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  • Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia-43

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia-43

最終更新:2015年07月05日 10:23

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  • Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia


先程編成されたばかりの対フーケ調査隊は、早速ロングビルの案内の下、件の小屋へ赴くことになった。

目的はその小屋を調べ、そこが確かにフーケの隠れ家であったなら、魔法学院より奪われた2振りの杖を捜索して奪還すること。
その上でもし可能であれば、フーケを捕縛することである。

魔法は目的地まで温存するべきだということで、一行はオスマンが用意してくれた馬車に乗った。
万が一の際にはすぐに外に飛び出せるよう、屋根の無い荷車のような馬車である。
御者は当然、平民であり学院の使用人でもあるシエスタが進んで引き受け、他の者は荷台に揺られている。

早く調査を行うためにも馬車よりシルフィードに乗っていく方がいいのではという案も出たが、ロングビルはいろいろと理由を挙げてそれに反対した。

自分も始めて行く場所なので、ちゃんと地上から道筋に沿って辿っていかないと迷うかもしれない。
竜、特に風竜が空を飛んでいると目立つので、フーケに警戒されかねない。
ミス・タバサの風竜は幼生なので、6人もの大人数では無理ではないまでも大変だろう。
どうせ既に一晩明けているのだから今さら少しばかり急いでも大差はないだろうし、心の準備をしながらゆっくり行った方がいい……。

その結果、彼女の意見ももっともだということで、馬車でのんびりと行くことに決定したのだ。
ディーキン以外の使い魔は小屋の調査や盗賊の捕縛、巨大ゴーレムの相手等、想定される事態には大して役に立たないだろうということで留守番となった。

もちろん、学院長秘書ミス・ロングビルこと『土くれ』のフーケの本当の思惑は、説明した内容とは別のところにある。

最初は、学院長から杖の使い方を聞き出せさえすれば、こいつらを本物の杖の隠し場所に案内する気などなかった。
ところが学院長自身にも、杖の使い方は一部分しかわからないという。
その時奇妙な亜人の使い魔が、自分なら杖の使い方を調べられると言い出したのだ。

最初はこんなガキにできるわけがないと思ったが、その後の話の流れで、こいつが先日インテリジェンス・ソードの素性を調べたとかいう話が出た。
今同行している平民のメイドが持っている剣が、そのインテリジェンス・ソードだということだった。

よく考えてみれば、こいつはガキとはいえ未知の亜人なのだ。
ハルケギニアのメイジでは調べられない、異国から持ち込まれたと思しき杖の正体を調べることができてもおかしくはない。
そう判断したフーケは、予定を変更して、一行を本物の隠し場所へ案内することにしたのである。

結論から言えば、その考えは正しい。
少なくとも、ディーキンなら使用法を突き止められるだろうという点においては。
現物が手元にありさえすれば、たとえアーティファクトだとしても《伝説知識(レジェンド・ローア)》の呪文を使ってほぼ確実に使用法を判別できる。

(試させてみる価値はあるだろうさ……。
 なあに、杖が見つかったらうまいことその場で調べさせて、学院へ帰る前にまた奪いかえしゃあいいんだ!)

とはいえ、この選択によってある程度リスクが増すことは、フーケも認識している。

自動操縦に過ぎなかったとはいえ、昨晩自分の巨大ゴーレムを破壊してのけた連中と、下手をすれば戦いになるかもしれないのだ。
その時に備えて、馬車でゆっくりと向かう間に手の内を探ったり、打ち解けて油断を誘ったりしておくほうがいいだろう。

さらに、一番最悪なのは、こいつらに自分の正体を悟られた上に逃げられ、それを広められてしまうことだ。
そんな事態を避けるためにも、風竜という手強い上にいざという時には優秀な足にもなり得る使い魔には、なるべく同行してもらいたくない。

そういったもろもろの考えからの、この提案であった。

特に疑われる事も反論される事もなく、すんなりと通ったことにフーケはいささか気を良くしていた。
馬車の荷台に揺られながらそのことを思い返して、密かにほくそ笑む。

(ふふん……、こんなヤバい仕事を引き受けといて、ろくに危機感もない楽天的なガキどもを言いくるめるのなんざ、ちょろいもんだね。
 ま、私にとっちゃあ、いい年こいた純情ハゲや偉ぶったエロボケジジイだって大差無いんだけどさ!)

