にはますます拍車がかかったが、目的はそちらではない。
 呼び出された水は、すぐさま渇いた大地に吸われていき、その濡れた地面から巨体が持ち上がる。
 アーハンブラ城周辺の地質は、「土くれ」と証するには水分が圧倒的に不足していた。粘土質の細かい粒子ですらも、乾ききっておりただの砂だ。
 ここから「土くれ」のゴーレムを作ろうというのならば、無駄に精神力を消耗するだろう。故にまず、G.F.の力を利用して土地に湿り気を与えたのだ。
「ちょっと水気が多いかねぇ!?」
 そう唸るマチルダ・オブ・サウスゴーダが陣取っているのはラグナロクのキャビンだ。彼女の戦法は、直接戦場に立つ必要が無いものだ。ならばティファニアの側にいてやりたいのが素直な気持ちだ。
(すまないね、テファ。こんな所にしか、居場所を用意してあげられ無いだなんて)
 時折響いてくる振動に身を竦ませる妹を抱きしめながら、マチルダは自分の不甲斐なさに歯がみしていた。
 マチルダのゴーレムの腕が振り上げられ、槌代わりに城門へ叩き付けられる。
 ぽっかりと開いた穴へ向けて、三人で駆け入りつつ、阻もうとする敵兵を切り伏せていく。
 大広間に突入したところで、大混乱の守備隊の中、一際派手な衣装でマントを羽織ったメイジらしき姿が目にとまった。何かしらの事情を知る責任者だろうか。
「アニエス!奴の足を!」
 短いやりとりだが、すぐに意図を察した相棒が背中に回していたビスマルクを構えてすぐさま一射。大腿部が血を吹くのを見て取り、自分たちの迎撃に来た雑兵の方へと注意を向ける。
「尋問は任せる!」
 スコールは直線上で行く手を阻む連中を蹴散らし、一気に距離を詰め目標としたメイジの周辺で護衛についていた連中を切り伏せた。
 足をかばってへたり込んでいたメイジから自分に向けられる杖は手ごと蹴り飛ばして、ライオンハートの切っ先をの首筋に押しつけた。
「ここに女性が捕らえられているはずだ。どこにいる」
 銃撃、斬撃、風の唸りを背後に聞きながら、端的に訪ねる。
「お、おんな!?」
「オルレアン公爵夫人だ」
 つっとライオンハートが若干引かれ、赤い血が伝う。
「っか……!し、しらん!が……4階に昨日運ばれてきた女がいる……!」
「……良いだろう。アニエス!4階だ!ドロー ファイラ!」
 ライオンハートを首から離して援護がてら相棒に声をかけるとともに、先ほど蹴り飛ばした杖を踏んでへし折っておく。
「了解だ!サンダガ!先に行け!」
 疑似魔法で開いた突破口へクライアントを先に走らせ、その少女の後から自分も続く。
 階段手前まで来たところで、カッと背中に軽い衝撃が走った。一体何かと振り向いたアニエスの目に映るのは、床に落ちた数本の矢と信じられないものをみる目のボウガンを構えた守備兵達の目。
「? ああ」
 軽鎧も付けていない背中に手を回してみると、確かに一部服が切れていて、戻ってきた手には僅かに血が付いていた。どうやら背後から矢をいかけられたが、ジャンクションの防御力で軒並み掠り傷ですんだらしい。
「う、うわぁぁぁぁああああ!?」
「ば、化け物かこの女ぁっ!?」
 一本、また一本と矢が射られるが、正面からの、しかもろくに狙いも定められていない矢は今度は当たりもしない。
「……ファイラ!」
 目くらましと脅しの意味も含めて、中クラスの炎を炸裂させ、悲鳴と絶叫を背後に階段を駆け上る。
「化け物、かっ……!」
 小さく、吐き捨てるように呟きながら。
 戦力のほとんどが一階に集中していたのか、二階からはメイドや小間使い達を見かける程度で敵対する者はいなかった。三階までは。
 四階への階段を登りきったところで、スコールは足を止めた。
「? レオンハート」
 立ち止まった相棒に訝しげな声をかけつつ、アニエスはクライアントの少女と共に階段を登りきった。
「どうし……敵か」
 鍔広の帽子とロングコートで身を固めた男が一人。
「ああ、アニエス。あの耳……」
「!?まさか……」
