アルコ・イリス外縁部外壁の、更に外側に位置する広大な貧民街。
七色の虹が大地に落とす影の部分だと、皮肉を込めて呼ばれている。
歴史は浅く、ここ数十年での周辺諸国間の小競り合いを避け、アルコ・イリスに逃れてきた者達の難民キャンプが始まり。
内側との出入は自由だが、住民は財力も才能も持たない者が殆どで、日雇労働やゴミ漁りで毎日をしのいでいる。
公的には大法典の保護下にあるものの、他国からの不法移民や犯罪者が数多く流入しており、自警団を組織するような団結も無く、税金を納めていない者が殆どなので、内側から衛視が巡回に来る事も無く、実質的に無法地帯と化している。
区画整理と都市計画の案も持ち上がったが、納税義務と立ち退きを嫌った住民の反対で頓挫している。
区域内は建物が出鱈目に立ち並び、初めて訪れた人間は、ほぼ例外なく道に迷い、そのまま消息不明になる者も少なくない。
麻薬・売春・誘拐など、あらゆる犯罪の温床になっており、幾つもの犯罪組織が拠点を置いている。
施設
琥珀館
ラソンブラ地区最大規模の娼館で、支店も何軒か構えている。
『客のあらゆる欲望に応える』のがウリで、殺人以外全てが許されると言われてる。
殆どあらゆる種族の女性(男性も)が揃っており、24時間いつでも営業中。
娼婦(夫)の多くは幼少時に買われ、琥珀館で純粋培養された娘達だが、掠われて来ただの、元王族だのと主張する「訳あり」も居る。
いずれも精神的・魔術的に拘束されており、逃亡不能な状態にある。
また客への「身請け」は一切行っていない。
『蝶の入った琥珀』 を象った看板が目印。
最終更新:2011年06月29日 01:01