実際には、タバサがシルフィードを置いていくことにさほど難色を示さなかったのは、危機感の欠如からではない。
ディーキンがいれば、いざという時にはシルフィード以上に速い足を用意できることを知っていたからである。
となると、戦力にはなるが目立ちやすい巨体のシルフィードには、確かに来てもらわないほうがいいかもしれないという判断なのだ。
もちろんフーケには、そんなことは知る由もなかったが。

フーケは皆がくつろいだのを見計らってから、まずはしばらくの間、とりとめのない雑談をする。
その際には自分が貴族の名を無くした者であることなどもさらりと明かして、打ち解けた雰囲気を作った。
それからいよいよ、探りを入れるための本命の話を振る。

「……それにしても、昨夜の炎は見事なものでしたわね。
 ミス・ツェルプストーは、その若さでスクウェアクラスのメイジでいらっしゃるのですか?」

「えっ? ……ああ。
 ミス・ロングビルは、ディー君が話してたときには、まだ戻ってなかったんでしたっけ」

頭の後ろで腕を組んで外の景色などぼんやりと眺めていたキュルケは、一瞬きょとんとした後、納得がいったように頷く。
それから、悪戯っぽくディーキンの方に目をやった。

「ねえ、ディー君。悪いけどもう一度、ミス・ロングビルにも説明をお願いできないかしら?」

「オオ、お姉さんにも? もちろん、ディーキンはいつだってお話しするよ」

ディーキンは張り切って、もう一度昨夜の出来事を説明する。
今度は正式な会議の場ではないので、リュートの演奏なども交えて、より叙事詩めいた仕立てにしていた。
先程のもの以上に臨場感のある素晴らしい表現力の物語に、初見のロングビルはもちろんのこと、キュルケらも引き込まれて、うっとりと聞き入っていた。

「ミス・ヴァリエールの使い魔は、素晴らしくお話が上手ですわね。
 おかげで、よくわかりましたわ」

説明を聞き終えたロングビルは、他の面子と一緒に微笑んで拍手など送りながら、頭の中で考えをまとめていた。

なるほど、最近この使い魔が作った歌が人気だとか聞いていたが、実際にこの耳で聞いてみて納得がいった。
これほどの表現力なら、詩歌を歌わせればさぞ熱狂を呼ぶことだろう。
ぜひ聞いてみたいところではあるが……、

(この状況じゃ、そうもいかないね)

今の話によれば、優秀とはいえたかが生徒どもの攻撃が不可解にも自分のゴーレムを破壊できたのは、こいつのサポートのおかげだということだった。
おそらくは知能の高い亜人どもの使う、恐るべき『先住魔法』の一種か。なるほど、厄介なものだ。

だが、この亜人には杖の使い方を調べてもらわなくてはならない。
その後で杖を学院へ着くまでの間に穏便に奪い返すのは、かなり難しいだろう。
一旦返した後でまた盗み出すというのも、不可能とは思わないがまた色々と工夫せねばならず、危険で面倒だ。

自分は殺人鬼ではないが、こいつらを始末してお宝を確保するのが一番手っ取り早くて簡単そうなら、そうするまでのこと。
そうなると、まずはこの亜人を最初に仕留めることになるだろう。
最初にゴーレムへ有効打を与える手段を奪い、その後は自分自身がやられぬよう、また逃がさぬようにだけ気を付けて、全員始末するのだ。
自分の正体はなるべく明かさず奇襲で仕留めていきたいが、露見しても逃がさなければ問題はない……。

「……なあ、亜人の坊主よお。今日は、エン公はどうしたんでえ?
 おめえのしょってる、その荷物袋の中とかか?」

フーケが考えをまとめているところへ、シエスタの背負ったデルフリンガーが刃元の金具部分をかちゃかちゃと鳴らして口を挟んだ。

ルイズらはそう言われて初めて気が付いたように、ディーキンの腰を見た。確かに、彼は今、エンセリックを提げていない。
エンセリックとデルフリンガーは最近はよく一緒に置かれてお互いを話し相手にしているので、ディーキンが持ち運んでいないこともちょくちょくある。
しかし、見たところディーキンの腰だけではなく、馬車のどこにもエンセリックの姿はないようだった。

「ン……、ああ、エンセリックはちょっと……、その、他に用事があってね。
 今は、別の人について行ってるんだよ」

「あん?」

ディーキンが言ったことは、嘘ではない。
昨夜ラヴォエラに《次元界転移(プレイン・シフト)》でフェイルーンへ向かってもらった際、彼女に渡しておいたのである。
ラヴォエラに一通りの説明はしたものの、彼女一人でボスたちに十分な説明ができるかが不安だったからだ。

