番外「月虹ナイトロンド 伍」

 一通り紹介も済んだので、僕とフィロたちは同じテーブルを囲んでお茶することになった。
フィロもエラバガルスさんも甘いものが好きらしく、美味しいと言ってストロベリーパイを食べたり、メープルシロップ入りのカフェオレを飲んだりしていた。後者は特に気に入ったみたいで、フィロはどこのお店がこの模擬店の監修をしているのかとしきりに知りたがった。今度連れて行ってあげるって言ったらすごく嬉しそうに笑ってくれた。
 祭の準備はどうだったかとか、どこの催しが面白そうだとか、そんな他愛ない話題を続けるうち、飲み物とお茶受けが尽きた。フィロはまだまだ話し足りない様子で──それは僕も同じ気持ちだった──、再注文に行くらしく一度席を立った。
 展示と併設の素人喫茶なので、ウエイターやウエイトレスを呼ぶより、直にカウンターに赴く方が早かったりするのだ。

「二杯目を頼んでくる。ついでの注文があれば承るぞ?」

「ありがと、じゃあ僕にはチーズケーキをお願い。……エラバガルスさんはありますか?」

「私はレモンパイがいいですね。吾子、頼みましたよ」

「心得ました。いってまいります」

 頷いてびしりと挙手敬礼。するが早いか直ぐに席を離れていく。
 今日のフィロはテンション高いなー。スキップでもしそうなくらいに軽やかな足取りで、カウンターに向かい、二杯目のカフェオレと僕たちの分も含めた新しいケーキを注文している。
 フィロが戻ってくるまでの間は、席は当然僕とエラバガルスさんとふたりきりになるのだが、改めて差し向かうと少し緊張するな……。でも、初見だったときのフィロみたいなプレッシャーはない。
 ちょっと拍子抜けするくらいだ。物の本には強大な竜は目を合わせたらそれだけで心狂わされる者も出るって、書いてあったりもしたのだけれど。

「なんだか不思議そうな顔をしていますね? ミケルくん」

 僕の考えを読んだみたいにエラバガルスさんが軽い笑みを浮かべてこちらを見てくる。やっぱりその視線が威圧感を僕に与えることはなかった。碧眼は穏やかな光を帯びて僕を映している。まるで静かに凪いだ湖面のように。

「えっと、すみません。失礼を承知で言うと、エラバガルスさんの横に居てもなんともないなあって。もっと心臓を鷲掴みにされるような感じかと思ってました」

「正直な子は好きですよ? 実際、そういう風にすることも可能ですが、祭りの場でそのような無作法を為すのは本意ではありません。できれば地上の方に迷惑はかけたくないですし。ですから、きちんと対策はしています」

 これです、と言ってエラバガルスさんが示したのは、顔の右半分を覆っている不思議な模様が入った赤い布だった。

「"秘緋布(ひひぬの)"と言ってですね。妖精に編んでもらった、視線や気配の類を遮断する力がある素材なんですよ」

 初めて聞く名前だったが、妖精には知られざる宝物を作り出す技術や力があるのだと物の本で読んだ。エラバガルスさんの身につけた布地もそう言った類なんだろう。
 改めてエラバガルスさんの顔に巻かれている生地をしげしげ眺めていると、エラバガルスさんは物言いたげに少し視線を彷徨わせた後口を開いた。

「……。ところでミケルくん。疑問が解消されたところで一つ良いでしょうか。先程から気になっていたのですが、その本は……」

「あ、これですか? 北の古都の物語集らしいです。古代語で書かれてて、読み応えがありますよ」

「古語の本を読み解けるとは、若くとも流石"虹星の叡知"の学徒ですね。……お話、最後まで読み終わったんですか?」

「いえ、まだです。途中までで……」

「そう、ですか。出会い頭にこのような事を言うのは大変心苦しいのですが、ミケルくん」

「は、はい?」

 エラバガルスさんにじっと見つめられて僕は物凄くたじろいでしまった。さっきまではそんなことなかったのに、今は正面から覗き込むのが戸惑われるレベルだ。それくらいに視線に篭っている意思が、強い。
 どうしたのだろうかと内心慌てつつ、先を促すように小さく首を傾げる。
 すると、エラバガルスさんの視線が少し逸れて、向いた先は僕ではなく本の方だ。古書に少し伏せがちの碧い視線を暮れながら、エラバガルスさんは切り出した。

