単に「テレビ」とも呼ばれるインセイン・アラン(Insane Alan)はゲーム会社レメディー・エンターテイメントの作品間で共有される世界観「レメディー・コネクテッド・ユニバース(RCU)」に登場するキャラクター。
- 📺演者/声優
- 演者:イルカ・ヴィリ
- 声:マシュー・ポレッタ
- 日本語吹き替え:咲野俊介
- 📺登場作品
- 『シグナル』(『Alan Wake』DLC)
- 『小説家』(同上)
📺目次
📺概要
ワシントン州コールドロンレイクの湖面に出現し続けているスレッショルド(*1)「闇の世界」に囚われたベストセラー作家[[アラン・ウェイク]]が、自身の理性「ラショナル・アラン」と分離し、更に闇の世界が持つ負の意識を増幅させる力の影響により破滅的な狂気に取り憑かれた姿。
実績のテキストでは「自ら(アラン)のうちに潜む悪魔」と表現され、トーマス・ゼイン曰く「破滅的な君(アラン)の意識の象徴」。
一方でゲーム上のナビゲーションでは後述の見た目そのままに「テレビ」とシンプルに表記される。
闇の世界の最深部に位置する「バードレッグキャビン」二階の執筆部屋に横たわり破滅的な悪夢を見続けている。
闇の世界は人間の負の意識が反映される次元であるため、ここで悪夢を見ることは悪夢の世界が現実になることを意味する。
そのため速やかに起こさなければ変貌世界事象を起こしかねない非常に危険な存在と言える。
闇の世界は人間の負の意識が反映される次元であるため、ここで悪夢を見ることは悪夢の世界が現実になることを意味する。
そのため速やかに起こさなければ変貌世界事象を起こしかねない非常に危険な存在と言える。
悪夢の中で描かれる物語の内容は「[[ブライトフォールズ>ブライトフォールズ(短編ドラマ)]]の歪んだ代替現実の中で主人公が数々の困難に襲われる」というものであり、この物語の主人公に自身から分離した理性の象徴である「ラショナル・アラン」を投影する。
悪夢の中の破滅的な物語の中ではブライトフォールズの代替現実のあちこちに配置されたテレビ画面や鏡面に写し出された姿(実写)でラショナル・アランの行く先々に現れては、「アランが窮地に陥る」という内容の物語を読み上げて悪夢の物語を自在に操りラショナル・アランを苦しめる。
ラショナル・アランと接触することで正気を取り戻すことができるが、接触を目指すラショナル・アランを物語を使って妨害しようとする。
📺形態
📺テレビ
インセイン・アランの化身。
前述の通り、ブライトフォールズの代替現実を舞台とする悪夢の物語の中ではあちこちに配置されたテレビの画面に映し出された姿で現れる(初登場時のみ鏡に映し出される)。
破滅的な物語を利用して闇の存在/影(超常現象生命体A-010)の様に支配された者やポルターガイストを召喚したり地形を変化させることができる。
📺テレビのポルターガイスト
こちらもインセイン・アランの化身。
闇に覆われたテレビで、画面には他のテレビと同じ様にインセイン・アランの狂気的な顔が映し出される。
ボスとしてラショナル・アランの前に立ち塞がる。
ボスとしてラショナル・アランの前に立ち塞がる。
📺『シグナル』でのボス戦
闇の世界を進みアランとアリスが暮らしていたアパートの部屋に似た場所で、トーマス・ゼインと合流したラショナル・アランの前に現れる。
「狂気の渦に押し流され ゼインは消えた
迫りくる何かがウェイクの心を蝕んでいた
闇もそう悪くない 彼は内なる闇を感じた
真実を語る声だ… だが 思考が乱れ理解できなかった
彼は 思考を止め ただ流れに身を任せたかった」
上記の物語を読み上げることでゼインを撃退し、大型液晶テレビを中心に小型ブラウン管テレビとポータブルテレビが複数が寄り集まったポルターガイストとなり、[[ラスボス]]として立ちはだかる。
通常のポルターガイストと異なり、光を当てても大型液晶テレビを覆う闇を焼き払うことはできない。
代わりに液晶テレビを守るように寄り集まった複数の小型ブラウン管テレビを全て破壊することで撃退できるが、この小型テレビも通常の光ではダメージを与えられず、バッテリーを消費する強めた光や発煙筒の光を当て続けないと回復する上に小刻みに動き続けるため一筋縄ではいかない。
代わりに液晶テレビを守るように寄り集まった複数の小型ブラウン管テレビを全て破壊することで撃退できるが、この小型テレビも通常の光ではダメージを与えられず、バッテリーを消費する強めた光や発煙筒の光を当て続けないと回復する上に小刻みに動き続けるため一筋縄ではいかない。