それに、彼女ではフェイルーンで万が一トラブルに巻き込まれたりした場合に、一人でうまく対応できるかも多少心配だった。
ラヴォエラはもちろん賢いし強いが、まだ経験の浅い若いデーヴァで、定命の者の世界には不慣れな面がある。
実際、ディーキンが最初に彼女と出会った時、彼女は初めての物質界での重要な任務に失敗して、アンダーダークのカルト教団に捕まっていたのだ。

まあ彼女らが出かけたすぐ後に、《送信(センディング)》でボスに彼女が行ったことを伝えて出迎えを頼んでおいたから、まず大丈夫だとは思うが。
とりあえず《送信》の呪文はちゃんと届いたし、ボスからの了解の返事も受け取った。

エンセリックの先日の予想が正しければ、この世界を他の世界と隔てる壁には一方通行のような性質があるのかもしれない。
その場合、出ていくことやこちらから呼ぶことはできても、外から入っては来られないという可能性もある。
だから、定期的にラヴォエラに《送信》を送り、向こうの返事を確認して、必要ならこちらから彼女を呼び戻すという段取りもしてある。
その《送信》は、アンダーダークで手に入れた一日一回限りのマジックアイテムで行っている。
したがって、もし向こうからすんなりと戻ってこられなければ、彼女に確認をとってこちらから呼び戻すのは、最短でも今日の深夜ということになる。
そういった点を考えると、残念ながら今回の探索には彼女の帰還が間に合う可能性は低いだろう。その間はエンセリックの助言も求められないわけだ。

(ナシーラみたいに、自分で準備して何回も唱えられれば楽だったんだけど……)

昨夜から、ディーキンは自分の能力の限界を痛感させられていた。

もし自分がナシーラのような熟達したウィザードであれば、手持ちを駆使してあれこれ工夫や手回しをするまでもなかっただろう。
ただ呪文書から必要な呪文を選び出して準備さえすれば、朝の段階でフーケの捕縛も宝の奪還も済ませてしまえたはずだ。
ボスへの連絡だって、マジックアイテムに頼ったりしなくてもどうとでもなった。

だが、バードには《送信》のような呪文は覚えられない。
たとえ覚えられたとしても、限られた習得枠の中で、そんな普段あまり使わないものを覚えている余裕はないだろう。

これまではボスなどの頼もしい仲間たちと共に行動していて、役割分担で自分に向いたことをしていたから、そう不便を覚えはしなかったのだが……。
しかし、こうして一人で何もかもやろうとすると、バードの能力の限界をまざまざと感じずにはいられなかった。
バードがいかに万能多芸だとは言っても、練達のウィザードの強大な魔法の力に比べれば、小賢しい器用貧乏の輩の域を出ない。

とはいえ、ディーキンは些か不便を感じはしても、とりたてて不満や不安は感じていなかった。

昨夜既にゴーレムを撃退したために、敵の脅威をさほど高いものとは思っていないというのもある。
だが何よりも、ボスやヴァレンらがいないとはいえ、自分の傍にはまだ頼もしい仲間たちが、英雄がいてくれるのだ。

ルイズやシエスタらの能力が自分自身や今までの仲間とは比較にならないほど低くて頼りにならないなどとは、ディーキンは考えない。
そんなことは、彼女らが確かに英雄の素質を持っているということに比べたら、何ら大した問題ではない。
偉大な英雄の素質こそは、どんなに強大なウィザードの魔法にも勝るものだ。

別に、ディーキンに客観的に他人の能力や状況を分析することができないわけではない。
ただ単に、これは彼にとっては明々白々な事実であるに過ぎない。

だって、英雄が盗賊に出し抜かれてそれでおしまいだなんて、そんな“偉大な物語”があるわけがないだろう?

