まおうのとりかご
魔王の鳥籠

【分類】



【概要】
魔王の妹ノノ・ビビが要望し、魔王兄ノメ・アロドが作成した、生体保護用の鳥籠。
見た目は普通の鳥籠だが、高さが170センチほどある。
主に人間など、保護した愛玩動物を納めて観賞するための道具である。
『状態維持』の魔術が付与されており、この鳥籠に入れられたものは歳もとらなくなるしお腹もすかず、排泄も必要なくなる。
鍵はノノしか持ってない。

鳥籠に対しての『敵意』に反応し、自身へのマナの行使を痛みにして跳ね返す性質がある。
つまり内外からの攻撃を「ほぼ」受け付けない。
ちなみに魔術だけではなく物理的な攻撃も跳ね返すので非常に厄介である。
元々は物理的な衝撃を全て跳ね返す仕様だったのだが、過去の失敗から学習し、衝撃を痛みに変換してから跳ね返すようになった。
死ぬほど痛いが決して死ぬことはないという安心設計(ノノ談)である。

★★★
「双子の鬼って珍しいね。ペットにしたいからお兄ちゃん捕まえてきて」
「とか言ってお前いつも世話しないじゃないか」
「そんなことないもん。今度はちゃんと世話するもん」
「しかたないなあ、ちょっと待ってろ」
+ ★★★
「捕まえてきた」
「さっすがお兄ちゃん!仕事が早い! ところで鬼って何食べるのかな」
「『鬼』っていうくらいだから人間を食べるんじゃないかな、ちょうど一緒にいたオスが――」
「スバルくんには手を出さないで!」
「レム……」
「お願いです……なんでもしますから、スバルくんには手を出さないでください」
「へえ、鬼も普通に喋れるんだ。ねぇ『鬼』って何食べるの?」
「人間と同じものを食べます……人間は食べません……だからスバルくんには」
「ああ、そのことだけど、スバルって一緒にいた人間のオスのことだよね。それ抵抗されたから殺したよ」
「えっ……」
「人間は要らないから置いてきたんだけど取ってこようか?」
「えっ……あっ……うぁ……」
「ああ、それとも生かして連れてきたほうがよかったかな?ノノ」
「うーん……人間は要らないかな」
「そっか。んで持ってこようか?」
「あぁあああああ……」
「レム、レム、落ち着きなさい」
「うあああああああっ」
「あっ、やめ――」
ゴウン、ボンッ、ビシャッ、ドサッ。
「……えっ……」
「あーぁ、やっちゃった」
「あちゃー、まさか全力で殴るとは思わなかったよ」
「姉……様……嘘……なんで……?」
「その鳥籠、中の生き物を保護するために内外からの様々な攻撃を反射する仕組みになってるんだけど、今回あんたの攻撃がそっちに跳ね返ったのよ」
「あ……あぁ……あぁぁぁぁぁぁぁあああああ」
「あーあ、片付けなきゃ」
「姉様に触るなああぁあぁ!」
「でもそれもう死体じゃん。顔半分以上吹っ飛んじゃってるし。あーあ、見た目可愛くて気に入ってたのに残念。あ、もう鳥籠殴っちゃだめだよ。ほぼ間違いなく今度はそっちに攻撃飛ぶから」
「死体蹴りの可能性もあるけど」
「一発でそれなら原形とどめなくなっちゃうね。やめといたほうがいいとノノは思うなぁ」
★★★
「というわけで改良しました、えい」(ゴンッ
「あたっ、よし、こんなもんかな」(頭すりすり)
★★★

☆☆☆
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最終更新:2017年08月13日 23:42
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