「……私に、その本を譲っては頂けないでしょうか。最近、昔の本を集めるのに凝っているんです。御代は相応に出させて頂きます……金銭でも物品でも、私に用意できる範囲ではありますが、何か望むものを提示して頂ければと思います。いえ、貴方にとって何にも変えられぬ価値があるということでしたら諦めますが」

「べ、別に構いませんよ? 御代とかもいらないですし。元々タダで貰った本なので」

 本にしろ物にしろ、必要とする人のところにある方がいいんじゃないかと僕は思ってる。
 だから、もしこの本を欲しいって言うんだったら、上げるのに躊躇はない。フィロのお父さんは本を乱暴に扱うようなこともなさそうだしね。
 僕の答えを聞くと、ふっとエラバガルスさんの表情が和らいだ。

「ミケルくんは欲がないんですね。こういうのもなんですが、ちょっとしたものから珍しいものまで、欲しいものがあれば手に入れるチャンスだったと思うのですが」

 ──あ、言われてみればそうだ。惜しいことをしたかもしれない。
 言われて気づいたが、僕はふるふると首を横に振って見せた。
 確かに欲しいものが何でも手に入るかも、というのは魅力的だけど、だからといって此処で前言を翻すのも情けない。

「いや、でも、だからってふっかけるのもどうかなって思うので……バザーに出す前のを好意で譲ってもらったものですし。あ、敢えて言うなら大家さんたちの欲しいものと交換して貰ったらいいのかな。新しい魔法ケトルが欲しいっていってたのでそれとか!」

 折角なので思いついたことを提案してみる。かなえば元々本の持ち主だった大家さんたちも喜ぶだろうし、いいんじゃないかと思って口にした僕の言葉に、エラバガルスさんは柔らかく笑って頷いた。

「成る程、了解しました。後ほどお届けしますね? ふふ、しかし出てくる欲しいものはやっぱり誰かのためのものなんですねぇ。……ミケルくんは良い子だ。フィロの友人が君のような子でよかったです」

「いやいや、小心者なだけですってば」

 フィロもエラバガルスさんもちょっと僕のことを過大評価している気がする。紅潮してきた頬を覚ますように頭をぶんぶん振ってから、どうぞって古本を差し出した。
 渡すこと自体に問題はないのだけれど、ひとつだけ気懸かりがあって僕は言葉を足した。

「ただ、その、多分悲しいお話ですよ?」

「──。……知って、いますよ」

 僕から本を受け取りながら答えたエラバガルスさんの表情は、ひどく複雑なものだった。笑っているような、悲しんでいるような。懐かしんでいるような、憎んでいるような。全てを含んでいる、そんな表情。
 よっぽど、この本──あるいは話そのもの──に思い入れがあるらしい。

 この物語は、貴方にとってどういうものなんですか?

 疑問は浮かんだけれど、僕はエラバガルスさんに問うことはできなかった。口にする前にフィロが戻ってきたからだ。


「……? 父さま? ミケル? どうかしたのか?」

 注文した品物やカフェオレのおかわりが乗ったトレイを手にしたまま、不思議そうにフィロが首を傾げる。
 顔を突き合わせて何やら難しく話し込んでいるように見えたのかもしれない。
 それに対し、エラバガルスさんはゆっくりと頭を振って見せた。その手にはもう、僕が渡した古書はない。何処かに仕舞ってしまったのだろうか。

