橘二衛門(たちばな にえもん)
左衛門の実弟。常に厳しい態度を崩さない男性だが、継承演目上演に向けて精を出す左近に自ら稽古をつけると申し出るなど、心の内には優しさを秘めている。
WOWOWのHPによると年齢は64歳。
- 左近に稽古をつけている最中、人形に仕込まれていた毒により死亡する。
- 過去に、左近の父・流の過失により顔に怪我を負っている。
橘智則(たちばな とものり)
二衛門の息子。父・二衛門からは未だ半人前扱いされており、自身もその事を歯がゆく思っている。
WOWOWのHPによると年齢は33歳。
- ある事を機に、左近に対し憤りをぶつけるようになる。
時雨崎綾乃(しぐれざき あやの)
人形の髪結いを仕事にしている女性。WOWOWのHPによると年齢は26歳。
容姿端麗かつ優しい性格で、左近は彼女に対し一種の憧れに近い感情を抱いているようだ。
- OPの最後に登場する傘を持った和服美女の正体は彼女。
- この事件の真犯人で、没落した人形浄瑠璃の流派・周防家の娘。左近の父・橘流の実の妹でもある。
父・真羅が自殺した後、母親が精神を病んで狂死してからは兄と支え合うように生きてきたが、時雨崎家に引き取られる事となる。
離別前に兄と、周防家を没落に追いやった橘家、特に左衛門に対する復讐を誓いあう。
しかし、名を変え橘家に入った流が謎の服毒自殺を遂げた事で、その息子である左近にまでも憎悪を抱くようになる。
左近が左衛門の後継者となる事が決まって以降、公演会場でボヤ騒ぎを起こしたり、脅迫状を送ったりと左近の公演を妨害し、ついには故意ではなかったものの二衛門を死に追いやる。
左近に犯人である事を知られた際に彼を殺そうとするも、流が生前に遺した遺書を携えた左衛門により止められる。
死ぬ直前、流が復讐よりも皆の幸せを選んだ事、左衛門が綾乃を時雨崎家の養女になるようかけ合った事、そして、綾乃に憎しみしか教えてやれなかった事への後悔を彼の遺書により知った綾乃は、自分が兄をしに追いやったと思い、自殺を図るが、彼女のために罪を被ろうとして、逮捕された篠崎と、左近によって止められ、自分を想う人達が周囲にいた事に気づき涙する。
篠崎琢巳(しのざき たくみ)
左衛門の弟子で、綾乃の婚約者。WOWOWのHPによると年齢は30歳。
左近の先輩格。
婚約者である綾乃と流の関係、そして彼女が橘家への復讐をしようとしている事を知り、綾乃を犯罪者にしたくないと思うあまり、左近への傷害、更には善吉を意識不明の重傷に追いやってしまう。
その後逮捕されるが、薫子に連れられ、自暴自棄になる綾乃を説得するため劇場に現れる。
橘流(たちばな ながれ)
左近の父親で、左衛門の娘婿。
左衛門の跡取りと目され、継承演目として『恋花時雨咲乱舞』を演じる予定だったが、10年前に服毒自殺している。
- 没落した人形浄瑠璃の流派・周防家の息子で、時雨崎綾乃の実兄。
父母の死後、綾乃と共に自分達を破滅へと追いやった橘家への復讐を誓い、身分を隠して左衛門の門下となるが、彼の娘・千鶴を愛するようになり、血に縛られない道もある事を知る。
しかし、故意ではなかったとは言え、二衛門の顔を傷つけてしまった事で自分の中に流れる周防の血を自覚するようになり、自身に限界を感じて自殺。
生前に遺した遺書から、彼が、息子・左近には血に縛られない生き方を望んでいた事、綾乃に憎しみしか教えてやれなかった事への後悔、そして皆への幸せを祈っていた事が明かされる。
- 痩せ顔。周防姓を名乗っていた(綾乃と別れる前)頃は左近と同じ容姿をしていた。
渥美勝敏(あつみかつとし)
橘家に出入りしている染物屋。WOWOWのHPによると年齢は36歳。
高野(たかの)
善吉が勤務している新聞社に所属していた記者。現在は第一線からは退いている。
古典芸能の情報に詳しく、趣味で資料などを収集しており、善吉に周防流に関する情報を提供した。
- 若い頃には周防流の記事にも携わっており、取材にも熱が入っていたとの事。
最終更新:2010年06月19日 21:35