後ほねっこ男爵領

長距離輸送システム

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atohone

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長距離輸送システム


ディーゼル機関車


枯れた技術、という言葉がある。

「最先端の技術ではない。さんざん使いこなされて安くなった技術」と理解しておけばだ
いたいは間違いない。
が、かぐやにそれが選ばれた理由は必ずしも「安くなった」からではない。

 かぐやの機関車はディーゼルエンジンにより発電を行い、その電力でモーターを駆動す
るディーゼルエレクトリック方式を採用している。
発電の基幹エンジンこそ「枯れた技術」であるが、発電機の小型化。モータ制御機構には
I=D製作のノウハウが使われている。

 ディーゼルとして一般的な液体式(液体式変速機構:トルクコンバータ)を使用しなかっ
た理由はいくつかある。

 もっとも大きな理由は、必要とされる大型のトルクコンバータの開発および車両への搭
載が困難であるということであった。
また、場合によって二重連、三重連での運用が想定されていたため、列車全体での統括制
御が容易な電力式が選ばれたのである。

 副次的な理由としてディーゼルエンジンの回転数を一定で使用できるため騒音、振動対
策や排気ガス浄化、高燃費を維持できることなどがあった。

 確かに電装品のトラブルなど、機構をディーゼルのみに頼る液体式にくらべ複雑化によ
るもろさは指摘されていたが、I=D自国生産のノウハウをもつほねっこの技術陣はそれ
らをクリアし、そしてついに蓄電池利用によって宇宙、もしくは高々度低酸素環境での使
用すら可能なディーゼル機関車を作り上げたのだ。

 なお、地上での利用の場合には蓄電池はほとんど必要ない。
高々度低酸素環境での使用の際には酸化剤を混入した宇宙用燃料をターボ過給、使用する
ことで効果的な燃焼と出力を確保している。
そのため、トーゴ線(宇宙路線)には燃料の転換が必要とされている。



デュアルモードトレーラシステム

 Terra動乱の最中に建造された長距離輸送システムは当初から軍事物資の効率的な
運送を求められていた。
一般的な物資について言えばコンテナシステムにより対応できていたが、資源集積地の用
意が進まないこと(空爆による拠点破壊を恐れ分散させていたため)、および運輸先での
再配分を単純にするため通常の貨車に加え一般道での牽引、運行が可能なデュアルモード
貨車も使用された。
デュアルモード貨車には、自前の発動機を持ち引き込み線から連結解除されてそのまま道
路に出ることのできる動力付き貨車、トレーラを必要とする無動力貨車があった。

 また、I=Dや装甲車両の輸送にはI=D輸送車両、装甲車両そのものに鉄道貨車フレー
ムを付けて列車として牽引する手法もとられ、その際には駆動力を確保するために機関車
は重連使用されることが多かった。
兵員輸送車、装甲車両、貨物輸送車などが引き込み線にならんで順次連結されてゆく様子
は当時の戦場フィルムなどで大きく喧伝されていた。



後ほねっこ男爵領における鉄道網整備


陸の玄関口の一つとして新ほねっこ城市にあるのが『中央駅』である。
『中央駅』は旅客駅と貨物駅両方を兼ねており、現在では文字通りの陸の玄関口となって
いる。

貨物・機体搬入用と一般国民用の駅舎では入口が分かれており、案内も出ているため一般
国民が間違って入らないようになっている。

貨物駅としての『中央駅』


『かぐや』はデュアルモードトレーラシステムを採用しており、これによって積み替え用
のフォークリフトなどの装備は不要とされている。
駅での作業は、鉄道台車の取り外しのみとなっており、貨物として列車に編成が可能。
以前は時間がかかるとの報告もあったが、現在では時間も短縮され燃料消費の削減及び、
環境にも良いという報告もされている。
構内は、北国であるほねっこの雪対策のためにアーチ型の屋根がかけられ冬でも除雪の心
配は不要。
駅内には、車両整備用の施設も併設されちょっとしたI=Dの故障程度であればその場で
整備も可能である。
また車両内の不振物のチェックも厳重であることからこの施設の重要性がそこからも伺える。
以前は一つ一つ手作業で行われていた貨物チェックは、現在ではIDの発行によって作業の
時間が短縮されるようになった。
貨物駅側はプラットホームが存在せず、物資・兵士の輸送にはこちらのほうが便利なためで
ある。