「ちょっと、他の人って誰よ? あんたはまた、私に内緒で何か……、」

「アー……、その、ルイズには何も言ってなくて悪かったの。
 ちょっと急ぎだったから。けど、その人のことは、後で紹介できると思う」

昨夜、既にルイズが寝ている時に行ったので、話す暇がなかったというのは本当のことだ。
ラヴォエラのこととか、彼女に頼んでやってもらおうとしていることとか、詳しく説明し出せば長くなりそうだし。

それとは別に、エンターティナーとしてはサッと説明して終わりではなく、後でゆっくり楽しんでもらいたいから、というのもある。
本物の天使であるラヴォエラに会えれば、シエスタはきっと喜ぶだろうし。
ハルケギニアでは天使は伝説上の存在とされているようだから、ルイズらだって驚いてくれることだろう。

だから別に、ずっと秘密にしておく気はない。ちょっと後回しにしようと思っただけである。

「ふうん。でもディー君、これからフーケとまた戦うかもしれないのに、武器を持ってなくて大丈夫なの?
 まあ、武器なんてものがなくても、ディー君には魔法があるでしょうけど」

「うーん、ディーキンは、魔法だけでいいとは思ってないけど……。
 エンセリックの他にも武器はいろいろ持ってるからね。大丈夫だと思うの」

ディーキンは延々細かい説明をするのは避けて大まかな説明だけで話を切り上げると、目的地に着くまでリュートの演奏でも披露しようと申し出た。
この後には大事な調査があるのだ、今は英気を養うためにも、少しばかりリラックスしておいた方がよいだろう。

それからしばらく、ガタゴトと揺れる馬車の荷台の上で、ディーキンの演奏する澄んだリュートの音色が心地よく響く。
皆はしばしくつろいだ気分で風景など楽しみながら、それに耳を傾けていた……。


昼間だというのに薄暗い、鬱蒼と茂った森の入り口に差し掛かったあたりで、一行は馬車を降りた。
馬を繋ぐと、小道を分け入って森の奥の方へと進んでいく。

危険があるかも知れないので、夜目の利くディーキンが案内役のロングビルの隣に進み出て、周囲を警戒していた。
だが、特に何事もなく、しばらく歩いた後に、一行の目の前にやや開けた場所が見えてきた。

魔法学院の中庭ほどの広さがある、森の中の空き地といった風情の場所で、その真ん中のあたりにぽつんと廃屋があった。
元は樵小屋か何かだったらしく、朽ち果てた炭焼き用らしき窯と、壁板が外れた物置とが隣に並んでいる。
持ち主に放棄されてから、ずいぶんと時間が経っているようだ。

六人は空き地に進み出たりはせず、茂みに姿を隠したまま遠目にその廃屋の様子を伺った。

「ンー……? なんだか、もう長いこと、誰も使ってなさそうに見えるけど……」

ディーキンは小声でそう呟くと、首を傾げて、小屋の周囲の地面を遠目にじーっと眺めてみた。

情報が正しければ、あそこはただの宝の隠し場所であって、フーケが住んでいるというわけではないのだろうが……。
それにしても、小屋の回りにも、これまで通ってきた小道にも、頻繁に人が往来しているような様子は全然見えなかった。
しかし、情報提供者である樵の話によれば、フーケかどうかは別にしても、この小屋には割と頻繁に人が出入りしているはずだ。
それに、そのことに気が付いたという目撃者である樵自身も、この周囲に頻繁に来て木を切ったりしているはずなのではないか?

とはいえ自分は、一月前に歩いて行ったゴブリンの後を昨日降った新雪が上に積もった状態でも辿っていけるような、並外れたレンジャーとかではない。
別に《追跡》の専門家でも何でもないのだから、ただ単に足跡などの痕跡に気が付けなかっただけなのかもしれない。

だが、それにしても……。

そもそも、樵がしょっちゅう出入りしていて頻繁に目撃されるような場所なら、仮にも世間を騒がす大怪盗が宝の隠し場所に選ぶものだろうか?
それにフーケ自身は、何度も目撃されておいて、その事に気が付いていなかったのだろうか?

(……ウーン……、もしかして、秘書のお姉さんは騙されたのかも?)

ここに着く前にはあまり深く考えていなかったが、今にして思うと何だか不自然な話だ。
もしかすると彼女は、フーケ自身が故意に流した偽情報か、もしくは単なるガセネタを掴まされたのかも知れない。

(でも、もう来ちゃったんだから、とりあえず調べてみるしかないね……)

ディーキンは自分のそんな疑問を、口には出さなかった。

今更この場でそんなことをああだこうだと話し合ってみても、もう手遅れだ。
この上は情報が正しいことを祈って、とにかくあの小屋を調べてみるしかないだろう。
もしガセだとわかったら、すぐに引き返してもう一度情報収集をし直すのだ。

とはいえ、これだけ時間が経っては、フーケはもうとっくに普通の手段では手の届かない場所に行ってしまっているかも知れない。
その場合はやはり、ラヴォエラの帰還を待つか、《念視(スクライング)》などの手を試してみるしかないか……。

