如月一徹(きさらぎ いってつ)
蘭王博物館事務長にして、左近の小学生時代の先生。
小学校校長を退職し、子供の頃からの夢を叶えるべく博物館で働き出したという経歴を持つ。
互いに数少ない古株職員である浜田と共に10年もの間働いている。
人形遣いという家柄故に理解者が出来ず苦悩していた左近を励まし、その道を進む事を後押ししており、彼にとってかけがえのない恩師。
「博物館を文化事業として深い理解と愛情を以て運営する」という前館長の経営方針に共感しており、それとは真逆の方針を進める結城や一色とは事ある毎に対立していた。
それ故、普段は温厚な老人だが、博物館を守るためならば、嫌味をぶつけてくる一色と堂々と張り合う強かさも持ち合わせている。
WOWOWのHPによると年齢は60歳。
- 落ちているゴミを目にするとそれを拾う習慣がある。
- 自分を偽れない正直な性格。そのため、自身が不利になるにもかかわらず一色のアリバイを証言している。
- マスコミ受けする企画ばかりを立てる結城への反発から、第三者を装ってエジプト展の中止を求める脅迫状を送付したが、それがかえって自身に疑いを掛ける要素になってしまう。
- アニメでは数週間後も職員として働いており、脅迫状の件については保釈された可能性が高い。最終話では左近の襲名公演を見に来ている。
結城麻里(ゆうき まり)
蘭王博物館の館長。29歳。美大を優秀な成績で卒業後、ボストンの博物館で修業を積んで帰国、(原作では父の死後)蘭王博物館の館長に就任する。
かなりやり手の才女で、次々と企画を立案しては、歴史がありながらも地味な博物館を派手に盛りたてており、マスコミからも注目を浴びていた。
その一方で、強引なところがあり、館長就任後は在職職員を辞めさせては自分の気に入ったスタッフ(一色星治と高橋佳恵など)を編入させたり、購入資金のために古美術を売り払ったりしていたため、古参の関係者からは相当な反感を買われていたようだ。
- エジプト政府によるファラオの剣の返還要求を蹴ったとされているが、実際に購入したのは一色である。
- ファラオの剣が偽物だった事を見抜き、一色にミスを指摘するが、逆上した彼により殺害。博物館の展覧会初日、刺殺体で発見される。
一色星治(いっしき せいじ)
蘭王博物館副館長。元はボストンで働いていた時の結城の上司だったが、彼女の引き抜きにより副館長に就任した。
冷徹かつ皮肉屋な性格で、どこか嫌味がかった言動が特徴。
結城同様、如月とは確執が生じており、何かと嫌味な言葉を投げかけたりと対立している。
WOWOWのHPによると年齢は34歳。
- この事件の真犯人。規則により如月が自分に電話してくる事を利用し、更には彼を容疑者にする事に成功する。
そして自ら罪を被せた如月に自身のアリバイを証明させる事により、余裕の態度を見せる。
しかし、左近が真相に近づいている事も危険視しており、原作では彼を殺しようと企てた事も(これは結局失敗に終わる)。
アリバイを崩された結果、自暴自棄寸前まで追い詰められ、高橋に助けを求めるも拒絶され逆上、彼女に襲い掛かるが如月に投げ飛ばされてしまう。
- アニメでは、アリバイトリックに気づいた高橋を殺害。真相解明後は左近を人質に逃走を図るも、隙を着いてやはり如月に投げ飛ばされる。
犯行動機は、自身が購入した財宝が偽物だと結城に指摘され、自分のミスを笑われた事によるという些細なものだった。
- 自分の間違いを認めようとしないタイプ。スフィンクスの伝承はギリシャではないかと左近に指摘された際にもあくまで「言い間違い」だとしており、この性格が事件が起こるきっかけを作ってしまったと言える。
- 館長秘書の高橋佳恵とは交際関係にある。ちなみに以前は結城と交際していたらしい。
- アニメでは毎朝自宅アパートにてクラシック音楽を聴く習慣がある。
- 原作では、常にエリート校を首席で卒業し、留学先のアメリカでもトップを勝ち取ったという、まさにエリートを突き進む男だった(如月談)
- アニメでは、自分を一途に想っていた高橋をも手にかけ、それを悔みながら一生を過ごさねばならないという、ある意味救われない末路が暗示されている。
高橋佳恵(たかはし よしえ)
結城麻里の秘書を務める女性。一色と同様に、彼女も結城の引き抜きで蘭王博物館に配置された。
- 原作では決して良い性格とは言い難い女性だったが、アニメではおっちょこちょいな性格が加えられ、おっとりした優しい女性として描かれている。WOWOWのHPによると年齢は27歳。
- アニメでは勤務時はコンタクトレンズを着用、それ以外の時は眼鏡で過ごしているという設定が追加。博物館付近のアパートで一人暮らしをしている。本人曰く、他人の顔色を伺ってばかりだったらしく、左近のように自分の好きな道を進む事に対しては憧れを感じている。
- 一色星治とは交際関係にあるが、アニメと原作では彼に対する心情が異なっている。
原作では「付き合ってみてとても恐ろしく冷たい人だと判った」と評しており、終盤にて追い詰められて彼女にすがりついてきた一星を拒絶している。
一方、アニメでは、一途なまでに一星を想い慕っており、半同棲関係にまで至っている。
一色のアリバイトリックに気づいても彼の無罪を信じるなど、健気に尽くしていたが、証拠隠滅のため不幸にも殺害されてしまう。
如月逮捕前夜に左近と彼女が遭ったシーンに、事件解決の布石が張り巡らされている。
浜田浩一郎(はまだ こういちろう)
蘭王博物館事務員で、如月同様、前館長時代からいる古株職員。
如月とは異なり、波風を立てたがらない性格らしく、結城の方針にも賛同とは言わないものの従っている模様。
- そのためか、何かと館長との衝突が絶えなかった如月が犯人ではないかと疑っている節があり、原作では、アニメに比べ如月への不信感が強く、彼の机の抽斗から脅迫状に使われたとされる切り抜きを発見している。
- リストラを仄めかされていたという噂がある(本人は否定)
- アニメでは妻子がいる。
田所学(たどころ まなぶ)
蘭王博物館の警備主任。アニメオリジナルの
登場人物。WOWOWのHPによると年齢は41歳。
結城が一般展示品を強引に売り払おうとした際の事故で右足を負傷しており、現在も松葉杖が手放せない状態。
尚、その後雇用の保証と同時に賠償金(額は本人曰く「それなりに」)も支払われている。
樽海剛(たるうみ つよし)
警視庁捜査一課の刑事。アニメオリジナルの登場人物。WOWOWのHPによると年齢は38歳。
薫子の部下にあたるが、年下の女の上司を持つ事にあまり好感を抱いていない節があり、薫子とのコンビは今一つ噛み合わないでいる。
いつもガムを噛んでいる事が多い。
- 以降も『奥飛騨幽霊奇譚』『恋花時雨崎乱舞』に登場。薫子とは多少は打ち解けていると思われる。
最終更新:2010年06月19日 21:30