概要
石垣島と西表島のほぼ中間に位置する小浜島は、八重山諸島の「てんぶす(へそ)」とも呼ばれるのどかな島である。NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』の舞台として全国的に知られ、劇中に登場した「シュガーロード」や「こはぐら荘」などの名所が点在している。島の中央にある標高約99メートルの大岳(うふだき)からは、八重山の島々を一望できる大パノラマを楽しむことができる。また、国内最大級のサンゴ礁群「石西礁湖」に囲まれており、マリンアクティビティが盛んな一方で、大型のリゾートホテルも充実している。島内は坂道が多いため、観光にはレンタサイクル(特に電動)やバイク、レンタカーの利用が一般的である。古き良き沖縄の原風景と洗練されたリゾート、そして豊かな伝統芸能が共存する魅力的な島である。
基本情報
- 面積: 約7.86km2
- 人口: 約730人(2025年12月現在の推計)
- 人口密度: 約92.8人/km2(2025年12月現在の推計)
観光情報
現地へのアクセス
船で
石垣島のユーグレナ石垣港離島ターミナルから
安栄観光
と
八重山観光フェリー
の2社が高速船を運航している。所要時間は直行便で約25~30分、運賃は大人片道1400円、往復2700円。本数は2社合わせて1日9往復である。
水・金・日曜には石垣港からの安栄観光によるカーフェリーも1往復運行される。所要時間は1時間、運賃は大人片道1070円。
島内のアクセス
バスで
町内には一般路線バスなどは運行されていない。
コハマ交通
による島内の見どころを巡るツアーバスが1日4便運行されており、所要は1時間10分。料金は大人1500円である。
安栄観光
、
八重山観光フェリー
などは石垣島からの往復の高速船を含めたツアーを発売している。大人4,700~5,500円程度で、まとめて申し込みができるので便利である。
車で
島内は意外と広く、急な坂道やアップダウンが非常に多いため、最も快適に移動できる手段である。特に真夏の強い日差しや突然の雨を避けたい場合はレンタカーが最適であり、家族連れや年配の方にも推奨される。小浜港周辺にレンタルショップがあり、バイク(原付)であれば島の風を感じながら、主要なスポットを2〜3時間で効率よく巡ることが可能である。主な業者は以下の通り。それぞれレンタカー・レンタルバイク・レンタサイクルが利用できる。
自転車で
島の空気感を肌で感じながら自由に散策できるため、観光客に最も人気のある移動手段である。ただし、地形の起伏が激しいため、一般的な自転車では体力の消耗が激しく、電動アシスト付き自転車の利用が強く推奨される。港から集落への上り坂や「シュガーロード」のゆるやかな斜面も、電動アシストがあれば爽快なサイクリングロードへと変わる。
なお、
八重山観光フェリー
などでは、往復の高速船と電動自転車のレンタサイクルがセットになったツアーを販売している。料金は5,400円で、個々に頼むよりも手間が少なく、料金も安くなるのでおすすめである。
歩いて
港から最寄りの「トゥマール浜」や周辺の集落を少し散策する程度なら可能だが、島全体の観光には適していない。主要スポットである「大岳(うふだき)」や「細崎(くばざき)」までは数キロ離れており、高低差もあるため、徒歩のみでの移動は非常に多くの時間と体力を要する。基本的には港で乗り物を確保し、目的地に到着してから周辺を歩いて楽しむというスタイルが一般的である。
観光名所
自然景観
トゥマール浜
(紹介P)
小浜港から徒歩約10分と最もアクセスが良く、遠浅で穏やかな海が広がる市民憩いのビーチである。真っ白な砂浜からは石垣島や竹富島を望むことができ、天候が良い日の透明度は抜群で、到着直後や乗船前の散策にも最適である。トイレやシャワーなどの設備は整っていないため、本格的な海水浴よりも、波打ち際での休憩や景色を楽しむ過ごし方が推奨される。