「なんでもありませんよ。ミケルくんが良い子だなあって感心していたところです」

「いや、だからそんな褒められると恥ずかしいですってば!」

 僕の咄嗟の反応に、エラバガルスさんは楽しそうに笑っていた。さっき見せた複雑な表情はもう影も形もなかった。

「……なんだ、二人ともすっかり仲良くなったのだな」

 僕たちが頼んでいたお菓子や新しいカフェオレなんかを配膳しながら、遣り取りを見聞きしていたフィロは少し目を伏せていた。ほんの少し端が下がった唇。嬉しいような、複雑なような、そんな表情。
 小さい子が、お父さんやお母さんを取られそうになったみたいな、そんな仄かなヤキモチの片鱗を感じたから僕は少し笑ってしまった。

「ふふ、別にフィロのお父さん取ったりしないからすねなくてもいいんだよ?」

「なっ、べ、別にそんなつもりでは……!」

 慌てて否定する辺り、僕の推論は図星だったらしい。

「何時だって私はあなたが一番ですよ、フィロ。ミケルくんも可愛らしい良い子ですが」

「父さままで!」

 大好きなおとうさんに一番と言われると悪い気はしなかったのか、フィロは益々赤くなってしまって、それを僕が微笑ましく思ったのが顔に出てしまったらしい。
 フィロはこの話題は己にとって続けて不利と察したのか軽く頭を振り、別の話を振ってきた。

「そ、それよりミケル! すっかり茶に夢中になって忘れていたのだが、……私は、ミケルに渡したいものがあったのだ。ミケルへの"月虹の贈り物(ムーンドロップ)"だ」

 そう言ってフィロは、何処からともなく、包装された箱を取り出した。ちょっとした小物入れ位の大きさの、所謂プレゼントボックスって奴だ。剣を模した白木のオーナメントと発泡酒のような淡い金色のリボンが、少し不恰好に結び付けられている。フィロはにこにこしながらそれを差し出してくる。

「え? "月虹の贈り物"ってなに? それ、初めて聞いた」

 けど、僕は吃驚して止まってしまい、受け取る手が出せなかった。聞き覚えのない単語に軽く目を瞬く。去年も祭りに参加したけれど誰からもそんな話を聞いたことなかった。
 フィロはきょとんと目を瞬き、少し拍子抜けした様子で首を捻っている。エラバガルスさんも、同じような様子だった。
 それから、僅かに考えて残念そうな微苦笑を浮かべる。

「おや、もう地上では廃れてしまった風習なのでしょうか。二百年ほど前まではおおいに流行っていた記憶があるのですが」

「へえ、そうなんですか。『特区(した)』では今も続いてるんですか?」

 二百年前の流行だなんて単語がするりと出てくる辺り、どんなに人間くさく見えてもドラゴンとひとでは時間感覚が違うのだなあと改めて思い知らされる。 
 とはいえ、その辺りは突っ込んでも仕方ないことのような気がしたので、僕はそれより、『地上では廃れてしまった』という言い回しが気になったので尋ねてみた。

「ええ。この時期から年末にかけて、私たちが住んでいるところでは色々と遣り取りしますよ。世話になっているひと、仲の良いひとに贈り物を選んで渡すんです」

「ロゼからの聞きかじりだが、起源は街の始まりに由来するそうだ。アルコ・イリスに始めて人が訪れた時、祝福するように月虹が架かり、流れ星が幾つも地上に降り注いだという。訪れた民は星の欠片を拾い上げて、その美しさから天からの恵みだと感謝したそうだ。それに因む慣わしだよ。天の虹の代わり、身近なひとたちに祝福を、感謝を捧げる。……地上で廃れてしまった、というのは少々残念な話だが」

 謳うようにフィロが教えてくれたのは、素敵な話だった。フィロの言うとおり、地上で行われなくなり、その話もされなくなってしまったというのが惜しい。

「本当に残念。また流行ればいいのに。新聞とかに載せて貰えるようにお願いしてみようかな。……あと、その、ごめんね、フィロ。僕、知らなかったから折角の機会なのにお返しとか用意してないや」

