ティリー伯ヨハン・セルクラエス

【元ネタ】史実
【CLASS】ランサー
【マスター】レフ・ライノール(第二特異点)
【真名】ティリー伯ヨハン・セルクラエス
【性別】男性
【身長・体重】166cm・71kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷E 魔力D 幸運E 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

【固有スキル】
騎乗:C
 正しい調教、調整が施されたものであれば万全に乗りこなせる。

信仰の加護:A+++
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。
 極めて高いランクで有するが、その人格は歪みを見せず、
 「本人は」飽く迄、武人然とした態度を貫き通す。

聖者の誓い:E
 信仰の加護から派生したスキル。
 剣を用いた神への奉仕という信仰の形・異教徒への敵愾心の表れたるスキル。
 ティリー伯は列聖・列福いずれもされていないため、これほど強い信心を以てしてもこのランクが限界である。

因果の汚名:B
 マクデブルクの惨劇を、止められる立場であるにも関わらず止めなかった。
 ゆえに付与された“無辜の怪物”スキルに類似した呪い。
 この呪いはティリー本人にではなく、周囲の兵士の思考に“略奪保障ソース”として伝播し、
 半ば狂気に近い異教徒への敵愾心と、略奪・殺戮・凌辱の欲求をもたらす。

【宝具】
『敬虔なる信者よ街を焼け、此は古の勝利の再現ぞ(マクデブルク・トラゲーディエ)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:7~40 最大捕捉:1000人
 スペインで不敗神話を築いた方陣戦闘隊形テルシオ。
 ティリー伯はテルシオの発明者ではないので軍勢は伴わず、パイクや火縄銃を“射出”に近い形で展開する。
 その代わりに付属する能力として、射撃やプッシュ・オブ・パイクには呪いの力が宿る。
 呪いとは無論、マクデブルクの惨劇に起因しており、ティリー伯の信心が揺るがぬ限り呪いの力は弱まらない。
 (なお、大砲に関してはブライテンフェルトなどの諸戦争で心を折られたため、持ってきていない)。

 また、この使用法はおよそ推奨できるものではないが、武器を実際に兵士に装備させることも可能。
 武器を手に取った兵士は、“因果の汚名”スキルと呪いによって精神を二重に蝕まれ、
 劇的に戦闘能力を向上させるが、その代償に精神・肉体の破滅がもたらされる。

【解説】
 ブラバント公国(現在のベルギードイツ語圏)出身の武官で、「甲冑をまとった修道士」とまで評された敬虔なカトリック信者。
 バイエルン公に出仕し、三十年戦争ではバイエルン軍を率いて、神聖ローマ帝国軍/カトリック連盟の総司令官となった。
 スペイン方陣テルシオを使いこなし、三十年戦争の中では白山、ヴィンプフェン、ヘーヒストなどでプロテスタント側の諸将の多くを撃破。
 悪名高き傭兵隊長ヴァレンシュタインと双璧を成すカトリック連盟の名将として、戦争序盤の勝利を演出したが、
 リューベックの和約とヴァレンシュタイン罷免を経て、マクデブルク城を攻めた折の、ティリー軍の行き過ぎた略奪・虐殺・凌辱が、
 プロテスタント側の怒りを頂点に達させ、積極的に兵士の蛮行を止めなかったティリー自身のキャリアにも汚名を遺す結果を招いた。
 また、それ以上にこの惨劇によって、プロテスタント諸侯の助力を得たグスタフ2世アドルフ率いるスウェーデンが、プロテスタント軍に参画する事態も招き、
 ティリーはブライテンフェルトでグスタフ・アドルフとの会戦に臨むも、三兵戦術を駆使するスウェーデン式旅団の前に惨敗し負傷。
 敗走後、スウェーデン軍の追撃を受けたティリーは、レヒ川で再度スウェーデン軍と見え、会戦序盤で負傷。レヒ川の戦いも敗戦に終わる。
 ティリーは両会戦の負傷から感染症を発症し、搬送されたインゴルシュタットで死去。
 最期まで国防のことを考え、急遽復職することとなったヴァレンシュタインの幸運を祈りながら死んでいった。
最終更新:2017年11月30日 22:18