- 一戦目
狭いアパートの部屋での戦いとなる。
ライトで戦うと手間取るが、発煙筒があれば直ぐに全ての小型テレビを破壊できる。
戦闘中は小型のポルターガイストが際限なく襲い掛かってくる。
ライトで戦うと手間取るが、発煙筒があれば直ぐに全ての小型テレビを破壊できる。
戦闘中は小型のポルターガイストが際限なく襲い掛かってくる。
小型テレビが全滅すると壁を破壊しながら後退する。
- 二戦目
再び別の小型テレビを寄せ集め、倉庫のような場所で立ちはだかる。
テレビとのボス戦中はポルターガイストと闇に支配された者たちが無限湧きするため、長期戦になればなるほど難しくなる。
テレビとのボス戦中はポルターガイストと闇に支配された者たちが無限湧きするため、長期戦になればなるほど難しくなる。
小型テレビを一定数破壊すると再び後退する。
- 三戦目
倉庫の奥で再三立ちはだかる。
引き続きボス戦中は闇に支配された者たちとポルターガイストが際限なく襲い掛かってくる。
引き続きボス戦中は闇に支配された者たちとポルターガイストが際限なく襲い掛かってくる。
残りの全ての小型テレビを破壊すると後退し、倉庫を飛び出して行く。
- 四戦目
全ての小型テレビを破壊された悪あがきとしてボートのポルターガイストと[[鳥の群れのように振る舞うアランの著書(サドンストップ)>不吉な黒い鳥]]を召喚して襲い掛かってくる。
ボートを破壊するとクリアとなるが、決着は『小説家』に持ち越しとなる。
📺『小説家』でのボス戦
ラショナル・アランがインセイン・アランの本体が横たわるバードレッグキャビンが建つ「ダイバー島」へ通じる吊り橋に辿り着いたところで、再びポルターガイストとして立ちはだかる。
「それは あらゆるものに内在し 友人たちさえ例外ではなかった
誰もが彼の敵だった!」
上記の破滅的な物語を読み上げた直後、『シグナル』と同様に一台の大型テレビに複数の小型テレビが寄り集まった形態で複数出現し、バードレッグキャビンの入り口を塞ぎ、バリー、ハートマン、アンダーソン兄弟の幻影を召喚する。
テレビには一切の攻撃が通用しないが、幻影を全て破壊するとテレビも同時に破壊される。
詳細はバリーの幻影を参照。
📺活躍
『シグナル』『小説家』を通して破滅的な物語を使い自身の理性の象徴であるラショナル・アランを執拗に苦しめ、前述の通り『シグナル』の終盤ではポルターガイストとして直接立ち塞がり、『小説家』ではアランの友人バリー・ウィーラーの幻影を闇で支配して操りラショナル・アランと対決させた。
最期はバリーの幻影を倒したラショナル・アランにバードレッグキャビンに踏み込まれ、接触されたことで正気を取り戻した。
正気を取り戻したアランは『ディパーチャー』の続編『リターン』を執筆し始めるが、これが完成するまでに13年もかかることになる。
最期はバリーの幻影を倒したラショナル・アランにバードレッグキャビンに踏み込まれ、接触されたことで正気を取り戻した。
正気を取り戻したアランは『ディパーチャー』の続編『リターン』を執筆し始めるが、これが完成するまでに13年もかかることになる。
📺余談
- インセイン・アランと初遭遇するトイレの壁には「MIRRA WAS HERE(ミラはここにいた)」という落書きがある。これは『マックス・ペイン』の作中作『アドレスアンノウン』に登場する主人公ジョンのドッペルゲンガー[[ジョン・ミラ]]への言及である。
- そのため闇の底は『アドレスアンノウン』の舞台となるニューヨークの代替現実「ノワールヨーク」と同一の次元である可能性がある。
- 『Alan Wake Ⅱ』では闇の底がブライトフォールズからニューヨークの代替現実へと変化しており、やはりノワールヨークを彷彿させる。
- アラン・ウェイクのドッペルゲンガーとしてはミスター・スクラッチやトーマス・ゼインが存在するが、インセイン・アランはシリーズで初めてアラン自身と対立したドッペルゲンガーと言える。
- 『アドレスアンノウン』にはノワールヨークにて“詩人プールの詩”が登場するが、これと同じ詩が『This House of Dreams(*2)』にてトーマス・ゼインにより引用される。これもまた闇の底=ノワールヨークであることへの伏線となっている。
- 『シグナル』でボス戦の舞台となる製材所は、『Alan Wake』の製品版から削除されたロバート・ナイチンゲールとのボス戦の舞台であった。なお、ナイチンゲールとのボス戦は13年後に発売された『Alan Wake Ⅱ』にて漸く実現した。