旅客駅としての『中央駅』

#地下1階、地上1階となる見た目はいかにも総檜造りの木造建築に見えるが実は断熱・
防火に特化した建築素材・方式を取り入れており藩国重要施設の一つでもある。
また檜で作られているため夏場は涼しい。
1階は切符売り場・改札口・事務室・待合室・売店・観光案内所がある。
#列車を待つ間に近所のおばあちゃんたちがやってきて談笑していたりする場面も良く見
られている。
旅人にも気さくに話しかけてくれるため、困ったことがあったら彼女たちに聞けば助けて
くれることも多い。
そのため、観光案内所は設置されているものの、殆どこちらで間に合ってしまう。

地下1階は、食堂及び弁当屋、土産物屋が数店軒を連ねている。
#土産物屋には後ほねっこ藩国領の特産品が販売されており、ここでしか手に入らない限
定品も多数販売されている。
中でも特筆すべきはやはり駅弁だろう。
ほねっこの伝統的な食べ物として国民に愛されているものにサンドイッチがあるが、どこ
の駅に行っても食べられるのが特徴。
『中央駅』の地下にある本店では数種類のパンと30種類以上の具材が常時取り揃えられ、
自分の好みのサンドイッチが食べられるだろう。
味もさることながら、その多様性が国民の嗜好性とマッチし昼食時には長蛇の列となるこ
ともしばしばある。


路線詳細


ほねっこ内では4つの路線が走っている。
そのうち一つは長距離輸送システム専用の路線であり、宇宙へと向かう路線である。

1.『あじあ線』
#ほねっこの山里と海里を繋ぐほねっこの中心となる路線
ほねころ街道は車両制限がかかっており、本数限定とは言え通過可能な交通手段のひとつ
となる。
そのため、山里と海里を行き来するものたちには無くてはならないものである。
路線途中では広大な小麦畑が広がっている場所も多い。
夏は新緑、秋は黄金色に光景が一面に広がる。
冬ともなれば白一色に吹き荒れる地吹雪は、北国以外の人々には珍しく、それを目的に訪
れる観光客もいるとのことである。
ほねころ工業団地から先へ行くには、終点から『みらの線』に乗換えが必要。

(停車駅:中央駅-たてがみ峠-孫ヶ森前-働き者の塔-コロの里工業団地前)

2.『みらの線』
#海里と工業地帯、及び沿岸地帯を結ぶ路線
この路線は主に工業関係者及び、貿易関係者が使用することが多い。
路線途中に六つ斑飛行場・顎岬が存在し、工場などが多数存在するため利用者は、関係者
が主に占めている。
例外として、コロの里工業団地にある分校・六つ斑分校が存在しているため、学生の足と
しての利用が多い。
列車内から見ることが出きる、夕日が海面を照らしオレンジ色に染まる光景は一見の価値
あり。

(停車駅:鼻面岬-六つ斑飛行場前-六つ斑分校前-ほねころ工業団地前-コロの里分校前-潮の里埠頭-顎岬前)

3.『ふぶき線』
#みらの線が海里を走る路線であるならば、こちらは山里を走る路線である。
淵駒の湖を通り、犬走川に沿って、早太郎岳・シッペイ岳へ向かう路線であるが、市外へ
の利用は淵駒の湖への利用が主となっている。
この路線は新ほねっこ城市内を走行する路線であり、学生たちや市内への出入りのための
公共機関としての利用が多い。

(停車駅:中央駅-ほねっこ銀座-ほねっこ学園前-淵駒の湖-爺ヶ森-早太郎岳登山口-シッペイ岳登山口)

4.『トーゴ線』
#上記の3路線とは異なり、この路線は一般国民が使うことは無い。
この路線は宇宙線であり、主に宇宙へ向けて物資及び人員の輸送が目的とされている。
さすがにこの路線に駅弁を持っていくツワモノは存在しないが、こっそり持参した宇宙初
心者の兵士が、宇宙でミックス状態になった駅弁にひそかに涙する光景が見られているら
しい。


建設前夜


海に突き出たその岬――顎岬というそうだ――の突端からは、さほど大きいとはいえない
藩国の全景を眺めることが出来た。

潮風が吹く。
一言、呟いた。

「まさに地の果てだな」

夏も近いというのに、一抹の冷たさを含んだ風が、冬の厳しさを連想させる。
こんもりと盛り上がる針葉樹の林も、青々と揺れる麦畑も、水路のはしるこじんまりとし
た町並みも、やがては白い風景の中に埋没するのだろう、と、そう自然に納得させるもの
が、この国にはあった。
それが、わたしが訪れた、後ほねっこ男爵領という国の印象だった。