「計画を立てる」

タバサがそう言ったので、ディーキンはその思案を一旦打ち切って気持ちを切り替えた。
そして、他の五人と一緒にあの小屋を調査する算段を立てはじめる。

「基本的には、あの中に宝があるかないかを調べるだけ。
 問題はフーケがあの中にいた場合と、調査中に戻ってきた場合」

タバサはちょこんと地面に正座すると、枝を使って地面に絵を描いて、自分の考えている案を説明していった。

まず、誰かが偵察役兼囮となり、小屋のそばに赴いて中の様子を確認する。
大勢で近づいても気取られる危険が増すだけなので、一人でよい。
その間、他の面子はサポートのために待機しつつ、外から小屋に近づいてくるものがいないかを警戒する、というものだ。

「もし中にフーケがいれば、状況に応じて対応する。
 奇襲して倒せそうな状況ならそうして。
 無理そうなら、うまく誘導して外に出させてから、みんなで一斉に魔法攻撃する。
 小屋の中にゴーレムを作り出せるほどの土はないから、向こうも外に出て応戦したいはず」

仮に巨大ゴーレムが出てきても協力して破壊できることは昨夜既に証明済みとはいえ、出させずに片を付ける方が安全だ。

「そうね……、単純だけど、いいんじゃないかしら。
 で、誰が偵察役をするの?」

「すばしっこいのがいい」

キュルケの問いに、タバサがそう答えた。

この中ですばしっこそうなのと言えば、ディーキンとタバサか。
それに、先日の決闘ではシエスタの剣さばきもなかなか鋭かったが……。

さて誰にするのがいいだろうかと、皆で相談を始める。

「それなら、ディーキンが行くよ。
 ディーキンは使い魔だし、こういうのは男が率先して引き受けるものだって、よく言うからね」

透明化でもしてこっそり近づけば、透明化呪文が一般的ではなく、したがってそれを看破する手段にも乏しいこの世界では、まず気取られないだろう。
そう考えての申し出だったが、タバサは首を横に振る。

「あなたは、フーケのゴーレムが出てきたときにそれに対抗するために必要。
 みんなから離れて偵察に行かれるのは困る」

「ンー……、そう?」

正直なところ、別に今回は、ゴーレムを倒すのが目的というわけではないし……。
何も昨夜のようにキュルケをサポートして壊してもらわなくても、あの程度の強さなら倒す方法は他にいくらでもあるだろうが……。
まあ、この一行には身体的に弱いメイジが多いのだし、確かに自分は皆から無闇に離れない方が、危険な時に助けに行けて安全かもしれない。
どうしても行きたいわけではないし、他にいい案が出れば、特に反論しなくてもよいだろう。

そう結論して、ディーキンはとりあえず頷いた。

「じゃ、じゃあ、私が行きます。
 私は平民ですし、ゴーレムが出てきても魔法で攻撃とかはできないですから……」

次にシエスタがそう言って立候補したが、今度はディーキンが首を横に振った。

「シエスタ一人だと、フーケが中にいた時に危ないと思うの。
 それに、ゴーレムは倒せなくても、みんなの護衛とか、フーケを見つけて狙撃とかしてもらうことはできるでしょ?
 シエスタは暗くても見えるんだし、隠れてるフーケを見つけるのには向いてると思うよ」

正直なところ、今のシエスタの力では単独行動でメイジと戦うことになるかもしれない役目は危険だとディーキンは考えていた。
今は隠密に調査をしようとしているのだから、呪歌を歌ってサポートするというわけにもいかない。

「私が行く」

続いてタバサがそう言ったが、これにはキュルケが難色を示す。

「待って。昨日も私一人の炎じゃゴーレムを倒し切れなかったわ、最後にあなたが竜巻で止めを刺してくれたでしょ?
 それにあなたは風メイジで、空気の動きに敏感なんだから。フーケの接近を見張る役の方が適任よ」

……まともに呪文が使えないルイズでは、シエスタと同様フーケに出くわした場合に危ない。
かといってまさか、進んで任務を引き受けた自分たちが、案内役として同行してもらっただけのミス・ロングビルに任せるわけにもいかない……。

なかなか話がまとまらず、皆が困ったように顔を見合わせる。
ディーキンはちょっと考えをまとめると、軽く手を上げて皆の注意を引いた。

「ええと、ちょっといい?」

「何よ?」

「ディーキンは閃いたの。
 ディーキンは自分が行けばいいとは思うけど、確かにみんなの傍を離れないで守るのも大事だね。
 なら、小屋を調べてくれる別の人手を用意すればいいんだよ」