 言われて見た帽子の影の下。最近よく一緒にいる少女と同様に尖っているように見て取れる。
「エルフ……か!」
 愕然とするアニエスの目の前で、エルフはじっとスコールを見つめたまま、口を開いた。
「お前が、シードか」
『え?SeeDって……えええ!?』
「……なぜ俺のことを知っている」
「ガリアの王、ジョゼフから聞いていた。額に傷のある男、蛮族としては桁外れの強さを持った男が来るはずだ、と」
 一瞬、スコールはシャルロットへ視線を移した。が、当の少女はふるふると無言のまま首を振ってみせる。
「罠、ではないのか……?」
 顔を険しくしながら、アニエスがシャルロットとスコールを見比べる。
「いや、そうだな。それはないだろう。もしガリア王が俺たちを攻撃するのだとしてもこんな七面倒なことはしない」
 わざわざこんな辺鄙なところへおびき寄せる意味が無いのだ。もし眼前のエルフを手駒にしているのなら、他の戦力共々、最初にシャルロット達と一緒にぶつけてくる方が余程効果的だ。
「それで……どうする」
「もちろん仕掛ける」
 ライオンハートを構え直す
「エルフの強さは聞いているが、実際に確かめた訳でもない。何より、SeeDとしての意地もある。任務をそうそう簡単に放棄するわけにはいかない」
「このまま立ち去るのならば追わぬつもりだったが、所詮蛮族は蛮族か。精霊の魔法を取り戻した者だと聞いたが、その力に酔ったか……?」
 帽子の下で、スコールを見る目に侮蔑の色が宿る。
『へっ!好き放題言ってくれてるぜ!』
「行くぞ……!」
 右足を一歩下げると共にライオンハートを振り上げ、一気に距離を詰める。
 聞いたとおりの力ならば、ジャンクションを行っている身とはいえ手を抜いて勝てる相手ではない。斬檄と同時にトリガーを引き絞ろうとライオンハートを叩き付け――
「っが――!」
『う、おおおおおお!?』
「は!?」
 ガンブレード特有の炸裂音と共に、スコールの体がはじき飛ばされて、階段の下の踊り場の壁に一度激突して、落ちた。
 ビスマルクを構えて、援護の銃撃を加えようとしていたアニエスは、脇をすっ飛んでいったスコールに一瞬対処しきれず、一拍おいて後ろへ頭を向ける。
「レオン!」
 呼ばれた方は、ゆっくりと四つん這いになりながら身を起こす。
「っに……が……」
『な、何だ何だぁっ!?何が起きたんだ!?』
「驚いたな。確かに蛮族としては、桁違いの力を持っているようだ」
 スッと目を細めてエルフが呟く。
「だがそれでも、この『反射(カウンター)』は破れまい。大地の……石の精霊の力を借りたものだ。今更に精霊を頼ろうとする蛮族たちでは、ここまで力を借りることなど出来はしない」
 その言葉に気負いはなく、ただ淡々と事実だけを述べる風だ。
『ん?精霊の……力?』
「ならば試すか!?」
『あ、アニエスさん!?駄目だって!』
 素早くビスマルクを構え、トリガーを引く。
業ッ
「か……ふ……」
 発射された徹甲弾は、『反射』によってすぐさま弾き返され、ジャンクションの防御も徹甲弾によって貫通。腹部にそれと解る穴を開け、アニエスは崩れ落ちる。
「……これが」
 自分をモノともしていなかったはずの二人が、今度はまともに戦わせてもらえていない状況にシャルロットは息をのむ。助勢しようかと先ほどは杖を構えていたが、攻撃する意味すら感じられない。
「アニエスっ!ケアルガ!」
 後方から駆けてきたスコールが手を向けると、アニエスの傷がふさがり、流血も収まる。
「!? なんと……成る程、ジョゼフが気を向けているだけの意味はある、か……。だが……!」
 謡うような声で何事か唱えつつ、スッとエルフが手を掲げると、壁に掛かった明かりの蝋燭から火が飛び出し、それがあっという間に直径が人の身長ほどもある劫火へと膨らむ。間髪おかず、火の塊がスコールの方へと飛んできた。
 元より対メイジ戦は想定されていて、ファイガで防御済みの炎はよける必要も無しとそのままに受けて、先ほど階段下の踊り場まで吹き飛ばされたダメージを回復させる。