シュガーロード
(紹介P)
かつて一面にサトウキビ畑が広がっていたことからその名がついた、真っ直ぐに続く一本道である。放牧されている牛や馬がのんびりと過ごす風景は非常に牧歌的で、小浜島を象徴するサイクリングコースとして人気が高い。ゆるやかな坂道が続くため、電動アシスト自転車を利用して島特有の心地よい風を感じながら走り抜けるのがおすすめである。
大岳(うふだき)
(紹介P)
小浜島の中央に位置する標高約99メートルの山で、頂上の展望台からは八重山の島々を一望できる300度以上の大パノラマを楽しめる。入り口から頂上までは約300段の階段が続くが、登りきった先には「石西礁湖」の青い海が広がる絶景が待っている。天候が良い日には石垣島や西表島、さらには波照間島まで見渡すことができる島内随一の景勝地である。
海人(うみんちゅ)公園
(紹介P)
島の西端に位置する細崎(くばざき)地区にある公園で、巨大なマンタの形をした展望台がシンボルとなっている。展望台からはすぐ目の前に西表島を望むことができ、特に夕暮れ時の美しさは格別である。広々とした芝生が広がり、海風を感じながら休憩できるスポットとして、長距離の島巡りの途中に立ち寄るのに最適である。
カトレ展望台
(紹介P)
小浜島の北西部に位置し、石長田海岸のマングローブ林や美しい夕日を眺めることができる穴場の展望スポットである。木々に囲まれた落ち着いた雰囲気の中にあり、西表島を背景にした雄大な自然の造形美を静かに堪能できる。遊歩道も整備されており、マングローブの観察とあわせて島の生態系を感じる散策を楽しむことが可能である。
西大岳
(紹介P)
大岳の西側に位置するもう一つの展望ポイントで、階段が緩やかなため、大岳よりも比較的登りやすいのが特徴である。山頂にはベンチや「ちゅらさん」ゆかりのモニュメントが設置されており、西表島方面のダイナミックな景観をゆったりと眺められる。大岳とはまた異なる角度から多島美を楽しめるため、時間があれば両方を巡るのがおすすめである。
石長田海岸
(紹介P)
海岸沿いに大規模なマングローブ(ヒルギ林)が群生しており、干潮時には力強く根を張る植物の姿を間近に観察できる。背後に広がる西表島の山々と、緑豊かなマングローブが織りなす独特の景観はフォトスポットとしても非常に人気がある。カトレ展望台から全景を眺めることができ、自然豊かな小浜島ならではの神秘的な雰囲気を感じられる場所である。
細崎(くばさき)海岸
(紹介P)
小浜島の西端に位置し、西表島との間に流れるヨナラ水道を挟んで、手が届きそうなほど間近に西表島の雄大な姿を望める。かつて使われていた桟橋が残り、透明度の高い海と素朴な漁村の情景が混ざり合った静かな時間が流れている。潮の流れが非常に速いため遊泳には適さないが、打ち寄せられる貝殻を探したり、ただ海を眺めたりするのに最適な場所である。
文化景観・文化財
こはぐら荘
(紹介P)
NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』で主人公の生家として撮影に使われた、赤瓦屋根と石垣が印象的な古民家である。国の登録有形文化財にも指定されており、沖縄の伝統的な建築様式を今に伝える貴重な建物として多くのファンが訪れる。現在も個人の住宅として使用されているため、敷地内への立ち入りは禁止されており、外観のみの見学となる。
カンドゥラ石
(紹介P)
嘉保根御嶽(カブニワン)の鳥居の脇に鎮座する、かつて雷鳴と共に空から降ってきたと伝わる大小二つの霊石である。日照りが続く際にこの石を担いで投げたり、山から転がして雷の音を模したりすることで、恵みの雨を呼び起こす「雨乞いの儀式」に使われてきた歴史がある。現在も島の大切な守り石として祀られており、天の力と島の暮らしを繋ぐ神秘的な伝承を今に伝えている。
体験スポット
はいぶるむしビーチ