 話を聞くと益々申し訳なくなってしまった。ちょっと不恰好な包装からするとフィロがこのプレゼントを包んだじゃないだろうか。
 僕の為に贈り物を選んでくれたのだという気持ちと、そうして手自ら準備してくれたことが嬉しくて、同時にその分だけすごく申し訳なくもなった。自然と眉が下がってくる。
 そんな僕を見たからか、フィロは首を横に振って、もう一度プレゼントボックスを差し出してきた。

「かまわない。別にお返しが欲しくてしている訳ではない。勝手にしたことだ。……嫌でなければ、これを貰ってくれるだけで嬉しい」

「嬉しいけど、でも、やっぱり何かお返し……僕だってフィロにはお世話になってるし。何かしたい。あ、そうだ! フィロ、お昼くらいから少し時間ある?」

「別に気にしなくても良いのに。時間は──……」

 僕の強情を、フィロは少しくすぐったい様な面持ちで受けた後、幾らか悩むように傍らのお父さんを見た。
 エラバガルスさんはそれだけで察したように、ぽんとフィロの肩を優しく叩く。

「大丈夫ですよ、吾子。その間私は個人的な友人に挨拶にいってきますから、貴方は友達と過ごしていらっしゃい」

「ありがとうございます、父さま。……そう言う訳で時間は取れるぞ。ミケル」

「親子水入らずの邪魔しちゃうのはちょっと悪いかなあって思うんだけど……いいなら、僕と昼ご飯一緒に食べようよ。お返しの代わりに奢らせて。ソルティレージュさんにも声をかけてるんだけど、行き先は世界博覧会の食堂『月虹(ムーン・ボウ)』! 各地の珍しいものとか美味しいものとか色々揃ってるんだって。博覧会自体もティムさんのお墨付きですっごく面白いらしいよ」

 月虹祭の期間中だけ、四方の大陸や世界の様々な場所に存在する民族文化や歴史などを集めて行われる博覧会は、そこを見て回るだけで気づけば1日が終了してしまうくらいに有意義で素晴らしい所らしい。生憎と昨年僕は博覧会会場に足を運ぶことはなかったのだけれど、珍しくティムさんが強く勧めてくれた場所だ。
 個人的にもいろいろ情報を集めてみた。聞けば聞くほどワクワクする素敵な場所で、フィロはもしかしたら行ったことがあるかもしれないけれど、ここでご飯をご馳走するなら少しはお返しになるかもしれないって思ったんだ。

「ああ、新聞の紹介記事にもあったな。お土産探しもしたいし、ミケルがそういうなら混ぜてらおうかな。ご馳走して貰うというのは兎も角……」

「そこは僕の気を晴らす為ってことで、素直に奢られてよ。それで、気持ちよくフィロのプレゼント受け取りたいからさ」

「……そうまで言われては固辞するのも意地が悪いな。では相伴に預かるぞ、ミケルよ。ソルティレージュ嬢とも久しぶりに話がしてみたいしな」

「バイトのお給料入り立てだから遠慮しないで食べてよね。ソルティレージュさんも一緒にご飯食べる人増えたら喜ぶよ。……それじゃあ、その、改めて贈り物頂くね」

「どうぞ。──ミケルの上に祈り星が降りますように」

 僕が漸く"月虹の贈り物"だというプレゼントボックスを受け取った所で、フィロは聞き慣れない文言を口にした。きっと、贈り物をする時の言い回しなんだろう。
 エラバガルスさんが僕たちの遣り取りを微笑ましそうに、優しい目で見ている。ちょっと照れくさい。

