乾隆帝

【元ネタ】史実
【CLASS】ランサー
【マスター】
【真名】乾隆帝 愛新覚羅弘暦(アイシンギョロ・フンリ)
【性別】男性
【身長・体重】178cm・70kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷B 魔力E 幸運A+ 宝具B+
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

【固有スキル】
皇帝特権:A+
 本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。
 該当するスキルは騎乗、剣術、芸術、カリスマ、軍略、等。
 ランクA以上ならば、肉体面での負荷(神性など)すら獲得できる。

自己陶酔:B
 欲望と強烈な自我より生み出される生の高揚の極致。
 精神系スキルの成功率を増加させるが、ランクの高さに比例して人格が破綻してしまう。

【宝具】
『十全武功(ぶこう、いささかのきずもなし)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 自らの敗北を糊塗し、十戦全てを無敗と誇った逸話から獲得した宝具。
“戦争”と呼称されうる戦闘において、このサーヴァントが敗北した場合、
 その戦闘の結果は“無かった”ことにされ、互いに戦闘開始前の状況に戻る。
 なお(それまでの勝敗に関わらず)十一戦目以降は、この宝具は使用できない。

『七宝金蓮・遁竜椿(てんちじん、くだけることなし)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~10 最大捕捉:1人
 文殊菩薩――文殊広法天尊が所有したという宝貝の一種。
 天・地・人を表す三つの輪が付いた棒で、空中に投げる事で三つの輪が分離し、対象者を拘束する。
 輪の一つ一つの拘束力はさほどでもないが、三つ揃うと天地人――すなわち一つの世界に等しい拘束力となり、
 これを破るには“一つの世界”を破壊する程の力が必要となる。
 ――本来、神霊が保有すべき宝具をランサーが所有する理由は、清の皇帝を文殊菩薩と同一視する思想からだろう。

『文殊叡智・四庫全書(マンジュシュリ・ジーフイ)』
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:0~1 最大捕捉:1人
 文殊菩薩の化身としての逸話と、彼の勅命により編纂された叢書が宝具へと昇華されたもの。
 東洋のみならず西洋に至るまでの名著(宝具に昇華されたものも含む)から、
 状況を打開する為に必要な知識を、自身ないし対象者の脳内に一時的に投影する。
 文殊の知恵にも等しい神域の頭脳を手に入れられる宝具だが、当然、頭脳には多大な負荷がかかる。
 端的に言えば、過剰な知識の流入は自滅を招く。

【解説】
 清の第6代皇帝。
 祖父・康熙帝に聡明さを愛され、第六代皇帝となる。

 乾隆帝は祖父・康熙帝、父・雍正帝が積み上げた国庫の蓄えを放出し、様々な事業を行った。
 その最も大きな功績は、自らが「十全武功」と称した十度に渡る外征である。
 ジュンガル、四川の金川、ネパール王国、ウイグル及びバダフシャーン、台湾、緬甸、越南――
 乾隆帝は各方面で戦端を開き、その全てに勝利したと自称し、自らを十全老人と号した。
 尤も西方ではひどい苦戦を強いられ、越南、緬甸との戦いでは軍事的には大敗もいいところだったが、とりあえず勝利したことにして中華の面子は保った。
 苗族の反乱、白蓮教徒の乱なども起こり、国内は不安定化したが乾隆帝の時代に清の版図が最大規模にまで広がったことは確かである。

 内政においては
 祖父、父の代の財産を背景に度々減税を行った他、古今の優れた書物を書き写し保存するという文化的大事業である『四庫全書』の編纂も行っている。
 この時期において中華の文化は大いに発展し、清はまさに絶頂期を迎えた。

 一方で、退廃の兆しも見え始めていた。
 イエズス会の活動を禁止し完全な鎖国体制に入った事は、後に西洋文明の侵略を食い止める力を失うことに繋がった。
 奸臣ヘシェンの跳梁は朝廷に腐敗を招いた。
 文字の獄と呼ばれる思想弾圧(反清思想を防ぐためという面もあるが)と禁書は、揚げ足取りに等しいものになっていった。

 乾隆帝は息子に譲位した後も実権を手放さず、太上皇として院政を敷いたが、
 その行いはもはや王朝に害を及ぼすものとなっていった。
最終更新:2016年12月25日 21:22