国内屈指のリゾート施設「はいむるぶし」が管理するプライベート感溢れるビーチで、充実したマリンアクティビティや設備が魅力である。宿泊者以外も施設利用料を支払うことで利用可能であり、ビーチテラスやカフェ、パラソルなどが完備された贅沢な環境で海を満喫できる。季節によって営業内容やアクティビティの開催状況が変動するため、訪問前に公式サイトでの確認が不可欠である。
嘉弥真(かやま)島
小浜島の北東に位置する周囲約2.5kmの無人島で、石垣島や小浜島からのツアーに参加することで上陸が可能である。島内には数百羽の野ウサギが生息しており、手付かずの自然の中でウサギと触れ合えるほか、標高19mの山頂からは360度の絶景を堪能できる。周辺は国内最大級のサンゴ礁「石西礁湖」に囲まれており、圧倒的な透明度を誇る海でのシュノーケリングは格別である。
シー・テクニコ
小浜島を拠点に、幻の島(浜島)への上陸やシュノーケリング、体験ダイビングなどの多彩なマリンツアーを開催しているショップである。小浜港からすぐの場所に事務所があり、初心者や子供連れでも安心して楽しめるよう、ベテランガイドによる丁寧なサポート体制が整っている。潮見表に合わせた最適なツアースケジュールが組まれるため、予約時には集合時間などの最新情報を必ず確認する必要がある。
買い物スポット
くば屋ぁ
(SNS)
小浜港の旅客ターミナル(待合所)内に位置し、島内産の素材を活かしたハンドメイド雑貨やオリジナルTシャツが人気の土産物店である。公式Instagramでは、夜光貝のアクセサリーや島の草花を用いたクラフト作品など、一点物の新作情報が随時発信されている。港という利便性の高い場所にありながら、島の温かみを感じる品々が揃っており、旅の最後のお土産選びに最適である。
前本商店
(紹介P)
小浜集落の中心部にあり、食料品から日用品までが揃う島民の生活を支える貴重な商店である。店頭ではドリンクや軽食のほか、運が良ければ手作りの「サーターアンダギー」などの島おやつに出会えることもある。地域行事や仕入れの都合によって営業時間が前後する場合があるため、集落散策の合間に立ち寄る際は、ゆとりを持ったスケジュールで訪れるのが良い。
レストラン
島夢人(しまむちゅう)
(SNS)
小浜集落に位置し、昼は八重山そばや定食、夜は島食材を活かした創作料理を楽しめる居酒屋として親しまれている。公式Instagramでは、石垣牛のタタキや地魚の刺身など、その日の仕入れに合わせた魅力的なメニューが随時発信されている。ランチタイムは手頃な価格でボリューム満点の食事が楽しめ、夜は宿泊先への送迎サービス(要確認)も行っている。 (予算:昼 1,000円〜 / 夜 3,000円〜)
さとうきび
(紹介P)
「ちゅらさん」のロケ地に近い集落内にある、店主自らが海で獲ってきた新鮮なシャコ貝や魚介類を堪能できる居酒屋である。基本的には店主お任せのコーススタイルで、島豆腐のあんかけや季節の島野菜など、地産地消にこだわった約7品の家庭料理が提供される。アットホームな雰囲気の中で、観光客だけでなくリピーターも多く訪れる、島の隠れた名店である。 (目安:夜 2,500円〜4,000円(お任せコースが主))
カフェ・居酒屋
カフェ・喫茶
コーヒーハウスやしの木
(SNS)
小浜集落にある、レトロで落ち着いた雰囲気が漂う老舗の喫茶店である。名物のチキンカレーやオムライスは、どこか懐かしく飽きのこない味わいで、サラダがセットになった満足度の高い一皿である。自家製の黒糖オーレやパッションフルーツのアイスなど、島ならではの素材を活かしたデザートも人気で、散策の合間の休憩に最適である。 (予算:1,000円〜2,000円)
BOB’s CAFE
(SNS)
小浜港のターミナルからすぐの場所にあり、アメリカンスタイルな内装がお洒落な、若者や家族連れに人気のカフェである。ボリュームたっぷりの「小浜バーガー」が看板メニューで、ジューシーなパテと地元の素材を組み合わせた満足感のある一品が楽しめる。Instagramでは期間限定メニューや営業時間の変更などが発信されており、最新情報をチェックしてからの訪問がおすすめである。(予算:1,500円〜2,500円)
