主要人物


橘左近(たちばな さこん)

本作の主人公。人間国宝・橘左衛門を祖父に持ち、自身もまた人形遣いである。
普段は口下手でおとなしい青年だが、童人形・右近を手にすると、別人のごとく冷静沈着な観察者に変貌、的確な判断力と高い洞察力を発揮して事件を解決していく。
人形遣いとしての才能・実力もさることながら、腹話術・口真似の技術も高く、一度聞いた声は大抵真似る事が出来る。
東京・青山在住。
  • 年齢は言及されず。小説「甲州二ツ国橋梅花地獄」では、少なくとも高校生よりは上である事が伺える。
    • ドラマCD『夢話悲恋幻想奇譚』の時点では16歳、『怨恋振袖業火地獄』のライナーノーツでは17歳となっている。
  • 右近を手にした時とそうでない時とで雰囲気が変わっており、ある種の二重人格者とも言える。
  • 不二家パーラーのオムライスが好物。(小説「夢話悲恋幻想奇譚」より)
  • お人好しな反面、犯人が墓穴を掘るよう知略を駆使して罠に掛ける策士的一面も併せ持っている。
  • 基本的に「罪を憎んで人を憎まず」というスタンス。アニメではそれがやや明確に描かれている。
  • 子供の頃は、人形遣いの家に生まれた事や、人形が好きだという理由でいじめられていた。(「埃及大王呪術地獄」「夕焼空一人遣之章」より)
  • 将来有望株とされているが、現段階ではまだ「足遣い」の身である。(原作)
  • 父親については原作では言及されず。
    • アニメ最終章では流(ながれ)という名の父親が回想で登場するが、幼少時に服毒自殺している。
  • 将来は浄瑠璃の原点である夷回しにならい、右近と共に全国を旅する事を希望している。
    • アニメでは、最終章にて左衛門の後継者として表舞台で活躍する道を選ぶ。


右近(うこん)

明治2年に繰人村(くりびとむら)の人形師・三代目小泉卯之助によって作られた傑作童人形。
左近が操り、左近の腹話術によって喋っているのだが、人形とは思えぬ程豊かな表情や仕草を見せる。
左近とは対照的に、豪放かつおしゃべりな性格で、口下手な彼の言葉を代弁している。
また、口が悪く、薫子とは良き喧嘩友達にある。
左近にとっては幼少時の頃から親しんできた「親友」であり、左近が持ち前の推理力を発揮するには右近の存在が不可欠と言っても良い。
従来の文楽人形とは異なる、一人遣い人形。
  • 原作では「文楽人形」と紹介されているが、アニメでは「童人形」になっている。
  • 一度修理に出されている(「左近からくり変化の章」より)
  • 右近もまた彼の人格の一部であるという可能性もある。
  • 元々繰人村の農家が所有していたもので、若い頃、そこで世話になった左衛門が心惹かれ、無理を言って譲り受けた。(小説「夢話悲恋幻想奇譚」より)
  • 胴体の中には「右近」と書かれた布と解読不能の文章(おそらく和歌と思われる)が書かれた紙片が見つかっている。(「夢話悲恋幻想奇譚」より)


橘薫子(たちばな かおるこ)

警視庁捜査一課に所属する警部補。
左近の叔母にあたるが、年齢が近い(小説では7つ離れているとある)事を理由に「薫子叔母さん」ではなく「薫子姉さん」と呼ばせている。
おっちょこちょいな性格で、事件が起こる度に迷推理を披露しては右近に呆れられる事もしばしば。
何か気がかりな事があると放っておけなくなるなど、好奇心旺盛で、そのためか事情聴取は得意であるようだ。
ミーハーなところもあるが、基本的には甥思いの女性で、左近と行動を共にする事が多い。
  • 原作では左近の母・千鶴とは義姉妹だが、アニメでは実の姉妹に変更されている。アニメでは彼女もまた左衛門の娘という事になる。
  • 『怨恋振袖業火地獄』のライナーノーツでは年齢は26歳となっている。


橘左衛門(たちばな さえもん)

人間国宝で名高い文楽人形遣い。左近の祖父にして、彼の人形遣いの師匠でもある。
芸においては、孫の左近にも容赦しない厳しい性格だが、同時に、祖父として、人としての優しさも併せ持っている。
「人形遣いは人間遣い、腹話術は独身術、真似るのは声色だけでなく内なる声」という言葉を左近に教えた人物。
  • 小説では今年の夏で喜寿を迎えるらしい。つまり、年齢は76~77歳。(「甲州二ツ国橋梅花地獄」より)
  • 原作での登場回数は極めて少ない(「豆州弐面鬼傀儡地獄」「夢話悲恋幻想奇譚」「夕焼空一人遣之章」のみ)
  • 原作とアニメとでは容姿がやや異なる。
  • アニメ最終章では、高齢からくる体調不良で公演中に倒れてしまった事を機に引退を表明、後継者として左近を指名する。


橘千鶴(たちばな ちづる)

左近の母。おっとりとした女性だが、左近が少し遠出する程度でも寂しくなったらすぐに引き返すように言うなどかなりの心配性。
その過保護っぷりには左近も半ば苦笑している。左衛門同様、原作ではあまり登場しない。下の名前はアニメ化の際発表された。
  • 左衛門の娘であり、アニメでは薫子とは姉妹関係にある。左近の年齢を考慮するに、薫子とは結構年が離れていると思われる。


最終更新:2010年06月16日 02:06
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