省みて、振り仰ぐ。

だが、と思う。
だが、これだけは違う。
この塔だけは、例え雪が全てを塗りつぶそうとも、屹立し続けるだろう。

そこには、天をも衝かんとそびえ立つ、巨大な玄い塔があった。
塔の頂きは、山をも越え、遥か彼方、天頂を目指しながら、霞み、視界から消えていく。
小さな町ならば、丸々ひとつ飲み込めるのではないかと思うほど大きな基底部には、何
両ものディーゼル車両が出入りしている。

それは、空へと届く塔だ。
それは、星の海へと続く階梯だ。
それが、わたしの夢の形だ。


軌道上まで届く高塔を建設し、その内側を二重螺旋を描くようにして軌条を設置。
その軌条を走行するディーゼル列車によって、宇宙と地上とを繋ぐという地上‐宇宙間の
長距離輸送システムの構想。
それ自体は、けして目新しいものではないし、カーボンナノチューブの発明により、理論
上、不可能ではないと言われて久しかった。
しかし、技術的に可能であることと、実際に建築可能であるということの間には、文字通
りの意味で天と地ほどの差が存在する……正確には、存在した。
驚くべき事に、この徹頭徹尾突飛としか言いようのないシステムを採用した藩国が、すで
に二国ある。
時に必要は常識(または良識)を凌駕するという現実の、好例といえるだろう。

そしてまた一国、必要が良識を超越してしまった国がある。
その国の名は、後ほねっこ男爵領。
NW屈指のド田舎と名高い、大分の小国である。
逗留ACEの数くらいしかウリがないこの国が、どうにかしてNW全体の役に立ちたいと、
考えに考えた結果こそが、長距離輸送システムの設置だった。
長距離輸送システムさえあれば、聯合国の戦力を宇宙に上げられるだろうという、いじま
しいというか涙ぐましい考えの下、建設が決定されている。

だが、誰かの役に立つという事は、同時に、敵対する誰かに不利益をもたらすという事で
もある。
先だっての空爆の際、まっさきにながみ藩国の長距離輸送システムが破壊された事件は、
まだ生々しく記憶に残っている。
帝國と天領共和国との休戦がならなかった以上、宇宙へ戦力を輸送できる長距離輸送シス
テムが、重点的に狙われるであろうことは想像に難くは無い。
それでもなお、この弱小藩国は、あえて虎の尾を踏んだ。

それはヒーローになりたいという虚栄心故なのかもしれないし、tera領域帝國全体の利益
を考えた冷徹な思考に基づく判断なのかもしれない。
だが、そんなことは、わたしには関係ない。
軌道塔をこの手で造る機会を与えてくれたという事実だけで、十分だ。
それ以上、何もスポンサーには望まない。

わたしは、天を衝く頂を、螺旋を描く軌条を、造り上げたい。
ただのディーゼル車が、宇宙まで駆け上がる姿を、この目で見たい。
わたしが造り上げる軌道塔は、完成した次の瞬間にはレーザーの光の中に崩れ落ちる運命
なのかもしれない。
だが、バベルの塔と、呼ばば、呼べ。
一瞬で構わない。
わたしは、この手で宇宙に触れたいのだ。


「あの……それで、立地の方は如何でしょうか?」

背後から、潮風に紛れてしまいそうな、遠慮がちの声。
風が足音を掻き消したのか、いつの間にか、後ほねっこ男爵領側の建設担当者の一人――
要は体の良いお目付け役――の少年が、わたしの後ろに佇んでいた。
わたしはスポンサー向けのとっておきの声音で応える。

「ええ、申し分ありません。素晴らしい軌道塔が出来上がるでしょう」

それは良かった、と深夜少年は胸を撫で下ろしたようだった。
わたしの横に並んで、彼もまた、空を見上げる。
その横顔は、ひどく真剣だった。

「国内の鉄道網整備は、順調です。計画通り、軌道塔の建築には取り掛かれるでしょう。
 よろしくお願いします。我が藩国の命運を、貴方に託します」

大袈裟な、とわたしは笑えなかった。
軌道塔の設計と建築に、わたしが全てを賭けている様に、彼らもまた、譲れない何かをわ
たしの軌道塔に賭けたのだろう。

ならば、我々は運命共同体か。

再び、後ほねっこ男爵領の草原に風が渡る。
風に含まれる一陣の冷たさは、冬の気配をかすかに残していた。
それが今、たまらなく心地よい。

「ええ、ええ。確かに託されました。
 約束しましょう。これ以上はない最高の軌道塔を作り上げる、と」

笑う。
隣の深夜少年が、目を見開くのが分かった。
突然、わたしのまとう雰囲気が変わったからだろう。
だが、きっと今のわたしの笑顔は、悪魔のように頼もしいに違いない。

