日本航空123便墜落事故の陰謀論への反論(自衛隊無人標的機衝突説)
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注意
ここでは、自衛隊の無人標的機(ファイアー・ビー)との空中衝突によって事故が引き起こされたという陰謀論に関する反論を行う。
反論
「オレンジエア」について
まずこの説の有力な根拠とされる18:24:48における機長の「オレンジエア」発言についてである。
これは事故調においては、となっている。「ボイスレコーダーではそう聞こえない」との意見も見られるが、ボイスレコーダーは専門家によって何度も聞かれ、さらにこの事故にはNTSBとJTSBの2事故調査機関が担当しており、更には音声分析もあり、間違えるということはありえないと断言していいだろう。また、「オレンジエア」は自衛隊の用語とされるが、JAL123を除外検索すると一切「オレンジエア」なる用語は出てこない。また標的機を視認していたとしてもいかなるアクション(声を上げる、操縦桿の何らかの操作など)がないのは不自然である。また、この後のクルーの会話にも一切それに対する言及が見られない。以上の理由により、「オレンジエア」の発言は存在しないし、標的機の衝突の確証性も怪しい。
これは事故調においては、となっている。「ボイスレコーダーではそう聞こえない」との意見も見られるが、ボイスレコーダーは専門家によって何度も聞かれ、さらにこの事故にはNTSBとJTSBの2事故調査機関が担当しており、更には音声分析もあり、間違えるということはありえないと断言していいだろう。また、「オレンジエア」は自衛隊の用語とされるが、JAL123を除外検索すると一切「オレンジエア」なる用語は出てこない。また標的機を視認していたとしてもいかなるアクション(声を上げる、操縦桿の何らかの操作など)がないのは不自然である。また、この後のクルーの会話にも一切それに対する言及が見られない。以上の理由により、「オレンジエア」の発言は存在しないし、標的機の衝突の確証性も怪しい。
標的機の衝突について
「尾翼にミサイルが当たる」という事例は殆どないので、ここではアエロメヒコ航空498便空中衝突事故を参考とする。アエロメヒコ航空498便空中衝突事故は、1986年8月31日にアメリカのセリトス上空でアエロメヒコ航空のDC-9と個人所有のパイパー PA-28が空中衝突した事故である。パイパー PA-28の最大速度は約125ktであり、これがDC-9の尾翼(T字翼)に衝突、水平尾翼全てと垂直尾翼の半分近くがもぎ取られた。125ktより低い速度でもこれなのだから(条件が多少違うとはいえ)215~540ktもの速さで航行するファイアー・ビーが尾翼に衝突しようものなら尾翼は全て破壊されてAA587やDHL611と同じ運命をたどったであろう。
また、標的機が衝突したのならば、尾翼には被弾した後のように損傷部分外縁部に捲り上がりが見られはずだが、尾翼にはそのような跡が見受けられない。そして、標的機が尾翼に衝突したのならば、FDRのデータにヨーになんらかの動きが見受けられるはずだが、それもない。よって標的機が衝突したとは考えにくい。
また、標的機が衝突したのならば、尾翼には被弾した後のように損傷部分外縁部に捲り上がりが見られはずだが、尾翼にはそのような跡が見受けられない。そして、標的機が尾翼に衝突したのならば、FDRのデータにヨーになんらかの動きが見受けられるはずだが、それもない。よって標的機が衝突したとは考えにくい。