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波照間島


波照間島(はてるまじま)は、沖縄県八重山地域にあり、竹富町(たけとみちょう)に属する島である。

概要

日本最南端の有人島である波照間島は、八重山諸島の南端に位置し、果てにある島を意味する「パテルマ」がその名の由来とされる。島の南側には「日本最南端の碑」があり、遮るもののない広大な太平洋を望むことができる。北西部に広がる「ニシ浜」は、ハテルマブルーと称される鮮やかなターコイズブルーの海と白い砂浜が続く、国内屈指の美しさを誇るビーチである。周囲に大きな街明かりがないため、日本でも数少ない南十字星を観測できる聖地として、多くの天文ファンが訪れる。主な産業はサトウキビ栽培であり、島内の製糖工場で作られる黒糖や、幻の焼酎と呼ばれる「泡波」が特産品として高い人気を博している。

基本情報

  • 面積: 約12.73km2
  • 人口: 約450人(2025年12月現在の推計)
  • 人口密度: 約35.3人/km2(2025年12月現在の推計)

観光情報



現地へのアクセス

飛行機で

島内にある波照間空港(はてるまくうこう、Hateruma Airport、IATA:HTR)を利用する。第一航空が以下の便を運航している。早くて快適であるが値段は高い。
  • 石垣~波照間:石垣発10:00→波照間着10:30、波照間発11:30→石垣着12:00の1往復のみ。運賃の目安は大人約14,000円、小児は約10,500円。運行日は月・水・土曜が基本であるが、一定期間運休する場合もあるので、事前に確認すること。

船で

石垣島のユーグレナ石垣港離島ターミナルから安栄観光が高速船を運航している。所要時間は60~90分、運賃は大人片道4070円、往復7830円。1日2往復で、特に午前中の便は繁忙期には予約しないと乗れない場合があるので注意のこと。火・木・土にはカーフェリーも1往復運行される。所要時間は2時間、運賃は大人片道2490円。

島内のアクセス

バスで

町内には路線バスなどは運行されていない。
安栄観光などが島内の見どころを巡るツアーバスを運行しているため、それらのツアーに申し込めばバスで島内を巡ることができる。ツアーは石垣島からの往復の高速船と昼食を含めて大人15,100円程度である。

車で

島内にはレンタカーやレンタルバイク(50cc原付が主流)があり、効率的に観光したい場合には便利である。ただし、レンタカーの台数が非常に限られるため、予約は必須である。主なレンタカー業者は以下の通り。

自転車で

島内にはレンタサイクルがあり、自転車で島内を巡るのが最も一般的な手段となっている。島の一周は自転車でおよそ2~3時間。坂道が多いため、電動アシスト付きの自転車が推奨される。電動アシスト自転車の1日レンタルは2000円が目安。主なレンタサイクル業者は以下の通り。

歩いて

港のすぐ近くにある「ニシ浜」や集落の一部を散策する分には徒歩でも可能。一方、日本最南端の碑や星空観測タワーがある島の南東部までは港から4km以上(徒歩約1時間)離れているため、全行程を徒歩で回るのは現実的ではない。

観光名所

自然景観など

日本最南端の碑(紹介P)
有人島として日本の一番南に位置することを示す、島を象徴する記念碑である。周辺には全国から集められた石が敷き詰められた遊歩道があり、最果ての旅情を強く感じさせる。目の前には遮るもののない広大な海が広がり、波照間島を訪れる観光客が必ず立ち寄る定番のスポットとなっている。

高那崎(紹介P)
島の南東側に位置し、断崖絶壁が約1キロメートルにわたって続くダイナミックな景勝地である。激しい波が絶壁に打ち付ける様子は圧巻であり、穏やかな西側のビーチとは対照的な荒々しい自然を体感できる。日本最南端の碑のすぐ近くにあり、散策しながら壮大な海のパノラマを楽しむことができる。

ペー浜(紹介P)
人気のニシ浜からさらに西へ進んだ場所にある、手付かずの自然が残る静かな秘境のビーチである。ハテルマブルーと称される透明度の高い海が広がるが、潮流が速いため遊泳禁止となっており、景色を楽しむのが主となる。観光客が少なくプライベート感に溢れているため、波の音を聞きながら夕日を眺めるには最適な場所である。

ペムチ浜(紹介P)
日本最南端の碑の西側に広がる、静寂に包まれた手付かずの自然が残る美しい海岸である。潮流が非常に速く、遊泳は禁止されているが、白砂の浜を歩きながら貝殻拾いや景色を眺めるのに適している。観光客が少なくプライベート感があり、波の音だけを聴きながらのんびりと過ごしたい人におすすめの場所である。