「なに……!?」
 蛮族を焼き尽くすはずの炎が、どころか活力へと変わっていく様を見て、今度こそエルフは驚愕を隠せなかった。
「……俺たちの攻撃は通用しないが、それはあんたも同じらしいな」
 エルフの顔が険しいモノへと変わる。
 とはいえ、これではお互いに有効打を与えられない千日手だ。
「……スコール・レオンハート、アニエス、後退を。作戦を練り直す方が良い」
 僅かに顔をしかませながら、シャルロットが提案する。
「く……だが、お前の母親はどうする」
 痛みも治まった血まみれの腹からようやく手を離しながら、アニエスが尋ねる。
「エルフが居たのは想定外……ここで死んでは元も子もなくなる」
 シャルロットの言葉に、スコールは苦い顔をする。
「諜報役のジョーカーを欠いたのが完全に裏目に出ているか……!」
 今の自分の力はジャンクションでもはや限界にまで達している。これ以上のダメージとなれば、選択肢は二つだけだ。
『あのさ、スコール。さっきから気になってたんだけど……』
 だが、そのうちの一つであるG.F.サボテンダーは、言ってみれば乱舞技だ。『針ン千本』。無数の針を叩き付けるのだから、その一発一発は極小のダメージだ。それではカウンターを突破できまい。
『おい、スコール!スコールぅ!だからぁっ……!』
 ならば残るは……と、そこまで考えたとき、あることに気づく。
「……精霊の、力……?」
『っはぁ、ここまでがんばって、ようやく伝えられたのがこれだけかよ……』
 ゼルが気疲れを起こしていたが、もちろんスコールにはそこまで感じ取れない。
「……撤退の前に、試したいことがある」
 ライオンハートを下ろし、腕を掲げる。
「愚かな。魔法も同じ事。お前達の借りられる程度の力では、また自分を傷つけるのみ」
「借り物なら、か。G.F.召喚、ブラザーズ 兄弟仁義!」
 鐘の鳴る音が響き、エルフの立つ床の周囲に亀裂が走る。
「な……!?」
 彼が反応するより速く、階下から床が持ち上げられる。そこにいたのは、牛頭人体のG.F.ブラザーズの一柱、弟セクレトだ。
 持ち上げられた床ごとエルフは放り投げられる。天井も屋根もぶち破り、あわてて穴の開いた床の縁に近づいて空を見上げるアニエスの目に、掌よりも小さく見える床の切れ端が写った。
「さぁ仕上げだ!」
 兄ミノタウロスの合図で手を引っ込める二柱。
「今日は負けないぜ!じゃーんけーん……」
 穴の下で、じゃんけんが始まった。
『ぽん』
 小柄の兄ミノタウロスがチョキ、大柄の弟セクレトがグー。が、すぐにミノタウロスの残り三本の指が開かれる。
(あ、後出しした)
 特に注視していたわけでもないアニエスにもそれははっきりと見て取れたのだが、
「よぉし、行ってこぉぉぉぉぉい!」
「そりゃねぇぜ兄ちゃぁぁぁぁぁん!」
 涙と共に放り投げられたのは何故か弟のセクレトだった。
 投げられたセクレトは、放物線の頂点を経て落下を開始した床に激突した。もちろんその上に乗っているエルフもろとも。
「……嫌な兄だ」
 ミノタウロスをジト目で睨みながらアニエスが呟く。
「俺も常々そう思う」
「いつもかあれは!?」
 ぽつりと呟くスコールにきっちりツッコミは入れておく。
「だがレオンハート、今までの私たちの攻撃も奴には通用していなかった。今の攻撃に意味は……」
 そこで開いた天井から多くの破片と共に襤褸屑の様になったエルフが落っこちてきて、そのまま床の穴も通過。下の階に落着する。
「……有ったようだな。何をした」
「奴のあの防御は精霊の力を借りていたと言っていたのでな。それも大地の。ならばその大地の属性の化身とも言えるブラザーズの攻撃ならば防御を無視することも出来るのではないかと推測した」
『俺が考えたんだからなー!』
 確かにスコールが思いつけたのはゼルのお陰なのだが、それを察するのはかなり難しい。
