バハラーム五世

【元ネタ】史実、伝説
【CLASS】アーチャー
【マスター】
【真名】バハラーム・グール
【性別】男性
【身長・体重】193cm・96kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力A 耐久B 敏捷B 魔力D 幸運C 宝具C++
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

【固有スキル】
千里眼:B+
 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。
 限定的な未来視、読心も可能とする。
 因みに、アーチャーは獲物を見ずとも矢を当てられる。

弓矢作成:B
 材料さえあればたちまち弓と矢を作成する。
 弓には物質的な材料が必要だが、矢であれば自らの魔力を削ることで作成可能。
 ペルシアの叡智ハイヤームの著作には、人祖カユーマルス、勇者アーラシュと共に
 弓矢の進化に携わった人物としてアーチャーの名が記されている。

【宝具】
『星陰一縷(スハイル・アル・バハラーム)』
ランク:C++ 種別:対人宝具 レンジ:- 捕捉:1人
 弓を極めたアーチャー独自の射法。
 “獲物を必ず射止めるバハラーム・グールの射”が包括して宝具と見なされおり、
 鎧や盾など防具無効、矢の瞬時到達などの狩猟王の弓矢の逸話全てが含まれる。
 アーチャーのそれは狩猟の為の技術に特化しており、その結果、
 「標的が飛来する矢を視認できなかった場合、必ず大ダメージを受けるが
 視認出来た場合、回避せずともダメージは無効となる」というものになっている。
 獲物に矢を見られた時点で負けという狩人の誇りと拘りだろうか。

『星明二条(スハイル・アル・バハラーム)』
ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:- 捕捉:1人
 『星陰一縷』の反転射法。竜退治に使用した奥の手。
 この同時二射撃を目視した者は、その時点で失明することが確定する。
 あくまで「視力を奪う」ことにのみ特化しており、標的を殺害することは出来ない。
 最高位の射手であるアーチャーが以後の弓矢使用を放棄することで成立する、
 ある種の呪いでもあり、失明者の治癒は基本的に不可能。
 もし失明が癒された場合、アーチャーは再び弓矢を使用することが可能となる。
 尚、アーチャーは槍や剣、徒手格闘の達人でもあり、弓矢が使えなくなってもあんまり気にしない。

【Weapon】
『複合弓』
 アーチャーが愛用した弓。
 1371年版の王書の挿絵では、竜退治にこれを使用している。

『無銘・武装』
 竜殺しの槍、養父ムンディール王に譲られた最高の名馬など。
 また何故かダビデの甲冑も手に入れている。

【解説】
ササン朝ペルシアの狩猟王。バハラーム5世。406年生誕。438年没。在位420年-438年。
『七王妃物語』を代表に、複数の伝承で武勇を誇った王と語られており、
史実でも戦は弱くなかったらしく、425年に遊牧国家エフタルの侵攻を阻み、
逆にササン朝の勢力を拡大することに成功している。以後、エフタルはササン朝の宿敵の1つとなる。
一方、聖職者の言を受けてキリスト教信者を弾圧したことで信者はビザンツ帝国ヘ亡命、
これの処遇を巡って両国間で戦にって敗北し、信者の待遇改善を約束させられたこともある。
尚、東アルメニアが正式にササン朝に吸収されたのも5世の時代である。

七王妃物語やタバリーの王書などの伝承世界では、5世が生まれると父王は占いに従って
5世の養育をアラブ人に任せ、5世は弓・乗馬・学問を自ら望み、特に弓矢による狩猟に熟達した。
綽名のグールとは驢馬のことであり、5世が驢馬を狩りまくった伝承に基づいている。
狩猟王の驢馬への拘りは、竜を殺して胃袋から驢馬をほじくりだした逸話もある程である。
父王が死没すると二頭の獅子を衆目の前で殺して見せ、堂々と王位を継承した。
その後、トルコやインド、あるいは中国と戦争をし、いずれも勝利している。
英雄然とした数々の逸話に反して、王位に着いてしばらくは娯楽に没頭したことも
共通して語られており、実際かなり享楽的な王だったようである。
楽師を廷臣の中で最高位に引き上げ、1万ものインドの芸人を国内に招いたという伝説もある。
王座を退いた後に洞窟に財宝を収めて消えたことが、伝承世界での狩猟王の最期である。

【コメント】
個人武勇ならササン朝最強。ただし王とはしてはそこまで偉大でもない。
弓矢の腕はアーラシュに次ぐ西アジア二位だと思う。
七王妃物語で古い英雄としてアーラシュの名が上がっていて嬉しかった。
一つの目の宝具は割とマジで原典に準拠した能力となっているが、
二つ目の宝具は、竜の両目を射抜いておいてトドメは槍だったから、弓矢使用禁止とこじつけた。
『ハフト・グンバト』という宮殿宝具を持つのだが、七王妃とイチャイチャするだけの代物なので
聖杯戦争じゃ全く無意味。というか魔力の無駄。でも5世は発動したがるので令呪で縛りましょう。
フェルドゥスィーの王書でも5世は登場するのだが、残念ながらその部分は未邦訳。
適正クラスは魔と狂以外全て。
最終更新:2017年08月13日 07:38