皆がそれを聞いて首を傾げる。

「……その、それは、ゴーレムなどを使って、ということでしょうか?
 残念ですがゴーレムでは宝物を識別できませんし、密かに調査などをするのにも向いていませんから……」

「人手って、まさか、誰かを雇ってやらせるとかいうんじゃないでしょうね?
 これは私たちが引き受けた仕事なのよ、無関係の誰かに危険を押し付けるなんて、冗談じゃないわ!」

ロングビルとルイズの反論に、ディーキンは首を振った。

「ゴーレムを使うわけじゃないの。
 その、他の人に任せるっていうのはそうだけど、無関係な人に危ないことをやらせようっていうわけじゃないよ。
 ディーキンはそんなことをするつもりはないの」

ディーキンはそういうと、万が一にも小屋から見られたり聞かれたりしないよう、不審そうに顔を見合わせる皆を連れて、少し離れた場所に移動した。
それから、呪文構成要素ポーチの中から小さな鞄とろうそくを取り出してしっかりと片手に握ると、朗々と響く声で呪文の詠唱を始める。

内心ではこの後の仲間たちの反応を予想して、少しわくわくしていた。
別に真面目な探索でお遊びをしようというわけではなく、実際に有効だと信じているからこの呪文を使うのだが……、でもきっと、皆驚くに違いない。
楽しくやることと真面目にやることとは、必ずしも相反するものではないのだ。

「《サーリル、ベンスヴェルク・アイスク――――》」

詠唱と共に、鞄とろうそくを握ったままの手を、複雑に宙に踊らせる。
それに伴い、火のついていないはずのろうそくからは幻のような炎が、鞄からは鱗粉のような輝く粉が舞い散り、魔方陣のようなものを形作っていく。

ルイズらはただじっと、それに見入っていた。

「《……ビアー・ケムセオー……、アシアー! クア・エラドリン!》」

数秒間の詠唱の後に最後の一言、招来したい存在の種族名を唱えて、焦点具を持った手を高く掲げる。
同時に《怪物招来(サモン・モンスター)》の呪文が完成し、ディーキンの目の前に魔方陣が浮かび上がった。
そこへきらめく燐光と共に理想郷の高貴な存在のエネルギーが招来され、瞬時に実体化する。
しかも、同時に3体も。

別に1体だけでもよかったのだが、使用した呪文のレベルの都合上、数が多くなったのである。

「……よ、妖精!?」

その姿を見たルイズが、思わずそう叫ぶ。
他の皆も、呆気にとられたり驚いたりした様子で、食い入るように招来された存在たちを見つめていた。

招来された3体は、すべて同種の存在であった。
それらは、ややいかがわしい趣の色鮮やかな衣類に身を包んだ、優雅で愛らしい女性の姿をしていた。
そのほっそりとした、尖った長い耳を持つ姿は、ハルケギニアで最も恐れられる亜人であるエルフにも似ている。

だが、エルフであろうはずはなかった。

その背丈はディーキンよりもなお小さく、僅かに60サントほどしかないのだ。
それに何よりも、肩からは蜻蛉と蝶の特徴を混ぜ合わせたような、透き通って煌めく、薄く長い翼が生えている。

その姿は、まさしく御伽噺に出てくるような妖精の類としか思えない。
しかるにハルケギニアでは、精霊は存在するが、妖精は伝説上の存在とされているのだ。
ルイズらが驚くのも無理はなかった。

ディーキンは皆の反応を一通り眺めて、くっくっと、満足そうに含み笑いをした。

「違うの、この人たちは――」

「あら私たちは妖精(フェイ)じゃないわ」
「もちろんエルフでもないわよ?」
「私たちはクア、エラドリンなの。よろしくね!」

ディーキンの紹介を待たずに、その妖精のような女性、クア・エラドリンたちは、楽しげな笑みを浮かべて口々にそう自己紹介をした。
そうして、きらきら輝くぼさぼさの短い銀髪を指で弄くりながら、くるくると落ち着きなく皆の間を飛び回っている。

「……アー、ウン。そうなんだよ……」

最後に胸を張って紹介しようとしたところで本人たちに先を越され、少しばかり当ての外れたディーキンは、ちょっと残念そうに肩を竦めた……。

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