約束は、必ず果たされるだろう。
何故ならば、託された信頼に全力で応えることだけが、わたしの夢に全てを賭けた彼らへ
の唯一つの返礼となるのだから。



愛称『かぐや』



新しい施設ができれば、それに見合った名前が必要だ。
それはこのほねっこ男爵領も例に漏れず。
長距離輸送システムをが無事建造され、名前が必要だということになった。
会議の中で、色々な名前が出たが決まる様子がない。どれにしようか皆、考えているうちにだんだん時間は過ぎていく。

「名前は『かぐや』にしようと思う」

藩王、火足水極が突然こう言い出した。
普段であれば、ツッコミを入れる摂政たちもそれに賛同する。
皆の脳裏に、どこかで聞いおとぎ話を思い出すそのネーミングと、宇宙へ向かう輸送システムのイメージが見事に合致したのだ。
螺旋を描き、宇宙(そら)へと向かうその姿はかの美しき姫を思わせるだろう。

こうして、満場一致で列車の名前はほねっこ特急【かぐや】と決まったのである。

ただ、おとぎ話とひとつ違うことがある。
姫は帰ってこなかったが、宇宙へ出かけた兵士たちは無事に戻ってくる。

人々の祈りと共に、『かぐや』は今日も宇宙へ向かう。



おまけ ほねっこ☆食べ歩き ~魅惑の駅弁特集~(リンク:https://docs.google.com/View?docid=ddzqrccs_16ft53p3cv



帝國わんだふるエクスプレスと『かぐや』


帝國環状線わんだふるエクスプレスの駅と、後ほねっこ長距離輸送システム『かぐや』の駅は、
連絡通路で接続されており、駅舎の外に出なくても乗換えができるようになっている。
この構造は、冬にはとりわけ寒さの厳しい北国にあって、
乗り換えのために寒い思いをしなくて済むようにということと、
乗換えと同時に入国審査を同じ窓口で行えるという利便性の観点から採用された。

乗換駅の構内には、食事も取れる休憩所や、
後ほねっこ男爵領の人気の駅弁や名産品などが販売される売店がある。
もちろん、これらの施設は乗換えを行わない旅客でも利用できる。

芸が細かいというか、PRに必死というか、
二つの駅を結ぶ連絡通路は動く歩道になっており、
壁に描かれた藩国の名所・名物の絵に合わせて、
備え付けられたスピーカーから音声ガイドが流れるようになっている。

駅舎の上には『ほねっこ・わんだふるステーションホテル』が建っており、
最終電車を乗り過ごしてしまった人のための宿泊場所の提供から、
たまには人の少ない場所でのんびりしたいという人へのサービスまで行っている。
客室はあまり多くないが、最上階には展望レストランがあり、
晴れの日には宇宙へと延びる『かぐや』の路線が望める。



一般性能開示

L:ほねっこ特急『かぐや』 = {
 t:名称 = ほねっこ特急『かぐや』(施設)
 t:要点 = 列車,ディーゼル機関車
 t:周辺環境 = 駅,後ほねっこ男爵領
 t:評価 = 装甲2
 t:特殊 = {
  *ほねっこ特急『かぐや』の施設カテゴリ = ,,国家施設。
  *ほねっこ特急『かぐや』の位置づけ = ,,輸送施設。
  *ほねっこ特急『かぐや』の面積 = ,,1000m2。
  *ほねっこ特急『かぐや』の航路数 = ,,1ターンに地上-宇宙間の1航路の往復移動ができる。この航路は変更できない。
  *ほねっこ特急『かぐや』の輸送力 = ,,{4000人/機または100万t}の輸送力を持つ。
  *ほねっこ特急『かぐや』の人機数 = ,,100人機。
  *ほねっこ特急『かぐや』の隠蔽効果 = ,,この施設は隠蔽されている。
 }
 t:→次のアイドレス = 別路線の敷設の開発?(イベント),銀河鉄道の開発(イベント)
}

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