「これでダメージが通らなければ本当に切り札を切らねばならないところだった」
 ライオンハートを抜き、穴から下の階へ飛び降りる。
「っご……お、お……あぁ……今のは……」
 瓦礫をかき分け、エルフが這い出してくる。
「均衡は崩れたぞ。あんたの防御を打ち破る術は、俺たちの側に存在する」
「馬鹿な……一体、何故精霊がお前の意志の側に立つ……」
(何故、と問われてもな……)
『理由はいろいろあるよな?』
 一口には言い表せない。
「経緯は様々だが、ブラザーズは実際に俺と仲間が正面から打ち破ることで俺たちの実力を認め、味方になってくれた奴だ」
 穴の上で、ミノタウロスと着地したセクレトが肯定の意で頷く。
「力ずく、ということか」
 忌々しげにエルフが呟く。が
「それだけではないな」
 そんな言葉と共にミノタウロスが階下へと飛び降りる。
「確かに、我々がこの男と共にあるのは我々が敗れたからだ。強きに従うは自然の摂理。だがそれ以上に、この男……面白い。
 グラシャラボラス等に至っては、この男と矛を交えてすら居ない、何か恩があるわけでもないのに共にあろうとする。それは、この男がそれだけ魅力的な人間なのだとは言えないか?」
「従っているのは、あくまでも、精霊たちの意志だと……?」
「そう、我々の、な」
 ミノタウロスの言葉を受けて、しばし無言のままにエルフが立ち上がる。そして
「精霊に愛されし者か……蛮族に、このような男が居たとはな……もう私はお前達の邪魔はせん。出来るものでもない。目当ての蛮族の女はあの階の奥の部屋にいるはずだ」
 それだけ言うと、傷ついた体を引きずりながら、スコールとミノタウロスの脇を通り過ぎていく。
「情報提供、感謝する。アニエス!クライアントと共に先へ!俺もすぐに合流する」
 ブラザーズを収納しつつ、穴から上の階に向けてスコールが叫ぶ。すぐに了解の返事と共に足音が遠ざかっていった。それを確認すると、立ち去ろうとするエルフに追いつく。
「少し待て」
「トドメを刺そうと言うのなら、全力で抵抗させてもらうぞ」
「そんな事はしない。聞きたいことがあるだけだ」
 軽く首を振って否を告げ、ライオンハートも鞘に収める。
「あんたはガリア王によって、ここに派遣されてきたというようなことを言っていた。あんたのように、ガリア王が動かせるエルフは多いのか?」
 スコールの問いかけにエルフは首を振る。
「いや、私もただ政治上の取引から彼に従っているに過ぎない。私以外には、居ない」
 そう答えるエルフの口調にはどこか苦々しげなところがあった。人とエルフの仲の険悪さから考えれば、彼が従っているのも嫌々か。その政治上の取引とやらのためだけのようだ。
「そうか……なら、このことを教えてくれた礼だ。ケアルガ……あんた自身でも治せるだろうが、俺からの気持ちだ。受け取ってくれ」
 ボロボロになっていた体を光が包み、傷が治っていくのを見て、エルフは驚きの顔を見せる。
「何故、私を治す?私は敵だぞ」
「あんたはもう俺たちの邪魔をしないといった。それなら別に傷を治しても良いだろう。こちらも時間以外特に消耗することもない」
「……蛮族はその大半が我々を憎んでいると思ったが……これは認識を改める必要があるな」
「ハルケギニアの人間なら、そうだろうが、俺は元々この土地の人間じゃない。あんたたちへの遺恨は無い」
 スコールの言葉を受けて、エルフはしばし考え込む。
「精霊に愛されし者が住む土地……か。いつか詳しく聞きたいものだな……」
 そんな言葉を吐いて、真正面からスコールに向く。
「蛮族……いや、傭兵のSeeD、スコール・レオンハートだったか」
 本名まで話していたかと、ガリア王に苛立ちを覚えつつ、顔には出さずに頷き返す。
「私はビダーシャル。ネフテスの一員で老評議会に属す者だ。君と出会えた運命に、感謝しよう」


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