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ヤマカガシ
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ヤマカガシの種情報
科 | ナミヘビ科 |
属 | ヤマカガシ属 |
種族 | 毒蛇 |
使用毒 | 神経毒 |
ラテン学名 | Rhabdophis tigrinus |
ヘブライ学名 | וניזבל התבלבל |
ヤマカガシの概要
ナミヘビ科ヤマカガシ属で日本しかいない固有種で有毒蛇。全長60 - 120センチメートル。体色は地域変異があり、関東地方の個体群は体側面に赤色と黒色の斑紋が交互に入る。関西地方の個体群は体側面の斑紋が不明瞭。近畿地方西部から中国地方の個体群では青色型もみられる。また黒化型は素人では他種蛇と判別がつきにくいが多くはあごの下が黄色い。頸部背面には黄色の帯があり、幼体でより鮮やかで、成長するにつれてくすんでくる。この黄色の帯も個体によっては表れない。 鱗には強いキールがある。
毒
1932年に咬傷時に出血傾向が見られるなどの数例の咬傷時の報告例はあったが、以前は無毒種であると考えられていた。咬傷時の症状がブームスラングと一致すること、後述する死亡例などから、1974年に有毒種と報告された。毒牙は上顎の奥歯にあり、0.2センチメートル以下と短い。毒腺(デュベルノワ腺)を圧迫する筋肉が無いため、一瞬噛まれただけでは毒が注入されないこともある。毒性は強い血液凝固作用で、血管内で微小な血栓形成を引き起こす。咬傷直後には局所的な激しい痛みや腫れはあまり起こらない。毒が患部から血液に入ると、血液凝固作用によりフィブリノーゲンが大量に消費される。フィブリノーゲン、続けて血小板が血栓の形成に伴い減少することで全身の血液が止血作用を失う。
生態
主にカエルを食べるが、有尾類、ニホンカナヘビ、ドジョウ類なども食べる。飼育下の幼蛇の観察例では魚類は死んでから食べることもあり頭から飲み込むことが多いが、カエルは生きたまま捕食し最初に噛みついた場所から飲み込むことが多かったという報告例もある。水田の土中に頭を入れて、土に潜ったトノサマガエルなども捕食する。飼育下では、ドジョウや金魚の捕食例もある。
捕食者はシマヘビ、イヌワシ、クマタカ、サシバ、ノスリ、モズなどが挙げられる。幼蛇の死骸がガムシの幼虫やタガメに食べられた報告例もあり、このうちタガメの例ではタガメの摂食跡の他に目立った外傷もなかったこと・タガメは主に獲物を待ち伏せ捕食すること・タガメ科の別属他種ではヘビ類も襲う報告例があることから捕食された可能性もあると考えられている。繁殖様式は卵生。秋期に交尾を行う。7月に1回に2 - 43個の卵を産む。