「ありがとう、フィロ。えっと、開けるよ?」

 お礼を言ってから、照れ隠しに少し早口に尋ねて、フィロが頷くのを見てから包み紙を丁寧に解いた。
 中身は綺麗な透かし彫りで鳩が描かれた蓋を持つ木箱で、それを更に開くと中身は竜や魔女や狼なんかを模した幾つもの綺麗な駒たち。
 艶のある漆黒の地に幾つもの銀粒が煌く、見たこともない美しい素材で作られた物が一揃い分箱の中に入っていた。
 大陸で一般的に遊ばれる遊戯、シャトラングルで使われるものだけれど、僕が見たことのないタイプのものばかりだ。

 こう見えても僕はシャトラングルを趣味の一つにしている。そういえばフィロと一局指したこともあった。
 もしかしてその時、僕が実際遊ぶだけじゃなく、駒を集めることもしていると零したのを覚えていてくれたんだろうか。
 だとしたら、すごく嬉しい。ちょっとした会話を覚えていて貰えたというのは胸に来る。

「わ、わ、全部見たことのないやつだ。すごいや! これ、もしかして……フィロの所の駒?」

 興奮を隠せずに問いかけると、フィロは僕の反応が芳しかったことが嬉しかったのか、またにこにこ笑って首肯してくれた。

「然り。『地上(こちら)』では手に入らぬ特別製だ。ミケルのコレクションの端に加えてやってくれ」

「端っこなんてとんでもない! 宝物にするよ。また時間がある時に一局指そうね! 本当にありがとう!」

 箱の蓋をきちんと閉めてから、ぎゅっと胸に抱いて感謝を口にするとフィロはちょっと照れくさそうにする。

「対局が楽しみだ。予想以上に喜んでもらえて、その、既にお返しを貰ったような気分だぞ。……ミケルと指したのは実に有意義な時間だった。その話をしたら、ミケルと指したいというものもいてな。その者達とも遊んでやってくれるか?」

 勿論と僕が大きく頷いたら、エラバガルスさんも話に乗って来て、私もミケルくんと対局したいですなんて言われて、それならいっそちょっとした大会でもしたらいいかもだなんて他愛無い思いつきを返して。
 そうして暫く、お茶とお茶菓子を楽しみながら、僕たちはシャトラングル談義で大いに盛り上がった。
 あんまり盛り上がったから、フィロたちが昼前のもう一つの目的地だという、"月虹杯"の会場にそろそろ移動すると話を切り上げた時はちょっと寂しかったくらいだ。

 とはいえ、僕もそろそろ当番だったし、フィロにはまた後で会えるし、あんまり時間を取ってしまうのも申し訳なかったから、子供みたいな我侭は言わずに大人しく見送ることにした。

「それじゃ、フィロ、エラバガルスさん。またお会いするまで、お元気で。ミスターにもよろしくお伝え下さい」

 フィロが"月虹杯"を見に行くのは個人的な興味だけでなく、その会場にいるミスターことクラウド先生に挨拶する為というのもあるらしい。
 僕も後々時間を見て顔を出しに行かなきゃと思いつつ、一先ずフィロにもお願いしておいた。

「承った。ではな、ミケル。また後で。楽しみにしている」

「またお会いしましょう。ミケルくんとはまたゆっくりお話がしたいものです」

 フィロは快く頷いてくれて手を振る僕に会釈を向けてから、お父さんと一緒に歩き出す。
 連れだって去っていく姿。エラバガルスさんはフィロの手をさり気なく引いて、はぐれないように守って。
 寄り添うフィロは本当に心から隣にいるひとを信頼している様子だった。
 並んで歩く後姿は、一応成人を迎えている子供を連れる親、というには過保護で甘い。距離が近い。

 ──まるで、お姫様を大切に守るお話の騎士みたいだ。

 格好も相俟って、そんな感想を抱いてしまったことはフィロにもエラバガルスさんにも失礼だから絶対にいえない。僕だけの秘密だ。

 後日、本当に僕の下宿に真新しい魔法薬缶が届いていて驚くことに──大家さんは喜ぶことに──なるんだけど、それはまた別の話。

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最終更新:2011年07月06日 23:00
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