タルラ・バンクヘッド

【元ネタ】史実
【CLASS】バーサーカー
【マスター】
【真名】タルラ・バンクヘッド
【性別】女性
【身長・体重】160cm・45kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力E+ 耐久E+ 敏捷E+ 魔力E 幸運B+ 宝具B
【クラス別スキル】
狂化:EX
 意思疎通は完全に成立しているようで、実際には精神汚染と似て非なる微妙な齟齬が生じやすい。
 また、彼女の根本にあるのは孤独な幼少期に対するトラウマであり、狂化の影響も相まって、一人であることを異常なまでに嫌う。
 そのため、マスターに断りなく召喚された地で交友関係を勝手に築きまくるため、
 そういった意味では彼女はまぎれもなくバーサーカーと言える。

【固有スキル】
フェロモン:C+
 傾国の美女とまではいかずとも、男女の区別なく警戒心を溶かす。
 会話のアプローチは誰であろうと気にしないが、“磊々楽々”、“傍若無人”の両スキルと相まって何故か相手に不快感をもたらし難い。

磊々楽々:C
 世間体に対する反骨心を表す、高い精神耐久力。
 些事を受け止めきる気質でもあるため、カリスマの効果も併せ持つ。

傍若無人:C
 数百人の人間(男だけではない)と肉体関係を持ち、人目憚らずに人の悪口を云う。
 おまけに大酒呑みのヘビースモーカーな彼女ゆえのスキル。
 古代中国での故事がもととなった、唯我独尊の人格を示す。

【宝具】
『最も愛された稀代の悪女(アラバマ・トルネード)』
ランク:B 種別:対衆宝具 レンジ:1 最大捕捉:100人
 B+ランク相当の“星の開拓者”スキルを3ターンの間獲得する宝具。時に歴史すら動かしてしまった伝説の具現。
 当該スキルの+補正条件は、「バーサーカーよりも古い価値観の持ち主」というだけなので、多くの英霊に対して有利に働く。
 ――この能力は飽く迄、副次効果に過ぎず、本来であれば別の能力を有する常時発動宝具である。
 本来の能力は、肉体関係を築いた無辜の民に、「聖杯戦争が行われている」という事実を認識させるという、
 神秘の隠匿に真っ向から叛逆するもの。

【Weapon】
『徒手空拳』
 狂化と宝具の影響によって、サーヴァントに対しても、殴打や肘鉄などでダメージを与える“不可能”を“実行可能”。
 宝具効果が切れている間は、やはり対サーヴァント戦闘では後塵を拝する。

【解説】
 主に1940年代に活躍したアメリカ合衆国の女優で、多くのスキャンダルなどで伝説を築き、
 また、その自由過ぎる破天荒ぶりは時に歴史さえも動かした。
 アラバマ州ハンツビルで下院議員の娘として生まれるも、生後すぐに母親が病死し、
 父親からもネグレクトを受け、彼女が家庭内で唯一、家族と言える存在は黒人のメイド一人のみであった。
 その寂しさを紛らわすためか(或いは稀代の目立ちたがり屋であったからか)、十代のころからボーイフレンドが周りにいなかったことはなく、
 そのために父によって、全寮制の女子校に入れられると、今度はレズに目覚め、その問題児ぶりから学校をたらいまわしにされる。
 タルラはそのために、「女は女らしく」という古い価値観に対してひどく辟易し、
 いつしか彼女は、当時数少ない女性に対して開かれた職であった女優業に惹かれるようになる。
 だが、女優として受けをよくしようとしても貰える役は端役ばかりの現実にさえも辟易し、彼女は、居直ったかのように何かを我慢することをやめた。
 彼女はロンドンに渡り、当地で主演した舞台「ザ・ダンサー」でのほぼ演技なしともいえるありのままの悪女役でブレイク。
 この舞台は著名人のファンも多く、後の英国首相チャーチル、後の大映画監督ヒッチコック、そしてかつての英雄アラビアのロレンスも、彼女を見るために足しげく舞台に通った。
 「ザ・ダンサー」の成功をきっかけに彼女は一躍スターとなり、渡英から約8年後に大女優としてアメリカに凱旋。
 パラマウント社と長期契約を結び、多くの映画主演オファーを受けたがいずれも「やりたくない」ために断った。
 彼女は飽く迄、「自分に合った」悪女役を好み、またハリウッドでも多くの俳優と浮名を流し、そのことを隠しもしなかった。
 (それでも売名行為自体は性に合わなかったらしく、ベテラン俳優に「寝てくれたら次の映画で相手役にする」と言われた途端、
 自分からアプローチしたにもかかわらず、肘鉄を食らわせた逸話さえ存在する)。
 そのあまりにも率直な人柄から、顰蹙を買いこそしたが大衆には大いに愛され、時の大統領トルーマンが政治利用のために彼女をホワイトハウスに招くと、
 タルラは一つ条件を付けた。「母親同伴でならOK」と。その“母親”こそ幼少期に自分を世話してくれた黒人のメイドであり、
 これこそがホワイトハウスに黒人が入った最初の瞬間でもあった。
 女優としての全盛期を過ぎたのちも彼女はテレビなどに活動の場を移し、1968年に死去。
 タルラの最期の言葉は「バーボンを頂戴」であったという(場合によってはこれに愛用していたドラッグなども追加される)。
最終更新:2020年03月22日 21:16