毛崎海岸
波照間島の西側に位置し、隆起サンゴの上に樹齢数百年の木々が自生する「ハマシタン群落」が広がる海岸である。観光客で賑わうニシ浜とは対照的に、案内看板のない静かな場所であり、サンゴの殻が積み重なった小さな白い砂浜が点在する。潮の流れが速いため遊泳は適さないが、竹富町指定天然記念物のハマシタンの巨木がくねりながら群生する姿は圧巻であり、西表島を望む静寂な景色を楽しめる秘境的なスポットである。

浜シタン群落(紹介P)
島の南西側の海岸沿いに位置し、樹齢数百年を超えるミズガンピ(ハマシタン)が自生する、竹富町の天然記念物である。厳しい潮風に耐えながら、隆起サンゴ礁の岩場に力強く根を張る古木の姿は、生命の力強さを感じさせる。周辺は静かな岩場となっており、独自の自然景観を楽しみながら散策することができる。

文化財・文化景観

コート盛(紹介P)
琉球王朝時代に作られた、船の往来を監視し火を焚いて合図を送った「火番所」の跡である。琉球石灰岩を積み上げて作られた見晴らし台からは、島内を一望できるだけでなく、天気の良い日には西表島などの近隣の島々も見渡せる。島の中心部に近くアクセスも良いため、歴史を感じながら景色を楽しめる貴重な史跡となっている。

波照間島灯台(紹介P)
島の中央部の高台にそびえ立つ、純白の外観が印象的なコンクリート造りの灯台である。海辺ではなく集落に近い内陸に位置しているのが特徴で、島のどこからでも目印となるシンボル的な存在となっている。内部に入ることはできないが、周囲は開けており、夜には満天の星空を背景にした幻想的な姿を望むことができる。

底名溜池展望台(紹介P)
農業用溜池の傍らに佇む、琉球石灰岩を積み上げたコート盛のような外観の展望施設である。周辺に人工の明かりがほとんどないため、夜間は南十字星をはじめとする満天の星を鑑賞できる絶好の穴場スポットとなっている。日中は高台から断崖絶壁に打ち寄せる荒波と、果てしなく続く紺碧の海を一望することが可能である。

オヤケアカハチ誕生の地(紹介P)
15世紀末に石垣島で反乱を起こし、八重山の英雄として語り継がれるオヤケアカハチが生まれたとされる場所である。現在は記念碑が建てられており、彼がこの島で育ち、のちに歴史に名を刻む人物となった背景を物語っている。歴史好きな旅行者にとって、波照間島の文化的な側面や古い伝承に触れることができる重要なスポットである。

シムスケー(紹介P)
かつてシムス村と呼ばれた集落にあり、干ばつの際に赤牛が掘り当てたと伝わる水量豊富な古井戸である。島民の命を救ったという伝説から、今も牛の肝に似た石を祀る祭壇があり、信仰の対象となっている。現在は貯水池が整備されているが、かつての生活を支えた貴重な水源としての歴史を今に伝えている。

下田原城跡(紹介P)
島の北部の崖上に位置し、サンゴ性石灰岩を野積みした城壁が残る、国指定史跡のグスク跡である。15世紀以前の築城とされ、八重山諸島の中でも石塁の保存状態が良い遺構として歴史的価値が高い。現在は「ぶりぶち公園」として整備されているが、植物が繁茂する中に眠る石垣が、往時の要塞としての面影を漂わせている。

学童慰霊碑(紹介P)
太平洋戦争中、強制疎開先の西表島でマラリアに罹り亡くなった学童たちの霊を慰めるために建てられた碑である。碑は子供たちが最期に望郷の念を抱いた波照間島の方角ではなく、苦難の地となった西表島を向いて立っている。戦争の悲劇を語り継ぐ場所として、今も多くの人が訪れ、平和への祈りが捧げられている。

体験スポット

ニシ浜(紹介P)
波照間港から徒歩圏内にあり、「ハテルマブルー」と称される息を呑むほどに透明で青い海が広がる島を代表するビーチである。パウダー状の白い砂浜が続き、遠浅で波が穏やかなため、シュノーケリングではサンゴ礁や色鮮やかな熱帯魚、運が良ければウミガメにも出会える。シャワーやトイレなどの設備が整っており、昼間の絶景はもちろん、夕刻には水平線に沈む美しい夕日を眺めるのにも最高の場所である。