Coyote(コヨーテ)
(紹介P)
小浜港のすぐ目の前に位置する開放的なテラス席が特徴のカフェで、船の待ち時間に立ち寄るのにも非常に便利なスポットである。八重山そばやカレーなどの軽食に加え、オリオン生ビールやトロピカルジュース、ジェラートなどのドリンク・スイーツメニューも充実している。港を行き来する船や海を眺めながら、のんびりと南国気分を味わうことができる。 (予算:1,000円〜2,000円)
居酒屋
居酒屋Sanufa(サヌファ)
(紹介P)
集落の高台に位置する、お洒落でモダンな空間が広がる人気の居酒屋である。島らっきょうの天ぷらや島豆腐のサラダといった定番から、和牛を使った逸品までメニューが幅広く、盛り付けの美しさにも定評がある。非常に人気が高いため事前の予約が推奨されており、夜間は主要なリゾートホテルなどへの無料送迎サービスも実施している。(予算:夜 3,500円〜5,000円)
宿泊施設
民宿など
民宿だいく家
(SNS)
小浜集落に位置し、大工職人のオーナーが手掛けた木のぬくもりを感じる清潔な宿である。公式Instagramでは、石垣牛や地元の旬の食材をふんだんに使ったボリューム満点の夕食や、宿の日常が日々発信されている。オーナー一家の温かいもてなしが魅力で、リピーターも多く、島ならではのアットホームな滞在を楽しむことができる。(予算:1泊2食付 8,500円〜)
パナパナ
海を望む細崎集落の高台に位置し、美しいガーデンと南国風の可愛らしい平屋造りの建物が特徴的なペンションである。客室からはエメラルドグリーンの海や満天の星を眺めることができ、プライベート感のある静かな時間を過ごしたい方に適している。朝食には手作りのパンや島の果物が並び、日常の喧騒を忘れて心身ともにリラックスできる癒やしの空間である。(予算:1泊朝食付 9,000円〜)
BRIDGE 小浜島
(紹介P)
小浜港からほど近い場所に立つ、カフェを併設したお洒落でモダンな外観の宿泊施設である。客室はシンプルながらも機能的で清潔感があり、一人旅からビジネス、観光まで幅広いニーズに対応している。併設のカフェでは島食材を使ったメニューを楽しめるほか、港へのアクセスが非常に良いため、アクティブに島を巡る拠点として最適である。 (予算:1泊素泊まり 7,000円〜)
民宿宮良
小浜集落の中心部に位置し、入り口の石垣や周囲の街並みに伝統的な島の風情を感じられる宿である。自家製野菜や近海で獲れた新鮮な魚介類をふんだんに使用した、ボリューム満点の家庭料理が宿泊客から高く評価されている。三線の音色が響く夜のゆんたく(交流)など、島民との温かい触れ合いを通じて、素朴で深い小浜島の魅力を肌で感じることができる。(予算:1泊2食付 8,500円〜)
リゾートホテル
はいぶるむし
国内屈指の規模を誇る広大な敷地を持つリゾート施設で、ビーチ、プール、動物とのふれあいなど充実した設備が整っている。八重山諸島の中心に位置する利便性を活かし、多彩なマリンアクティビティや星空観賞ツアーなどが開催されている。全室がゆったりとしたスイートやテラス付きの客室となっており、最高級のホスピタリティの中で贅沢な島時間を堪能できる。(予算:1泊朝食付 25,000円〜)
リゾナーレ小浜島
星野リゾートが運営する、全室が50平米以上の広々としたスイートタイプのヴィラで構成されたプライベートリゾートである。ラグーンに面した客室や、白砂のビーチでの特別な朝食プログラムなど、非日常を演出する洗練されたサービスが魅力である。国内最大のサンゴ礁に囲まれた立地を活かし、海辺での読書やシュノーケリングなど、大人のための優雅なバカンスを提案している。 (予算:1泊朝食付 28,000円〜)
イベント
最終更新:2026年01月15日 07:29