星空ナビゲーション 南十字
波照間島の満天の星空をより深く楽しむために、認定星空ガイドが主催する星空観測ツアーである。その時期に見える星座や天体について、レーザーポインターを用いた分かりやすい解説や、リクライニングチェアに寝転んでの鑑賞など、島ならではの体験を提供している。天候に左右されるため、当日の実施状況については電話等での確認が必要であるが、日本最南端の地で南十字星(12月〜6月頃)や天の川を仰ぎ見る時間は、忘れられない旅の思い出となる。

買い物スポット

あがでぐに(紹介P)
波照間港の船客待合所内にある売店で、船の待ち時間に立ち寄るのに最適な場所である。幻の泡盛「泡波」のミニボトルや、特産の黒糖、島オリジナルの手ぬぐいなど、バラエティ豊かなお土産品が揃っている。地元の高齢者の支援も兼ねて運営されており、素朴で温かい雰囲気の中で島ならではの品々を手に取ることができる。

モンパの木(紹介P)
ニシ浜へ向かう道沿いに佇む、大きなガジュマルの木と浮き玉のオブジェが目印の雑貨店である。波照間島をモチーフにしたカラフルなオリジナルTシャツやバンダナ、貴重な夜光貝を用いた手作りアクセサリーが観光客に高い人気を誇る。営業時間は昼前後と夕方に分かれていることが多いため、訪れる際は最新の開店時間を事前に確認するのが確実である。

港売店あだん(SNS)
波照間港旅客ターミナル内に位置し、帰りの船に乗る直前まで買い物ができる便利な売店である。人気の「波Tシャツ」やポストカード、ステッカーのほか、旅の記念になる「日本最南端の証明書」もここで発行・購入することができる。公式Instagram等で新商品や営業状況を発信しており、出発前の最終チェックや自分への記念品探しに欠かせないスポットとなっている。

レストラン

ぶどぅまれー(紹介P)
集落内に位置する、沖縄の古民家を改装した趣のある居酒屋である。名物の「タコライス」やボリューム満点の「ソーキそば」のほか、新鮮な島野菜や地魚を使った料理を幻の泡盛「泡波」とともに楽しむことができる。夜は予約が埋まりやすいため、事前に空き状況を確認して訪れるのが確実である。 (予算:昼 1,000円〜1,500円、夜 3,000円〜4,000円)

たおや(紹介P)
波照間島の冨嘉集落に位置し、かつての人気店「花hana食堂」の跡地を引き継いでオープンした、昼は定食や八重山そば、夜は居酒屋として営業する店舗である。サトウキビの収穫時期(冬場)は夜のみの営業となる場合があるが、4月から9月の観光シーズンにはランチ営業も行われ、島野菜を活かした料理が提供されている。黄緑色の外壁と温かみのある木の看板が目印であり、ニシ浜からのアクセスも良く、観光客と地元客が入り混じって賑わうアットホームな空間である。(予算:昼 1,000円〜1,500円、夜 3,000円〜4,000円)

そばカフェ あとふそこ(SNS)
ニシ浜に近い好立地にあり、製麺所に併設された自家製麺の八重山そばが味わえるカフェである。コシのある麺と出汁が効いたスープのそばは絶品で、食後には島特産の黒糖を使ったスイーツやドリンクも楽しめる。営業状況は公式Instagramで頻繁に更新されており、洗練された店内で波照間島ならではの昼下がりを過ごせる。 (予算:昼 1,000円〜2,000円)

カフェ・居酒屋

居酒屋 あがん(SNS)
地元客と観光客で賑わう活気ある居酒屋で、波照間島産の黒蜜を使用した料理やカクテルが充実している。島ならではの新鮮な刺身やラフテーなど、素材の味を活かした創作メニューが豊富に揃っている。最新の営業日やおすすめメニューは公式Instagramで随時発信されているため、訪問前のチェックが推奨される。 (予算:夜 3,000円〜5,000円)

居酒屋 バンブー(紹介P)
波照間港からほど近い場所にあり、幻の泡盛「泡波」を良心的な価格で楽しめることで有名な居酒屋である。新鮮な地魚の刺身やボリューム満点のゴーヤチャンプルーなど、お酒が進む島料理のメニューが豊富に揃っている。地元の人々も多く集まるアットホームな空間で、波照間ならではのディープな夜を過ごすのに最適な一軒である。 (予算:夜 3,000円〜4,000円)

居酒屋 味〇(みまる)(紹介P)
アットホームな雰囲気が魅力の、集落中心部にある居酒屋兼お食事処である。泡波との相性が抜群な「豆腐チャンプルー」などの家庭料理が人気で、島民の生活を感じながら食事を楽しむことができる。営業時間が限られている場合や貸切営業となることもあるため、事前に電話等で確認してから向かうのが望ましい。 (予算:夜 2,000円〜4,000円)

宿泊施設

民宿

ハウス美波
集落内に位置する、赤瓦の古民家風別館やキッチン付きのコンドミニアムタイプなど、多彩な部屋を備えた宿である。レンタサイクルやシュノーケルセットの貸出が充実しており、自分のペースで島を巡りたいリピーターや長期滞在者に人気が高い。庭ではBBQを楽しむこともでき、アットホームながらもプライバシーが守られた自由な滞在が可能である。 (予算:素泊まり 4,500円〜7,000円程度)

民宿まんや
伝統的な沖縄の古民家の雰囲気を残しつつ、清潔感のある現代的な設備を整えた居心地の良い民宿である。一品ずつ丁寧に作られた家庭的な島料理が評判で、宿泊客同士や宿の人との温かい交流が楽しめるのも魅力の一つとなっている。集落の中心部にあり、売店や他の飲食店へのアクセスも非常に良く、島の生活に溶け込むような滞在ができる。 (予算:1泊2食付 7,500円〜9,000円程度)

民宿星空荘(紹介P)
集落の入口付近に位置し、初めての来島者でも安心して利用できる老舗の大型民宿である。個室タイプが中心でプライバシーが確保されており、夜には宿の名の通り、周辺の開けた場所から満天の星空を眺めることができる。併設された売店や近隣の施設も充実しており、利便性と島らしい素朴なもてなしがバランス良く共存している。 (予算:1泊2食付 7,500円〜8,500円程度)

民宿うりずん家(紹介P)
伝統的な赤瓦屋根が印象的な、沖縄の原風景をそのまま形にしたような趣深い民宿である。中庭を囲むように配置された客室は開放感があり、ゆったりと流れる島時間を肌で感じながら休息することができる。自家製の野菜や新鮮な地元の食材を活かした素朴で滋味深い食事は、多くの宿泊客から高い評価を得ている。 (予算:1泊2食付 7,000円〜8,500円程度)

民宿うるま家(SNS)
伝統的な沖縄の古民家の面影を残す、アットホームで温かいおもてなしが評判の民宿である。元料理人のオーナーが手掛けるボリューム満点の島料理が最大の魅力で、リピーターの間では食事の美味しさに定評がある。ゆったりとした時間が流れる中庭や、宿泊客同士が自然と交流できる素朴な雰囲気が、波照間島らしい旅のひとときを演出してくれる。 (予算:1泊2食付 7,500円〜9,000円程度)

ホテル・ペンション

ペンション最南端
ニシ浜のすぐ目の前に位置する、島内屈指の好立地を誇る全室オーシャンビューのペンションである。客室やテラスからは、時間とともに移り変わる美しい「ハテルマブルー」の海を独り占めできる贅沢な環境が整っている。夕食にはボリューム満点の島料理が提供され、波の音を聴きながら静かで上質な島の夜を過ごしたい人に最適である。 (予算:1泊2食付 11,000円〜14,000円程度)

ホテル オーシャンズ(SNS)
島内では珍しい近代的なRC造のホテルで、プライバシーを重視した洋室タイプを主とした宿泊施設である。全室にバス・トイレ、エアコンが完備されており、離島にいながらも都市部と変わらない快適な設備を求める旅行者に支持されている。屋上からは島を一望でき、夜間は周囲に遮るもののない絶好の星空観測ポイントとなる。 (予算:1泊朝食付 8,500円〜11,000円程度)

イベント

ムシャーマ(紹介P)
旧暦のお盆の中日に開催される島内最大の伝統行事であり、豊年祈願と先祖供養を目的としている。弥勒(ミルク)神を先頭にした仮装行列「ミチサネー」や、迫力ある獅子舞、棒術などの多彩な芸能が島を挙げて奉納される。この時期は島外に出ている出身者も多く帰省し、日本最南端の島が一年で最も活気と熱気に包まれる。(開催時期:毎年 旧暦7月14日(新暦では8月〜9月頃))

最終更新:2026年01月15日 11:49